クローズアップ現代 「私の望む治療、受けられますか

2016年02月26日 12時33分56秒 | 医科・歯科・介護
~広がる“混合診療”の行方~」

【NHK 2月24日放送】

Live on TV  2016年2月25日 (木) 

2月24日(水)19時30分~19時56分/NHK総合 放送

 保険適用外の先進的治療と保険診療を組み合わせたものが混合診療である。4月から患者申出療養がスタートする。患者団体からは保険外は自己負担のため不安の声もあり、医師からは新しい治療を試すうえで懸念の声もある。
■患者は救われるのか
 4月からの患者申出療養は、患者の選択肢を増やす患者の視点の制度である。保険診療に加え、先進医療を全額自己負担で受けることが可能で、新制度では混合診療の例外を広げる。安全性の判断は誰が行うか、未承認治療を受けたいとする患者の思いはどこまで尊重されるかなど、患者に新たな悩みを生ませる可能性もある。
■朗報?混乱?“混合治療” で患者どうなる
 患者申出療養に期待を寄せるがん患者の轟さんは、治療の難しいスキルス胃がんで、最も進行しているステージ4の状態。現在保健で認められた抗癌剤治療を行っているが、進行は止まらない。轟さんは2年前に保険診療を始めたが、手術も難しい段階となり先進医療の存在を知る。先進医療は国に認められた機関で行われ、対象の患者も限定される。轟さんの病院で腹腔内投与は行っておらず、抗癌剤治療を受けたことがない人が対象で利用できなかった。
 新制度の患者申出療養では、患者の申し出が出発点で治療法を選ぶ幅が広がる。2月上旬轟さん夫妻は保険外治療について相談に訪れた。新制度で選択肢が広がる一方、患者側の責任も重くなる。また治療費の高さの負担もある。
■戸惑う医療現場
 患者申出療養は、選択肢が広がることで患者に誤解を生じさせると医療現場では考えている。新制度では保険収載を前提に実施させるため、治療を実施するかは国などで審査がある。保険収載目的の治療では現場医師にもジレンマをもたらせる。信州大学医学部附属病院では樹状細胞ワクチン療法が行われ、乳がん患者など年間70人が治療を受けてきた。だが国からは有効性を明らかにするため、厳しい基準で臨床研究を行うよう求められている。そのためこの病院では来年度以降、対象をすい臓がんのみに絞る予定である。
 患者申出療養の制度により臨床研究の枠が増えたことになる。申し出たい医療があった場合まず医療機関に相談するが、様々な申し出が出た場合、医療機関の態勢について薬剤師、看護師などのサポートが必要で、どういうデータを集めるかの計画を作る必要もあるが、統計家、コーディネーターの数が少ない課題もあるという。
 国の審査について厚生労働省は10人くらいの数でやるとし、朝・晩で審査をまわすことになると話した。患者申出療養では自己負担であるが製薬会社が薬を無償で渡したり、国・自治体が基金を募ったり、抗癌剤が聞かない場合、企業は返金する仕組みなどコスト負担について議論を進める必要があるという。
 臨床研究態勢の整備は遅れていて今後、厚生労働省は国会に臨床研究法案を提出する方向になっているという。宮田さんは新制度では限定的になり保険収載が前提で、宮田さんは患者申出療養が広がると保険診療の崩壊にもつながると話した。
※この記事はテレビ放送ログデータ提供Webサービス「Live on TV」の情報で作成されています。























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