とねり日記

とりことや舎人(とねり)の
どげんかせんとの日々

夏往きぬ

2022年09月09日 | 山里から

夏の間、下の川に鴨の一家がやって来て

隣家のユイちゃんやイトくんたちと仲良く泳いでいたが、夏の終わりとともに姿を消した。

そばを通るたびにユイちゃんが「一緒に泳ご〜」と声をかけてくれるのだが、「またね〜」と返事をして通り過ぎているうちに夏も通り過ぎてしまった。泳げばよかった〜!!

私たちの代わりにお客さんが川遊びを楽しんだ。網ですくったり釣ったりした魚は天ぷらにして夕食のメニューに。カワムツやアブラハヤを「雑魚」と馬鹿にしちゃいけないよ。キメが細かくさっぱりした品の良い白身の魚なんだから。「摘み菜料理」で有名な京都の超一流料亭「ナ○ヒ○シ」もアブラハヤの天ぷらを出している、とそこの料理人だった人から聞いた。以来、自信持って出してます。食べたい方は自分で捕るのが条件。

ともかく忙しい夏でした。まぁ、夏(ハイシーズン)にヒマだったら私ら生きていけんのだけどね。冬(ローシーズン)を越すために稼げるときに稼いでおかなければ…。貧乏暇無しってやつです。でも、わずかながら、とりこと舎の美しい夏を楽しむ余裕もあった。

裏庭のメダカの鉢に植えていた姫ハスが今年初めて花を咲かせた。ヒメヒオウギスイセンの朱色と葉陰の濃い緑の中に白い花一輪。

朝の1時間くらいの間に花を開き夕方閉じるを繰り返す。世俗を超越したような神々しさ。

玄関前には朝顔。

ん? 何かいる。

立派なクワガタ。

朴葉の裏には蝉の抜け殻がびっしり。蝉時雨は炎暑をさらに煽った。

お盆過ぎまで暑かった。

ピーコたちもヤギ小屋まで降りるのさえためらう。上と下では気温が3度は違う。

一日中、家の周りの木陰や涼しい風が吹き降りてくる小沢のそばでウロウロしている。

お客さんが食べ残したスイカを新入舎員のテンたちに…。見たこともないものだから最初は警戒していたが、一口二口と食べ始めると…あっという間になくなった。

あんたの分もあるよ。皮もバリバリと残さず食べてくれた。

今夏もたくさんのお客さんが来てくれた。

そして秋風が吹き始めたころ、夏の最後のお客さんが……ポルシェに乗ってやってきた。

この車が低速でわが舎に近づいてきたとき、ブロロロロ…という腹に響くような低音が聞こえたので、「ヘリコプターかな?」と思わず空を見上げてしまった。とりこと舎開業以来、ポルシェで来たお客さんは初めて。

そういえば、キッチンカーでやってきた移動販売の自家焙煎コーヒー屋さん母娘もいた。もちろんキッチンカーも開業以来始めて。

いろんな方々と巡り会えた夏でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする