京都府警の警察学校にお招きいただき、「弁護士から見た警察捜査」というテーマで講話をしてきました。
10年程前から、年に数回、京都府警にお招きいただいて捜査官の研修として話をさせていただいています。
話の内容としては、取調べ中にこんなことを言ってしまうと任意性、信用性が飛んでしまいますよ。
せっかく苦労して作った供述調書は全部無駄になってしまいますよ。
今は、被疑者国選、取調べの録音録画、証拠開示が進んで、捜査過程が全部、弁護人に覗かれてしまいますよ。
裁判員となる市民は司法関係者、とりわけ警察のことをすごく信頼しているから、逆に、少しでもミスやアンフェアなことをしたということになるとマイナス評価がとても大きいですよ。
といったことを話してきました。
先日の愛媛県警での大学生の誤認逮捕の件を例に挙げて、
「就職も決まってるならおおごとにしたくないよね。」
「認めないから、どんどん悪い方に行っているよ。」
「やってないこと証明できないよね。」
なんてことを取調べの時に言ってしまうと、任意性に疑いをもたれてしまうということを伝えてきました。
そして、今後、録音録画は対象事件が拡大していく、それに加えて、弁護人の取調べへの立会いが始まるかもしれない。
録音録画は20年かかって実現した、立会いも10年後、20年後には実現しているかもしれない。
と、徳島人権大会のことを話してきました。
今回の対象者は、これから刑事になろうという若手の警察官の皆さんです。
みなさん、弁護士から警察に対する無礼?な話を熱心に聞いて下さり、終了後にはわざわざ質問に来てくださいました。