今度、どこ登ろうかな?

山と山登りについての独り言

・榛名の山(旛矢岳・天目山・氷室山・三峰山)

2008年11月10日 | 山登りの記録 2008
平成20年11月9日(日)
旛矢岳1,271m、天目山1,303m、氷室山1,240m、三峰山1,315m

 昨年の春、久しぶりに榛名を訪れた。めぼしい山は登ってしまったが、榛名は赤城と違って小さなピークが沢山あり、全部登ろうとすれば結構な数になるだろう。地形図で名前が付いている山だけでも20くらいある。
今回は、お天気がイマイチで雨の予報こそ無いが、土曜と同じ高曇りの様だ。こういう時は、曇ってはいてもそこそこ眺めがある。天気予報から遠出のリスクを考え、昨年杏ヶ岳や鐘原ヶ岳に登った時に気になった旛矢岳をメインに、付近の山を幾つか登ろうと思い土曜の夜に家を出た。

 旛矢岳(はたやだけ)という名前は、横田昭二氏の『私が登った群馬300山』に出ていた。鐘原ヶ岳も地図には名前が無いが、杏ヶ岳方面から見ると正面にこの2山(正確には3山かな?、鐘原ヶ岳は大・小鐘原ヶ岳の2つに分けられる)は榛名神社の東になかなか見事な山容だ。特に旛矢岳は、覗岩を南に突き立たせて西側に岩壁を巡らせ、地図に名前が書かれていないのは残念な程の山だった。そんな訳で、次回この方面に行くときは是非、この旛矢岳に登ろうと思っていた。

 旛矢岳には道が無いようだが、北の天目山との鞍部を通過する破線記号が地図にある。榛名神社奥の九折岩(つづらいわ)付近から発して、榛名山頂の沼ノ原から七曲峠を経て旧箕郷町(現高崎市)に下る車道まで繋がっている。この道を利用して、鞍部から上り詰めれば容易と思われた。この辺りの山は薮が薄いし、尾根伝いには、何となく踏跡があるからだ。

 箕郷に下る車道と、破線記号がぶつかる辺りの情報をGPSに入れておいた。登り口を確かめるため、GPSで計測しながら車道を下り、ここと思われた堰堤がある地点の駐車スペースに車を停めて、冬用のシュラフに潜った。
アラームで6時半に目覚めたが、まだ少し薄暗い。随分朝が遅くなったものだ。少しシュラフにもぐり直し、6時50分くらいに起きて支度をした。

 7時11分に、堰堤の直ぐ脇にある踏跡(これが多分地形図の破線記号)に入る。直ぐに堰堤の50㍍くらい下から来ている林道と合流する。しばらくは車が通れる林道が続き、堰堤に下る沢が西に曲がって細くなってくると、杉林の中の急な小径になった。かなりの急登で、予想通り天目山と旛矢岳の鞍部に上っていく道だった。左手に旛矢岳の斜面が近づいて、『群山』と刻まれたコンクリート標石がある鞍部に7時28分に着いた。そこから旛矢岳には細い尾根が繋がり、赤いプラ杭が打たれて踏跡がしっかり付いていた。

 この付近はもう既に紅葉の盛りを過ぎ、落葉した木々の中にまだ黄色く葉を付けた落葉松とモミジが名残の彩りを見せていた。コブを一つ越すと、もの凄く急な斜面になって、雑木(主にはミズナラ)の茂る踏跡を辿り、山頂部の雑木林に登り着いた。どこが山頂なんだか、良くわからないが、一番高いと思われる辺りのミズナラに白いテープがぶら下がっていた。山頂名板も見あたらなかった。8時丁度に旛矢岳山頂着。50分も掛からないで登ってしまったので少し拍子抜け。山頂は雑木が茂って、樹間越しに少し眺めがある程度だった。

 8時17分に旛矢岳を下る。旛矢岳の後は、天目山に登ろうと決めていた。はじめは、車まで戻って、峠から天目山・氷室山と辿るつもりだったが、旛矢岳と天目山の鞍部から天目山にも踏跡が付いていたから、そのまま天目山に登ることにした。鞍部を8時42分に通過。

 こちらの踏跡も赤いプラ杭が途中まで付いていた。結構な急斜面を登っていく。左手に氷室山が見えるが、南面は岩場があってここから見ると登高欲を誘う山だ。榛名湖側から見た何の変哲もない雑木山といった雰囲気とは随分違う。ミヤコザサの歩きやすい斜面には、基本的には薮は見られ無かった。途中、大きな糞を見た(これは、クマ…)。振り返ると、つんと尖った旛矢岳が大きいが、急な登りにどんどん低くなっていった。

 上り詰めた低い笹の先に、ベンチと標識が見えた。9時12分に天目山頂着。幾つものベンチと、『関東ふれあいの道』の解説看板などもあり、整備され過ぎたような道が付いていた。例によって、傾斜したところは階段なのです。樹林が邪魔をして余り眺めは良くない。木々の間から榛名湖と榛名富士が見える。

 ちょっと、ベンチで一休みして、9時26分に氷室山に向かう。下り始めてしばらくしたら、30人程の大団体がやってきた。立ち止まってやり過ごすのに随分待たされた。だから、大人数は閉口なのです。あんな団体と山頂で一緒になりたくないものだ。

 シーズンは最早終了に近いと思われるが、榛名湖はバイクや車がブーブーゴーゴー、大きな音を立てて走り回っている。なんか、榛名は変なヤツが集まる所になっているな最近…。

 9時46分に氷室山着。ここでも数人とすれ違う。氷室山南面の岩場付近まで行ってみた。木の間から旛矢岳と鐘原ヶ岳が大きく見えた。氷室山から地蔵峠方面に少し下ると、榛名湖の眺めが良い所があった。10時5分に氷室山から天目山方面に引き返す。

 10時27分に天目山に戻ってきた。幸い、もうさっきの団体は先に行ったようだ。ここから七曲峠に下り、三峰山に向かう。七曲峠には大宮ナンバーのバスが停まっていた(さっきの団体さんのでしょう)。三峰山分岐からミヤコザサの美しい稜線を辿り、11時09分に三峰山頂着。石祠が一つぽつんと立っていた。三峰山の先のピークまで足を延ばす。ここまで来ると誰も居ない。岩場があるピークで湯を沸かし、カップラーメンを食べた。

 相変わらず、お天気はどんよりしているが、遠くの山は見えているのだった。上州武尊や浅間山も見えている。ここからだと、榛名湖は随分遠くに見える。11時55分に撤収。そのまま七曲峠まで戻り、車道を下って12時45分に車に戻ってきた。車を停めたこの付近の方が紅葉は美しい。旛矢岳が被さるように大きかった。

 昼少し過ぎでおしまいの軽いハイキングだったが、ちょっと外れればやはりヒトケの無い山はあるのだ。お天気こそイマイチながら、のんびりとして楽しい榛名山だった。
 帰りは、混雑した伊香保や榛名を避け、旧北橘村の『ばんどうの湯』で汗を流して家路についた。

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3 コメント

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榛名は懐かしいです (ノラ)
2008-11-10 21:49:36
あさぎまだらさん こんばんは。関東の北に住んでいる方はうらやましいです。昨日のような天気でも山に行こうという気になれるのですから。南では小雨パラパラ,底冷えで、一日音楽聴きながら本を読む2日間でした。運動はジョギングだけです。榛名は私もまだ登り残している山がいくつかあります。人が結構多いかんじですね。旗谷岳は登ってません。天目山と,氷室山,三峰山は2度ほど行ってます。少し群馬の山にも出かけてみようかなと考えてます。
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榛名 (重鎮)
2008-11-11 06:01:35
榛名は、例の漫画が影響していますね。
実は、私は全巻を読破しています。
しかし、賑やかなのはちょっと勘弁ですね。

それに、団体登山に出くわしたら最悪です。
まあ、こんな登山形態はやめてもらいたいものです。

榛名山は自宅から30分の距離にあります。
まだまだ、登っていないピークもあるので、これからの楽しみになっています。
旛矢岳は、未登ですから今回の記録が参考になります。

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留守にしてました (あさぎまだら)
2008-11-13 01:18:04
ノラさん、重鎮さんこんばんわ。
2日ばかり留守にしてました。レス遅れて済みません。
実は、人間ドックに入ってました。特に悪いところは無かったようで(今のところ…)一安心です。
今年のドックは、『悪だくみ?』していました。
六合村の六合温泉医療センターという施設を選んで、ついでに山に登ろうと思っていたんです。あいにくのお天気でしたが、初日は午後何もないので(始めから織り込み済みです)近くの松岩山に登りました。
かつては薮山でしたが、今はルートもハッキリしてハイキング山です。曇り空が低く、眺めは良くなかったけれど、誰も居なくて静かでした。低い笹に覆われた雑木の尾根は紅葉してとても良い感じでした。

榛名はいつもオマケで登っていますね。
簡単に登れてしまうので、他の山に行けなそうな時ばかり登っている感じです。ですから、いつも余りお天気が良くないんですが…。
人が多いから、できれば平日に登りたいですね。
旛矢岳は地図に名前が出ていないので、登る人も居ません。展望は無いけど、ナラの樹林はとても良い感じでしみじみと滋味深い山です。
この山は鏡台山や向かいの杏ヶ岳方面から眺めると、俄然登りたくなるような山です。道なんか無くても薮も無いし、ぜんぜん問題ない山域だからいいですね。
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