自著の小説・詩の紹介(巨人戦)

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高木徳一の小説の執筆状況と8作目の『小説歌謡詞』(小川洋子作品)(巨人戦)

2010-01-16 15:02:17 | 小説

 今日は。

 お正月早々大変なニュースが飛び込んできましたね。日本時間13日に起こったハイチの大地震です。100年間地震はなかったそうですが、マグニチュード7の激震で、石つくりが多い中心都市が壊滅状態であり、死者数が20万人に達するかもと言われております。早急な国際的支援が期待されます。日本の学校の耐震化もこの不況で進んでいない由。心配ですね。

 政治では、小沢幹事長の個人事務所と資金管理団体『陸山会』や鹿島建設などに検察が強制捜査に乗り出し、幹事長の土地購入費用の4億円がダム工事を巡るゼネコンからの裏金ではないかとの疑いだそうですね。検察は適正な捜査活動をお願いします。小沢氏の選挙手法は多くの秘書を置いて、情報収集、立候補者選定などで多額の経費が要るからどうしても金集めが極端になるのだろうとのこと。そうなると、鳩山首相のような資産家を選挙で選べば、資金集めの心配もなく、政治に専念できるが、庶民感覚が分からないので、失業、家計のやりくり、弱者などへの政策への手落ちが危惧されますね。ですから、志を持った人がなればいいのですが、『初心忘れべからず』が歳月、権力掌握と共に忘れがちです。監視役である国民、検察が目を光らせる必要があるのです。

ここまで書いた翌日15日に、元秘書の石川議員、秘書の大久保被告(西松建設の企業献金の虚偽記載容疑で公判中)と池田元私設秘書が土地取引の収支報告書への不記載で政治資金規正法違反容疑で逮捕され、事件は急展開をみせましたね。

 経済は日経平均が10600円前後で、米国同様やや回復傾向ですね。中国、インド、ブラジルが世界の経済を引っ張り、世界的な上昇気流になるよう切望します。現時点で、高校生や大学生の就職内定率が低く、まだ予断は許せませんが・・。早く国会で予算を通し、事業の実施で、会社、社員が潤い、消費の拡大につなげて欲しいです。

 スポーツでは、野球は自主トレの真っ最中で、巨人は2月27日に鹿児島で西武とオープン戦の開始予定です。2浪して憧れの巨人に入団した長野(ちょうの)選手は外野手ですね。ラミレス選手、亀井選手、松本選手、谷選手、鈴木選手、工藤選手、矢野選手らに高橋由伸選手が復帰して、外野手の層は非常に厚いので、彼は相当努力しないと一軍は難しいですよね。歳なので1年目からがむしゃらに突き進んで欲しいです。そうすれば、全体の底上げになりますので。

相撲では、ヤンキーな少年だった千代大海が引退しました。豪快な突き押しで3回優勝を果たし、長い間お疲れ様でした。大関在位が65場所と歴代1位だそうですが、最近では勝ち越しがやっとという状態で、批判がありました。横綱を倒すような強い大関を求めるならば、大関は10勝以上が当たり前にして2場所連続で10勝未満で降格にしたらどうでしょうか。

冬季オリンピックに、葛西選手、岡部選手、岡崎選手らベテランが選出され、若手の奮起を期待します。

 先日(14日)、芥川・直木賞が発表され、芥川賞は該当作なしでしたが、直木賞は『ほかならぬ人へ』(白石一文氏、51歳)と『廃墟に乞う』(佐々木譲氏、59歳)のダブル受賞でしたね。ご両人、お芽出度う御座いました。白石氏は父親も直木賞作家でしたが、貧乏だったと述べられ、作家生活の大変さを感じました。

今回の発表に注目していました。

何故なら、千葉大関係の閉鎖ネットの 『Crio] からのお知らせに、直木賞候補作の中に千葉大教育学部卒の辻村深月さんの作品『ゼロ ハチ ゼロ ナナ』が入っているというのです。

早速、辻村深月(つじむら・みづき)さんを検索しました。

その結果:
1980年2月29日山梨県笛吹市生まれ。千葉大学教育学部卒業。
2004年に『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。
他の著作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ロードムービー』(以上、講談社)、『太陽の坐る場所』(文藝春秋)、『ふちなしのかがみ』(角川書店)がある。
新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ているとの事。思春期の若者の揺れる心を描いたミステリーなどで人気の高い辻村深月さんが新刊『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』(講談社)では一転、30歳という大人の女性を主人公に据えた。母親殺しの重要参考人として指名手配されたチエミと、彼女を捜す幼なじみのみずほ。2人の姿を追いながら、結婚、出産、仕事……岐路の年齢に立つ女性たちが抱える切実な思いと、母と娘の宿命的とも言うべき愛憎を浮かび上がらせている由。

山梨県生まれで、先日山梨学院大付属高校が高校サッカー日本一になっていたので、彼女の結果に注目していましたが、今回は残念でした。更なる活躍を期待しています。

そうそう、千葉大卒の作家といえば皆さんご存知の海堂尊さんがおられますね。外科医から病理医になっていて、『チーム・バチスタの栄光』がベストセラーになり、次々と医療小説を発表されています。

 私は近頃、小説の書き方を先人に見習うために、受賞作や人気作家の作品を読んでいます。作家名のアイウエオ順に目を通し、折角だから書評でもブログに書き込んでいこうと思いましたが、残された時間も短いことですし、自分も作品を書かねばならないので、図書館の書棚から無作為に手にとって、一頁を読んで面白そうなものから読むことにしました。

そこで今回は小川洋子氏の『完璧な病室』(福武書店、1989年)を取り上げます。

収載されている『完璧な病室』は101回芥川賞候補作(1989年)で、『揚羽蝶が壊れる時』は7回海燕新人文学賞受賞作(1988年)だそうです。一読しての感想を列挙します。

1.精密画が浮かび上がるような文章で、描写が細かい。

 例えば、『石榴が裂けたような痛み』『患者に順番を知らせるアナウンス・・・。まず苗字だけを尻上がりにコールして、それからフルネームを告げる。そのリズムは波のように狂いがない。』『せみの声に鼓膜を吸い取られたかのように、無口にお寺の精進料理を食べた』『陰毛は平坦な腹の先にポソポソ残っている。その奥でかおりのないぱさついた性器が、息をひそめている。母性や性欲のシンボルを抱えていつもじめじめしていたはずの性器が、今では弾力のないゴムのように縮こまっている』など。

2.著者略歴をみると、早大文芸科卒となっていたので描写方法を相当訓練したものと考えた。しかし、文学部、文芸科は全国に多数あり、また毎年卒業生がいるのに、文壇に残れるのはほんの一握り。やはり、本人の資質、努力、環境、運とかがなければ一流にはなれないのだと痛感した。

3.『完璧な病室』では、病院の教授秘書である私が愛しい弟を二十一歳の若さで突然血液の癌に冒され、死んでいくまでの心の葛藤が描かれている。主治医に孤児院経営者の息子を配し、孤独とはを互いに見詰め合う工夫に感心しました。

4.『揚羽蝶が壊れる時』では、私は男を作り出て行った母と離婚した父の母に育てられるが、やがて祖母が痴呆になってゆく過程と施設に預けた後の心の揺れを恋人と関わりながら赤裸々に描写している。体験されたのかは知りませんが、実体験者のように臨場感がある。

 小川洋子略歴(出典: 新潮社):

  1962年、岡山市生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。

  1988年 『揚羽蝶が壊れる時』(海燕新人文学賞)

  1991年 『妊娠カレンダー』(芥川賞)

  2004年 『博士の愛した数式(読売文学賞、本屋大賞)

        『ブラフマンの埋葬』(泉鏡花文学賞)

   2006年 『ミーナの行進(谷崎潤一郎賞を受賞)

   他の著書 『冷めない紅茶』『密やかな結晶』『薬指の標本』『アンネ・フランクの記憶』『沈黙博物館』『偶然の祝福』『まぶた』『』『博士の本棚』『夜明けの縁をさ迷う人々』『科学の扉をノックする』など

彼女の作品は読者にこびず、独特な静謐感、喪失感を描く作品が多いとの事。この輝かしい略歴を見て、旺盛な作家活動に頭が下がります。

 さて、私の場合ですが、仮題『カメレオン人生』が50枚目にきました。プロット表の一割で、枚数が50枚になってしまい、もし100枚以内の応募先に出すのであればかなり割愛する必要があります。或いは、中篇での応募先でもよいのですが。何しろ、疑問に思ったことや名所、旧跡が検索で直ぐに分かり、これも、あれも描きたいとなってしまったからです。主題は、自己や組織の保身、環境に応じる能力、いじめと夫の自殺を乗り越えセレブへと・・。

作品を短縮すると言えば、14日の午後8時からNHKラジオの『我が人生に乾杯』で桂小金治師匠(84歳)が司会の山本晋也監督との遣り取りで喋っていました。自分は落語家出身なので、出演時間に合わせて話を長くしたり短くする訓練は出来ており、テレビのご対面番組では長文の手紙を短くして話してきたというのです。そんな能力を自分も持ちたいと思いました。彼は給与が10倍高い映画に誘われ、脇役ながら活躍し、テレビ時代になると『怒りの小金治、泣きの小金治』として大人気になりました。現役を引退後は全国で人生経験の講演をしているそうです。その彼が戦後、父親と父親の実家からリヤカーに僅かな家財道具を積んで3日掛かって東京に来る途中、芋畑があり、あの芋が食べたいと言ったら父親が盗んで食べればこれから先ずっと芋を見た時には罪悪感を感じて生き続けてしまうぞ。それに耐えられるかと諭されたそうです。それを聞いて、私は小学校で週番をしていた時、教室の書棚に鍵が掛かっていなかったので全国標準テストの試験用紙を失敬して、高得点を取り、また大学時代、友人の別荘に行き、近くのトウモロコシ畑で皆で失敬して食べたようです。今となっては遠い思い出で本当にしたのだろうかと思いますが・・。何かの折に思い出します。このエピソードは小説に引用して、いくらかは体内から抜け出ていますが・・。彼の父親は体験から出た言葉なのでしょうか、それとも伝聞、知恵によって体得したのでしょうか分かりませんが。私はこの経験によって、就職してからロッカールームにあった忘れられた財布を事務課に届け、その他の刑事罰への抑止力になっています。彼は子供や他の人にも叱る時、褒める時にも口先でなく、心からしろとアドバイスされていました。実感です。

 

 最後に、これから即席で創ります8作目の『小説歌謡詞』を口ずさんで下さいね。

        希望の確率 (癌シリーズ ②)

                  五七五調

   一. 波高し    爺が転げて    海の中

      驚く我は   漁師に別れ    銀行マン

      ひた走る   出世街道     一番だ

      生まれでた  三人息子     逞しく

      長男の     フィアンセは   由美子さん

      乳癌と     聞かされし我   許さない

      アーアー   駆け落ちの  殺し文句に  負けたー

   二. 若き日に   由美とのペアで  勝ち進む

      関東の     テニス大会    第三位

      水無月の    アヤメ祭りで   ポロポーズ

      旅に出た    由美の乳房に  しこりあり

      父君に     末期の癌     知らされて

      婚約の     キャンセルレター したためた

      アーアー   明くる年   桜散る頃   あの世へとー

   三. 恋人よ     嫁の名前と     由美がらみ

      同じ病      不思議な縁     震えたよ

      キャンドルに  新郎新婦       火を点す

      由美になった  隣の妻が      吐き出した

      嘘は駄目    私の癌は       治ったの

      お前の死    勝手に決めて    気が楽に

      アーアー   見えにくい   弱者の心  身に沁みたー 


高木徳一の小説の執筆状況と7作目の『小説歌謡詞』(辻原登作品)(巨人戦)

2010-01-01 14:29:08 | 小説

  明けまして、お目出度う御座います。

2010年の道が動き出しましたね。転ばぬよう、地道に歩き出しましょう。日本海側は大雪で大変でしょう。東京は快晴に恵まれています。

 只今、元日の午前十時に京成線青戸駅下のビルに行き、虎の置物を頂戴し、書店に立ち寄りました。平積みされる作家になりたいとの意欲が湧きました。帰りに、『新春琴の調べ』に耳を傾けたのです。宮城道雄作の『春の海』『太鼓の祭り』を聞き、小学生時代に女教師宅で琴を聞いた事を懐かしく思い出しました。

 昨年は、民主党中心の新政権が誕生し、国民の期待を集めました。しかし、問題は山積しており、国の安定、成長の舵取りをしっかりお願いします。国民一人ひとりも大きく目を見開き、チェックしましょう。無駄を省く事業仕分けをして、22年度予算案を閣議決定しました。

先月29日には小沢幹事長が普天間基地の移設先として下地島案を提起しましたね。ここには3000米の滑走路があり、現在は航空会社の離着陸訓練にのみ利用されているそうです。何処に決まるにせよ、現地の人には多大な負担を掛けるのですから賠償、補償とか、希望者には転地、雇用をきちんと政府が確保するようにして現地の人達に譲歩して貰う必要があります。

 一昨日の大納会日の日経平均は一年前に比較して19%の上昇といくらか明るい兆しです。米国経済の回復を期待しつつ、今年は10500円前後から12000円位を予想します。円相場も現在の92円台から98円の円安に動いて日本の主力である輸出産業の活性化を願っています。

 スポーツでは先月29日に1500米のスピードスケートで中学三年の高木美帆選手が1位になり、明るいニュースが飛び込んできました。彼女は既に1000と3000米で3位でした。その結果、スピードスケート(ショートトラックを除く)では最年少でのオリンピック出場が決まりましたね。2月のバンクーバー冬季五輪では1000、1500米と追い抜きに出るそうで、普段通りの滑りをして下さい。同じ高木姓なので今後を見守ります。何故なら、今日に至る65年を生きて参りましたが、有名人で『高木』の姓の人が極端に少なくて肩身が狭かったからです。頭に浮かぶのは、同じ専門領域の薬理学では東大の高木敬次郎元教授、京大の高木博司元教授、医学分野では慈恵医大創立者の高木兼寛男爵(軍医総監、脚気の撲滅に尽力し、ビタミンの父)、読売新聞論説委員だった高木武夫氏、スポーツ関係では元中日の高木守道選手と元横浜ベイスターズの高木豊選手、芸能関係ではドリフターズの高木ブー氏、女優・タレントの高木美保氏くらいです。そこで、『高木、有名人』で検索した結果、高木雄也君(19歳、Hey!Say!JUMPグループ)、高木渉さん(声優、ナレーター)、高木義成サッカー選手(ベルディ川崎)、高木希さん(ファッションモデル)、先日書き込んだ巨人へ移籍した高木康成投手がおり、驚いたことに高木美帆さんも載っていました。さすが、インターネットの情報は早いですね。私も新人賞なり、芥川賞を取れば掲載されるでしょう。いや、待てよ、今は自己アピールがブログで出来る時代。『高木徳一、有名人』なるタームをちりばめれば、グーグルなどが勝手にリンクしてくれる筈。どうするか・・。『高木、文学』で検索し。推理小説家の高木彬光氏、『ガラスのうさぎ』の作者高木敏子氏が見付かりました。『高木徳一』では、無料ブログ30社を立ち上げたので、グーグルで3850件あります。相当な数になりました。2年前では『高木』と検索すれば直ぐに、私のブログが見付かりましたが、現在は850万件と膨大な数になっています。『高木徳一』ならどんぴしゃですが、『高木、小説』では360万件ですが前の方で見付かります。今後は知人、友人への紹介は、『高木徳一、即ち高いの高と木曜日の木、それに徳川家康の徳に一番目の一』との連絡でお願いします。

そうそう、鼻歌交じりに風呂掃除をしていたら、作曲家の高木東六氏が浮かびました。4年前に102歳で逝去されましたが、晩年も元気に音楽活動をなされ、家族揃って歌合戦などの審査員としてにこやかな顔で批評されていたのが目の前に浮かんできます。

 大晦日の第60回紅白歌合戦で特別ゲストの英国歌手スーザン・ボイルさん(48歳)の『夢やぶれて』を拝聴し、地味な服装ながら澄んだ張りのある歌声に、ウイーン少年合唱団や聖歌隊の澄んだ歌声を思い浮かべました。大器晩成を見習います。ビッグな男性陣の応援は還暦の矢沢永吉さんで、熱唱に力を頂きました。

 巨人については話題が無いなと思いながら、トピック情報を見ていたら『阿部慎之助選手(30歳)がA-1グランプリ提案』とあり、何かなと開きました。不甲斐ない若き日本人投手に発破をかける意味合いからレギュラーシーズンで15勝以上を達成した投手にポケットマネーで高級スーツを贈るとの事、巨人だけとしないところがいいじゃないですか。第一号は誰になりますか・・。

 次は小説に関してですが、相互リンクの依頼が小説リンク集のKANARIA社からあり、一人でも多くの方にブログを読んで頂きたいので、了承しました。画面左上にリンクを張りました。覗いて参考にして下さい。

 辻原登氏の芥川賞受賞作の『村の名前』を読みました。商社マンが依頼主の畳卸人と一緒に、中国湖南省の工場で藺草(いぐさ)から畳表を織らせ、買い付ける旅に出る話。現地の人と待ち合わせの長沙市から車で、向かう先は教えてくれない。紹介されない二人も同行。到着先は桃花源村だ。歓迎の宴会が繰り返される。商談の契約と観光開発投資話が持ち込まれ、接待してくれた気になる女性の死体が川に流れる・・。

読後感は、次の通りです。

1.表題から日本の何処の村でどんな出来事が起こるのかと思いながら読み進めた。中国の桃花源村と分かった。読者に誘い水を与えた表題名に敬礼。

2.私は中国北京に3年弱駐在し、大都市の講演会での自社医薬品紹介の前座を務めていたので、懐かしく思い出し、作品中の情景、人物、風習が細かく適格だと感心しました。

3.現地の川に故郷の川を主人公に思い出させ、日本、中国を心で往還している。

4.陶淵明の『桃花源記』と同じような境遇に居ると、主人公に感じさせている。

5.一言で言えば、ミステリー仕立てで、答えは先だ先だと読者を誘っている。(ミステリーとは謎解きをした後に犯人が分かるもので、サスペンスは犯人が最初に分かっていて罪を犯す経緯を後から述べるものとの事。現在のマスメディアは厳格な区別をしていない由)

引き続き、『約束よ』を読んだ。短編集で、中国人が出てきたり、黄河の源流を訪ねたりして、興味深かった。同じような言い回しが無く、独特な言い方をしている。例えば、『ティッシュペーパーを取って、紙の中に小さなくしゃみを放り込む』『うなじに嗅覚をのばしたが、・・』『枝が無遊病者のような身振りで差し交わしている』など。

執筆中の仮題『カメレオン人生』は少しミステリーじみたものを入れているので、本作を読んで同じような事柄だったので驚きです。でも、以前にも記載したように何かを思い詰めていると、それに似た記事などに良く出くわします。これは偶然ではなく、思い詰めている事柄が脳に強く刻まれており、それだけアンテナが鋭敏になっているのでしょう。『カメレオン人生』の主人公の半生をプロットに書き込み終了です。生誕地を横浜にしましたので、地名や名所、旧跡を検索し、エピソードを練りました。地図上の航空写真でズームすれば、一軒の屋根や庭が分かり、訪問した気分になります。以前、三渓園を訪れたので、横浜の雰囲気は掴んでいます。冒頭場面をどれにしようか2、3週間悩み、決定しましたので、明日から本文の執筆開始です。ご期待下さい。

『春風に魅せられて』は、先月28日に文学界新人賞の下期に投稿しました。

 

 最後に、7作目の『小説歌謡詞』を掲載し、癌の早期発見には定期健診の励行が肝要との事を感じ取って下さいね。

        

          挑戦の座標軸 (癌シリーズ②)

                    七七調

  

   一. 還暦祝いに       涙を流し

      無事に終えたよ     サラリーマン

      子宮癌の         薬の種が

      発見されて        ホッと一息

      帰りの電車で      来し方思う

      ラララ ラララー     月日は流れた

   

   二. 二浪の末に       やっと薬学部

      恋焦がれしは      上級生

      子宮の癌         命を奪い

      魂と共に         大雪山行

      製薬会社         入社して

      ラララ ラララー     研究一途

   

  三. マウスモデルは     完成するが

      抗癌剤の         開発ならず

      他社品入れて      屈辱なり

      母が末期の       膵臓癌

      痛みがなくて       高齢すぎる

      ラララ ラララー     神が召すままに

   

  四. 愛(いと)しい妹     よもやの癌

      子宮切り取り       制癌剤

      かつら被って       幾らか笑みを

      更なる治療        免疫活性

      貯金はたき        命永らえて

      ラララ ラララー      今が幸せ

   

  五. 出会った女が       亡き女演じ

      歳の差越えて       還暦結婚

      薬局開き          二人の子宝

      古希が巡りて       嬉しい知らせ

      あの制癌剤        世に生まれ出ると

      ラララ ラララー      恋人の星よ