エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

興味深い冬芽

2008-11-30 | 自然観察
  【ハクモクレンの冬芽】


 昨日の午前中、穏やかな小春日和にトウカエデの枝を払った。すっかり葉を落として、樹形が細かい枝まで見えるようになったトウカエデを、電動鋸でかなり太い枝まで切った。梯子の高い位置から、訪れる冬を前に、庭に落ち葉が敷き詰める晩秋の我が家をながめた。

 キリの大木の下の、まだしっかりと赤や黄色の葉を付けているイロハモミジや、冬の陽に逆光に輝くハクモクレンの冬芽がとてもきれいだった。

一つ二つ咲き始めたサザンカや椿の花芽はかなり大きく膨らんでいる。春一番で咲くハクモクレンは、夏ころから準備を始めていたのだろう。

  葉を落としたばかりだが、もう冬のはじまり、春の芽吹きに向かってそれぞれが準備を始めているかのようだった。モミジの芽を見ていたら、季節を間違えたのか小さな芽の間に新しい葉が数枚出ていた。また、クマシデの実を見たら、冬芽の大きな事に驚いた。

【クマシデの実と冬芽】

 これから冬芽の観察は興味深いものがあるが、枝の張り方や木の肌を見るのも良いだろう。角館の樹皮を利用した細工ものは有名だが、サクラのツヤのある木肌はきれいだ。抱いた孫が動かし始めた手でトウカエデの樹皮を興味深く剥がしていたことを思い出す。

磐梯山の久しぶりにくっきり聳えていた。裏の畑に、身知らず柿が誰も穫らずにたわわに残っている。身知らず柿を前景に磐梯山を撮ったが、やはり電線が邪魔である。

 夜になると、予報通りに寒冷前線が通過し、冬の雷だった。