澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

気になる二冊の新刊書~西部邁と山本義隆

2018年02月03日 21時32分12秒 | 

 久しぶりにいい天気だったので、書店を二件はしご。

 西部邁の遺作となった「保守の真髄 老酔狂が語る文明の紊乱」(講談社現代新書 2017年12月)を買おうと思ったが、どちらの書店にも見つからず。結局、ネットで購入することにしたが、さすがのアマゾンでも2月16日以降の配送だという。現時点で、この本はアマゾンのベストセラーNo.1だというから、西部の死は予想外の波紋を投げかけているのかも知れない。

 

 新書コーナーで見つけたもう一冊は、山本義隆著「近代日本150年 科学技術総力戦体制の破綻」(岩波新書)。岩波書店編集部のツイッターは、本書を次のように紹介している。

【1月新刊その1/山本義隆『『近代日本150年――科学技術総力戦体制の破綻』】西洋近代科学史の名著や、全共闘運動、福島の事故をめぐる著作で知られる山本義隆さん。その両者を結ぶ著者初の新書がとうとう登場です。科学技術振興・信仰に基づく軍事、経済大国化を問う渾身の一冊。

 山本義隆は、元東大全共闘議長。ほぼ半世紀前、「知性の叛乱」という著書で東大闘争の正当性を主張したりした。「東大紛争」収束後は、予備校講師として密やかに暮らしていると伝えられたが、最近は名前を聴くこともなかった。



 その山本義隆が、こんな大仰な著作を、しかも岩波新書から出したというのは、ちょっとした驚きだ。さすが、「東大」全共闘のトップだっただけのことはある、と皮肉りたい気分。「市井」のひとりなの
なら、現代社会を批判したりせず、静かにその一生を閉じてほしかったね、と思う。同じ全共闘でも、日大全共闘の秋田明大だったら、「素人車検の方法」てな本しか書けないだろう。秋田明大は現在、自動車修理工をやっているらしいから。

 全共闘運動は、負の遺産しか残さなかった。その最悪の見本は、菅直人。それだけ言えば十分だろう。
 学園紛争が最高潮に達した1969年3月、東大、東教大(現・筑波大)の入試が中止になり、東外大では一教科あたり30分の変則入試が行われた。そのときの受験生は、まるで玉突きのように下位大学へと突き落とされる結果となった者も多い。最近、京大・阪大で入試出題ミスが続き「受験生が可哀そうだ」という声が起きているが、それなら1969年はどうだったんだ、と言い出す人はもはやいない。

 山本義隆の名前は、当時の忌まわしい記憶を思い出させる。私がこんな本を買うことは金輪際ありえない。

 



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