弁護士辻孝司オフィシャルブログ

京都の弁護士辻孝司のブログです
弁護士の活動、日々感じたことを弁護士目線でレポートします
弁護士をもっと身近に・・・

京都地方法務局で人権相談です。

2012-10-30 12:37:27 | インポート


今日は一日、法務局で人権相談の担当です。

京都弁護士会の推薦で人権擁護委員をしていて、そのお仕事です。ボランティアですが....   (*^o^*)

法務局というと不動産や会社の登記業務が一番有名ですが、他にも、
私がいる人権擁護課があったり、供託や戸籍、帰化、成年後見など様々な業務を取り扱っています。

職員のみなさんは、真面目に、熱心に、そして優しく相談にあたっておられます。


東電OL殺人事件、11月7日の無罪へ・・・ 

2012-10-29 22:49:11 | インポート

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1997年の東電OL殺害事件の再審公判が開かれ、検察側が「マイナリさんは無罪」とする意見書を陳述して結審、 

11月7日午前10時半からの公判で、無罪判決が言い渡されることとなりました。

 

検察側が無罪を認めたのは、被害者の爪の付着物のDNA型鑑定で、被害者の体内に残されていた精液と同一型の第三者のDNA型が検出されたことが理由だそうです。

どうして、被害者の体内の精液や現場に残された体毛、そして爪の付着物のDNA型鑑定の結果が今ころになって出てくるのか? なぜ、もっと早くに調べなかったのか?

検察官手持ち証拠の全面開示がなされない限り、無罪方向の証拠は隠されてしまいます。

検察側意見書は、「マイナリさん以外のものが犯人の可能性を否定できず、現段階では有罪と認められない」 と、犯人とすることに合理的な疑いは残るものの、犯人である可能性に未練を残した意見となっているそうです。

往生際が悪い。

  

Photo この事件が起こったのは1997年(平成9年)、今から15年前

その頃から今まで、マイナリさんは自由を奪われ、日本で犯罪者として拘束されていました。

マイナリさんの今日のコメント

「無実のであるのに人生の大切な時間を失いました。」

本当にそのとおりです。

失われた時間を取り戻すことは出来ません。

  

15年前、私はまだ弁護士ではなく、司法試験に受かって司法修習生になった年でした。

そのころ、みなさんは何をしていましたか? 

 


京都ヒューマンフェスタ2012に参加しました。

2012-10-28 16:17:06 | インポート

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京都テルサ(京都市南区東九条)で開催された

      「京都ヒューマンフェスタ2012」 というイベントに参加してきました。

メインゲストは、タレントの安田美沙子さん。京都出身なんですね。

  

私も、京都府の人権擁護委員として、人権相談コーナーを担当してきました。

残念ながら人権相談コーナーは閑古鳥が鳴いていましたが、イベントには多くの家族連れやお年寄り、中高校生などが訪れ、大賑わいでした。

京都工芸繊維大学が、高齢者が障がいのある人の疑似体験を出来るユニバーサルデザインコーナーを出していて、高校生がいろいろなグッズを使って、障がいを疑似体験をしていました。

福島県を応援するための福島県コーナーもあり、喜多方ラーメン、銘菓「ままどおる」、薄皮まんじゅうなどの特産品が販売されていました。私も、「福島 桃の恵み」という桃果汁100%のジュースをいただきました。

おみやげには、障がい者支援施設である「京都市だいご学園」のみなさんが販売されていたドーナツを買って帰りました。

    

Img_0583  イベントでは、犯罪や交通事故などによって生命を奪われた犠牲者が主役の「生命のメッセージ展」も開催されていました。

犠牲者が亡くなったときと同じ背の高さの人型パネルと靴が展示され、遺族からのメッセージが添えられていました。

すべての犠牲者が誰かに愛され、誰かを愛した、かけがえのない生身の存在だったのだということが伝わります。

報道や裁判で接する被害者はみな、そうしたかけがえのない人だったということを、弁護士も忘れてはいけないと思いました。

    

   


無効になっちゃう遺言は? 地下鉄広告11月

2012-10-27 17:06:51 | インポート

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プロフェクト法律事務所の地下鉄広告が新しくなりました。
  過去のポスターはこちら  http://www.profecto.jp/about/ad.html#subway 

10月下旬~11月にかけてのテーマは、

「いい遺言」

11月15日は語呂合わせで、「いい遺言の日」とされています。

  

最近は、遺言書の重要性も広まってきたようで、遺言書の作成依頼も多くなりました。

本を読めば自分ひとりでも書けそうな感じもしますが、いろいろと落とし穴もあります。

そのため、ポスターの例のように 「0点」 となってしまう遺言も・・・

遺言書を作らない人もまだまだ多く、亡くなった後に親族がもめてしまうケースもたくさんあります。

亡くなった後では、どうにも出来ません。  ぜひ、弁護士にご相談を。

   

ところで、「遺言」というと、懐かしの大ヒットドラマ 「北の国から」 でも、主人公の五郎(田中邦衛)さんが、悩みながら遺言を書いていましたね。

北海道は早くも紅葉が見おさめのようです。 さだまさしの名曲を聴いてみたくなりました。

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「北の国から 2002遺言」は、こちらから。 DVDも出ているようです。
http://www.bsfuji.tv/top/pub/kitanokunikara2002.html

    

       


ガリレオの国で、科学者が有罪!

2012-10-25 18:41:41 | インポート

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地震予知に関わった科学者らの予知がはずれて地震が起こって、大勢が死傷したとして、

過失致死傷罪で禁固6年の実刑判決!  

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イタリアというところが良いですね。

さすがは ガリレオ裁判の国!! です。

科学的見解が誤って罪に問われる!!

    

 とはいうものの、専門家が安易に楽観的な意見を述べて、その結果、意見を信じた人が被害に遭ったとしたら、医療事故と同じで、責任を問われても仕方がないような気がします。

 でも、医療行為は、正解の医療行為というのが比較的はっきりしているから過失を問えますが、地震予知に正解なんてあるのかな?

 楽観的な意見は慎重に言うべきなのでしょうが、慎重になりすぎて悪い可能性ばかり言っているのなら、専門家でなくても言えますしね。

    

 弁護士も同じで、楽観的な見通しを伝えて依頼を受けると悪い結果が出たときに依頼者とトラブルになるし、逆に、悲観的なことばかり言っていたら誰も依頼してくれません。

微妙なバランスが求められます。   

    

【ラクイラ=共同】
多数の犠牲者が出た2009年のイタリア中部地震で、大地震の兆候がないと判断し被害拡大につながったとして、過失致死傷罪に問われた同国防災庁付属委員会メンバーの学者ら7人の判決公判が22日、最大被災地ラクイラの地裁で開かれ、同地裁は全員に求刑の禁錮4年を上回る禁錮6年の実刑判決を言い渡した。
 地震予知の失敗で刑事責任が争われる世界的にも異例の事件。同地震では309人が死亡、6万人以上が被災した。
 
 イタリアの刑事裁判では判決理由は後日開示されるため、裁判所の判断の詳細は不明。被告側は控訴する方針を明らかにした。
 
防災庁幹部だったベルナルド・デベルナルディニス被告(64)は閉廷後、記者団に「私は自分の務めを果たしただけで間違いは犯していない」とあらためて無実を主張した。
 
大学教授や地震学の専門家らで構成される同委員会は、数カ月にわたり群発地震が続いていた中部の状況について、2009年3月31日にラクイラで開いた会議で大地震に結び付く可能性は低いと報告。これが報道され、安心して避難しなかった多くの住民が六日後の四月六日に起きた中部地震で死傷したとして、7人が2011年5月に起訴された。
 公判で、検察側は「委員会の報告がなければ犠牲者は用心深く行動したはずだ」と主張。弁護側は「地震被害は誰の責任でもない。まるで中世の裁判のようだ」と争っていた。