奈良に300年続く老舗企業がある。猿沢池の近くにある中川政七商店だ。奈良晒を生業に持ち,現在の経営者は13代目の中川淳さんだ。昨年の連休。興福寺の阿修羅像を堪能した後,ふと立ち寄った茶房が,たまたま,「中川政七商店本店」の茶房だった。 お茶を楽しみながら,何気に置かれた一冊の本がこれ。『奈良の小さな会社が表参道ヒルズに店を出すまでの道のり』だ。この本には,300年企業の誇りと自信。中小企業という枠組みでのブランドの作り方の要諦が示されている。 『ブランドのはじめかた』,『奈良に生きる奈良を活かす』の三冊で,地域ブランドの展開論が見えてくる。 キーワードは300年の風雪を乗り越えた企業の革新だと思う。 . . . 本文を読む