弁護士辻孝司オフィシャルブログ

京都の弁護士辻孝司のブログです
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予告!「バイデン新大統領は日本の死刑制度を変えるか?」2021.2.27(Web配信)

2021-02-23 14:04:42 | 社会・経済

毎年、京都弁護士会では「死刑廃止を考える日」と題して、シンポジウムを開催しています。

(残念ながら、昨年はコロナ禍のために中止しましたが。)

今年は、アメリカで、死刑廃止を公約に掲げるバイデン新大統領が誕生したことを受けて、

アメリカの死刑制度がこれからどうなっていくのか?

アメリカが死刑を廃止したら日本はどうなるのか?

アメリカで死刑廃止運動に取り組む大谷洋子氏、元法務大臣の平岡秀夫氏、甲南大学の笹倉香奈教授をゲストにお招きして、講演とパネルディスカッションを行います。

(大谷氏は、アメリカからの中継です。)

そして、今回は、初のWeb配信でのシンポジウムです。

京都の会場にお越しいただかなくても、世界中どこからでも、誰でも、パソコンやスマホで視聴していただくことができます。

2月27日(土)午後2時~4時30分

ぜひ、京都弁護士会HPにアクセスして、視聴してみてください。

もちろん、無料です。

 

 


「すばらしき世界」を見てきました!2021.2.14

2021-02-17 18:33:07 | 映画

役所広司主演、西川美和監督の映画「すばらしき世界」を見てきました。

まだ上映が始まったばかりで、ネタバレするとよろしくないので、抽象的な感想だけを。

とても良い映画です。

刑務所から出所してきた主人公がシャバでの日常を生きていく中での葛藤、生きづらさ、

その主人公を取り巻く人たちの主人公との距離感、

登場人物がすべて等身大で、それぞれの心情が細かく描かれていて、それがとてもリアルな感じです。

 

今週から、私が弁護人を務めるリアル裁判員裁判(傷害致死事件)が京都地裁で始まりますが、その被告人と主人公がダブって見えました。

裁判員になる人には、是非、この映画を見て欲しい。

映画『すばらしき世界』大ヒット上映中

名優:役所広司×監督:西川美和 映画『すばらしき世界』大ヒット上映中!実在した男をモデルに「社会」と「人間」をえぐる問題作

ワーナー・ブラザース映画

 

 

 


京都府警で講義をしてきました。2021.2.15

2021-02-15 15:00:53 | 社会・経済

京都府警で、「弁護士から見た警察捜査について」という演題で講義をしてきました。

新任刑事及び刑事として登用を控えた若手の警察官の皆さんの前で話をさせていただきました。

内容としては、

被疑者国選弁護制度、裁判員制度によって、刑事裁判委にどのような変化が生じ、その変化が警察捜査にどのような影響を及ぼしているかという視点から、

被疑者国選、可視化、証拠開示によって警察捜査が弁護士に見えるようになってきたこと、

取調べでつい言ってしまう不用意な一言が、自白の任意性に疑問を生じさせないかねないこと、

適正手続を遵守して、客観的証拠の証拠能力、信用性、証明力を失わせないようにすべきこと、

などについて話をしてきました。

具体例をたくさん入れて話をしたからか、皆さん熱心に聞き入ってくれました。

例えば、

「皆さんは、利益誘導で自白させてはいけないということはよくわかっておられます。

でも、そんなつもりはないのに、利益誘導したと言われてしまうことがあります。

被疑者の立場にあると、一番気になるのは自分がこれからどうなるかということです。毎日、そのことを考えてます。

そんな被疑者の前に、皆さんが、取調べにやってきます。

被疑者からみれば、皆さんは、経験豊富な刑事手続の専門家、頼りになる存在で、おまけにとても親切そうです。

思わず、「執行猶予付きますか?」と聞いてみたくなります。

皆さんは、親切で、優しい刑事、しかも経験も豊富です。

そう聞かれたら、思わず、正直に「たぶん執行猶予付くんちゃうか」と教えてあげたくなります。

「だったら、正直に、全部認めます。」被疑者が自白を始めます。

もし、こんなやり取りがあったら・・・・

後に、弁護士から、利益誘導(執行猶予にしてやるから自白しろと誘導)されたと主張されてしまうかもしれません。

気を付けてください。こういう時は弁護人に聞きなさいと答えた方がいいですよ。」

といった感じです。

 

今日の講義は、昨年、新しく竣工した京都府警察本部で行いました。

開放的で、明るい、とても気持ちのいい建物です。

食堂もあるようなのですが、府民にも開放してくれないかなあ。