寒さを理由にし全くトレーニングできなかった今年の初め。このイケナイ雰囲気からなんとか抜け出そうと場所を選んだのは八丈島。近くて暖かい場所。出発数日前にマイルチケットと宿を検索、予約しただけで情報を全く手に入れず訪れる事になった東京の南の島は、自転車乗りにとって予想以上に可能性を秘めたる地であった。
そう八丈島は、自転車の楽園、東京自転車パラダイスであった。
前回のお供はCXバイクであったが、今回はロードバイクとそしてチームメンバ総勢4名と一緒に再びパラダイスへ上陸した。
2度目の上陸で再認識した結論を始めに述べてしまうと、自転車乗りの視点として八丈島をみた時、どこをとっても欠点が見当たらないということ。
空港に降りると雄大な独立峰『八丈富士』が出迎えてくれ、ペダルを踏み出せば太平洋に浮かぶ大きくも神秘的な八丈小島がすぐに現れる。車はこない。そこにあるのはワイルドな海に浮かぶワイルドな島とシンプルな道だけ。風を切る音、チェーン、タイヤ、ラチェットの音。それだけで余計なものは何もない。細かいことは抜きにしてこの時点で昇天だろう。「私は坂が大嫌い」「向かい風が大嫌い」なローディ達もこの島の景色の中に入り込んだとき、言葉はきっと遥か水平線の向こうに消え、自分を忘れていや本当の自分を感じて無心にペダリングしているだろう。
八丈島は、三原山と八丈富士の2つの山が東西斜めに並ぶ島で、主要道路はそれらの山をそれぞれ囲むように数字の8の字を描くように配されている。斜めに傾いた8の字の真ん中には空港と町、商店街、民宿があり、右側のくぼみには底土港、左側には八重根漁港があるといえば分かりやすいだろうか。8の字をクロスせず外を回れば島1周約50km。
西北の○の中心には、名の通り裾野がすばらしい八丈富士。標高854mの富士山のミニュチア版といったところ。山の7合目に周回道路があり、その周回道路まで2つのルートでヒルクライムができる。山頂のお釜へはその周回道路から登山道で歩く。日の沈む前の夕方に北端のアロエ園からアタックすれば、八丈小島と水平線に沈む夕日を背に、標高差450m、最大勾配約15%のクライムが堪能できる。中腹の周回道路は、TTレースをしてくれといわんばかりの約5kmのコースで勿論景色は最高だ。それは正に天空のTTレース。○の北側は、多少道が狭くなりアップダウンの勾配が増し、完璧すぎる舗装ではなくなるが、走行に全く問題ないことは言うまでもない。
東南の○の中心は標高700mの三原山だが、外周道路からではどこが山頂だか分からないくらい山深く、スピリチュアルなパワーを感じる。詳細マップを見ればいくつかの山が連なっているのが分かる。昔ながらの古き町や温泉が点在し、2時方向にある島の代表的な峠道『登龍峠』は標高差約300m、登り下り含め全長約12kmと初級者にとってもほど良い。龍のごとく蛇行する峠道は、路肩の舗装、グレーチングの凹凸等パーフェクトな坂で、1月に登ったときは、車1台すれ違っただけ、しかもその車はレンタカーだった。どれだけこの坂道がフリーダムパスか分かるだろう。爆音トラックにびくびくしながら登るようなストレスは皆無。我らローディを龍が見守ってくれているかのようだ。今回は小雨でも登ったが予想通り全く問題なし。勾配も最大8%くらいだろうか、最高に気持ちがいい。三原山へのクライムは4箇所からで、道は狭いが車はさらに少なくヒルクライムに集中できる。時にはジャングルロード(舗装はしています)を登り、勾配は一般ルートで島最大となる。山頂へは、ゲートをくぐって最後は砂利道を少し進んだ所にある電波塔で自転車を降り、藪を掻き分け2分。狭い山頂を中心に180度のパノラマ、眼下に広がる神々しい光景が時を止める。日の出を見れたら最高だろう。
車が極端に少なく、故に信号も少なく、道の舗装が綺麗といった3拍子の八丈島。大手の24hコンビニはなく過剰な便利さを必要としない。観光名所もいくつもあるが、古き良き町並み、古民家、看板がない素敵なロッジ、目の前に水平線が広がるの高台の温泉、一つの看板をたよりに道を進むとひっそりと佇む喫茶店、それだけで我々自転車乗りが飽きることはない。強くなるため淡々とトレーニングがしたければ、黙々と外周の周回を重ねればいい。強風とアップダウンなワインディングロードと思わぬ小雨が無条件に己を強くしてくれるはずだ。
ああぁ、また行きたい、パラダイスへ。
そう八丈島は、自転車の楽園、東京自転車パラダイスであった。
前回のお供はCXバイクであったが、今回はロードバイクとそしてチームメンバ総勢4名と一緒に再びパラダイスへ上陸した。
2度目の上陸で再認識した結論を始めに述べてしまうと、自転車乗りの視点として八丈島をみた時、どこをとっても欠点が見当たらないということ。
空港に降りると雄大な独立峰『八丈富士』が出迎えてくれ、ペダルを踏み出せば太平洋に浮かぶ大きくも神秘的な八丈小島がすぐに現れる。車はこない。そこにあるのはワイルドな海に浮かぶワイルドな島とシンプルな道だけ。風を切る音、チェーン、タイヤ、ラチェットの音。それだけで余計なものは何もない。細かいことは抜きにしてこの時点で昇天だろう。「私は坂が大嫌い」「向かい風が大嫌い」なローディ達もこの島の景色の中に入り込んだとき、言葉はきっと遥か水平線の向こうに消え、自分を忘れていや本当の自分を感じて無心にペダリングしているだろう。
八丈島は、三原山と八丈富士の2つの山が東西斜めに並ぶ島で、主要道路はそれらの山をそれぞれ囲むように数字の8の字を描くように配されている。斜めに傾いた8の字の真ん中には空港と町、商店街、民宿があり、右側のくぼみには底土港、左側には八重根漁港があるといえば分かりやすいだろうか。8の字をクロスせず外を回れば島1周約50km。
西北の○の中心には、名の通り裾野がすばらしい八丈富士。標高854mの富士山のミニュチア版といったところ。山の7合目に周回道路があり、その周回道路まで2つのルートでヒルクライムができる。山頂のお釜へはその周回道路から登山道で歩く。日の沈む前の夕方に北端のアロエ園からアタックすれば、八丈小島と水平線に沈む夕日を背に、標高差450m、最大勾配約15%のクライムが堪能できる。中腹の周回道路は、TTレースをしてくれといわんばかりの約5kmのコースで勿論景色は最高だ。それは正に天空のTTレース。○の北側は、多少道が狭くなりアップダウンの勾配が増し、完璧すぎる舗装ではなくなるが、走行に全く問題ないことは言うまでもない。
東南の○の中心は標高700mの三原山だが、外周道路からではどこが山頂だか分からないくらい山深く、スピリチュアルなパワーを感じる。詳細マップを見ればいくつかの山が連なっているのが分かる。昔ながらの古き町や温泉が点在し、2時方向にある島の代表的な峠道『登龍峠』は標高差約300m、登り下り含め全長約12kmと初級者にとってもほど良い。龍のごとく蛇行する峠道は、路肩の舗装、グレーチングの凹凸等パーフェクトな坂で、1月に登ったときは、車1台すれ違っただけ、しかもその車はレンタカーだった。どれだけこの坂道がフリーダムパスか分かるだろう。爆音トラックにびくびくしながら登るようなストレスは皆無。我らローディを龍が見守ってくれているかのようだ。今回は小雨でも登ったが予想通り全く問題なし。勾配も最大8%くらいだろうか、最高に気持ちがいい。三原山へのクライムは4箇所からで、道は狭いが車はさらに少なくヒルクライムに集中できる。時にはジャングルロード(舗装はしています)を登り、勾配は一般ルートで島最大となる。山頂へは、ゲートをくぐって最後は砂利道を少し進んだ所にある電波塔で自転車を降り、藪を掻き分け2分。狭い山頂を中心に180度のパノラマ、眼下に広がる神々しい光景が時を止める。日の出を見れたら最高だろう。
車が極端に少なく、故に信号も少なく、道の舗装が綺麗といった3拍子の八丈島。大手の24hコンビニはなく過剰な便利さを必要としない。観光名所もいくつもあるが、古き良き町並み、古民家、看板がない素敵なロッジ、目の前に水平線が広がるの高台の温泉、一つの看板をたよりに道を進むとひっそりと佇む喫茶店、それだけで我々自転車乗りが飽きることはない。強くなるため淡々とトレーニングがしたければ、黙々と外周の周回を重ねればいい。強風とアップダウンなワインディングロードと思わぬ小雨が無条件に己を強くしてくれるはずだ。
ああぁ、また行きたい、パラダイスへ。