7戦続けて勝てない高梨沙羅だが

高梨、今季最高の2位=伊藤は5位、ルンビ3連勝―W杯ジャンプ女子

 今年に入って最初のノルディックスキーの女子ジャンプW杯が
昨日と一昨日の2日間札幌で行われ、前年のW杯総合女王の高梨
沙羅は90m&93mを飛んで今シーズン初の2位に入ったものの優
勝はノルウェーのマーレン・ルンビで昨シーズン最終戦から7戦
連続で優勝なしという事になった。

 マスコミは例によって‘平昌での金がピンチ’的な言い方を
始めるのだが、この状況は高梨にとって歓迎こそすれ残念がる
事はない。

 今シーズンの女子ジャンプ界は昨シーズンから頭角を現した
マーレン・ルンビとドイツのカタリナ・アルトハウスの2人が絶
好調で昨年の時点で2勝づつ挙げていた一方、高梨は3位が最高
という状態が続いている。

 思えば高梨が台頭するまでのライバルはアメリカのサラ・ヘン
ドリクソンで、いつも彼女との優勝争いを繰り広げていたのだが
ヘンドリクソンが膝の手術を受けてブランクを作った事から五輪
や世界選手権では金を逃していたもののW杯では勝ちまくり参戦
し始めた11~12シーズンから6シーズンで4度の総合優勝を飾っ
ている。

 16歳で総合女王になりサラ・ヘンドリクソン離脱後はライバル
といえばダニエラ・イラシュコ・シュトルツやカリーナ・フォー
クトという状態で、総合女王争いでは基本的に独走気味だったの
だからモチベーションは落ちてくるはず。

 実際に年末にボクシングの世界戦でSフライ級王者・井上尚弥が
圧勝したにも拘わらず‘全く面白くない、ヒリヒリするような試
合をしたい’という姿勢を見れば分かるだろう。

 一人勝ちを続けるという事は世間では楽に見えるだろうがモチ
ベーションという意味では勝つのが当たり前になって乱れが出て
くるもので、昨日コラムでも久々に追う立場になった事を高梨が
楽しんでいるようだと記されているように強力なライバルの出現
は長い目で見れば高梨が更なる進化を遂げるための起爆剤になる
はずだ。

 それを考えると‘追う立場もまた楽し’ではないだろうか。
 
 

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