今度、どこ登ろうかな?

山と山登りについての独り言

・鳥ノ胸山、大界木山、菰釣山

2011年05月04日 | 山登りの記録 2011

 平成23430日(土)

鳥ノ胸山1,207.8m、雑木ノ頭1,140m、平指山1,146m、大界木山1,246m、

城ヶ尾山1,199m、中ノ丸1,270m、ブナ沢ノ頭1,229m、菰釣山1,379m、ブナノ丸1,340

 

2月の末に地元の山に登ってから、地震の影響や年度末の繁忙とおまけに2週間にも及ぶしつこい風邪が抜けきらず、2ヶ月以上ものブランクになってしまった。冬の間に予定していた数山の消化もできず。気が付けばもうGWになっている。

さて、例年ならGWはヒトケの無さそうな地味山を物色するところだ。どこもかしこも、道路も人や車が溢れているからだが…。今年は少し雰囲気が違うようだ。地震の自粛ムードも一段落とはいえ、やはり遠出は控えているのが世間の流れのようで、例年になく近場は一層の混雑も予想される。

そういった想定も一応はしたものの、2月に登ろうと思ったままになっていた丹沢方面、西丹沢の鳥ノ胸山から菰釣山への予定が頭をかすめる。ブランクを取り戻すのにいきなりの藪山や残雪の山は少し厳しい。足慣らしを兼ねる意味も有り、名前が気になって登りたくなっていた鳥ノ胸山と菰釣山を、結局連休前半の山として選んだのだった。

 

丹沢といっても人気がイマイチの西丹沢。その中にあって更にシブイ鳥ノ胸山だから、いくらなんでも人が溢れていることもなかろう。29日の夜に久しぶりに丹沢に向かった。今回はナビの示すとおりに走ったら、夜とはいえ一般道を4時間で着いてしまった。やっぱりカーナビを利用したほうが良いのかも?省エネにも繫がります。  

 

山梨県の『道の駅どうし』が今回の登山口になる。0時ちょっと過ぎに到着。夜間開放されている第二駐車場はほぼ満車の状態で、どうにか端のほうに車を停めて早速シュラフに潜った。標高700m程のここは、結構冷え込んでいたから冬用のシュラフでも丁度良かった。

 

朝方、人の話し声で目が覚めた。隣の車の人が車の外でハナシをしているのだが…。迷惑だな、と思って時計を見たらもう6時ちょっと前、アラームが鳴る寸前だった。外はすっかり明るくなって、晴れて気持ちの良さそうな景色が広がっている。少し寒いが車の外に出ると、駐車場の裏手に道志川を挟んで形の良い鳥ノ胸山がシルエットになっていた。直ぐそこという近さ。何で鳥ノ胸山という名前なのかなあ?「とんのむね」と読むらしいが…。面白い名前だ。

 

パンを食べ、支度をして予定より少し早めの625分に道の駅を出発した。駐車場を挟んで道志川対岸に橋を渡る。直ぐに道は二又に分かれるが、左手の細道に入る。車が幾つも停まっているキャンプ場を過ぎて、ひっそりと休業中の道志村の宿泊施設の前を通り、少しジグザグに舗装路を行くと間もなく未舗装の林道になり、右手を標識が指している、しばらく行くと駐車スペースで少し広くなった所から鳥ノ胸山の登山道が始まった。そこには『鳥胸線登山道案内図』というやや稚拙な絵看板があった。

 

杉林の中を登っていくと、次第に急になってくる。背後に朝日を浴びた道志山塊の山並みが木の間越に見えている。薄暗い杉林を抜けると、雑木になるが、西には真っ白な富士山の頭が覗いていた。ますます急になる道に息を切らせる。丹沢と道志山塊に挟まれた谷底の様な道志村を二分するR413が下に見えてくるようになり、国道沿いの集落が段々小さくなってきた。ミツバツツジの薄紫の色合いが、新緑になる一歩手前の樹林にアクセントを付けているが、正にアクセントと言える程度に少ない。

 

イヌブナが出てくる頃、御正体山のどっしりした山容が背後に望まれるようになり、間もなく秋葉山からの道を合わせると、最後の急な上りを少しで、木々に囲まれた小平地の鳥ノ胸山山頂に745分に着いた。三等三角点と山梨百名山の標識、真新しい木製の方面標識があった。西に少しだけ木々が切られて奥にまだ半分真っ白な富士山、右手に御正体山が眺められた。そこだけ素晴らしい眺めだが、その日はその後曇りがちになり、景色も霞んで見えなくなったので、良い展望があったのは結局その時だけだった。

 

2年前に加入道山・大室山に登った時とほぼ同じ、富士山の右手に御正体山の眺めだが、少し近づいた感じで両山とも大きく、これは文句無く素晴らしい眺めだった。山頂の平坦部は、この山域としては決して登山者が多いとは言えない山とはいえ、やはり東京近辺の山、踏み固められて裸地が広い。晴れてはいるが、今日は風が冷たく、休んでいると一度脱いだ上着をまた着たくなる感じだった。

 

鳥ノ胸山に登ってくる途中で、5月○日にトレイルランの大会があるという張り紙や標識を幾つも見た。その日に当たらなくて幸い…。813分に鳥ノ胸山から南に尾根を辿る。イキナリのもの凄い急な下りをしてから少し登り返す。稜線沿いはスズタケの下生えに余り太くないイヌブナとナラの木々が並び、840分に雑木の頭という小山を通過するが、ここで道は二分する。方向の勘違いをして、キャンプ場に下る道を行きそうになるが、道志の湯と指し示す方向に修正する。この先も同じ様な変化の無い稜線を進み、大きく下って浦安峠という林道が分断する所に降り立つ。『道志水源森』と書かれた標柱、道志の湯を示す標識が立つ、道路の工事現場みたいなやや風情の無い埃っぽい所だ。萌え始めた木々の葉が微妙な色合いで混ざり合うその向こうに、加入道山と大室山がきれいに見えている。

 

さて、ここは切り通しになっていて、向かおうとする大界木山方面は岩壁で分断されて道が無い。林道を西に少し進んで様子を窺がおうとしたら、背後から「何処へ行くの?」と呼び止める声がする。3人のハイカー?がそこに居て、その中の白髪頭のおじさんがぼくに問いかけているらしかった?菰釣山だと言ったら、道は峠の向こうに100m程戻ったところから上っていると教えてくれた。

 

切り通しの直ぐ向こうに斜めに登っていく踏み後を確認してそこからまたやや藪っぽい道を行く。登りが急になるとしばらくで、神奈川県の鳥獣保護区の絵看板を見て、県境稜線に939分に辿り着いた。ここから北に気持ちの良い樹林の道を登り、950分に標柱が建つ大界木山に着いた。大界木山の山頂は木々に囲まれ眺めも無く、やや閉塞感もあって休む様な所ではない。この山を東に下りきった所まで、2年前に畦ヶ丸から歩いている。

 

大界木山山頂は直ぐに降りて、一段下った笹のコブのところで小休止とする。少しお腹が空いたので鮭おむすびを食べる。オマケにちょっとかじったピザパンが美味しかったので全部食べてしまったら、食べすぎでお腹がきつくなった。このフジパンのピザパンは大きくて美味しい…。苦しいお腹に身体が重くなった気分で、菰釣山方面に歩き出す。稜線はブナ林が中心で、変化には乏しいがなかなか雰囲気の良い道だった。

 

直ぐ先で、先ほど浦安峠で道を教えてくれた3人のハイカーにまた遭遇し、間もなく城ヶ尾峠に下る。峠には標識やベンチがあった。峠から上り返すと、直ぐに伐採地の様な城ヶ尾山山頂で、三等三角点があった。城ヶ尾山に1038分着。山頂の周囲に木々は無いが、その外側にある木に遮られていてここも眺めは無かった。菰釣山に向かう稜線では何人ものハイカーや、トレイルランの試走らしい人たちとすれ違う。

 

1115分に中ノ丸という小さなピークに着く、次に1140分にブナ沢ノ頭という小さなピークを越えていくが、その先も高低差の少ない稜線が続く。朝方の気持ちの良い晴れ空は次第に白く変わり、全体に曇ってきた。北側には青空も見えるが、陽が遮られると少し寒く感じる。木々の間から道志の集落や、向かいの今倉山や菜畑山の穏やかな山並みが見えるが、それも少し霞みがちになる。富士山は霞んで見えなくなってくる。(今度この方面で登るのは、今倉山や菜畑山に二十六夜山かな…)

 

しばらく同じ様な稜線を歩いていると、道志村製の茶色い方面標識が立っている所から下に道が下っていた。帰りはこの道を下って行こうと思っていた道だ。直ぐ先に笹とブナに囲まれ、きれいなこげ茶色の菰釣山避難小屋が建っていた。中を覗くとザックが2つ置いてあり、今日ココに泊まる人が居るようだった。避難小屋の先から急な登りに少しあえいで、1228分にようやく菰釣山山頂に着いた。

 

何人かの人が居たが、山頂は静かだった。地図を見ると、菰釣山の三角点は山頂から南に少し張り出した尾根の先にある。三角点を確認するために南に笹尾根を進む、踏み跡がしっかりあるので、そこに行こうという人も多いのかな?と思って進むが、しばらく緩く下り、やや高まった地点付近にそれらしいものは見られない。踏み跡と思ったのは鹿道の様で、そのうちハッキリしなくなってしまった。ブナの幹に古くてもう少しで読めなくなりそうな達筆名板を見た。その周囲を探したが、三角点は結局見つけられなかった。残念…。

 

菰釣山山頂に戻り、そこから本日の最終目的地?としていたブナノ丸まで行くことにした。下って上り返して、何と言うこともない木々に囲まれた小山がブナノ丸山頂だった。14分にブナノ丸着。すっかり曇ってきて、時間の割にはもう午後遅い雰囲気だ。菰釣山に上り返し、手前のベンチがあるピークでしばらく休憩した。

 

菰釣山山頂に138分に戻り、またトレイルランの人たちとすれ違う。そのまま避難小屋へ下る。避難小屋には数人の泊り客があるようで、賑やかなようだ。小屋先の分岐から『道の駅どうし』と指された下り道を沢に向かって降りていく。しばらくはジグザグに急な下りだったが、沢の水流に思いの外時間もかからずに降りた。沢の始まる地点は休むのにとても良さそうな所だ。トレイルランの人たちみたいに、別に急ぐ必要も無いので、そこでまたお休みとする。湯を沸かしてカップラーメンを食べた。

 

カップラーメンを食べ終わり、沢の流れ沿いに少し下ると244分に林道に降りた。ここから長い林道歩き…と覚悟していたが、1時間ちょっとで道の駅に着いた。途中に幾つもあるキャンプ場はどこも人で一杯。オートキャンプ場は地震の自粛も解けて大盛況?の様だった。とはいえ、レジャーはまだ安・近・短の人々が多いのだろう。車のナンバーは東京と神奈川ばかりで遠くのものは見られない。

 

道の駅に348分着。ここも車やバイクで大賑わいなので、早々に退散する。帰りの温泉は、もう2回入った道志の湯はパスして、R413で神奈川に戻り、ここも前に一度入ったことはあるが、津久井の緑の休暇村にある『いやしの湯』に寄っていく。覚悟はしていたが、やはり連休なのでかなりの混みようだった。前回(丹沢山~二ノ塔を登ったとき)の入浴イメージは悪いものでは無かったが、今回はマイナスになってしまった。

 

5時を回ってしまったので、ここからの帰路は神奈川県内で渋滞に巻き込まれ、一般道を4時間半掛かって家に帰った。まあ、途中で食事しても10時少し過ぎに帰宅できたので早い方なのだろう。久々の山歩きで大分疲れたのも事実。期待していた(何を?)程の山ではなかった様な、今回の丹沢登山であった。ぼく的には、やはり人が多い山は苦手なことが減点になっているのだろうと思う。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
人が多い山は苦手ですか (ノラ)
2011-05-04 21:41:52
あさぎまだらさん こんばんは。キャンプ場は一杯あって盛況なんですね。12年前に行ったのが9月だったからかキャンプ場に人を見た記憶がないです。鳥の胸山から富士山見えるんですね。記憶ないです。菰釣山は霧の中でブナの影だけ覚えているような
三角点は見に行ってません。見に行っても見つけられないようですね。避難小屋に人泊まっているんですね。さすが丹沢。トレールランの試走の人が多かったら静かな西丹沢の良さが台無しですね。今日はアカヤシオを見にあさぎまだらさんの地元の先に行ってきました。ちょっとまだ早かったです。
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三角点 (あさぎまだら)
2011-05-04 22:07:33
ノラさんこんばんは。きのう今日と何となく怠惰に過ごしています。明日は仕事ですが…。
丹沢はやはり人が少ない冬に登るほうが良いみたいです。三角点は家で地図とGPSのログとをにらめっこしたら、もう少し先みたいです。少し下ったところにあるようです。
山頂の標高より40mくらい低いようです。あるいは、中途半端なところに山名板を付けてありましたから、「達筆名板氏」も三角点を見つけられなかったようですね。
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