日本の花・花を詠んだ句

日本に咲いている四季の花・花を詠んだ句を紹介します♪

芍薬や 棚に古りける 薬箱

2024年05月13日 | 夏の花


昨日は母の日でしたね♡
小庭では日本芍薬(にほんしゃくやく)が満開を迎えました。
いつも母の日のころに綺麗に咲いてくれます。
球根から育てて七年目になります。

今年は5月に入ってから白と薄いピンクが咲きはじめまして・・・
その後、濃いピンクが咲きはじめ、一昨日に満開となりました。

「芍薬や 棚に古りける 薬箱」

大正時代から昭和時代に活躍された俳人「水原 秋桜子(みずはら しゅうおうし)」が詠んだ句です。

◎芍薬(しゃくやく)→夏の季語

芍薬の花は、開花から三日程度で花が終わります。
我が家の日本芍薬は、花が終わりに近づくにつれて薬のような香りがします。

芍薬は、古くから薬草としても活用されておりまして、
現在も漢方薬に使用されているとのことから、
なんとなく漢方薬の匂いに似ているようにも思います。

この句を詠まれた水原 秋桜子は、
名前に秋桜(コスモス)の花の名前が入っておりますが、男性の俳人です。
本業は産婦人科医で、ご実家の病院が皇室御用達の産科であったことから、
秋桜子もたくさんの皇室の赤ちゃんを取りあげられていたそうです。

芍薬は、昔から漢方薬として極めて重要な植物とされておりましたので、
医師としても大切にされていた植物の一つだったことと思います。

また、「ホトトギス四S(シイエス)」の一人としても知られています。
ホトトギス四Sとは、水原 秋桜子、山口 誓子(やまぐち せいし)、
阿波野 青畝(あわの せいほ)、高野 素十(たかの すじゅう)の四人ことで、
共通のイニシャルをとって四Sと呼ばれていたそうです。
ちなみに四人とも男性の俳人です。

当時、俳句雑誌「ホトトギス」の黄金時代を築いていた四Sの方々が詠まれた俳句は、
現在もたくさんのファンの方々に愛され続けています♡

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