澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

「災害復興を願う」 台北からの手紙

2011年05月21日 13時12分37秒 | 台湾

 先日、台湾の日本語世代C氏に「パッテンライ!」のDVDをお送りしたのだが、そのお礼の手紙をいただいた。
 C氏は、悠々自適で、最近もタイに旅行していたという。お元気で何より。
 それとともに、「かつての祖国」で起きた東日本大震災についても、丁寧なお見舞いの言葉をいただいた。

 NHKの朝ドラマ「おひさま」を見ていると、このところ戦時中の学校生活が描かれているが、教師をしている主人公が、「いま風」の視点で教え子に説教する点が気になってならない。「民主主義」「個人の自由」などという概念は、もちろん戦前にもあったのだが、いざ日米戦争(太平洋戦争)が始まった途端、国民は緒戦の戦果に熱狂したはずだ。4年後の敗戦など想像できるはずもなく、教科書に墨が塗られ、東京裁判で東条英機に死刑判決が出されるなど、誰も知るよしもなかった。だから、朝ドラの主人公の科白は、歴史のあと知恵そのものではないかと思えてならない。それを「軍部に騙された戦争」と言うのなら、身も蓋もないことだが…。

 こんな事を書くのも、C氏の手紙は「かつての祖国日本よ、永遠に栄えあらんこと祈りつつ貴殿のご健康とお多福を祈っております」と結ばれていたからだ。C氏の日本語は、読み書き、会話もすべて完璧。かつて日本の一部であった台湾で日本の教育を受け、それを誇りに思ってくれている人がここにいると思うと、われわれはもう一度歴史を振り返ってみる必あるのだと思えてくる。

 ここにC氏の手紙を紹介する。

「拝復 ご親切なお手紙、DVDなどお送り下さいましてありがとうございます。ご返事が遅くなりまして、誠に恐縮しております。小生はずっとコタバル(泰國、馬来西亜)あたりを旅行してきました。帰宅早々お手紙を発見、直ちに筆を執った次第です。
この度の東北大震災を知って、小生も大変驚いております。友達へ連絡して聞いてみたら、発生以来ずっとNHKを見ているそうです。これは天災です。人間ではどうにも防ぐことができません。
願わくば日本人民よ団結して一日も早く復興するよう心から祈っております。………
三月十一日の新聞を探してずっと見ました。台湾人たちは我が子とのごとく直ちに募金農会では何百屯の野菜を続々送るそうです。陽明般会社では、日本向けの品物、救済品は一切無料、また、銀行では日本救済金特別口座をいまだに募集中、7日前の新聞では36億元も集めたと報じております。
至る所では、日本よがんばれ! 四海皆兄弟!と宣伝して募金しております。……
かつての祖国日本よ永遠に栄えあらん事を祈りつつ貴殿のご健康お多福を祈っております。ごきげんよう。再会  台湾 Cより」