

名古屋の鳴海にある
ギャラリー&カフェKanon(カノン)
さんは
今からもう9年ほど前の6月
思い立ってふらっと立ち寄ったところ

入った途端にとても気に入って
そこで頂くお茶はとても優しい。
名古屋では珍しく
紅茶(コーヒーもありますが)を頂く為の場所みたいな所で
オーナーさんのお人柄にも引かれ
音色の妖精さんがいるから、ここでおるごーる演奏させてもらっていいですか?
と、伺いました。
大変驚かれておられましたが快諾してくださり
翌年1人でおるごーる達を連れて伺いました。
それからのご縁です。
仙人が一緒に二人展しましたし
チェンバロとのコラボコンサートになったりしましたが
段々と手狭になり
私の子どもたち(おるごーるたち)は
その居場所を失くしてゆきました。
それは誰がどうこうというのではありません
ただおるごーるたちを素朴に演奏したいというそれだけの想いでしたので
仙人には仙人の
わたしはわたしのおるごーるたちでそれぞれ企画したらいいかなあと
カノンさんからの提案もあり
そうなりました。
カノンさんには昔からのわたしのおるごーるたちがあります
カノンのオーナーさんは昔私が名古屋の三越さんなどで少し展示していた時から
おるごーるを手元に持ち帰って頂いてまして
実はその頃からの既知の方
だからめちゃくちゃ下手くそな頃の作品も展示してくださってます。(笑)
私の歴史。
でもカノンを作られて
その噂を聞いて私はふらふらと出かけたわけです。
テンポが合うと言うか
ターシャのお庭の本があったり
私の好きなのが重なってたのもひとつでした。
穏やかに流れる時間
私はそんな時間が大好きです。

私はお茶のみで
お抹茶や珈琲も大好きですが
紅茶もよく
ルピシアさんに出向いては
好きな茶葉を頂いたり
マリアージュのお茶なんか時々買って
楽しんでました。
寒い京都の冬は
風邪予防にも緑茶や紅茶はいいんですよ
カノンさんではそんなお茶を
贅沢に淹れてもらい
楽しみます
音楽とか嗜好というものは知らぬ間に理屈でがんじがらめにされちゃうけど
本当は生活の中で
持っている器で
自分なりに楽しめばいいものなのだと信じているんです
侘び寂びって言うけど
究極
手元にある気に入った器が
おもてなしする時はその時で
普段使いは普段で
自分の心に落とし込める
合う
と思ったらそれでいい気がします
この前大倉製陶さんの器を眺めていて
海外のカップアンドソーサーも素晴らしいけど
品があるなあと。
何よりお茶頂く時の口に運んだ時の感覚とか
そんな事を考えながら見つめてました。
昔岡山のホテル催事で
私のおるごーるの横に展示されてたのですけど
あのときに、とても素敵な小さなセットがありました。
私はブランドに詳しくなく
理屈やその知識は疎いです
でもそれがとても心に残って
それを眺めてたら
「これ、お好きなんですか?」
と、ある上品なお客様の男性が声をかけられました
「わたしはこのシリーズ好きでね」
と言われてました
ふとその方のお宅のお部屋が目に浮かびました
楽しまれているんだなあと想いました。
自分の気に入った空間で
普通に楽しむ
それがお茶なのだと想っている私です
もちろん茶道もしてましたが
本格的な紅茶も素敵な場所で頂いたりしましたが
私の祖父は結構お茶にうるさく
普段から玉露淹れるのを見てましたが
美味しくするための作法という事はわかってました。
でもまあそれは祖父の嗜好でしたので
たまに頂く玉露も美味しいな〜って笑ってました。
祖父の淹れ方が上手かったのかなあ?
めんどくさい
なんて言ってたけど
祖父が淹れてくれたお茶はそれぞれ美味しかった。
すぐにいろんな理屈をずーっと言うのでスルーしてました。
書斎前の祖父の場所でちょこりんと座って
ただお茶を頂く。
それでよかったんですね。
もちろん
茶道もそうですが
キチンと所作や様々な事には意味がありますし
その事をキチンと学んでひと通りわかった上でのさりげない日常がいいのでしょう
祖父の理屈をめんどくさいと想いながらも
玉露が淹れ終わるまでの行程を見ていた子どものころ。
お茶会に連れて行かれては
周りの大人の真似をしていた頃。
そんな無知な私でも
何らか学べたのかもしれません。
祖父の漢詩の写しや、和歌を書かされるのは
毎週木曜日の苦痛でした。(笑)
唐詩選の中のこれこれ、とか
論語の一節云々とか
和歌なんかもう私は早く終わりたいの一念で
困って和歌の中にトンビがぴーよろよ
なんてふざけて書いて
よく叱られてましたね。(笑)
酷い出来の悪い孫でしたね。(笑)
紅茶は高校生の頃に丸善で
洋書コーナーで紅茶の淹れ方の本なんかがでていて
英語だけど装丁や写真も美しくてついつい買いました。(笑)
そんな本の中にあった
お花に囲まれた素朴で優しい庭のある
普通な感覚で紅茶楽しまれてるのが好きでした。
多分よくわかってないんだろうけど
うまく言えないけど
お茶のみ
なんだろな。
カノンさんは
ちょっとしばらく私は
血圧下がったりしんどくなったりしたので
コンサートはしないようにしました。
また博多でしたときみたいに
楽しい雰囲気でできるようになったらします。
作品展示は
実は今年は遊びには参りましたけど
個展じゃあありません。
来年はできたらまた少し展示したいけど
その時はお知らせしますね
私にとって
過ごしやすい優しい場所
何にもしないでぼーっと庭を見つめながらお茶する場所です。
それだけ。
今年はカノンさんの10周年
私が出会った頃は始められてすぐだったのだなあと
感慨深い秋でした。
近くなら 度々 お邪魔するであろう場所
お茶頂きたいときに
何時も新幹線でお邪魔できないしね
私は もっぱらcoffeeですが
それでも カノンは癒される場所
素敵ですよね