エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

秋の味覚 身知らず柿

2008-11-13 | 食文化


 昨日、先月末に求めた箱入りの「身知らず柿」を開封した。
 身知らず柿は、枝が折れるほどたわわに実をつけ、「身の程知らず」という意味で命名されたようだが、他に、あまりに美味しいので、身のほどもわきまえずについ食べ過ぎてしまうという説もあるようだ。
 身知らずは渋柿なので渋抜きが必要だが、八百屋さんは段ボール入りの柿に、目盛りで計って焼酎をかけただけ、後は箱をガムテープで密閉して約2週間おいた。今年も見事に渋の抜けた美味しい柿を食べることができた。
 この季節、毎年何軒かの知り合い、親類に贈っている。同じように、開封日を楽しみに待つていることだろう。

 小春日に庭に出て、久しぶりに会津の秋の味覚を堪能していたら、宅急便で、信州から白菜が届いた。大きな段ボールに義姉が送ってくれた。きれいな大きい白菜は、数日前の信濃毎日新聞にくるまれてあった。ひととき、懐かしい新聞に目を通した。特にかつて住んでいた地域の地名や話題を見て何とも言えない懐かしさがあった。
 わざわざ送料をかけてと思うが、また嬉しいものだ。夕食は早速美味しい白菜鍋になり、妻の実家に思いをはせた。

 信州の妻の実家からは、これから信州リンゴ、それ前には生の野沢菜が届くだろう。その地の特産品を贈り、贈られる嬉しさは格別である。
 野沢菜漬けは、我が家でも初冬の年中行事となったが、年末のあわただしさの前のゆったりしたこころ温まる風景だ。
 これから春までの寒い冬の間、リンゴを、野沢菜を、故郷に思いをはせながらいただく有り難さを思った。


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