今度、どこ登ろうかな?

山と山登りについての独り言

備前楯山

2006年01月24日 | 山登りの記録 2005
平成17年6月1日(水)

 天気がよさそうだが、ここのところ連続して山に行っている、たまには軽くお散歩程度の山を妻と行くことにした。お散歩程度でなくては、行けそうも無いということだ。
 足尾の手前でかじか荘方面に左折、かじか荘の先を舟石峠に向けて右折し、舗装された道を峠まで上った。道路の所々に落石があって、この辺りの斜面はもろい岩が崩落しそうであまり気持ちいいものではない。気軽に落ちている石を跨いだらごきごきっと腹をこすった。まあこの程度なら大丈夫でしょう。
 
 舟石峠には広い駐車場と説明看板の他に、舟石というものがあった。ここで既に展望が開け日光方面の山がくっきりと青空の下に見えている。今日も暑くなりそうな予報で、既にもう何となく暑かった。駐車場には3台ほど車が停まっていたし、これから登ろうと用意をしているご年配たちがいた。

 妻も「疲れるから山には登れない」といいながら、軽いから大丈夫だというと満更でも無いようで誘われれば嬉しいようだった。登山道は伐採された禿山斜面をいきなりかなり急登する。夏の様な陽射しがまぶしいが、落葉松の植林の中から聞こえてくるのはやかましいエゾハルゼミの合唱だった。振り返ると前山の向こうに袈裟丸とおぼしき山並みが見えている。
 目指す備前楯山はすぐそこにあるが、馬蹄形にぐるっと右に回って山頂に達する様に道は続いている。ナラ等の雑木になり、下生えにヤマツツジが満開だった。もう6月になるのにこの辺りは今頃ヤマツツジなのだった。所々にはミツバツツジの紫もあったが、ヤマツツジの方は植えられたものの様だ。木の根が出た急な登りで、結構汗をかいた。
 妻は汗をかかないから、余計に暑いといった。赤い顔をしてふーふー登っていた。(奥さんは子供の頃からあまり運動をしなかったせいか、汗をかかない人です)

 一時間かからないで山頂に着いた。素晴らしい展望だったが、暑いのと、ハエなどの飛来する虫たちがうるさかった。頂上にはご年配4,5人がいたし、後からも中高年のご夫婦等が登ってきてそこそこ賑やかだった。いわゆる足尾山塊の袈裟丸・庚申山・皇海山の山並みと、男体山などの日光の山の手前に中禅寺湖南岸の大平山・社山・半月山が大きく、その右手には薬師・夕日・地蔵岳から古峰ヶ原の平らな峰と安蘇山塊の山並みがくっきり見えていた。まったく展望台として申し分のない眺めだ。真下に足尾の町が見え、遺跡となった精錬所や朽ちかけた鉱山住宅が、赤茶けた岩山の足元にばらまかれた様だった。
 
 向かいの赤倉山の斜面に黄色い花でも咲いているのか、荒れた山肌に点々と黄色が散らばっていた。コンビニで買ったおむすびやパンを食べ、眺めも少し飽きてきて、下った。下りはあっという間で、また広い駐車場に戻ってきた。夏の様だが、乾燥した晴天で、まだそれは梅雨前に良くある貴重な「いい日」だった。
 
 舟石峠を間藤側に下る道は、ますます落石の多い危なっかしい道だった。足尾ダムまで行ってから、家路を辿った。黄色に見えた花は、その後エニシダを荒涼とした不毛の斜面に植えたものだったと新聞で知った。たまにはこんな軽いピクニックもいいだろう。妻も登れて良かったようだ。
 
 備前楯山はこれはこれで、いつもここを通るときに気になっていた山の一つだから登れて満足だ。でも、道路から見上げていた備前楯山と思っていた穂高みたいな岩山は、実は前山で、その奥にある山が備前楯山だったとは登って初めて知ったのだった。穂高みたいな岩山は急峻でもろそうな岩が、簡単には登れそうもないようだった。山頂から、沢入山と中倉山の稜線を眺めたが、いつかここも登ろう。奥にある庚申山手前のオロ山まで行きたいものだ。

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