今度、どこ登ろうかな?

山と山登りについての独り言

・日暮山、押立山、黒岩山、大山

2011年12月21日 | 山登りの記録 2011

平成23年12月18日(日)
日暮山1,207.2m、押立山1,108m、黒岩山1,132.4m、大山1,153m

 11月の終わりに浅間山他にハシゴ登山してから、寒いこともあって少し山はお休みになっていた。今年中に登りたいと思っていた奥秩父のマイナー峰に今回登る予定で情報を収集していたが、残念ながらアプローチする道路がつい先日閉鎖されたということで、あっけなく来年に持ち越しになってしまった。先日平野部の一部でも積雪があったくらいだから、奥秩父も当然冬山装備で臨む覚悟で居たのだが…。

 さて、ということで、前回登る予定のリストに入れてあった浅間山周辺の幾つかの山(正確には軽井沢周辺といった方が良いだろうか?)に登ることにした。強い冬型になって、軽井沢周辺でも結構寒いのだろう。一応、4年前に御場山と一緒に登ろうと思っていて登山口が判らなかったのと、鉄砲の音に警戒して登れなかった日暮山と、地図によるとゴルフ場の端にあって頂上まで道路の記載がある押立山、県境の和美峠の直ぐ南で地図に名前の記載が無い黒岩山、それと完全に群馬県内にあり、どこから見ても急峻な大山の4山に決めて土曜の夜に軽井沢に向かった。その他にも幾つか予備の山の情報も持った。

 軽井沢の町に11時過ぎに着いたが、日暮山の登山口と決めていた別荘地脇の地点をカーナビが上手くナビできず、周辺をうろうろしてしまった。レイクニュータウンという別荘地の傍ら、妙義荒船林道が閉鎖されている地点が、今回の登山口と決めていた場所だ。別荘地の中を何度も同じ所をぐるぐるして判らず。最終的には、和美峠手前の妙義荒船林道入口から再度入り直して、ようやくゲートで通行止めになっている目的の所に着いたら、時刻は1時近くになっていた。やれやれ…。向かいには、黒々とシルエットになり、急な稜線を見せる日暮山は直ぐそこだった。

 軽井沢側から日暮山に登ろうとする場合、別荘地内からは登ることができない。別荘地内には「登山の為に別荘地には入らないように!」という旨の丸紅不動産の看板が立てられている。日暮山は、実際には別荘の裏を通って登らなければならないが、妙義荒船林道が現在途中でバリケード封鎖されている地点(周辺は全て別荘地)の脇に2台分くらいの駐車スペースがあって、そこを利用するしかない。他は全部別荘地内なので立入り禁止だ。なので、ここに至るには長野側の和美峠手前の妙義荒船林道入口から入らなければ、ぼくみたいに迷走する羽目になる…。

 ようやく登山口に着いてシュラフに潜る。車の温度計によると、車外の温度は-8℃だった。翌朝アラームを6時にセットして眠った。6時にアラームが鳴ったのでシュラフから顔を出すが、まだ真っ暗で又シュラフを被ってしまった。6時半に明るくなってきたので起き上がる。車外の温度は何故か-2℃、変なハナシだが、明け方の方が気温が上がってきたのだろうか?あるいは、寒気が少し弱まったのかな。

 のろのろと支度をして、7時10分に直ぐ上の笹の稜線から登り始める。向かいの群馬県側には手が届く近さで、一つ谷を隔てて日暮山が見えている。笹の稜線は県境だが、長野側は別荘が立ち並んでいて、その別荘の裏を通過していく。笹にはうっすらと踏跡があるが、道とは言えないレベル。北向きから東に向きを変える所は身を没する程のスズタケの藪で、薄いトレースと赤テープを見る。

 日暮山へは、東に少し派生する稜線を進んで、一旦下ってから急な尾根を登り返すようになっている。急な尾根の手前は頂上から300mくらいしかないが、そこにも大きな別荘の建物がある。要するに、ずっと別荘の裏側をぐるっと回って急な尾根に取り付く。樹林越しに、雪雲のベールを薄くまとった浅間山が見えている。群馬県側はようやく昇ってきた朝日に照らされ、シルエットになった細かな山々が見え、北の方に小さく妙義のぎざぎざが見えている。笹丈は低くなり、その代わりかなり急峻になって、あえぎながら尾根を登る。群馬側は急な角度で深い谷になっており、足元にはシカの糞が散らばっている。少し汗ばみ、疎らな雪を踏んで、雑木がややわずらわしい日暮山頂の北端に出た。三角点がある山頂は少し先にあった。8時4分に山頂に着いた。

 日暮山頂は藪に囲まれて狭く、余り眺めは良くない。中央に三等三角点があり、石祠が一つと、倒れかけた判読不明の石碑が一つあった。下仁田方面からのしっかりした登山道が南に付いていた。山頂よりも、登りついた北端の方が眺めが良い。そこからは、群馬県側に大きく展望が広がっている。大山と愛宕山が目の前で、上信越道の橋が大山トンネルの手前に見えている。そこを通過する車の音がびゅんびゅんここまで聞こえてくる。大山と愛宕山の狭い隙間から奥に高岩と裏妙義の岩峰が覗いていた。逆光の果てには下仁田や南牧の山並と、関東平野の一部が見えていた。長野側は白くなった浅間山が大きく、軽井沢の市街やゴルフ場が見えている。

 一通り写真を撮って、藪っぽい山頂でポテトチップをつまんで一休みした。8時32分に日暮山山頂を下る。下りはあっけなく、9時8分に車に戻ってきた。ひっそりした別荘地を後に、車に乗って妙義荒船林道を和美峠方面へと走る。新軽井沢峠や和美峠に繋がる道(軽井沢ICへの連絡道路)のところから盛り上がっているのが、次に登る押立山だ。妙義荒船林道入口に車を止め。9時27分に押立山の笹藪の薄い東尾根に取り付く。この山には頂上まで車道があるが、入り口は封鎖されているので入れない。丁度、軽井沢の離山みたいにぐるぐると車道が上っているのだが、かつて頂上にはホテルか何かの建物が建っていたらしいが、今は何もない。

 低い笹の尾根を少し登ると、笹も無くなりナラなどの雑木が茂る感じの良い緩い斜面になる。間もなく道路に出て、道路をらせん状に上っていく。右にポンプ小屋を見て道路を離れ、また少し急になった斜面を登ると、また道路に出る。今度は舗装道路をらせん状に2回登って平らな頂上部に出た。登りついた右手に物置小屋があり、その先は芝が枯れた平坦地で、東端は舗装された丸いヘリポートがあった。台地状の頂上からは、周囲にぐるりと眺めが広がり、北に浅間山と手前にゴルフ場が良く見える。東は、県境の一の字山、留夫山から矢ヶ崎山、桜堂、愛宕山と繋がり、南にさっき登った日暮山が別荘地の奥にシルエットになって見えていた。なかなか良い眺めだった。広い頂上の平坦地をゆっくり一周回って、また元の道を下った。10時7分に車に戻り、和美峠に向かう。

 和美峠から、次は黒岩山に登るのだが、軽井沢ICに向かう新軽井沢峠への道を右に折れ和美峠まで行くと、そこは別荘の管理地で道路脇には駐車スペースがない。仕方なく戻って、新軽井沢峠に向かう道との分岐手前にあるチェーン装着場に車を止めて、和美峠への車道を歩いていくことにした。ICに向かう車、ICから軽井沢に向かう車がひっきりなしに通過していく。この時期になっても、軽井沢に行く人は多い様で、昔は冬の軽井沢は静かなものだったが、今はアウトレットモール等を目当てに冬でも軽井沢は賑やかなようだ。

 和美峠まで歩いて、10時26分に、そこから県境沿いに付けられた疎らに雪が残る笹の踏跡を登っていく。直ぐに急な登りになり、幾らも登らないで10時52分に笹の平坦な黒岩山の山頂に着いた。雑木が茂って目隠しをしているので、葉が落ちた今でも樹間からわずかな眺めがあるだけだ。ナラの木に『MHC黒岩山1132.4m』と書かれた木製の山名板が一つぶら下がっていた。踏跡脇の笹の茂みに『株式会社コクド』と書かれた白いポールが立っていたが、地図記号にある三角点は、しばらく周辺をうろうろしたが見当たらなかった。紅茶を飲んで、よもぎ大福クリームアンパンという変わったパンを食べた。これはヤマザキの菓子パンだが、なかなかおしゃれな味がする。静かな山頂だが、高速道路を走る車の音はここでもよく聞こえた。次に登る大山は直ぐそこに見えていた。11時6分に黒岩山を下り、11時36分にチェーン装着場に戻ってくる。相変わらず車の往来は多い。

 車に乗って、本日最後の山である大山に向かうのだが、大山の取り付きは『私が登った群馬300山』の記録では、和美峠から恩賀集落に下る途中の大カーブ手前から、稜線沿いに踏跡があるということなので探してみたが、その辺りは急な山の斜面一帯が広く伐採地になっていて、当時とは様相が一変している様で、それらしいものは見当たらなかった。仕方なく、最初に地図を見た時に登り口に適当と目星を付けていた、山頂から北に真っ直ぐ落ちる尾根を登ることにした。ここも下の方は広く伐採されている。

 12時に道路脇のスペースに車を止め、そこにあった作業道を少し進んで、左手の伐採された尾根に取り付く。急な皆伐斜面を登り上げると、北尾根に出て、そこからは足元に低い笹が茂る雑木の急な尾根をどんどん登っていく。振り返ると、これも伐採された斜面を見せる隣の愛宕山は次第に低くなる。やや痩せてきた尾根は更に急になって、上部は潅木の枝が少しうるさくなるが、雪が斑に残る滑りやすい斜面をゆっくり登っていく。木々を透かして高岩の岩峰が近い。12時46分に狭く細長い大山の山頂に登りつく。樹林に目隠しされ、ほぼ眺めはない。山頂にはGさん名板が木にくくりつけられていたが、この旧Gさん名板も大分錆びてきている。山頂には南から北に抜けるはっきりした道があった。眺めがあるかな?と思ってしばらく南に道を辿り、一つ向こうの岩の小ピークまで行ってみたが、残念ながら眺めは得られなかった。

 大山山頂に戻り、湯を沸かしてカップラーメンを食べた。樹林の中で眺めもない狭い山頂だが、人の気配もしなくてぼく的には大満足。寂峰の気分を楽しんだ。それでも、わずかな木の隙間から高岩や浅間山が覗いていた。山頂には三角点は無いが、山標石が中央にぽつんと立っている。下りは西北に延びている市村界沿いの道を辿ろうかとも思ったが、登って来た尾根を下る方が早そうだ。道は無いが藪も無いから、どのみち同じ様なものだろう。1時28分に大山山頂から北尾根を一気に下る。下りはそれこそ、あっという間で、1時50分に車に戻ってきてしまった。登り46分、下りは22分だった。

 まだ時間も遅くはないが、午後はあっという間に夕方になってしまう時期だから、4山登って終了とした。軽井沢に戻り、碓氷峠を越えて、帰りは汗をかく程の山では無かったが、磯辺の「恵みの湯」で入浴。ここは何時来ても結構にぎわっているものの、大変良く温まって満足だ。日帰り温泉では上等の部類だと思う。何度来ても楽しめるし、肌もすべすべになった。入浴後はそのまま帰路に着き、早めの帰宅となった。


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4 コメント

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日暮山と大山はいつか登りにいくでしょうから (ノラ)
2011-12-22 20:43:45
あさぎまだらさん こんばんは。この4山のうち最低2山はいつか,登りに行く機会がきっとあるでしょうから,あさぎまださんの記録を参考にさせていただきます。日暮山はリベンジしないといけないし,大山は登ってみたいしです。前回の2山も良かったですから記憶にとどめております。平尾富士は古い遊歩百山にも出ていました。知る人ぞ知る山のようです。ま,たまる一方ですが。
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まだ、結構あります (あさぎまだら)
2011-12-23 00:43:12
ノラさんこんばんは。
軽井沢から佐久周辺、あるいは群馬側の妙義や西上州周辺にはまだ沢山の未登峰があります。
ますます、滋味(地味)深い山々ですが、それもまた簡単に登れる山が多いとはいえ、道が不明瞭で、そこそこ楽しめそうな山が多いです。
日暮山も大山も、明瞭な登山道の無い面白い山ですね。人が沢山やってくることも無いでしょうから、独り占めする楽しみがあります。
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日暮山 (しぼれ)
2011-12-23 09:42:29
ほーっ、いい景色です。狼さんめぐりが一段落したら○○富士目当てに出かけることにします。
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富士巡り (あさぎまだら)
2011-12-23 10:56:04
しぼれさん、おはようございます。
狼さん巡りも佳境に入っていますね。
平尾富士と矢川富士ですか。ぼくは、どっちも富士山型に見える方向から登っていません。日暮山は下仁田の初鳥屋側から登らないと富士山に見えませんね。
そっちからだと少し余分に登るようです。
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