藤井聡太二冠包囲網に動き出すトップ棋士たち、AIで綿密分析も

2020年09月03日 13時34分42秒 | 事件・事故

配信

〈今後は藤井君に勝たない限り、頂点に立つことはできません〉。
現役棋士のトップに立つ渡辺明・名人(棋王、王将との三冠、36)は、月刊誌『文藝春秋』(9月号)のインタビューで、藤井聡太二冠(18)の強さをそう評した。

 渡辺名人は、7月に棋聖戦で藤井二冠に敗れたばかり。王将戦リーグで勝ち残る藤井二冠と、来年1月から再びタイトルを争う可能性もある。

「その渡辺さんがあまりに率直に藤井さんの強さを語るので、関係者にも驚きが広がりました」  そう話すのは将棋観戦記者の小暮克洋氏だ。

記事で渡辺名人は、他の対局に悪影響が出るリスクを承知で、〈対藤井戦に特化した取り組みをすべきかどうかが考えどころ〉だと述べている。

「やはりトップ棋士たちは勝負師ですから、藤井さんに独走されてなるものかという気持ちがある。1996年に羽生善治さん(九段、49)が七冠を独占した時、森下卓さん(九段、54)が“こんな腹立たしいことはない”と発言しましたが、勝負の世界とはそういうものです。  

今後、様々な棋戦で藤井さんはシードとなり、対局相手は限られた上位の棋士ばかりになる。1か月ほどかけて“藤井対策”をする棋士は増えるでしょう。藤井さんに勝てば話題になるので、燃える人が多くて当然です」(前出・小暮氏)

“藤井包囲網”が生まれるというのだ。そうした対策の効果について、小暮氏は渡辺名人と同門の弟弟子である近藤誠也七段(24)を例に説明する。

「順位戦で藤井さんに唯一、黒星をつけたことがあるのが近藤さんです。話を聞くと1~2か月前からAIを使って綿密に分析したそうです。傾向を調べ尽くし、頭の中を“藤井一色”にして臨んで勝利した。

近藤さんが優秀な若手だからできたことですが、他のトップ棋士も同様に攻略を目指すと、藤井さんも安穏としていられない」  藤井二冠は現在、唯一の10代プロ棋士。“大人気ない”構図だが、それほど藤井二冠の強さが際立っているのだ。 ※週刊ポスト2020年9月11日号

 

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安倍首相の最大の功績は何ですか?

2020年09月03日 11時09分46秒 | 社会・文化・政治・経済

安倍首相の最大の功績

我々に「民主主義とは何か」「国会はどうあるべきか」という点について、改めて考えさせてくれたことだ。

ノンフィクション作家 保坂正康さん


安倍さんの功績ですか?

今までの日本では、歴代の首相に対して、一般世間の庶民は、雲の上という印象が強かったと思います。
安倍さんは、見事にそういう虚像を壊してくれたと思います。
役人たちの権力にへつらう忖度も、安倍さんが白日の下に晒してくれました。
これからの政権は、運営が楽になると思います。

役人たちは、国民に仕えるという矜持を失っています。
もはや、理念と能力ある人はやりがいを失い職務を一生懸命にしなくなるかもしれまん。

安倍さんの最大の功績は、役人の無能さや誇りのなさを、国民に知らしめたことではないでしょうか。

捏造、隠蔽、改竄、忖度、恫喝。
ほぼ全国民が上記の漢字を読めるようになったのが安倍総理の最大の功績。

 

安倍外交の最大の成果は旧敵国・米国との「真の和解」

宮家 邦彦
キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹
2020年9月1日  日経ビジネス

安倍晋三首相が突然に辞意を表明した直後から、早くも「安倍外交」を回顧し評価する記事が流れ始めた。いずれも急きょ書かれた原稿なのだろう、これらはおおむね、安倍政権の外交を次のように総括している。「強固な日米同盟」「地球儀を俯瞰(ふかん)する外交」「積極的平和主義」を掲げ活発な首脳外交を展開し、「悪化した日米関係を立て直し、同盟を深化させたが、ロシアや北朝鮮など近隣諸国との懸案の解決は進まず、課題が残った」

 安全保障面では、「2015年9月に憲法解釈を変更し集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法を成立させ、自衛隊の海外活動を拡大させるなど、防衛面での米国との一体化は進んだ」とし、さらに「16年5月にはバラク・オバマ米大統領(当時)の広島訪問を実現、ドナルド・トランプ大統領とは『蜜月』関係を構築し、G7首脳会議などでトランプ氏と各国との『橋渡し役』も担った」などと書かれている。何のことはない、これこそ「付け焼き刃」的考察の典型だろう。

 安倍外交の歴史的評価は後世の歴史家の仕事だ。東西冷戦終了後の東アジア現代史の焦点は中国の台頭である。過去8年間の日本外交をいかに位置付けるべきか。それは今後数十年間、政治、経済、軍事各分野の専門家が研究すべき知的課題だろう。少なくとも、自民党総裁選を予想する片手間にやれる仕事ではない。されど今回、筆者はあえて20年後の未来を予測しつつ、その不可能な分析・評価に挑戦してみたい。

「戦後外交の総決算」とは何か

 安倍氏が掲げる「戦後外交の総決算」は、中曽根康弘元総理の「戦後政治の総決算」や安倍政権が1期目に打ち出した「戦後レジームの総決算」とよく比較される。学者の中には、安倍外交の最終目標が日米安保体制からの脱却、「マッカーサー憲法」の否定、すなわち戦後レジームを覆すことだと見る向きもある。しかし、このような思い込みに執着する限り、15年8月に出した戦後70年総理大臣談話の内容を説明することはできない。

 この談話には安倍首相の大局観が凝縮されている。「歴史の教訓の中から、未来への知恵を学ばなければならない」「(西洋諸国による)植民地支配」への「危機感を原動力として日本は近代化」し、「アジアで初の立憲国家」となり、「日露戦争における勝利がアジアやアフリカの人々を勇気づけた」としつつも、「先の大戦における行い」については「痛切な反省」と「心からのおわびの気持ち」を表明、「歴代内閣の立場は今後も揺るぎない」とした。

同談話に関しては、「20世紀を振り返り21世紀の世界秩序と日本の役割を構想するための有識者懇談会(21世紀構想懇談会)」が設置され、様々な立場から議論された。筆者を含む16人の委員の中には「日本が侵略したと絶対に認めてはならない」と強く主張する向きもあったほど、保守層の一部には強い反対論もあった。あのようなバランスの取れた談話は安倍首相でなければとうてい作ることができなかっただろう。

今の日本の「戦略目的」は

 安倍外交の目的は、歴史問題に関する談話を無難に作ることだけではない。15年8月の段階で中国の東アジア、特に東シナ海、南シナ海での軍事的台頭は既に顕著だった。安倍首相の懸念は、自由、民主、法の支配、人権、人道など普遍的価値を共有する国際社会の一員として、21世紀の世界、特に東アジアにおける安全保障環境の急変に際し、日本が「いかに対処し、生き延びるか」ということであったはずだ。

 中国の台頭は誰も止めることができない。されば、それを前提に、少子高齢化で人口が減少し、高度経済成長など望めない今の日本が、現在の生活水準を維持しつつ、独立と自由民主主義をいかに享受し続けられるかを真剣に考える。その実現のために必要にして、同時に日本国民の理解を得られる諸措置の実行を、具体的かつ段階的に考える。こうした大戦略を考え実行するのが一国の総理の最大の責務であろう。

 北方領土問題を含むロシアとの平和条約交渉や、北朝鮮による日本人拉致問題が「日本外交の宿題」であることは間違いない。しかし、これらは「戦後外交の総決算」を成し遂げる過程で進展する一種の結果であり、それ自体は「総決算」の目的ではない。それでは、こうした大戦略を実施する上でのカギは何だろうか。筆者はそれが「日米両国の真の和解」だったと考えている。

 

 

 


阪神“予想外” 近本がプロ通算3本目の併殺打で幕切れ 最後は馬場力尽き、延長戦で今季初黒星

2020年09月03日 10時53分38秒 | 事件・事故

9/3(木) 5:30配信

スポニチアネックス

<神・ヤ(14)>接戦をものにできず厳しい表情の矢野監督(撮影・北條 貴史)

 ◇セ・リーグ 阪神2-3ヤクルト(2020年9月2日 甲子園)

 阪神にとっては、予想になかったラストシーンだった。1点を追う延長10回。1死から梅野、中谷の連打で得た一、二塁の逆転サヨナラ機で近本は近藤の速球を打ち損じた。

遊撃正面への強いゴロは二塁から一塁へ転送され、疾走もわずかに及ばない。開幕から257打席目で今季初の併殺打。昨季も規定打席到達者では最少の2本しかなく、まさかの幕切れになった。

 「それはもう…。勝負にいっているんで。仕方ないよ」

 過去1勝3分けだった延長戦で今季初黒星。矢野監督は悔しい表情で現実を受け止めた。当然だ。あまりにも反撃が遅かった。2点差を追いついたのは終盤の7回。

6回までわずか2安打だ。アンダースローの山中に苦戦。緩急を駆使する投球の術中にはまった。

 「横から見てると、そんなに凄みというのはないんだけど。丁寧に投げられたり、緩急を使われたりしてるところで、みんなタイミングが合っていなかった。何とかしないと。そこらへんは課題」

 4回1死から木浪、糸井の連打で初めて得点圏に走者を進めた好機ではサンズが初球スライダーを二飛、続く大山も3球目のスライダーを打ち上げて捕邪飛に倒れた。

サンズが好調なだけに後に続く大山、ボーアの2試合連続無安打は余計に目立ち、投手陣に負担をかける要因となった。

 同点の延長10回は5番手・馬場が1死二、三塁を招き、山田哲に決勝犠飛を浴びて今季初黒星。8月30日の広島戦での2番手・岩崎から始まった救援陣の無失点は延べ9投手による9回で止まった。

 「ピッチャーに関しては、みんなよく頑張ってくれた。ピッチャーを休ませるぐらい、打線が点をとってくれたらなと思います」

 9月2試合で挙げた計4得点はすべてサンズのバットによるもの。過酷な13連戦は始まったばかり。矢野監督は投手陣を助ける猛打を望んだ。 (山本 浩之)

 

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阪神が東京ドームで巨人に勝てない理由…サンズ、大山、ボーアの不振だけではない”際のプレー”の軽さ

2020年09月03日 10時40分37秒 | 事件・事故

8/20(木) 7:29配信

THE PAGE

阪神の矢野監督もサンズ、大山、ボーアのクリーンナップの不振に頭を悩ませている

阪神が19日、東京ドームで行われた巨人戦に0-8の完敗、2試合連続の完封負けで、27イニング連続無得点となり4位に転落した。

打撃不振が深刻だが、それ以上に問題なのは、“際”のプレーの「軽さ」だろう。

6回のチャンスに上本が盗塁死、7回には大山のタッチが甘く、増田大の三盗を許して大量失点につながっている。

一方の巨人は、メルセデスの緊急降板のアクシデントを6人のリレーでつないでカバー。

初回にウィーラーが好走塁を見せるなど“際”に強かった。阪神と巨人のゲーム差は今季最大の「7.5」に広がった。

無抵抗の敗戦

まさに矢野監督の試合後コメントのまま…無抵抗で敗れた。
 2日連続で東京ドームのスコアボードに並べたゼロ、ゼロ、ゼロ…。
 巨人との3連戦を前に元千葉ロッテの評論家、里崎智也氏が、「阪神はサンズ、大山、ボーアの3人を抑えられたら、ガタっと得点能力が落ちる。サカマルが不振でも他の誰かがカバーする巨人との差がそこにある」と、指摘していたが、その通りの展開となってしまった。

16日の広島戦の1回に2点を得点して以来、これで27イニング無得点。原因はサンズ、大山、ボーアのクリーンナップの不振に尽きる。

 何も阪神はまったくのノーガードでKO負けしたわけではない。

得点圏には走者を進めた。矢野監督が左腕のメルセデス対策として2番で起用した上本は機能した。

立ち上がりに一死から左中間を真っ二つに割る二塁打で出塁。続くサンズが四球を選び、一死一、二塁の先制チャンスを作った。

だが、4番の大山が外角のツーシームに完全にタイミングを狂わされ、セカンド併殺打に終わった。

 阪神が流れを取り戻すきっかけもあった。

2回が終わった時点でメルセデスが、左肘に異常を訴えマウンドに上がってこないアクシデントが発生したのである。

田中豊の緊急登板となり、4回には大山が、その田中から実に21打席ぶりのヒットとなる二塁打をレフト線に放った。

しかし、ボーアがブレーキ。高めの甘いスライダーをこねくりまわして一塁ゴロ。明らかに力んでいた。

原監督が、試合後に「勝負イニングだった」と振り返った6回にも、先頭の上本がしぶとく三遊間を破るヒットで出塁した。

だが、阪神ベンチの焦りがミスを呼ぶ。続くサンズの打席でカウント1-1から盗塁を仕掛けアウトになったのだ。

大竹―大城のバッテリーはサンズへの攻めに集中していた。ボールを握りそこねた大城のスローイングもショートバウンドになった。それでも上本はアウトになった。

ベースに入った吉川尚がうまくカバーしたこともあったが、積極策の裏目では片付けられないベンチのミスだろう。

 矢野監督は、打線に漂う閉塞感を打ち破る意味で動いたのかもしれないが、2点差でノーアウト。いくら不振とは言え、狭い東京ドームで、サンズ、大山、ボーアと続く打順なのだ。

100パーセントの成功確信がなければ走ってはならないケース。それはあまりに”軽いサイン”だった。
 走者がなくなり大竹は、ここでサンズを封じ込める象徴的な配球をしている。実に7球にわたってインサイドをシュート攻めしたのである。

菅野と比べると球威の足りない大竹のボールはファウルにされたが、失投を恐れずシュートを投げ続け、最後は外のボール気味のスライダーでスイングアウトに打ち取っている。

 3試合ヒットのないサンズの不振理由は、丸裸にされたデータにある。サンズは左右の揺さぶりに弱い。基本ローボールヒッターで狙えばインサイドの甘いボールは仕留めるが、インローのボールはまったく打てない。

外角の変化球も、逆方向に打てるが、インサイドを意識させられると、踏み込みが浅くなり、必然、見極めにも影響が出て、外角のボール球に手を出すようになる。

前日のゲームで菅野が徹底したインサイド攻めが、残像として残り、サンズのバッティングを狂わせたのではないか。

データが顕著になった外国人が日本のプロ野球で必ず浴びる洗礼である。
 大竹は続く大山にもシュートを使いドン詰まりの三塁ゴロに仕留めた。

 原監督は、「大竹が6回を抑えリズムをつかめた」と、試合後に語ったが、巨人の投手陣が、阪神のクリーンナップを手玉に取った典型的なイニングになった。
 大山も、ここ5試合での数字が「17の1」。

不振理由は知らぬまに「深くなりすぎた」打撃フォームだろう。好調時には、その“間“が生きていたが、バックスイングの時間を取りすぎ、バットのヘッドが深く入った状況からスイングにいくので、どうしてもヘッドが遅れて差し込まれる。

大山は、その微調整をタイミングで行おうとするから、さらに芯で捉える確率が下がり、大竹のシュートにバットの根っこでスイングするような事態に陥るのである。

ボーアも10打席ノーヒット。8月に入って本塁打がない。相手バッテリーを警戒させ失投を誘うパワーあふれるスイングがなくなっている。
 巨人で“参謀”を務めたこともある評論家の橋上秀樹氏は、シーズン中にチームが打撃スランプに陥る理由のひとつに「疲労」を挙げていたが、ボーアの不振理由にも、それがあるのかもしれない。阪神は、打線の組み替えを余儀なくされているが、ボーアに関しては、復調の手段として「休養」という選択肢があってもいいのかもしれない。

 打線は水物である。山賊打線と恐れられた西武でさえ深刻な打撃不振で7連敗していた。こういう時期はある。だが、阪神が東京ドームで今季5戦5敗と、ひとつも勝てない理由は、それだけではない。“際“の勝負の弱さである。
 巨人は7回一死三塁からタイムリー二塁打を放った坂本の代走に増田大を送り、原監督は三盗を仕掛けた。タイミングはアウト。だが、三塁のカバーに入った大山のタッチが甘かった。矢野監督はリクエストしたが、映像を見ると滑り込んでくる、その際に大山が強くタッチにいっていない。

プレーが軽いのである。目に見えない小さなミスから、松原のプロ初打点となるタイムリーにつながり、丸の3ランなどで、この回、一気に5点を奪われゲームを決められてしまったのである。

 一方の巨人は、初回に一死一、三塁から岡本のレフトへの先制タイムリーで、スタートを切っていた一塁走者のウィーラーは一気に三塁を奪った。サンズが打球処理に戸惑っていた隙を狙って三塁へ“ヘッスラ“を敢行した好走塁である。結果、丸の犠飛につながり追加点になった。巨人は、こういう”際“のプレーをひとつひとつモノにしていた。
 4連勝の中日に追い抜かれ、首位・巨人とのゲーム差は今季最大の「7.5」と広がったが、チームに浸透させている「野球の質」の差が、そのゲーム差に表れているのかもしれない。

 

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阪神が犯した2つの防げるミス…”矢野野球”で7.5差に広がった巨人を追えるのか

2020年09月03日 10時35分28秒 | 野球

9/3(木) 7:06配信

THE PAGE

”矢野阪神”がヤクルトに2-3で惜敗。

防げるミスが敗因となった

阪神が2日、甲子園で行われたヤクルト戦に2-3の惜敗、手痛い星を落とした。7回にジェリー・サンズの3試合連続となる14号2ランで、一度は同点に追いついたが延長戦の末、敗れた。失点につながった木浪聖也のエラー、決勝犠飛を許した馬場皐輔の山田哲人への配球など防げるはずの2つのミスが響いた。連勝は3でストップ、4連勝の巨人とのゲーム差は「7.5」に広がった。4日からは巨人との4連戦を控えているが、最悪6日にも自力Vが消滅する。

山田哲人への配球ミス
 負けずに済んだ試合だった。
 2-2の同点で迎えた延長10回に阪神は5番手として馬場をマウンドに送った。先発がガルシアだったため、外国人枠の関係でガンケルをベンチに入れることができず、13連戦を考えると、3連投から1日空いて、前日も登板していた岩貞祐太も同点では使いにくい。苦しい投手事情の中での馬場の起用だったが、用心すべき先頭打者の宮本丈にヒットを許した。
 一死二、三塁とされて、バッターは3回にもタイムリーを放ち、8試合連続安打と調子が上向いている山田である。
 馬場は初球にフォークで空振りを奪い、2球目は、高めのつり球でファウルを打たせ、カウント0-2と追い込んだ。1点もやれない状況で、阪神バッテリーが求める結果は、三振か、内野フライ、浅い外野フライである。前進守備を敷いていたので最悪、内野ゴロでも良かった。もうフォークか、カットボールのボールゾーンへの3連投で攻める選択肢が、最善だったはずだが、3球目のカットボールを引っ張られ、レフト線ギリギリに鋭いファウルを打たれたことで、馬場ー梅野のバッテリーに迷いが生じた。

 山田は、この間の心境を試合後に、こう語っている。
「追い込まれるまでは、しっかりとボールを捉えてヒットを打つつもりで打席に入った。追い込まれてしまったので、カットが来ても、フォークが来ても、真っすぐが来ても、対応できるように食らいついていった」
 追い込まれるまではフルスイング。だが、追い込まれてからは、コンパクトに対応しようという意識に変わっていたのである。

 外角に1球外した馬場はフォークで勝負にいった。だが、これもファウルにされた。推測だが、このファウルで、変化球狙いであることを察知した梅野は、裏をかいたのだろう。カウント1-2から6球目に要求したのが、高めのつり球。148キロのストレートが真ん中高めへ。外野フライには、絶好のボールだった。山田は、それをセンター後方に深々と運んだ。
「厳しい状況だったが、なんとかバットに当てることだけを考えて、ほとんどフォークを意識していたが、高めの真っすぐが来たので、あそこは反応で犠牲フライを打つことができた。ランナーを返すバッティングができたので100点満点だと思う」
 価値ある決勝犠飛を放った山田は、そう振り返った。

勝負球は、中途半端に甘く浮いた。ここで裏をかくコントロールは馬場にはない。投手の力量、山田の読み、それらを総合した上で、選択すべき配球としては間違いだったのではないか。
 次打者は、2回に特大の三塁打を打たれている、打率トップの若き4番、村上宗隆。梅野には、山田をここで歩かせるわけにはいかない、との意識が働いたのかもしれなかった。

「ピッチャーはみんな粘ってくれていた」と、試合後、矢野監督は、バッテリーの配球を責めることはせず、むしろ、この後、満塁にまでされながら1失点で食い止めた投手陣を労ったという。
 外向けのコメントはこれでいい。だが、内向けには、繊細に配球の見返しをしなければ、次にはつながらない。矢野監督は、バッテリーコーチ時代に、試合後、バッテリーに1回から9回まで、すべての配球を1球、1球、見直させていた。その根気強い指導こそが、今の阪神には必要だろう。

 防げるミスは、まだあった。
 0-1で迎えた三回一死から、坂口智隆がショートの正面に打った打球がワンバウンド、ツーバウンドしたところで、前進してきた木浪のグローブの位置が高く、その先に当たって捕球できなかったのだ。いわゆる腰高エラー。昨年、リーグのショートとしてワーストとなる15個のエラーを喫した木浪は、今季、ここまで2個のエラーと守備の課題を克服していた。だが、今季3個目のエラーが失点につながる。青木宣親、山田の連打で2点目となる追加点を与えてしまった。
 7回無死一塁から、サンズの同点2ランで一度はゲームを振り出しに戻したが、結果的に、このエラー絡みの失点が、最後に響くことになってしまった。阪神の失策数はリーグワーストの「45」を更新している。
 過去4勝7敗と苦手としている“阪神キラー”のアンダーハンド、山中浩史の幻惑投法に、ストライクゾーンを上下、左右と、幅広く使われ、6回まで打線は無失点と沈黙。ガルシアの力投に応えることができなかった。だが、深刻な問題は、やるべき仕事をチームとして果たせていない、ことの方だ。今季の1点差ゲームの勝敗は、これで5勝6敗である。首位の巨人は8勝5敗と1点差ゲームに勝ち越している。接戦を左右するものは、イコール野球の質であり、いかに防ぐことのできるケアレスミスを減らしているか、ということである。
 阪神の先発防御率の3.21はリーグトップ。先発を軸にした投手陣はいい。機動力を兼ね備えた近本光司が一番にいて、サンズ、大山悠輔、ボーアという他球団が、その攻略に神経を使う3人の主軸を揃えながら、巨人とのゲーム差が「7.5」もあるのは不思議で仕方がない。
 今日の先発は青柳晃洋。今季ヤクルトに1試合しか投げていないが得点を許していない。対するヤクルトは、苦しいローテーの谷間で、中継ぎ陣から風張蓮が先発抜擢された。4日からの巨人4連戦を前に絶対に負けられないマッチアップである。

 

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安倍政権の功罪を振り返る

2020年09月03日 08時21分40秒 | 社会・文化・政治・経済
千正 康裕
2020/09/01 07:23
安倍総理の突然の辞任びっくりしましたね。
7年8か月は本当にすごいと思います。
 
安倍政権の政策や政権運営も、進んだもの、課題を残したもの色々あったと思いますが、振り返ってみたいと思います。
 
目次
1. 内政が大きく動くようになった
2. 外交はとても進んだ。
3. 説明責任
4. 意思決定について
5.次に向けて
1. 内政が大きく動くようになった
 
その方向性の是非は、政策によって評価が分かれるところですが、少なくとも過去の短命政権に比べて本当に大きく動くようになりました。
 
僕がかかわったものだけでも、待機児童対策の大幅な拡充(保育所落ちた日本死ねブログがきっかけ)、消費税10%引き上げの時の使途変更(幼児教育無償化)、4年で3回法改正し現場の体制を大幅に拡充した児童虐待など、支持率の高い政権らしくかつてないほど大きく動いたと思います。
 
また、財政再建を重視しなかったという背景もありますが、未婚のひとり親の寡婦控除の実現など、かつての保守的な政権があまり光を当てていなかったような幅広い層の利益も取り込んだように思います。
 
2. 外交はとても進んだ。
 
外交の世界では、首相が各国を訪問するということがとても大事です。国会日程などの合間を縫って本当に多くの国を訪問されました。
 
僕がインドの日本大使館に勤務している3年間(2013年夏~2016年夏)も毎年首脳会談があったので、医療分野の日印協力、技能実習受け入れ、社会保障協定のスタートなど多くの進展を残せました。
 
担当の僕がどんなにがんばっても、首脳会談という節目がないと協力に向けた交渉にも本腰が入らずどうしてもだらだらと引き延ばされてしまいますが、首脳会談が決まると両国の官僚も様々な国との案件を抱えていますがプライオリティが上がります。
「それまでに会談の成果として打ち出すために交渉を終わらせなければならない」という共通認識ができるので、ものすごくスピードアップします。
 
政権が弱いと、野党が外遊に反対するのでかなり政治家の幹部が外国を訪問しにくくなります。また、外交は人間関係の継続も大事なので首相が短期で変わるより、ある程度同じトップが続けていた方が対話は進みます。
 
3. 説明責任
 
モリカケや桜を見る会など不祥事がらみのネタの追及への対応は、政治的に見ると余計な情報を出さず、スキを見せず鉄壁のディフェンスをとったように思います。
 
ただし、国民に対して十分説明責任を果たしたかというと全くそうではないと感じます。ここまで強気の姿勢に出られたのは、少々強引に追及を突っぱねても支持率が下がらない(野党の支持率が上がらない)という政治状況があったからと思います。
 
また、総理の答弁メモも山ほど作りましたが、安倍政権の国会での説明の基本的なフォーマットが、従質問者の意向を受けてスタンスを丁寧に説明するという従来のやり方から、大きく変わりました。
 
実績をアピールして、質問している方の指摘がおかしいんだということをハッキリ主張します。「指摘は当たらない」「あの3年3か月(民主党政権)はひどかったが、安倍政権になってからこれだけ経済がよくなっている」というのが基本フォーマットです。
 
4. 意思決定について
 
内政が大きく動いたと書きましたが、世の中の雰囲気を重視して主要政策の意思決定権を官邸に集中したことで、あまり与党内や政府内の異論を挟ませることなく意思決定をしていきました。これができた理由は支持率が高かったことであり、その意思決定も常に支持率という要素を重視していたと思います。
 
政府に入っていない与党の議員からすると、自分たちの意見が政策に反映されるチャンスがかなり小さくなりますが、支持率が高い限りは次の選挙で国会議員は当選できる可能性が高いので、あまり文句を言えません。
 
一方で、少数の詳しくない人が世の中の雰囲気を見て決めるという政策形成モデルを確立したことで、大きく動くようになった一方で、「ちょっとこれ違うんじゃないか」という政策が決まったり、執行の実務をあまり考えずに無理なスケジュールでの意思決定も増えました(これは霞が関の働き方が過酷になった要因の一つ)。
 
5.次に向けて
このように、よい面と改善してほしい面と両方があると感じますが、
 
■ 内政を大きく動かす
■ 外交を積極的に進める
■ 世の中の雰囲気をつかむ
 
という部分は過去の政権より進んだ点と思うので、これを維持しつつ、
 
■ 丁寧に説明責任を果たす
■ 政策決定プロセスに、詳しい人を入れる
■ 政策の実務と細部を重視する
 
という残った課題を改善し、政策が進化することを次の政権に期待したいと思います。
 
 
日本の政策と現場をよくしていきます。政策提言、霞が関の働き方改革、医療介護福祉分野の新規プロジェクト・インドとの協力、NPO支援、講演、執筆、メディア出演など。愛称は組長/親方。
株式会社千正組。内閣府男女共同参画局安心・安全WG構成員。元厚労省。元在インド日本大使館。

歪んだ正義 「普通の人」がなぜ過激化するのか

2020年09月03日 08時14分43秒 | 社会・文化・政治・経済

大治 朋子 (著)

「自分は絶対に正しい」と思い込むと、 人間の凶暴性が牙をむく。

テロリズム、学校襲撃、通り魔、コロナ禍に現れた「自粛警察」に 共通する暴力のメカニズムを気鋭のジャーナリストが解き明かす。


本書は、「普通の人」がさまざまな経緯を経て
過激化へと突き進むにいたるその道のりを、
いわば体系的に地図化しようという試みだ。
過激性はどこから生まれ、どのように育つのか。
そうしたプロセスを可能な限り「見える化」することで、
個々人、あるいはその愛する人が過激化プロセスにあるのかどうか、
あるとすればどの位置にいるのかを認識し、
暗くて深い過激化トンネルへと落ちるのを防ぐ、
もしくは落ちたとしてもそこから引き返すために
手がかりとなる情報をまとめている。

2001年9月のアメリカ同時多発テロ事件以降、
テロリズムや「過激化」というと、
イスラム教徒に視線が向けられやすくなった。
だが、イスラム教徒が過激化しやすいとか、
テロを起こしやすいというのは、
最近の事件への印象が強いことによる思い込みに過ぎない。
「過激化」は身近な現象で、実際には誰にでも起こりうるプロセスだ。

過激化に伴う暴力は、日本でも日常的に起きている。
古くは、オウム真理教事件であり、秋葉原トラック暴走事件(2008年6月)、
相模原障害者施設殺傷事件(2016年7月)、新幹線殺傷事件(2018年6月)、
川崎市多摩区登戸のバス停無差別殺人事件(2019年5月)、
京都アニメーション放火殺人事件(2019年7月)など、
ローンウルフ(一匹狼)型の凶行が目立っている。
彼らはSNSを多用し、そこで過激化のプロセスを見せている。
さらに今、新型コロナウイルス蔓延によって生じるストレスが高じて、
世界中で特定の人種や市民への攻撃行動が起きている。

身の回りで過激化する個人やグループに対して、私たちは何ができるのか。
ワシントン特派員時代にアフガンでの従軍取材を経験し、
テロ加害者と被害者が混在するエルサレムで支局長を務め、
イスラエル随一の研究機関で学んだ敏腕記者が、
テロリズムや過激化の問題の核心を突き止め、解決・防止策を提示する。

【目次】
第1章 「普通の人」が過激化する
第2章 テロ組織はいかに個人を過激化させるか
第3章 ローンウルフ2.0
第4章 「過激化プロセス」のモデル
第5章 誰にでもある心身のバランスシート
第6章 日本における過激化
第7章 過激化をいかに防ぐか

内容(「BOOK」データベースより)

「自分は絶対に正しい」と思い込むと、人間の凶暴性が牙をむく。テロリズム、学校襲撃、通り魔、コロナ禍に現れた「自粛警察」に共通する暴力のメカニズムを気鋭のジャーナリストが解き明かす。

著者について

大治朋子(おおじ・ともこ)
毎日新聞編集委員。1989年、毎日新聞入社。東京本社社会部、ワシントン特派員、エルサレム特派員を歴任。2004~2005年、英オックスフォード大学ロイタージャーナリズム研究所客員研究員。2017年から2年間、留学休職。イスラエル・ヘルツェリア学際研究所(IDCヘルツェリア)大学院(テロ対策・国土安全保障論、サイバーセキュリティ専攻)修了(Magna Cum Laude)。同研究所併設のシンクタンク「国際テロ対策研究所(ICT)」研修生。テルアビブ大学大学院(危機・トラウマ学)首席(Summa Cum Laude)にて修了。2019年秋、復職。社会部時代の調査報道で2002、2003年度の新聞協会賞をそれぞれ受賞。2010年度ボーン・上田記念国際記者賞受賞。単著に『勝てないアメリカ︱「対テロ戦争」の日常』(岩波新書)、『アメリカ・メディア・ウォーズ ジャーナリズムの現在地』(講談社現代新書)など。
 
 
 
独自の経歴の持ち主でこのホットな話題で社会的に重要で専門性が高く重いテーマも経験無しには誰々が書けないものになっていて情報機関のリサーチ結果のようでもあります。もう少しライトなエッセイ風だと期待しましたが、予想は外れて硬派な理論書とシリアスなルポをまとめたような書籍でした。国際水準で開眼させてくれるテキストでもあります。参考文献は数多くの洋書で海外の実例を中心にイスラームのテロやホロコーストなどを引き合いに出して過激化するプロセスを定式化して説明している。日本の事例も本のセオリー通りに解説している。意外にもエスカレート(過激化)するトンネルを潜る前のナラティブ(物語)作りが重要なローンウルフになるファクターとなっており、より真っ当な物語を提供していかないと是正するのは難しい。心理的にハックされて弱みに付け込みリクルートされたり、逆に予防して回避させたりと最前線では、「ソーシャル・エンジニアリング」ようなのものが応用されていて嘆かわしいです。
 
 
 
母であり教員です。夏休みの最後にと思って手に取った本。最初はテロとか殺人とか、ちょっとヘビーな本なのかなと思いきや、読み進める内に、家庭や教育の場でもやもやとしていたものがストンと腹落ちして自分の中で説明がつくようになりました。大学などで研究されている専門的な知識を、社会の事象と結び付けて分かりやすく説明してくれていることがこの本の魅力だと思います。特に3章から5章にかけては何度も読み返したほど。

本を読みながらいろいろなことを考えました。SOSを出している子どもたちの心の声にどう寄り添えるのか、あるいは寄り添えないのか、不協和音を感じて迷っている子どもたちに家族が、教員が、地域の人がどんな言葉をかけられるのか、あるいはかけられないのか、それは子どもたちの進む道に大きな影響を与えるのだと、社会の責任について改めて考えさせられました。日々のほんのちょっとした歪みが、時間をかけて人間を壊していくのかもしれません。明日からまた学校が始まります。まず自分に実践できることから始めたいと考えています。
 
 
 
学ぶところがたくさんありました。ジャーナリストらしい多くの取材、分かりやすい表現、正確さを追及した学術的な要素が全部入っています。狭い視野や思い込みで書いていないことが実感できて安心して読めました。イスラムとかテロとか、身近な存在ではなかったけれど、人間が悩んで考え方を過激化させるときは誰も変わらない。日本でも自粛警察の息苦しさとかロンリーウルフの起こす事件も身近に起こり始めていて、みんなが自分の問題として考えるよい機会になると思います。
 
 
 
2020年8月13日に日本でレビュー済み
 
そのまま英訳して博士論文に直せそうな体裁の文章、過激化へのプロセス、PTSDの関係などとても参考になったが、読んでいて思う「これじゃない」「何か足りない」感・・・。

「正義は暴走していいんだよ。だって、暴走しても正義だもん」
「『民衆の正義』は時に『法の正義』を乗り越え、作り替えるのだろう」
そう、日本国内の事例がない。
日本国内だと反差別運動という良い事例があるのにそれについて触れられていなかったのが残念だ。大規模なテロなどしていないし、著者が海外在住中に書いた本なので仕方ないか・・・。

神原元弁護士やAP通信影山優理記者のインタビューや書評が見たいところある。
 
 
 

「コロナ感染は自業自得」世界で最も他人に冷たい日本人の異様さ

2020年09月03日 07時59分30秒 | 社会・文化・政治・経済

過激な自己責任論に潜む「同調圧力」
PRESIDENT Online

サンドラ・ヘフェリン
著述家・コラムニスト

日本では新型コロナウイルスに感染すると、「その人の行動に問題があったのではないか」という批判を受ける。ドイツ出身のサンドラ・ヘフェリン氏は「日本人は『コロナ感染は自業自得』と考える人が諸外国より圧倒的に多い。日本人はいじめや痴漢でも被害者を責めがちだ。これはおかしい」という——。

コロナに感染するのは「自業自得」なのか
夏の到来で収まりを見せるのではないかと期待されていたコロナ禍。期待は裏切られ、新型コロナウイルスについて現在も終息のめどはたっていません。日本では東京を中心に感染者が増えているにもかかわらず、感染した人を「自己責任」と見なす社会の風潮はあまり変わっていません。今回は海外とも比べながら日本の「自己責任論」の背景にあるものを考えてみます。

先日、大阪大学の三浦麻子教授らの調査により、日本では他の国よりも「新型コロナウイルスに感染するのは自己責任」と考える人が多いことが分かりました。教授らが賛否の程度を6段階に分けた上で400~500人に「感染する人は自業自得だと思うか」と質問をしたところ、「どちらかといえばそう思う」「ややそう思う」「非常にそう思う」のうちのいずれかを選んだのは、アメリカで1%、イギリスで1.49%、イタリアで2.51%、中国で4.83%でしたが、日本ではこれをかなり上回る11.5%でした。

コロナウイルスへの感染について「自業自得だとは全く思わない」と答えた人は上記の4カ国では60~70%台だったのに対し、日本では29.25%にとどまっています。つまり日本では多くの人が「感染したことについて本人に全く責任がないとは言えない」と考えているということです。

「コロナ感染は自業自得」世界で最も他人に冷たい日本人の異様さ
過激な自己責任論に潜む「同調圧力」
PRESIDENT Online

サンドラ・ヘフェリン
著述家・コラムニスト

 

「自分自身」にこれを課しているのだとしたら「自分に厳しく責任感が強い」とも言えそうですが、実際にはコロナウイルスに感染した「他人」に対して厳しい見方をしている人が多いのが現状です。

日本でよく見られる「どっちもどっち」という考え方
日本で被害者が「トラブルを起こした人」という扱われ方をされてしまうことは珍しくありません。

知人の娘は学校でいじめに遭いましたが、先生は加害者に注意をすることなく、「お友達なんだから仲直りしましょう」といじめの被害者と加害者の双方が互いに「謝罪」をすることを求め仲直りさせようとしたといいます。

電車で女子高生が痴漢の被害に遭った場合、必ずしも「痴漢が悪い」という展開にはならず、「最近の若い子はスカートが短いからね」などといった声が聞こえてくるなど、あたかも被害者に原因があったかのような発言をする人が目立ちます。

レイプ被害に遭った伊藤詩織さんに関しても、レイプの原因が彼女の経歴や性格、容姿にあるかのような声が日本では目立ちました。

日本では「加害者」と「被害者」というふうに分けるよりも、「トラブルはあくまでも双方の問題である」という考え方が根強いのです。コロナ禍では新型コロナウイルスがいわば「加害者」であるわけですが、感染した被害者が責任を問われ叩かれてしまうのはそういったところに原因があるのではないでしょうか。

出る杭を徹底的に叩く日本人の性分
事件や事故に巻き込まれた人が「自己責任」と叩かれることは日本では珍しくありません。

2004年にイラクでボランティア活動をしていた高遠菜穂子さんら3名が現地の武装勢力によって人質として誘拐されました。日本政府などの働きかけにより、彼らが約一週間後に解放された際は、解放を喜ぶ声があった一方で、「自己責任」「日本に迷惑をかけた」「わざわざ危ない外国に行くのはどうかと思う」といった批判も目立ちました。

でも当時のイラクが危険な状況にあったのは確かですが、過去の長年の経済制裁と戦争で生活が困窮し助けを求めるイラク市民がいたのも事実なのです。ところがそういった現地の声はあまり報じられず、前述の人質事件の際は「突飛な行動をした日本人が現地で危険な目に遭い日本に迷惑をかけた」というバッシングが目立ちました。

「変わったことをする日本人」を叩くというのは日本ではよく見られる現象です。その根底には「普通の日本人はしない『変わったこと』をあなたはしたのだから、不幸に見舞われても自己責任」という考えがあります。

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体調を崩すと「周囲に迷惑をかける」の謎
日本では有名人が自分の抱負などを語る際に「健康に注意して頑張ります」というような「宣言」をすることがあります。

自分の健康について「気をつけます」などと人前で宣言するのは、ドイツにはない発想です。そのため筆者が昔ある仕事で通訳をした際、日本人のリーダーが「皆さん、体に気をつけて頑張りましょう」と語った時は、これをドイツ語にどう訳したらよいのか困ってしまいました。

ドイツを含むヨーロッパでは別れ際に「健康でいてね」「元気でね」とあいさつすることはあっても、ミーティングの最中などにこういったことを言って相手に発破をかける習慣はありません。

オフィスで心配になる女性写真=iStock.com/metamorworks
※写真はイメージです
それにしても「自分の体は自分でコントロールできるものだ」という日本人の信念にはすごいものがあります。これが宗教なのではないかと思うほどです。

風邪をひくことや病気をすることを日本では「周囲への迷惑」と考えがちです。そのため日本では仕事の場などで「私が風邪をひくと皆さんに迷惑がかかりますから」だとか「私が倒れたりすると周りに迷惑がかかりますから」という旨の発言を聞くことがあります。

筆者が「体調が悪くなるのは、周りにとって迷惑なこと」というニッポン風の価値観と初めて接したのは小学生の時でした。

当時通っていた日本人学校で授業中に具合が悪くなってしまい、心配した先生が親に電話してくれたのですが、それを見た同級生の男の子は冷静な口調でこう言いました。「そうやって学校で具合が悪くなるのは、皆に迷惑だ」と。その男の子の家ではおそらく親がそのように教育していたのでしょう。

体調管理でも露見する「体育会系の思考」
逆にドイツの学校では、授業中に具合が悪くなる生徒がいても、本人の責任を問うような発言は先生からも生徒からもありませんでした。冬休みにスキーやスノボに出かけ骨折をし、休み明けに学校を休んだり、ギプスをして学校に現れたりしても、「自己責任」の雰囲気は全くなく、同級生は「ギプスにサインをさせて」と大喜びでした(ドイツにはギプスにサインをして、回復を願う習慣があります)。

「自己責任」が問われないのは学校に限った話ではなく、メルケル首相が数年前のクリスマス休暇中にクロスカントリーで転倒し骨折をした際は、その後3週間公務を控え、外国訪問や外国の首相との会談が延期になりましたが、ドイツでメルケル首相を非難する声は皆無でした。

日本では、「風邪は万病の元」という言い回しがある一方で、風邪というものが軽く見られている気がします。ドイツでは風邪をひいた人は「今病気なんです」という言い方をするので、筆者も日本に来たばかりの頃は風邪をひいた時に「病気です」と言ったら、「風邪は病気ではない」「そんな大げさな」と叱られてしまいました。

その言葉からは、「風邪ぐらいたいしたことないのだから、同情を買おうとするな」「そんなのは精神力で乗り越えろ」というような体育会系的な思考が読み取れるのでした。

ドイツの集団感染で「責任」を押し付けられたマイノリティー
そうはいっても、ドイツでコロナに感染した人に責任を負わせようとする動きが全くないわけではありません。ドイツのノルトライン・ウェストファーレン州にあるTönnies社の食肉工場では6月に従業員1500人以上が新型コロナウイルスに感染していることが確認されました。

集団感染が発覚した後、同社の担当者が記者会見中に「工場で働くルーマニア人やブルガリア人が週末を利用して母国に帰り、その後すぐに仕事に復帰した」と話しましたが、この発言がドイツ非難を浴びました。それというのも、同社が東ヨーロッパからの労働者を劣悪な環境で働かせていたことは既に世間に知られていました。

外国人労働者とTönnies社の間には下請け企業がいくつも入っており、彼らの多くは請負契約でした。同社からあてがわれた部屋は日本で言う「タコ部屋」状態で、何人もの外国人が狭い部屋で寝泊まりを強いられていました。

経費削減の名のもとにそういった人権を無視した働かせ方をしていたのは会社の責任であるのに、担当者は記者会見で積極的にそのことに触れようとはせず、聞き手に外国人労働者が週末に家族に会いに行ったことに非があるかのような印象を与えました。

政治家もマイノリティーを「フル活用」している
そもそもルーマニアやブルガリアを含む東ヨーロッパではコロナウイルスの感染者の数は多くありません。同社で働く外国人はドイツ国内で感染したかもしれないのに、彼らの母国の名前を名指ししたことが差別的だと現地のメディアで問題視されました。

ドイツ人が大量に消費する肉のために、安い賃金で働かされている外国人労働者がいざとなれば今回のように罪をなすりつけられることについて同情をする声もあるものの、「コロナ集団感染は外国人労働者のせいだ」と考える人もおり、ドイツにもとからあった人種差別が露見した形となりました。

ドイツの一部の政治家の振る舞いも世間の外国人差別に拍車をかけています。コロナ対策が緩いことで知られていたノルトライン・ウェストファーレン州のArmin Laschet首相は記者会見の場で食肉工場の集団感染について問い詰められると、「感染は、私が州の規制を緩めたことが原因ではない」と語り、食肉工場の劣悪な労働条件に触れながらも「ルーマニア人とブルガリア人がドイツに入国したことによりウイルスが入ってきた」という言い方をしました。政治家としての自分の責任を追及されないために、東ヨーロッパの労働者の国を名指しし、世間に「外国人が悪い」という印象を与えてしまいました。

悪いのは本当に「夜の街」の人たちなのか
感染の拡大をいわば社会のマイノリティーのせいにしようとした前述のドイツの州首相ですが、どこかで聞いたことのある言い方だな、と思っていたら、それは会見で「夜の街の方々」を繰り返していた小池百合子都知事でした。

東京都知事も州首相も「マイノリティーに責任がある」とはっきり言ったわけではありません。けれども、繰り返し「国名」について発言をしたり、頻繁に「夜の街」という言葉を使うことで、世間に「責任は彼らにあるのだな」と印象づけることができました。政治家が自らの責任から逃げる手法としては実に有効です。

そうでなくても「自己責任論」が強い日本の場合、マジョリティー側にいる人間は「自分たちとは違う行動をするから、彼らは感染した」と考える傾向があり、前述のような政治家の発言は日本の「自己責任」の風潮にますます拍車をかけています。

自分が元気なうちは、コロナに感染した人を「自己責任」と切り捨てることを当たり前だと思ってしまいがちです。しかし、いつ自分が感染するかもわかりません。他人に厳しくしていると、まわりまわって自分の首を絞めることになるので、「自己責任」という言葉の使用もほどほどにしておきたいものです。

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サンドラ・ヘフェリン
著述家・コラムニスト
ドイツ・ミュンヘン出身。日本語とドイツ語の両方が母国語。自身が日独ハーフであることから、「ハーフ」にまつわる問題に興味を持ち、「多文化共生」をテーマに執筆活動をしている。ホームページ「ハーフを考えよう!」 著書に『ハーフが美人なんて妄想ですから‼』(中公新書ラクレ)、『体育会系 日本を蝕む病』(光文社新書)など。


同調圧力 日本社会はなぜ息苦しいのか

2020年09月03日 07時50分24秒 | 社会・文化・政治・経済

鴻上 尚史 (著), 佐藤 直樹 (著)

新型コロナウイルスがあぶり出したのは、日本独自の「世間」だった!
長年、「世間」の問題と格闘をしてきた二人の著者が、自粛、自己責任、忖度などの背後に潜む日本社会の「闇」を明らかにする緊急対談!

●戦争中から変わらない「国民総自粛」
●日本人が名刺をもらうとホッとする理由
●「世間=同調圧力」を生み出す日本独特のルール
●西欧は「社会」、日本は「世間」の大きな違い
●感染者はなぜ謝罪に追い込まれるのか?
●学校でも会社でも「先輩」が強すぎる不思議
●日本では「批評」がそのまま「人格批判」となる
●言霊の国なのに、言葉が信用されない謎
●ネット上の匿名が圧倒的に多い日本人
●若者の自己肯定感が低い理由
●なぜ出る杭は打たれるのか――芸能人の政治発言
●不寛容の時代に窒息しないために

生きづらいのはあなたのせいじゃない。世間のルールを解き明かし、息苦しさから解放されるためのヒント。

内容(「BOOK」データベースより)

生きづらいのはあなたのせいじゃない。日本社会のカラクリ=世間のルールを解き明かし、息苦しさから解放されるためのヒント。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

鴻上/尚史
作家・演出家。1958年愛媛県生まれ。1981年に劇団「第三舞台」を結成。現在は、プロデュースユニット「KOKAMI@network」と、「虚構の劇団」を中心に活動。著書多数

佐藤/直樹
評論家。1951年仙台市生まれ。専門は世間学、現代評論、刑事法学。九州大学大学院博士後期課程単位取得退学。英国エジンバラ大学法学部客員研究員、福岡県立大学助教授、九州工業大学教授などを経て、九州工業大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
 
 
 
コロナ禍である。正直ヒマで馬鹿なネット民の同調圧力は諦めている。
自分で考えもせず、適当に書かれた不確かな情報に右往左往する連中はどうしようもありません。
馬鹿が通り過ぎるまでそっと息を潜めるしかないのです。

私が気になるのは、この本にも取り上げられているポピュリズム政治家、首長たち。法律、条例の根拠も無く個人が特定されそうな情報をこれみよがしに垂れ流している。
私の出身県では保健所からの情報でコロナにかかった女性の居住町、年代、勤務先のキャバクラ名、場所を得意気に公表している。
地方の町でキャバクラに勤めることがバレるとそれなりのリスクもあるだろう。もしかすると彼女はシングルマザーで子どもがいるかもしれない等の想像力は働かないのだろうか。

そもそも日本国民には職業選択の自由があり、営業の自由は保障されているはずである。
憲法、法律を守るべき政治家、首長連中(それなりの法知識もあるはず)がそれを無視して同調圧力に加担する異常事態である。それらの首長連中はワイドショーに嬉しそうに出演し、自称キャスターはその提灯を持つ。

世の中はおかしい方向に向かっているが、こういう時こそ日本社会を自分で考える良い機会。
こういう時こそ本を読もう。
 
 
 
全体的に読みやすく、内容は濃いですがあっという間に読めてしまいます。
日本に生まれて約30年が経ちますが、もはや「世間」や「同調圧力」を気にすることなく生きた自覚は一切無く、近所にも職場にも結局こういうものが蔓延していることに気付かされました。
我々は、時に物事を自分で決断するように言われますが、世間や同調圧力を気にしながらの選択肢は限定的で、自由なようでかなりな不自由を強いられています。ここに気が付かないのには古くからの親や学校による教育に原因があり、ある意味洗脳されてきたのだと思います。
日本人にとってこの生きにくい息苦しさから脱け出すためにはこういう当たり前や常識に対して気付くきっかけが必要なのですが、そのきっかけも本書のような書籍や一部YouTuberの発信から受け取るに限られています。個人的にこういう気付きをあと15年早く得られていたらもう少し人生に「個」を発揮できたように感じますが、今からでも遅くなさそうなのでこの瞬間から生かせそうです。
コロナ禍はある意味我々に気付きを与え、これを機に日本人のこの「気持ち悪い空気感」が雲散霧消すればと思います。
 
 
 
鴻上尚史さんと佐藤直樹さんの対談形式の本です。
現在までの間、日本は世界の中でも新型コロナ感染症による死亡率が極めて低いことはすばらしい事実です。
一方で、新型コロナ感染症の蔓延が広がり始めたと同時に、この国では「世間」で妙な「同調圧力」によるマイナス面が本領発揮されています。コロナ禍の中、連日感染者数を延々と報道し続けるマスコミの報道や、SNS上での“自粛警察”による魔女狩り行為、以前から問題視されていたLINEの“既読無視”などに違和感をおぼえ、「世間」に妙な息苦しさを感じている皆さんは是非読んでみて下さい。日本は歴史的に令和となった今でも、一人の人間として生きている個々人が如何に生きづらい社会なのか、よく理解できると思います。
 
 
 
 
昔、歴史学者の阿部謹也さんが『「世間」とは何か』という本の中で、「日本にあるのは、社会ではなく世間である」と言っておられるのを読んで、目から鱗が落ちたのを覚えている。その後も阿部さんは、この「世間論」を、著作や講演などを通じて至る所で展開され、私も講演を聴いたことがある。
 翻ってコロナ禍のこの現代、「自粛」の名のもとに、お上の言ったことと少しでも違った行動を取ると、その「世間」から徹底的にたたかれ、ひとたびコロナにかかろうものならそれだけで「非国民」扱いである。これは戦前そっくりだと鴻上さんと佐藤さんはおっしゃる。日本独特の「世間」を背景にした「同調圧力」が、人と違った行動の有り様を許さない雰囲気を作り上げるのだ、との「同調圧力」論をわかりやすい言葉で展開される。
 そもそも日本に「社会」がなく、「世間」しかないのは、自分で考え、自分の意思で行動する「個人」が確立されていないからであろう。「自分」というものがないからこそ、周囲の「同調圧力」にさらされると、あっという間に「自粛」という印籠の前でたちすくんでしまう。まあ、それが、今回の日本の新型コロナの感染者数の少なさにつながっているということもあるのだが。決して「民度のレベルが違う」からではないことだけは確かであろう。
 人々の日々の生活の中にまさに網の目のように張り巡らされているが、日頃はあまり目立たない、この「世間」とか「同調圧力」といういかにも日本的なエートス?は、ひとたび非日常に支配されると、一気に前面へ躍り出てくる。恐ろしいのはそれがファシズムにつながることである。今回のコロナ渦でも、局面の一つ一つでその兆候のようなものが見られた。心しておく必要がある。
 
 
 
劇作家・鴻上と世間学専門の評論家・佐藤の対談本。まえがきとあとがきを含めても180ページと、小著ではあるが内容は濃く、新型コロナウィルス蔓延をきっかけに、今まで以上に顕在化してきた日本人の、世界でも異質な「同調圧力」について、世間と社会という二重構造をもとに、日本人が社会よりも世間を重視し、その世間のルールに縛られている浅ましい現状を批判している。耳慣れない学問である世間学の入門編としても使える本だ。
 
 
 
言葉の持つ意義は大きい。言わないと、わからないでしょ。何故、周りの意見を気にする、あなたの意見を聞いているのに。他の人がやっているから、私もやる。えっ! じゃあ、僕は違うことをしよう。

私は、比較的、個人を出して、これまで生きてこられたと思うのだが、やはり、日本人として日本で生活している以上、世間を意識しないといけないこともある。そんな時は、「あー、面倒くさいんぁ。」と、よく思う。

「自分の考えを貫ける人なんて、少ないんだよ、そんな行動を採れるあなたは恵まれている、感謝しなさい。」と言われて、そんなものかなぁ、と何となくわかるような気もするけど、やっぱり、おかしいよなぁ、と。

この対談を読んで、多くの日本人はお二人の意見に同意するように思うのだが、そうでもないのだろうか…。
 
 
 
 
全体的な意見として日本って、同調圧力が多く、監視社会で息苦しいよねという意見には同意です。
他国に比べ、監視社会的な雰囲気は強いと感じます。

しかし、誤解を招く記述が多いと感じます。
「コロナでは休業するには保証をすべき」全くそのとおりだと感じます。
しかし、他の国でも飲食店などドンドン潰れています。
潰れるということは、経費(経営にかかる費用)全てを保障する国などないということです。

文脈的に会社の経費を全てを負担するのが、スタンダードというように読み取れました。
息苦しいよねということを表現するために、やや盛った表現が多いと感じました。

散歩する時もマスクをしなければ周りから責められるかもしれないと感じている方、
現状の日本に息苦しさを感じている方は読むと楽になる一冊だと思います。
 
 
 
同調圧力という特質を日本人日本社会が持っていることはよくわかる。欧米との比較であるが、余りにも単純化している。一番の問題点は同調圧力が日本人だけで、他民族や他文化は持っていないのか?贈り物返礼についてはアメリカ先住民のポトラッチが有名である。日本特殊論を展開し、息苦しさは他の民族や社会にも普通にある。途上国等の行動分析を全く顧慮せず、イギリスが優れた生きやすい社会のような誤認をさせる。
 
 
 
 

【動画】進路を妨害『あおり運転』で県内初の検挙 一部始終が「ドラレコ」に… 18歳少年を書類送検

2020年09月03日 07時44分33秒 | 事件・事故

9/2(水) 20:40配信

長野県内初、あおり運転での検挙です。先月、お伝えした岡谷市でのあおり運転行為について警察は、18歳の少年を車で進路をふさいだ妨害運転の疑いで書類送検しました。妨害の一部始終はドライブレコーダーに記録されていました。

駐車場を出ようとする車を強引に黒い軽乗用車が追い抜きます。すると…。

知人:
「キャー、危ない!」

Uターンして、目の前で止まり、進路を妨害します。また、すれ違いざまには…。

「ゴン」

車体を殴る音が車内に響きました。これは7月18日の午後8時半ごろ、岡谷市で撮影されたドライブレコーダーの映像です。

(8月)被害者の男性:
「あおり運転をされた恐怖もありましたし、車も殴られてへこまされたので怒りもある」

一連の行為について警察は、進路をふさぐ妨害運転をした道交法違反の疑いで、土木作業員の少年を9月2日付けで書類送検しました。調べに対し、少年は容疑を認めているということです。

「妨害運転」は、いわゆる「あおり運転」のこと。あおり運転の取り締まりと厳罰化を目的に、今年6月に施行の改正道路交通法に盛り込まれました。県内ではこれが初めての検挙です。

妨害した車と同じとみられる黒い軽乗用車は7月、松本駅前でも…。花火のようなものを付けたまま、ロータリー付近を暴走する行為もしていて、こちらも警察が調べています。

今回の書類送検を受けて、被害者の男性はこう述べています。

被害者の男性:
「これ(検挙)をきっかけに『あおり運転』自体が減っていくことを願う。恐怖というものは残っていて恐怖心にかられながら運転する毎日を送っているので、やっぱり許される行為ではないと思います。容疑者に関しては、一生、免許持たないで運転しないでもらいたい」

では、改めて妨害運転について説明します。対象となる行為は、「急ブレーキ」「車間距離を詰める」「幅寄せや蛇行運転」「執拗なクラクション」などです。罰則は3年以下の懲役又は50万円以下の罰金で、免許も取り消されます。

警察は妨害運転をされたら車の外には出ず110番通報をすること、今回のようにドライブレコーダーは動かぬ証拠となるため消さないよう呼びかけています。

長野放送

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仏新聞社襲撃“実行犯支援”14人の初公判

2020年09月03日 04時35分16秒 | 事件・事故

9/3(木) 4:24配信

日本テレビ系(NNN)
2015年、フランスの風刺新聞「シャルリ・エブド」の編集部などが襲撃された事件で、実行犯を支援した罪で起訴された14人に対する裁判が2日、パリで始まりました。

この事件は2015年1月、イスラム過激思想を紙面で風刺していた「シャルリ・エブド」の編集部とユダヤ系食料品店が襲撃され、合わせて17人が死亡したものです。

2日、パリの裁判所では、現場で射殺された実行犯3人を支援した罪で起訴された14人に対する初公判が開かれました。AFP通信によりますと、約100人の警察官が法廷内外での警備にあたる中、被告人に対する人定質問や起訴状の朗読などが行われました。裁判は11月まで続く予定です。

一方、「シャルリ・エブド」は2日付の特別号で、事件のきっかけとなったイスラム教の預言者・ムハンマドの風刺画を再び掲載しました。編集部は「裁判開始にあたり、我々には風刺画の存在を伝える義務がある」としていますが、一方で、イスラム過激派を再び刺激するおそれも懸念されています。


コロナ感染 中等症とは?

2020年09月03日 04時35分16秒 | 医科・歯科・介護

軽症」「中等症」「重症」の違いは? 新型コロナ、感染者の分類を解説

4/16(木) 11:04配信

 東京都や大阪府では、新型コロナウイルス感染者のうち、軽症・無症状の感染者をホテルなどの宿泊施設に移送しています。新型コロナ患者の状態を表すときに使われる「軽症」や「重症」と言った分類。それぞれどのような状態を示すのでしょうか?

【Q&A】「緊急事態宣言」って何?

入院の必要がない「軽症」
 「軽症者は入院が必要でない方のことを指します」。厚生労働省・結核感染症課の担当者は説明します。新型コロナウイルスの場合、およそ8割が軽症だとされています。

 入院の必要性を判断するのは医師で、ポイントとなるのは酸素吸入器や人工呼吸器などの医療機器を使わなければならないか否かだと言います。よって、患者が咳(せ)き込んでいたり「息が苦しい」「つらい」などの自覚症状があったりしても、自分で酸素を十分に取りこめている状態であれば入院は必要なく、「軽症」と分類されます。

 同担当者は言います。「通常の風邪やインフルエンザで患者さんが強い自覚症状を訴えていたとしても多くの場合は自宅療養になりますよね。それと同じです」

 一方、高齢者や基礎疾患がある方など免疫力が下がっている患者は、診断時の症状が重くなくても、自宅療養では危ないと判断されるケースもあります。そのような場合には「中等症予備軍」として入院措置を取ることもあるそうです。

中等症、重症、重篤の違いは?
 では中等症以上はどのような容体を指すのでしょうか。

 厚労省の担当者によると、酸素吸入をしないと危ないと判断された感染者が「中等症」に該当します。

さらに症状が重い「重症」は集中治療室(ICU)での治療を必要とする場合、もしくは人工呼吸器を装着する必要がある場合のことを指すそうです。「重篤(じゅうとく)」という表現は厚労省ではあまり使わないとのことですが、「一般論としては命に危険がある方のことを重篤と表現します」、と説明しました。厚労省の分類ではこれらの方も「重症」に含まれます。

 総務省消防庁では、医師の所見で3週間以上の入院を必要とする、と判断される場合に「重症」という言葉を使い、新聞やテレビのニュースでもその基準に沿って報じられます。例えば、交通事故で負傷した人について「全治2か月の重症」などと表現されます。しかし、新型コロナウイルス患者は、症状がその時々で変わるので、一度軽症や重症などと診断された人もその後に別の分類に変わることもある、と説明します。

東京都の見解は?
 東京都・感染症対策課にも話を聞きました。

 「軽症=入院を要しない」「中等症=酸素吸入が必要」「重症=ICU治療、あるいは人工呼吸器の使用が必要」という3分類などについて、厚労省と大きな齟齬(そご)はないようです。担当者によると「それ以外に明確な基準がない」とのことでした。

 一方で、「重篤」に関しては「基本的に我々は、ECMO(エクモ=体外式膜型人工肺)を必要とされる方、と認識しています」と説明しました。

 都では、軽症者と共に「無症状者」に対してもホテルなどでの宿泊療養を進める考えです。無症状は文字通り「症状がない」状態を指すので、感染者本人が自覚することはありません。感染者の家族、担当医などの「濃厚接触者」や、院内感染が疑われる場合には担当医以外の医療従事者、同病院に入院・通院する患者を検査して見つかることがあるそうです。

 とはいえ、軽症者も無症状者も感染者であることに変わりはありません。そのため、他の人にうつす恐れもありますし、容体が急変することもあります。ホテルなどでの療養でも、都は医師会の協力の下、テレビ電話などを活用してそれぞれの感染者の体調を管理し、「万が一」がないように医師が経過観察をすることになっています。

 


茨城県内 新型コロナウイルス感染症例発生状況 累計感染者数:555名

2020年09月03日 04時31分34秒 | 社会・文化・政治・経済

累計感染者数:555名 茨城版コロナNext(対策指針):Stage3

9月2日(水曜日)、県内で新たに新型コロナウイルス感染症患者(6名)が確認されました。

0902新型コロナウイルス感染患者発生の推移

新型コロナウイルス感染症陽性者一覧

 

茨城県内の新型コロナウイルス感染症の陽性者の状況

0902陽性者の状況

 


カラオケ喫茶感染広がる 徳島県累計137人

2020年09月03日 04時27分44秒 | 社会・文化・政治・経済

9/2(水) 20:36配信

徳島新聞

 徳島県の飯泉嘉門知事は2日、臨時会見を開き、1日に新型コロナウイルス感染が確認された男女4人の詳細について発表した。このうち1人は、クラスター(感染者集団)が発生した阿南市のカラオケ喫茶「モンレーヴ」とは別の市内のカラオケ喫茶の経営者。モンレーヴの客が店を訪れており、感染が広がったとみられる。

県によると、新たに感染が確認されたのは▽カラオケ喫茶を経営する阿南市の70代女性▽同市の60代男性飲食店経営者▽小松島市の20代女性会社員▽徳島市の80代男性―の4人。

 70代女性が営むカラオケ喫茶は、8月30日に感染が確認されたモンレーヴの男性客が21~23、26各日に立ち寄っていた。60代男性の飲食店は、このカラオケ喫茶の別の客で31日に感染が分かった男性が27~29日に利用。2人はそれぞれ濃厚接触者として検査を受け、9月1日に陽性と判定された。

 20代女性は8月28、29両日、県内の飲食店に勤務し、29日に発熱や鼻詰まり、全身倦怠(けんたい)感などの症状が出て医療機関を受診。9月1日に検査を受けて感染が分かった。80代男性は8月26日からせきなどの症状があり、9月1日に医療機関を受診して抗原検査を受けた結果、陽性が判明した。

 

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10代孫娘にわいせつ行為 強制性交容疑で70代の男逮捕/徳島県警

2020年09月03日 04時14分08秒 | 事件・事故

8/29(土) 10:31配信

徳島新聞

県警捜査1課は28日、孫娘に対する強制性交の疑いで、県内に住む70代の大工の男を逮捕したと発表した。被害者が特定されるのを避けるため、男の氏名や住所は非公表とした。

 逮捕容疑は2018年5~7月ごろ、自宅で同居していた10代の孫娘に、わいせつな行為をしたとしている。

 捜査1課などによると、児童相談所から今年6月、「児童が家庭内で性的虐待を受けているようだ」と連絡があった。8月26日に男を逮捕し、27日に送検した。男の認否は明らかにしていない。

 

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