物語は進みます
妖精は振り返って言いました
「そうよ。呼応するものなのよ」
私はなんのことかわからなくて首をかしげました
「あなたが冷たく突き放せば私もそうするのよ。
あなたが事務的になれば私もそうなるのよ。
そうするとね、情熱とか喜びとかは半減しちゃうから、お互いに離れたほうが良くってよ。」
そう言うと妖精はケラケラと笑いました。
「別に昔から変わってない気がするけど」
妖精はまた言いました。
「あなたは私には何にもわからないと想っているでしょう?全部伝わっているのよ。あなたにもしも打算的で冷たい感覚ご沸き起これば、私の心は決して動かない。私はあなたから離れて自由に動き出すものなのよ」
妖精は敏感です。
心を決して冷まさないようにしなくてはならないです。
あたたかい想いで望めば妖精は呼応してあたたかい音色をくれるものです。
さて
そろそろ私はそんな呼応している世界を理解していきたいですね
もう打算とかお人好しとかはないですね
そのまんまの心で
そのまんまの想いで
作り表現していくことが大切だと想うので。
妖精は常に私の心と呼応している。
私は妖精に言いました
「人間だっておんなじだわ。つめたくされたり、利用してるだけ、人としては何にも想わないなんてことになるとね、途端にこちらもビジネスライクになり心が冷えるのよ。信頼も半分になってしまうから。そんなことのないよう自分の心はあたたかく、常に血の通ったものにしたいの」
妖精は笑いました。
「例えば独り相撲でも?」
いたずらっぽく笑う妖精に私は言いました
「元々一人だわ。一人を恐れて創作してもそれはナンセンスよ。」
妖精は私の顔を覗き込んでまた笑いました。
「別に誰かにおもねったりするものではないものよ。一人で生み出し、そして一人で責任を持つの。けれどもね、最近は周りには助けてくださるいろんな皆さんのご縁を頂いたの。不思議なご縁を。その事が私の推進力を後押ししてくれるのだもの」
妖精と私の会話は
夜中まで続きます。
小さなカマキリの赤ちゃんが
じーっと見つめておりました。