ウルトラブレスレットが最初に お目見えして40年

　今から40年前の今日71年8月6日は帰ってきたウルトラマンに初めて宇宙
怪獣であるベムスターが登場してウルトラマンが敗れ、ウルトラセブンがウル
トラブレスレットを与えた日である。

　つまりウルトラ兄弟という設定が仄めかされ、また後付の武器をウルトラマンが
持つ事になった初めてのEPである。

　これまでの帰ってきたウルトラマンは‘頻発する地球の異常現象が眠っていた
怪獣達を目覚めさせ’という背景で怪獣達が現れるので、ベムスター偏までの
登場怪獣は全て地球怪獣だった。

　帰ってきたウルトラマンは第1期ウルトラと違いMAT隊員同士や上層部との
対立など子供が見るには難解な描写が多かったので視聴率が第1期ほど上が
らず、そのテコ入れとして宇宙怪獣の襲来や新しい武器などの設定が出てきた
のだろう。

　そういえば このEPを担当したのは市川森一。
　ウルトラ初参加のEPがウルトラセブンでキリヤマとクラタという隊長同士の男の
友情を描いたV3から来た男だったのだが、帰ってきたウルトラマン初参加の
今回もクラタを演じた南広がMATの加藤隊長の親友で宇宙ステーションの梶
隊長役で登場している。

　そしてV3から来た男に登場したアイロス星人にはセブンの2大武器である
エメリウム光線やアイスラッガーが通じずに威力抜群ながら最もエネルギーを
消費するワイドショットを初めて使用するEPだった。

　ベムスターもウルトラマンのスペシウム光線すら吸収してしまうので万能アイ
テムであるウルトラブレスレットをセブンから渡されるのだが、今回は これを
アイスラッガーのような切断武器としてであるウルトラスパークとして使用して
倒す。

　もっともウルトラマンの切断武器といえば八つ裂き光輪という由緒ある武器が
あり3話の対サドラー戦でもコレで倒しているので、わざわざアイスラッガーの
ようなアイテムは必要ないと思っていたのだが・・・

　ちなみにブレスレットはウルトラスパークだけでなく槍状のウルトラランスや
ウルトラクロスに盾状になったりして敵の攻撃を防ぐだけでなく沼の水を一時
的に干上がらせたり最後は冷凍ガスで凍結させられバラバラにされた肉体を
復活させるなど よく言えば便利な、悪く言えば‘何でもあり’の代物だった。

　よくも悪くもウルトラブレスレットは帰ってきたウルトラマンの代表的なアイテム
となり、初代ウルトラマンとの差別化に貢献したのだった。