ウルトラセブンEP13・V3から来た男

 まず始めに、このタイトル。
 決して仮面ライダーV3とは関係ない。
 V3は、コチラの方が元祖なのである。
 沈着冷静なキリヤマ隊長と、現場叩き上げで熱血漢の
クラタ隊長との男の熱い友情物語という私の大好きなEP
である。
 
 アイロス星人に防衛線を突破され、部下を失ったクラ
タ隊長が復讐に燃えるが、キリヤマがそれを制止する。
 これは当然の事である。
 秩父山中に隠れていた星人の円盤にホーク1号が撃墜
され、搭乗していたアマギとフルハシが捕まる。
 そして彼らとの交換に固形燃料を要求されるのだが・・・

 1人で交換に向かうキリヤマに対し、残ったソガが‘隊長
何事もガマンは体によくないですよ’と言うのが秀悦。
 ホークの搭乗口に向かうエレベーターの中に、マナベ
参謀が先回りしている。
 不時着して基地に戻ってきた時に‘また1人で戻って来ま
した’というセリフなどを総合すると、以前クラタはマナベ
参謀の指揮下にあって指令を無視して暴走し、部隊を全滅
させてしまった事があったのかもしれない。
 その懲罰人事としてV3勤務に回されたのだろう。
 どう見てもマナベ参謀と向かい合うと、クラタはバツが
悪そうだ。
 そのクラタに発射場へのカギを渡し‘キリヤマを守って
くれ、ヤツはいい友人を持って幸せだ’というセリフが泣か
せる。

 キリヤマのホーク3号と、クラタのホーク1号の見事なコンビ
ネーションで星人の円盤の撃破に成功する。
‘部下達に見せてやりたかった’というセリフにクラタの部下
思いの心情が見て取れる。

 キリヤマが地下の秘密基地常駐なので、モグラ。
 クラタは悪党というニックネームもグッド。

 ラストでクラタがホーク2号でV3に帰還する時に、キリヤマが
1人作戦室でクラタと交信しているが、戻ってきた隊員達をダン
が制して2人だけの会話をフォローする。
 特に万感迫る思いでクラタの無事を祈るキリヤマ・・・・
これを見て‘男の友情のすばらしさ、そしてこういう親友を持ち
たい’と子供心に思わせるラストだ。

 考えて見ると、キリヤマ&クラタの話で終わるところだった。
 私見であるが、セブンと戦ったのはアイロス星人が飼っている
マシーンではないだろうか?
 というのも、円盤からマジックハンドで出されたカプセルから
出現しているし、その後飛び立ってキリヤマ&クラタのタッグと
空中戦を演じている。
 複数乗っていたとしても、ああいう形態で高度な操縦ができる
だろうか?
 エメリウム光線やアイスラッガーという2大武器が、通用しない
最初の敵である。
 そこで使用されるスペシウム光線的な武器・ワイドショットが
初めて使用された。
 星人にはワイドショットのデータが、なかったのだろう。
 アイスラッガーは回転して防いだが、ワイドショットはモロに
食っていた。

 このEPは名ライター・市川森一のウルトラデビュー作だ。
 実は、帰りマンの最初の参加EPにも同じ展開がある。
 それについては、次回に。
 
 
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コメント
 
 
 
アイロス星人 (怪人太郎冠者@1553)
2007-12-24 22:53:13
円盤の外にカプセルを出し、そこにビームを撃ち込むとアイロス星人が現れる。
出方から見ると怪獣のようですが実際に準備稿では怪獣だったのですが決定稿を起こす段階で何らかあって宇宙人になったようです。
しかし、アイロス星人と明記された以上、その設定を肯定する立場で考えますと、円盤内での出来事をみてもわかるように、アイロス星人は生命だけで肉体を持っていないと解釈できます。これはフルハシとアマギのコピーに命令をするくだりからもお分かりいただけると思います。ですから、あの怪獣のような生物はアイロス星人の筺体(きょうたい=入れ物)だったのでしょう。で、ビームは生命体と考えればいいでしょう。

さてこの回のアンヌ不在の理由ですが、9話は初七日、11話は三七日としましたが、今回は年末なので忘年会で酔っ払って休んだことにしておきませう^^。
 
 
 
ファンです (柴田真紀)
2007-12-24 23:01:57
 物故したお不二人ですが、このエピソードを見ていると、生き生きしていますね。
 ちょっとした会話の中にも、二人の性格が出ているし、周囲のメンバーのフォローも良いです。
 なんか、「健康的な傑作」という感じがします。
(ふたりとも、好戦的な性格なのはアレですが……)
 
 
 
書き込み御礼&レス (こーじ)
2007-12-26 00:10:43
>怪人太郎冠者@1553様
 なるほど、入れ物説ですか。
 それが正しいでしょうね。
 アンヌさんは、酒豪ですからね。

>柴田真紀様
 私もこの2人(特にクラタは)大好きです。
 第2期には、こういうEPが少ないと思うのは私だけでしょうか。
 
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