澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

中国、内モンゴルに戒厳令

2011年05月29日 20時07分42秒 | 中国

 中華人民共和国の内モンゴル自治区で遊牧民の反政府抗議行動が起きて、中国当局は戒厳令を発したと伝えられる。
 中国共産党は、「ひとつの中国」という虚構のもとで、モンゴル、ウイグル、チベットなどの少数民族を抑圧、支配している。最近では辺境地域への漢族の移住、学校教育における「普通話」(=北京官話)の強制などの政策を強め、漢族と少数民族とのあつれきが高まっている。
 

中国、内モンゴルに戒厳令か 遊牧民の抗議行動拡大

産経新聞 5月29日(日)17時53分配信

 【北京=川越一】中国内モンゴル自治区で、炭鉱開発に反対していたモンゴル族遊牧民2人の事故死をきっかけに反政府抗議行動が拡大している。国際人権団体、アムネスティ・インターナショナルなどによると、中国当局は29日までに、同自治区の一部に戒厳令を敷いたもようだ。

 同団体が27日に発表した報告などによると、今月中旬、遊牧民1人が石炭を積んだトラックにはねられて死亡。4日後にも1人が車の衝突で死亡した。同自治区では、炭坑開発による大気や水質汚染の深刻化に遊牧民が反発。業者や政府に対応を求めていたことから、事故を装った殺害を疑う声が上がった。

 住民らは23日ごろから、死亡原因の究明やモンゴル族の人権尊重などを求めてデモを開始した。当局が24日に運転手らの拘束を発表した後も抗議行動は激しさを増し、25日にはシリンホト市で、モンゴル族の学生らを中心に数千人が政府庁舎を取り囲むなどする騒ぎが発生。27日には同市郊外で、遊牧民や学生らと治安部隊が衝突し、40人以上が拘束された。

 チベット族やウイグル族による抗議活動が多発する中、モンゴル族居住地での衝突は、中国当局にとっては新たな“火薬庫”となりかねない。遊牧民らの怒りには、石炭採掘など自治区の資源をあさる漢族への反発も見え隠れする。

 それだけに、7月1日に共産党創立90周年を控える中国当局は治安部隊の大量動員やインターネット規制に加え、戒厳令まで発して、少数民族による抗議行動の飛び火を押さえ込もうとしている。

中華文明は一度滅んでいたのだ

2011/02/21 07:23更新

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筑波大学大学院教授・古田博司氏 

【正論】

 ◆対中イメージ砕いた3事件

 菅直人首相は最近、中国事情に詳しい財界人を集めて懇談会を開き、日中国交回復40周年にあたる来年に向け、新たな日中関係を再構築することを視野に入れた提言を要請した。これは、2月下旬に日中両政府が外務次官級の戦略対話を行うという方針とも連動、尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件で悪化した関係の改善を図り、首相自らの訪中も探るという、政財界一体の打開策と期待されている。

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記事本文の続き けだし、日本人の中国イメージは、近年の3つの事件により大きく傷ついた。第1は2007年の毒餃子事件であり、日本側に毒混入をなすりつけ、2年後に犯人逮捕を小さく報じ、謝りもしなかった中国側に、日本人は大いに不信感を持った。孔子の言葉を借りれば、「子曰(いわ)く、已(や)んぬるかな、吾(われ)未だ能(よ)く其(そ)の過ちを見て、内に自ら訟(せ)むる者を見ざるなり」(老先生の嘆き。残念だな。私は己の過ちを認め、心の中で己を責めることができる者に出会ったことがないのだ。公冶長篇)である。

 第2は08年の北京五輪開会式である。国際舞台でのCGを使った偽装や口パクによる革命歌曲独唱の擬態など捏造(ねつぞう)が次々と暴かれるにつれ、日本人の多くが唖然(あぜん)とした。「子曰く、朽木(きゅうぼく)は彫るべからず、糞土の牆(かき)は●(ぬ)るべからず」(老先生はおっしゃった。腐った木には彫ることはできない。ぼろぼろになった土塀は上塗りできない。公冶長篇)であろう。

 第3は10年9月の尖閣事件である。民主党政権のビデオ非公開のもくろみを一海上保安官がネット公開という形で打ち砕いた。孔子にいえば、「民、信ずる無くんば立たず」(もし為政者への信頼がなければ、国家も人も立ちゆかないのだ。顔淵篇)である。

 ◆儒教的教養への幻想を排せ

 日本人は中国に対し「四千年の歴史の国」「孔子、孟子を生み、漢字を伝えた文明大国」との尊崇の念を抱いていたのに、これは一体どうしたことか。古い世代を中心に儒教的教養への畏敬は根強いのだが、ついに儒教研究の碩学(せきがく)、加地伸行氏をして「中国のエリート層には孔子や孟子のような仁者が大勢いるはずだなどと、呆(あき)れた妄想をしている人もいますから」(『正論』11年2月号)と忠告せしめるほど、実態とイメージはかけ離れてしまったかに見える。

 しかし、中華文明は夙(つと)に滅んでいたのだと主張する人が日本にはいた。中国文学研究の泰斗、吉川幸次郎博士である。その著作集の14~16巻と26巻によれば、モンゴルの侵略は中華文明の絶滅を意味した。元代では科挙制度が開国から百年あまり廃され、再度開かれたが、漢化ぎらいの宰相バヤンによってまた断たれる。モンゴル人は七面倒くさいことをいう読書人より、実務の才のある吏を重んじた。元では、相当の知識人でも膝を屈して小吏になったという。

 皇帝も6、7代目は特にシナ嫌いで、8代目は科挙を再開したものの、自分は簡単な漢字しか書けなかった。9代目はモンゴル語訳で読書した。13代目は漢字を書くのが好きだったが、大根に彫った字の拓本を近臣に賜(たま)う始末。最後の第15代順帝は漢文の読み書きができたが、モンゴル人でなく漢人との落胤(らくいん)だという異聞もある。

 ◆ひれ伏さなかったモンゴル

 文明の絶滅はまず詩文に表れた。詩人たちは滅びた過去をなぞる。元代は唐詩をまね、水っぽく無内容で無気力な詩を大量に生んだ。次の明代は、安易な科挙を行い、詩人の能力を欠いた知識人が台頭、唐詩のまねごとが排他的になった。最後の清代では、こんどは宋詩が排他的になぞられた。

 他方、元以降は非読書人によるフィクション文学が堰(せき)を切ったように発生する。元の演劇、元曲が作られたが、台詞(せりふ)はたどたどしく、大した描写力もない。言葉を然(しか)るべく並べる頭脳がなく、論理はあらぬ方向へそれる。それが明で伝奇物になり、清では京劇になるが、元代の写実性も明代の叙情的な優雅さも失われていった。

 それでも吉川博士が「水滸伝」の翻訳を試みたのは、文学愛好者としてよりも、文献学者としての興味からだという。唐詩の時代には、日本には「万葉集」という詩集があり、「水滸伝」よりも先に「源氏物語」という小説があり、日本留学帰りの魯迅よりも先に漱石、鴎外という小説家が近代にいたことを、これからも中国人は知ろうとすらしないだろう、と吉川博士は述べている。

 結局、シナ人の「文力」の前に、ついに頭を垂れなかった最も屈強な民族、それがモンゴル人であった。中国以外の地域に広大な領域、ロシアやペルシャなどを支配したモンゴル人にとってみれば、シナ大陸は征服先の一文明圏にすぎないという相対的な見方をしていたからであろう。

 中華文明は、宋代を最後に一度絶滅している。菅首相の懇談会は、文化やスポーツ、芸能などの分野でも「人的交流が非常に重要」と指摘している。ならば、吉川博士の生涯をかけた研究の結論もまた生かされるのではないかと、期待するのである。(筑波大学大学院教授・古田博司)


李登輝氏インタビュー 「中国人に弱みを見せてはだめだ」

2011年05月29日 09時29分23秒 | 台湾

 「台湾の声」より転載。李登輝氏(元・台湾総統)のインタビュー3回目。

 

 

【 中国人に弱みを見せてはだめだ】李登輝元総統 インタビュー(3)

                                       時局心話會 代表 山本 善心

山本:最近グアムに行って米軍基地のトップと会いました。アメリカのステル
スファントム22戦闘機、日本のF15戦闘機がコンビを組んで猛訓練してい
るそうです。アメリカは日本の軍事力、航空技術、パイロットの優秀性は世
界一だと言っていましたよ。中国に見せたいとも言っていました。そうすれば
軍拡をやめるだろうと(笑)。

李氏:それはぜひとも必要だ。

山本:「そうなれば中国は歯が立たないということを理解するだろう」と言っ
ていたのが印象的です。

李氏:そうかもしれませんね。ところで今回北朝鮮が韓国の軍艦を沈めて更
に韓国領を爆撃したでしょう。アメリカは一番大きい原子力空母「ジョージ・ワ
シントン」を黄海にもっていった。そうなれば中共は黙って見ているしかない。
だから、中国人に対しては決して弱みを見せたらだめなんです。日本は外交
で政府が弱みをずっと見せ続けてきたから中国はいい気になっているんです
よ。

山本:ああ、いまのお話、ぜひわが国民に聞かせたいですね。外務省のあ
る職員は『弱みを見せているんじゃなくて、中国の民主化を促進するため
にあえて言いなりになっているんだ!』などと馬鹿なことを言っているようで
す。中国に弱みを見せたらどんどん浸蝕してきます。尖閣が一つの例です
ね。

李氏:たとえば、私の総統選挙1996年のとき、中国はミサイルを撃ち込んで
きた。その後すぐに米国から空母がきました。そしたら中国は黙ってしまっ
たんです。

山本:空母がくるのがわかっていたんですか?

李氏:それはわかりますよ。今だから言えますが、当時日米台で数カ月かに
一度お互いに情勢の交換会議やっていました。ですから三国間の関係は非
常によかったのです。しかし、日本の外務省の連中はびっくりするほどだめ
だったなあ(笑)。

山本:朝鮮戦争のときも第七艦隊が台湾海峡にでてきました。米国が朝鮮戦
争で戦っているときも台湾を心配してくれたんですね。。

李氏:そう。朝鮮戦争があったから蒋介石政権は維持された。その代わり台
湾からもある程度応援にでたのでしょう。


台湾はあくまで「現状維持」だ


山本:70年前もこれからも、アメリカの台湾に対する重要性は変わらないでし
ょう。問題は米国発の「一つの中国」という誤ったシグナルです。中国の軍拡
や挑発を正当化する危険きわまりないものでした。中国の暴走を制止する
には米国は「国と国との関係」と発言すべきです。

李氏:そもそも、シーレーンの中心は台湾なんですよ。「台湾海峡の現状維
持」というのはアメリカが取り出した問題で、この台湾をどう活かすかを台
湾の指導者は考えなくてはいけません。しかし、今の政府はなにも考えてな
い。わかっていないんです。ただ、中国と行き来さえすれば問題は解決する
と思っていますが、それは違う。武者小路実篤の言葉を引用するならば、「君
は君、私は私、だけど仲良くやっていきましょう」ということですよ。


左翼勢力に牛耳られる日本の行政


 いまの民主党も同じ。私は若いころ、唯心論も色々やったけど、唯物論、
マルクスの弁証論はだめ。物と物の関係しか言っていないから。人間の社
会は心と物と、そのうえに神がいる。この考え方が非常に重要です。日本で
はなにかあると右とか左に分けますが、これもよくないと思いますね。右も左
もないんですよ。

山本:残念ですが、今の日本ではそうはいきません。日本社会は、完璧に左
の勢力に牛耳られています。元北朝鮮工作員や元核マル派の流れが大量
に各省庁に潜入し、とくに法制局は完全に牛耳られていると聞きます。つま
り、彼らに日本の行政権力が仕切られていると言ってよいでしょう。当時航空
幕僚長だった田母神俊雄氏が愛国主義者的な発言をしたらその日に更迭さ
れたくらいですから。一方、民主党25人の職員のうち23人は旧社会党系出身
者や一部勢力に牛耳られていると聞きます。鳩山前首相は彼らが書いたも
のを会見で読み上げていただけとも言われ、日本は左翼勢力の天下だとの
見方があります。

李氏:そうですか。かつて日比谷公会堂で坂本竜馬の船中八策について講
演したことがあります。私は明治生まれの官僚を見ているので、そうしてみ
ると今の日本の官僚、総理が無能になっているということですかね。

山本:残念ながらまさしくそう言わざるを得ません。それは国民の大勢が思
う気持ちですが、日本の政治と外交は、国民の気持ちや時代の変化に適応
できないばかりか改革にブレーキをかける勢力がいます。すべてが、先送り
事なかれ主義で何も解決できないんです。


「日本は世界最大の個人資産を生かせる」


李氏:私にいわせると日本は日本銀行が問題です。まず日銀を整理してい
かないといけないと思います。個人資産について言えば、世界では日本が
一番高いんですよ。そういうのをうまく活用しないでバブルがはじけて20年
近く経ってもまだ国民を困らせている。国民の生活はいまのような苦しい生
活じゃなくて、もっと余裕のもてる政策をとるべきだと思います。3%くらいの
インフレ政策で、利息も3%くらいにあげたら年金生活者もずいぶん助かり
ます。このお金は正常な金融システムの中に入ってきますから、日本として
は効果的な対外投資をすることができると思います。

 また日本の政治形態を変えるには「みんなの党」みたいに日本を道州制
のような形で8州に分けて地方に権力を持たせる。そうすると地方が少し強
くなって中央集権が強すぎるのを拡散し、バランスがとれます。それと、日本
はなんでも世襲するのもあまりよくないですね。作家の山崎豊子さんは、考
え方は左翼だけど日本の欠点をよく著しています。「華麗なる一族」とかに
ね。

山本:それはまさしく正論ですね。震災で見せた原発担当の経産省の事後
処理は機能不全でした。右往左往するばかりでいったい何をしていたのか
さっぱりわかりません。

李氏:私から言わせれば、日本で本当にしょうがないのは外務省です。1999
年に起きた台湾の大地震では、当時曾野綾子氏が会長だった日本財団が
すぐ援助に来てくれて、台湾でも非常に強い「捜救総隊」ができました。今回
の東日本大震災では恩返しの意味で、すぐにこの救援隊を派遣すべくずっ
と連絡をしていたのですが、外務省は「受け入れの準備ができていない」の
一点張りでした。結局日本へ行った救援隊の35人は山梨県甲府市にある
NPOの救援隊と共に被災地に行き、大船渡あたりで救助活動をして来まし
た。

山本:あ~、もっとお話ししたいのですが時間です。あらためて今回の震災
でたくさんの義援金を頂き感謝申し上げます。また、たび重なる外務省の非
礼に対し日本国民の一人として申し訳なく存じます。また本日は中身の濃
い本音のお話を頂きましてありがとうございました。