澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

立法院(国会)を占拠する学生たち  12日目

2014年03月29日 08時27分55秒 | 台湾
 3月18日、台湾の学生たちが「中台貿易サービス協定」締結に反対して立法院(台湾=中華民国国会)を占拠、今日で12日目を迎えた。
 物理的に「強制排除」することは簡単なことだが、マスメディアをはじめ、大学関係者、野党・民進党、広汎な市民が学生の行動を支持しているので、馬英九総統(大統領)も簡単には決断できないようだ。

 この協定が発効すれば、台湾は中国に飲み込まれてしまう…というのが学生の主張。
 現時点では、次のようなやりとりがあり、膠着状態が続いている。


■現地時間 3月23日(日)午前10時に行われた 馬英九 中華民国総統 記者会見 要旨

サービス貿易協定は、害よりも利益のほうが大きいのです。
学生たちの訴える、審査などに関する議論については、党内でも同意しているが、
1日でも早く国会から退去し、国会が正常に機能できるようにしてほしい。

サービス貿易協定と自由貿易協定を進めるのは、
国民がビジネスをしやすくするため、台湾の競争力を高めるためです。

法律制度は民主主義の堅持であり、
協定は通過される前に誰でも意見発表できます。
学生たちが違法に国会を占拠すること、5日間も国会を麻痺させたことは、
民主的な行為ではない。民主主義を犠牲することになります。
総統として、法律制度、民主主義を守らなければいけません。

このサービス貿易協定は、台湾の未来のためです。
韓国も1つの自由貿易協定から最終的に11の協定を締結したことによって、
韓国メーカーを世界各地に進出させることができ、関税を優遇されています。
しかし、私たち台湾メーカーは競争力が衰えつつあり、韓国に10年の遅れを取っています。

この協定が可決されなければ、台湾の信頼は損なわれてしまいます。
この協定は1箇条ずつ審査を行いますから、
1日も早く国会から退去してください。
________________________________________

■馬英九氏の会見に対する「32字箴言」と「4大訴求」

政令宣導 罔顧民意 既不民主 又無法治
先有條例 再來審議 給我民主 其餘免談
<訳>
民意を無視し、政令を押しつけるのは民主的ではないし法治的でもない。
まず条例を成立してから、審議をすすめるべき。
我々に民主を返せ。それ以外は何も言うな。

一.「公民憲政会議」開催を要求する
  各業界と民衆の声を聞いて相談して対策を考えて欲しい。
二.「サービス貿易協定撤回」の要求
  立法院がこの協定を審理するまでもなく、撤回すべき。
三.「今会期中に両岸協議監督の法制化を完成させる」ことを要求する
  台湾と中国との協議・監督協定を成立させて欲しい。
  成立させる前に中国との話し合いはするな。
四.「与野党国会議員が民間の主張に応える」べきであることを訴える
  法案が可決する前に、3回は審議して欲しい。


 この「事件」を日本のマスメディアはほとんど報じないが、ネット上ではライブ映像を見ることができる。

ニコニコ動画 「台湾立法院(国会)を学生らが占拠」a>

台湾リンゴ日報TV 「占拠中の立法院 生中継


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。