登記もろもろ覚え書

司法書士の覚え書き

相続と遺贈

2010-03-20 | Weblog
相続とは、相続人が亡くなった人(被相続人)の財産を承継することをいう。
相続は、人が亡くなるとかならず発生し、
相続人は、法律の規定に定められた順位に従って決定される。

遺言は、財産の持ち主である被相続人本人の意思であるから
相続に優先する(ただし遺留分は優先しない)。
遺言により被相続人の財産を取得するのが遺贈であり、
ただし相続人が遺言によって財産を取得する場合、
「相続させる」旨の内容であればそれは遺言による遺産分割方法の指定と
考えて文字通り「相続」として取り扱う。

相続登記と遺贈の登記は取り扱いが異なる。
相続登記は相続により権利を受ける人の単独申請で
相続を証する書面を添付してこれを申請する。
遺贈の登記は、相続人全員または遺言執行者と遺贈を受ける人(受遺者)との
共同申請であり、被相続人の登記済権利証または登記識別情報及び
相続人全員または遺言執行者の印鑑証明書を添付しなければならない。
登記申請のための税金(登録免許税)もかなり異なっていて、
相続登記が固定資産税評価額の0.4%であるのに対して
遺贈の登記は2%であり、実に5倍の格差がある。
ただし、受遺者が相続人である場合には、登録免許税は相続の扱いとなる。

遺贈には、特定遺贈と包括遺贈がある。
特定遺贈とは、まさしく移転すべき財産が特定されている場合であり、
被相続人から受遺者に移転するものはその財産そのものに限られる。
一方、包括遺贈とは、相続財産の全部、または一部(○%など)で
遺贈の対象となる財産が特定されていない場合をいう。
受遺者は、その範囲(全部または一部)において権利のみならず義務も承継し、
相続人と同じ立場にたつ。そのような見地から、例えば農地の遺贈の場合、
特定承継による遺贈の場合は農地法の許可が必要とされるのに対し、
包括承継の場合は相続に準じ許可は不要である。
なお、相続財産の一部を包括承継した場合、
受遺者は他の相続人達とともに遺産分割の協議をすることになる。



2 コメント

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