今夜なんとなく手にとった絵本....。
アーノルド・ローベルは大好きな絵本作家の
ひとり。
かえるくんとがまくんシリーズもおもしろくて好きですが、
この「ふくろうくん」が、これまたおもしろい!!
視点がおもしろいんです。
一人暮らしのふくろうくんの日常をそのまま
描いたお話なんですが.....。
そのなかの「なみだのおちゃ」というお話がとくにお気に入り。

ある日ふくろうくんは涙でお茶をわかそうと
いろんな哀しかったことを考えては涙を流し、ポットに入れて
お茶をわかして飲むんです。
ポットがいっぱいになったら、ぴたっと泣き止んで、
幸せそうにお茶をひとり飲むところが
おもしろい。哀しみといえば、足の折れてしまった椅子や、
ストーブの後ろに落っこちてみつけられっこないスプーンや、
とまってしまった時計や、短くなって使えない鉛筆などなど.....。
これは他愛ない子供の絵本だけど、アーノルドローベル自身の
人生論な気もします。
哀しみを受け入れて幸せに生きる。
ふくろうくんはそれを実践してるんです。
あくまで無邪気にありのままに。
ふくろうくんのように生きれたら、みんな幸せ♪
お茶を飲みながらの最後のセリフがいいんです。
「でもなみだのおちゃは、いつでも、とてもいいもんだよ」