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徳永写真美術研究所 Column


徳永写真美術研究所(TIPA)の日常コラムです。

私的視線*写真週間 in肥後橋

2010-10-13 | 展覧会案内


夏の暑さにまいっていた頭が
ようやく冴えはじめ
美意識の刺激を欲するようになりました。

月並みな表現ですが・・・
芸術の秋が到来!

さて
展覧会のご案内です。



この度は3本立。


***


まずは大御所の展示から。



1)マン・レイ展 -知られざる創作の秘密-
会期:2010年9月28日(火)~11月14日(日)
会場:国立国際美術館

写真の歴史書には
必ず登場するマン・レイです。
写真を志す者にとっては
知っておかねばならない重要アーティスト。
しかし



私を含め
業界関係者の多くは
「これまでに何度、“マン・レイ展”を見てきたことか・・・」
と感じるのではないでしょうか。

ところが
展覧会の副題で
-知られざる創作の秘密-

謳っている点がポイント。

どのような秘密に出会えるのか
楽しみです。







2)三田村陽展 - 潜景 ・ hiroshima element -
会期:2010年10月19日(火)~10月23日(土)
会場:The Third Gallery Aya

二千年代初頭の広島を記録するシリーズです。
“ヒロシマ”という既成のイメージを追うのではなく
広島を撮影することを
自らに問いかける取り組みであるとのこと。

写真家は何を主題に撮影しているのか。
いろいろと
考えるきっかけを得ることができる
展覧会のようです。







3)藪本絹美展 -北10号-
会期:2010年10月15日(金)~10月30日(土)
会場:Port Gallery T

銀塩写真の魅力を
存分に感じることができる展覧会だと思います。

声高に主張する作品制作から
一線を置く写真家。
展示会場では
“純粋なる美”について考え
繊細なモノやコトに感動したいと
期待しています。


***


これらの展覧会は
大阪市営地下鉄・肥後橋駅から
徒歩数分の同エリアに位置しています。

会期はそれぞれ異なりますが
来週の1週間
10月19日(火)~23日(土)

同時開催しています。
1)→2)→3)の順番で展覧会を廻ると
よいと思います。

ぜひとも
秋の美術鑑賞週間として
写真作品をお楽しみ下さい!



Yoshie

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徳永写真美術研究所
大阪・鶴橋にて、写真・写真表現・シルクスクリーンの研究活動をおこなっています。
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葉っぱの日光写真展

2010-10-01 | 展覧会案内


大石晶子さんによる
“葉っぱの日光写真展”を紹介します。




日光写真というと・・・私の十八番
サイアノタイププリント

思う方が多いと思います。

しかし
この日光写真は
サイアノとは異なる手法です。

2008年に京都で開催された
同シリーズの個展で
お聞きした説明によると

くずの葉の光合成で
生成されるでんぷん質を利用して
プリントした写真であるとの事。

葉に写真のネガを貼りつけ
光合成ができない部分を作り
でんぷん反応溶液に浸して
現像するという手法だそうです。

この原理、昔、学校で実験しましたね。
うっすらと憶えています。




大石さんの作品は
技法の魅力だけではなく
作品内容と技法のリンクの仕方がみどころです。

この説明では
???
ですね。

気になる方は、ぜひ、会場へ!

***************************************

大石晶子 葉っぱによる日光写真展
10月2日(土)~11日(月)
11:00-18:00
会場
デザインワークスタジオ
〒630-8374 奈良市今御門町22番地
猿沢池の近所

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Yoshie


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つながる出会い

2010-09-12 | 展覧会案内


作品制作の場に長くかかわっていると
出会いが出会いを生み出すことに気付きます。

今回
展覧会の紹介をしようとする
お二人の出会いについて記します。

***

まず
永原ゆりさんとの出会い。

大学一回生の頃
「コピー機で遊ぼう」という主旨の
ワークショップに参加した時の講師が永原さんでした。
コピーセンターを貸し切っての企画。
複写機としての機能を超えた表現性を学びました。
その後
作家活動を機会があるごとに拝見。
コピーワークの魅力に惹きこまれました。
近年
授業を一緒に担当する機会があったり
作品発表の機会をいただいたり
かれこれ
20年以上のお付き合いです。



永原ゆり展
「Reflecting Shores」



2010年9月14日(火)-26日(日)
11:00-19:00
月曜休館・最終日は17:00まで
会場:海岸通ギャラリーCASO spaceB
大阪市港区海岸通2-7-23


***


次に
片山滋啓さんとの出会い。

以前にも、どこかで出会っていると思いますが
お話しするようになったのは
半年前からです。

今年の2月
“ポーランド・日本 現代写真交流展”
出品作家としてご一緒した間柄。
この展覧会は前述の永原さんからのお誘いで参加しました。

展示中
作品に添えられた文章について
熱心に語る片山さんの姿が印象的でした。
写る事実についての考察を
作品とする作家さんなのだと認識。

その後も
時々メールをやり取りするようになり
当ブログで記述した
モチベーションが高まる珈琲店を紹介いただきました。



片山滋啓展
「Visible and Invisible -野生の彫刻-」



2010年9月14日(火)-26日(日)
11:00-19:00
月曜休館・最終日は17:00まで
会場:海岸通ギャラリーCASO spaceD
大阪市港区海岸通2-7-23



***


永原さん・片山さんの展示は
同じ時期、同じ建物での開催です。
ぜひ
ご両人の個展へお出かけ下さい。




Yoshie


【受講生募集中】

秋からスタートする

■写真講座・作品制作について学ぶ■
■シルクスクリーンプリントの基礎を学ぶ■

申込締切日 9月18日(土)

個別指導を基本とした少人数制の講座です。
受講者の進度にあわせた対応を致しますのでスキルは問いません。
意欲のある方をお待ちしております。


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きっかけをくれた写真家

2010-09-11 | 展覧会案内


「愛用、思い入れのあるカメラの画像データ1点
そのカメラについてのコメントを提出せよ。」

先日、仕事先から指令を受けて
用意したカメラの写真とコメントです。


“Super Cambo”
    


学生の頃、ある写真家より譲り受けたカメラです。

テキスタイル図案のモチーフ撮影で使用した時、
このカメラの描写力に驚き、光で描く行為に興味を持ちました。

その興味は今も継続しています。

この“Super Cambo”との出会いがなければ、
写真と無縁の人生だったかもしれません。


***


この文章を考えている時に
文中の“ある写真家”さんから
写真展の案内が届きました。

なんというタイミング!

写真家の名は金井杜道さん。

金井さんからはカメラのほか
4×5の引伸機も同時に譲り受けました。

当時、私は染織を専攻していた身。
写真に関心があったわけではないのに
どのような経緯で
貰ったのか覚えていません。
しかし
有効活用しなければと
貴重な機材を貰った事を
重荷に感じた記憶があります。

金井さんと出会わなければ
写真の魅力を知らない人生だった事は確かです。



Yoshie


**********


金井杜道写真展
「ほとけさん」

永きにわたって、見つめ、見つめられてきた。
静けさ、溢れる優しさ、無限の慈しみのこころ。
色々な“ほとけさん”に会いに来てください。



2010年9月14日(火)-26(日)
12:00-19:00
会期中無休・最終日は17:00まで
会場:GALERIE H2O
京都市中京区富小路通三条上ル福長町109


***


写真展小川晴暘と奈良飛鳥園のあゆみ
-小川光三・金井杜道・若松保広-



2010年9月18日(土)-10月26(火)
10:00-17:30(入館は17:00まで)
会期中無休
一般600円 高校・大学生500円 小・中学生300円

10月3日(日)14:00から
金井氏によるレクチャー「文化財の写真」があります。

会場:奈良県立万葉文化館
高市郡明日香村飛鳥10


***


【受講生募集中】

秋からスタートする

■写真講座・作品制作について学ぶ■
■シルクスクリーンプリントの基礎を学ぶ■

申込締切日 9月18日(土)

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美術散歩・国立国際美術館

2010-08-31 | 展覧会案内


先週末
国立国際美術館に行きました。



当日は横尾忠則氏と美術館長との対談がおこなわれる日。

対談に参加するための整理券は
早くに配布が終了したらしく
私は会場に入ることが出来ませんでした。

美術館の計らいで用意された
会場外の中継席にも座れず
しばらく
中継モニターを立って見ていましたが
疲れてしまい、その場を去りました。

横尾人気はスゴイという事を実感。



「横尾忠則・全ポスター」展については
高校生時代からの800点を越えるポスターが
所狭しと展示されていました。

一般的に
ポスターは広報という役割を担うモノ。
作り手の作品ではありません。
しかし
横尾氏は例外です。
クライアントは彼の世界観を必要として
ポスターを依頼します。

ポスター制作において
自己表現との境目をどこに置くのか。
その際(きわ)の位置に注目して
展覧会を楽しみました。


細江英公氏の写真を用いたポスターは特に輝いて見えました。
写真の力は強い。





横尾パワーにノックダウンされた後
同時開催の「束芋・断面の世代展」の展示室へ





作家名は束芋(タバイモ)。
田端家の3人姉妹の次女という由来だそうです。

大学の卒業制作作品から
継続して彼女の作品を見続けており
作品のスケールが大きくなる様子を楽しみにしています。

初期作品は社会を直接的に風刺する
映像インスタレーションでしたが
今回の展示は心の内面に響く内容でした。

身体を寝かし天井を見上げて鑑賞する作品から始まり
最後は天井・壁面・床すべての方向に
視野を拡げて視る作品で締めくくる展示構成。

途中、絵画作品を鑑賞するように
小さな動く画面を凝視する形式の作品もありました。

視覚芸術の可能性を追求したダイナミックな展示は
奥深い内容ですが
誰しもが楽しめる展覧会だと思います。

混んでいると見辛い作品がありますので
人が少なそうな時に行く事をオススメします。

ぜひ。

金曜日は夜間開館日です。
日没後に束芋ワールドを
ひっそりと楽しむというのはいかがでしょうか。



2011年6月から11月に開催される
第54回ヴェネチア・ビエンナーレ美術展
束芋氏が日本代表作家として決定したそうです。
益々の活躍を期待!



Yoshie


【只今、受講生募集中】
一日体験講座
■シルクスクリーンプリント1dayワークショップ■
秋からスタートする
■写真講座■
■シルクスクリーンプリント講座■

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