今日は。
穏やかな秋晴れの中、パソコンに向かっています。
政治では、鳩山政権が公共事業、子供支援・教育手当て、福祉、基地問題などの見直しに張り切っておりますね。見守りましょう。経済政策にも一段と力を入れて欲しいです。
スポーツでは、広島、長崎がオリンピック招致に名乗りを挙げています。原爆の悲惨さを選手や関係者にじかに見て頂き、マスメディアを通じ、核戦争の抑止になれば幸いです。各地でちびっこの運動会が盛んですね。この中から将来の大物が出てきますよ。
野球は明日(16日)からパリーグ、明後日からセリーグのCS戦が始まりますね。巨人のラミレス選手が首位打者と最多安打の賞を獲得し、山口投手が最優秀救援投手賞でした。お芽出度う御座います。10勝以上がゴンザレス投手、グライシンガー投手、高橋投手で、越智投手も踏ん張りました。30本以上のホームランは、ラミレス選手、小笠原選手、阿部選手と多く、亀井選手も頑張りましたね。打率3割超えもラミレス選手、小笠原選手と成長著しい坂本選手。俊足の松本選手に、いぶし銀の谷選手も忘れられません。その他の選手も自分なりに働きましたね。グライシンガー投手が右肩の張りが再発したようで心配ですが、全員野球で1位通過しかありません。フレー、フレー、ジャイアンツ! ハラハラのクルーン投手を忘れてました。CSで挽回して貰いたいですよ。
さて、中篇小説『黒服の客』について鈴木私設編集長の校閲が終わり、次のコメントを頂きました。
1.3年B組金八先生のドラマを観ているようだ。
2.後半で、熱血先生に主人公の女生徒との間に隠し子がいるというのは、漫画チックで奇抜すぎるのでは。これがない方が、幹がすっくと立つ。
3.主人公が親友に彼を奪われ、後日親友が現れ、素直に迎えている。そこに葛藤がないのはおかしい。
4.枝葉が多いと、そこで読者は戸惑う。何故この枝葉を入れたのか迷い、幹が薄れる。少しの親切、大きなお世話だ。
これらに対し、著者として次のように判断した。
1.読み返してみると、確かに御蔵島から転任してきた先生が演劇部を立ち上げ、体当たりで指導している場面が7割くらいある。それを、主人公の母子家庭の女子生徒の視点から描いている。同級生のヤクザの息子と東大卒の医師とのからみが見物である。
2.ただ、教師の熱血振りだけでは驚きがないので、少しだけ主人公との隠し子問題を入れた。何故、隠し子かといえば、舞台女優という人気商売にマイナスになると考えたから。また、先生といえども人間だから、性に溺れる時もあろうかと・・。でも、教育熱心な先生なのだから、正々堂々と育てるだろうと言われ、このエピソードをカッとした。
3.葛藤を挿入し、新郎のアドバイスで恨みが徐々に消えるようにした。
4.インターネットなどで調べたものは全て挿入しないと損したようになって、つい多目に書きすぎる嫌いがある。指摘された箇所を削除したほうがすんなり次の場面にいけた。
再度、読み直してから新人賞に投稿します。
出だし、結びにもっとよい書きっぷりはないかと考え、図書館で新人賞受賞作を読もうと思い、駆け付けました。なんと、予定の掲載雑誌4誌が見当たらない。自転車で十分の葛飾図書館は十五分で行ける金町駅前のビル『ヴィナス金町ブライトコート』の中の『葛飾区立中央図書館』に衣替えし、ここは『新宿(にいじゅく)図書センター』になり、規模縮小で3万冊の蔵書となってしまいました。念のため、文学コーナーを電球の点いた部屋でみて、左遷されたような、降格された気分になりましたが、中央図書館はそれ程の遠さでないので出掛けますが・・。当然、文章読本は5冊購入していますが、違った視点の本がないか探し、3冊斜め読みしてから、『新・それでも作家になりたい人のためのブックガイド』(絓(すが)秀実、渡部直己著、太田出版、2004年)を借りた。対談形式の所はカタカナの専門用語が多くて、7割くらいしか分からなかった。道理でと思った、近畿大の教授同士なので普段使い慣れている用語だから仕方ないのかも。片方が一般人ならもっと噛み砕いた言い回しになったでしょう。
①タイトル ②書き出し ③主人公の設定 ④脇役の設定 ⑤語り手の設定 ⑥文体・語り口⑦対象描写 ⑧内面描写 ⑨会話 ⑩細部 ⑪結びの順に、著名作家の例文を各5編ずつ挙げて解説していて、これは分かり易かった。皆さんの役に立つと考えこれらをまとめたので、ブログに書き込もうとした。只今、風呂に入っていて引用しすぎると著作権を侵害するかもとの不安になった。そうだろう、自分も印刷本と電子本を12冊販売しているが、読者が結末までを要約してブログに公開したら、他の人が購読意欲をなくするのだからと思った。そこで、私が悩んだ書き出しと結びの箇所だけを引用させて頂く事にした。
②書き出し
一度に大量の投稿を選定する下読みや編集者は書き出しで作者の能力を知りたがるので書き出しは重要である。
1)作品世界を一発で印象付ける。
2)心理とか情景描写から入る。
3)回想から書いても良い。
4)外国人が思考している場合は、他人の名前や場所などの漢字をカタカナ表示にしても良い。
5)大定番としては、最初にささいな、しかし極めて印象的な仕草を書いて、後に種明かしをする。(あっと叫んだ。お椀に毛が入っていたのではなく、戦死した息子を思い出していたという風に)
⑪結び
1)思い切り? だらだら? さりげなく、かっきりと? 余韻調で?
2)自然と要請されてる結びか? 最初に結びを考えておくか? 既に書いた箇所を据え直すか?
3)『終わり』と書いた後に、執筆期間と枚数の記入、もしくは『書き下ろし』と加えたり、英語で続きを暗示する方法もある(バトル・ロワイアル)。
4)「~ではなく、~である」という『差異』の強調は、ロマンチックな抒情へと読者を向ける。
5)三島由紀夫氏の『豊饒の海』の四部作は4000枚の物語で、最後の数頁で一挙に無に帰し、今までの物語の記憶は否定される。その結びが、「・・・・・・・・・。庭は夏に日ざかりの日を浴びてしんとしてゐる。・・・・」で見事。
6)最高音を激しく鳴り響かせて閉じる場合は、その前段で良質の緊張感と漸進的な高揚が必要である。
なお、『小説入門書ミシュラン』の項には、19冊を挙げ、内容と長所・短所を紹介している。書評は宣伝になるが、酷い非難や詳細内容の紹介では著作権侵害になりそうであるが、どの程度からなのかは専門家でないので判らない。その中で紹介されていた『散漫な描写はピンボケの写真と同じで、読者を惑わせる。過剰な描写は大きなお世話で読者を辟易させる。』とあり、今回編集長からのコメントと一致していたので、そこで苦笑した。編集長は読書好きで、読み慣れていると大いに感じた。また、サスペンス作家のスティーブンキングは「作品を書くのは地中に埋もれた化石を発掘するのと同じで、プロットは優れた作家にとって無用の長物であり、無能な作家が真っ先に頼る常套手段である。私は人物を窮地に立たせ、彼らがどうやってそこから脱出するか成り行きを見る」といっているとの事。初心者はプロットを立てた方が良いと大方の入門書に書かれている。
私の場合は、投稿先と枚数を決めてから当初は大筋を構想してから書き始めた。そうするとどんどんわき道に入って枚数が多くなってしまった。最近ではプロットを綿密に書いている。そうすると、もう小説を書き終わった気になってしまう。そこで、その中間の方法で書き進める内結末が変わる事がある。脱稿後、2、3週間おいてから再読し、その後編集長にチェックして貰っている。
本日(15日)の朝日新聞朝刊の5頁に、時代小説愛読者の松平定知氏(NKK『その時歴史は動いた』の案内役)へのインタビュー記事がありました。
「藤沢周平氏の『蝉しぐれ』の中の 『五間川の川岸では、青草のいろが一日一日と濃さを増し、春の到来は疑いがなかったが、その季節の流れを突然に断ち切るように、日は終日灰色の雲に隠れ、城下の町々をつめたい北風が吹き抜ける日があった』という文章を読むと、パァッと情景が思い浮かぶんです」とあった。
私なら、『日は終日灰色の雲に隠れ、城下の町々をつめたい北風が吹き抜ける日があった』としてしまい、当日の事しか頭にない。前日以前の春の足音を入れることで流れ行く季節の味わいが出るので、真似をしてみたいと感じました。出だしでも利用出来るかも。
それでは、お待ちかねの『小説歌謡詞』の第2作目をご紹介します。節を適当に付けて、歌いましょう。(内容が分かりづらい点は小説を参照して下さいね)
『愛と死の絡繰(からくり)ー北京の月季の増補版ー』 (七五七七調)
一. 北京の月季(イエチエ) 咲き乱れ
夜に花咲く カラオケ娘
老いらくの恋 燃え上がり
故宮い和園 長城へ
恋する二人 蝶になり
トキメキ トキメキ舞う 異国の丘に
二. お腹に子がと 告げられた
許さぬは母 天国の旅
愛する女(ひと)に 遅れての
小説の 新人賞
子宝二人 生まれ出る
津波 津波が襲う 娘はいづこ
三. 三峡下り 過去を呼ぶ
契り交わした 上海娘
叔父の恋人 妻の祖母
日中の 戦(いくさ)悲しや
波止場の別れ 涙雨
形見 形見の指輪 動かぬ証
四. 車に跳ねられ 暗闇に
心砕けて 夢は飛び去り
聞こえぬ従妹 ミシン踏み
妻の代筆 本屋に並ぶ
光る剃刀 首筋に
虹 虹が現れ 芥川賞
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