ライブ徒然日記

音楽のこと、ライブのことを中心に日々を綴っていきます。

映画「誘拐ラプソディー」

2010-04-05 21:44:10 | 日記
4/1に映画の前々夜祭で、榊監督から前売り券を買わせて頂いたので、本日、観に行きました。
春休み明けの平日の映画館。
いつものとおりの平穏な映画館に戻ってました。
おかげで、ゆったりじっくり映画の世界を堪能できました。

「人生38年全くツキなし。あるのは借金と前科だけ。そんな男が最後の一発逆転を賭けて金持ちの少年を誘拐。しかし、身代金5000万を手に入れ、完全犯罪成立寸前にとんでもない事実が発覚、一転、命を狙われ必死の逃亡が始まる…」


クライム・エンタテインメントという触れ込みですが、ダメ男と家出少年との男の友情・男の約束の映画。

後半にかけて、グッとくるシーンの連続でハンカチ忘れたことを悔やみました。

この映画、例の薬物事件等で問題になった俳優が出演していたこともあり、危うくお蔵入りとなるところだった。
が、彼の代役を榊監督が自ら務め、無事公開の運びとなった。

しかし、かなりのシーンを撮り直したんだな~。
監督、出まくってたもんな~。
さすが、役者だけあって迫力ありました。


映画の冒頭とラストの桜のシーン。
生命力に満ちあふれる満開の桜の大木。
美しいシーンでした。
この映画、あの事件さえなければ、お正月には公開されていたらしい。
でも、この桜のシーンを観る限り、今のこの桜の季節に公開できてよかったのではないでしょうか。


主役の高橋克典さんや、脇を固める個性豊かな俳優陣は、もちろんですが、特筆すべきは、彼をおいて他にはいない。

誘拐される伝助役の林遼威君。
ちなみに、るい君と読みます。
誘拐されたなんて、これっぽっちも思わず、逃避行も家出=反抗だと信じて疑わない、彼の無邪気な笑顔と笑い声。
涙のシーンの本当の切なさ。
素晴らしかった。


誘拐犯と誘拐される少年。共に過ごすうちに本当の父子のような絆で結ばれていく過程が時にコミカルに時に熱く描かれていました。

「約束は守るためにあるんだ」
男と男の友情。
男と男の約束。
自然に手をつないだ2人の後ろ姿にグッときました。

そして、忘れてはいけないのが映画の主題歌。
フラワーカンパニーズの♪元少年の歌♪が使われています。
通常、映画の主題歌は、その映画のために書き下ろすことが大半なのですが、今回は違います。
元々あったまだ発表前のフラカンのこの曲を監督が聴いて、ぜひとも使いたいと。
でも、映画を観たら、何故この曲が選ばれたか納得できました。
映画の伝えたいもの、感じてもらいたいものが、この♪元少年の歌♪とリンクしてました。


フラカンの♪元少年の歌♪
初回限定盤には、榊監督が自らメガホンをとったスピンオフと呼ぶに相応しいPVがついてます。
映画の本編の一年後の世界を描いています。
映画を観てから、このPVを観たら、また、なんともいえない感慨があります。


まだ、御覧になってないかたは、ぜひとも映画館に足をお運び下さいませ。


「何かを始めるには、ちょうどいい日だ」