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「すでに起こったことは、明らかに可能なことがらである」
在台日本語教師の東アジア時事論評あるいはカサンドラの眼差し

この人を見よ(2)─崩壊する民主国家・日本国─

2010年01月17日 | Stop the 民主党(ファシスト)
(写真:考古学発展のきっかけになったトロイの廃墟

1.2010年の危機─外患─
 「烏鴉嘴」という台湾の言い方がある。「将来についてあてになるかどうかわからない悪いことばかり言う」という意味だが、私がこの言い方を知って自分のことだと思ったのは、実は去年の後半のことだ。私はこのページで悪いことばかり書いてきた。
 たとえば、「中国の空母機動部隊が就役する」という今では周知のニュースだが、それまでまったく関心がなかったというより、視野から遠ざかっていた「空母」のことを初めて書いたのは2005年の以下の記事からだ。
 中華人民共和国による日本の常任理事国昇格への妨害工作
 このときは軍事専門家はともかく、日本の『朝日新聞』のような中国系マスコミは「中国の空母建造」をずっと否定していた。その後から、以下のように次第に中国の「第一列島線占領準備計画」の一端である「空母機動部隊整備計画」が姿を現してきた。
 「空母
 いまではもう誰も中国が「第一列島線」を越えた外洋に侵出する意志を持っていないとは見ないだろう。

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中国空母は2年後に配備 米軍首脳が軍事侵攻を警戒2010.1.14 20:00
【ワシントン=佐々木類】ウィラード米太平洋軍司令官は13日の下院軍事委員会で、中国海軍が2012年ごろに空母を実戦配備するとの見通しを示した。委員会は、中国が無通告のままミサイル迎撃実験を行うなど軍事活動への警戒感が高まっているのを受けて開かれたもので、中国軍の空母計画について米海軍首脳が具体的に言及したのは初めて。
 ウィラード司令官は、中国海軍の動きについて「遠洋での軍事展開を可能にするため空母の実戦配備を目指している」と証言。その上で、1998年に旧ソ連製クズネツォフ級空母「ワリャーグ」を未完成のまま購入し、2002年に改修を始めているとし、「12年ごろには実戦配備される。中国は空母運用の基本的な技術を習得するために使用するだろう」と語った。
 中国は現在、初の国産空母として2隻の中型空母の建造に乗り出しており、ワリャーグとともに計3隻を運用する計画とされる。
 一方、グレグソン米国防次官補は委員会に提出した書面で、中国の軍事力増大は地域の軍事バランスを崩すとし、「中国が近隣に対して軍事的侵略を行うことを可能にしている」と警戒感を示した。さらに「台湾の自己防衛力を維持するため必要な軍事物資とサービスの提供を続ける」と明らかにした。中国は米国が台湾への地対空誘導弾パトリオットミサイル(PAC3)売却を決めたことに強く反発している。
 同次官補によると、中国は台湾対岸に1000基以上の短距離弾道ミサイルを配置。台湾まで燃料補給せずに飛行できる範囲に490機の戦闘機を配備しているという。
 軍事委員会では、中国のサイバー攻撃も議題となり、「米政府や軍のコンピューターネットワークは中国からの侵入の標的となっている。有事の際には甚大な影響がでる恐れがある」(ウィラード司令官)との懸念が表明された。
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 中国航空母艦計画の参考書を見れば、ナチス化する中国の姿がありありと見えてくる。
 「烏鴉嘴」は皆に憎まれ嫌われる。有名なのは古代ギリシアのトロイの王女カッサンドラである。

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カッサンドラー
プリアモス王とヘカベーとの間に生まれた。長兄にイーリオスの英雄ヘクトール、兄に「パリスの審判」で知られイーリオスに戦乱(ひいては滅亡)をもたらしたパリスを持つ。同じく予言能力を持つヘレノスとは双子だという。
アポローンに愛され、アポローンの恋人になる代わりに予言能力を授かった。しかし予言の力を授かった瞬間、アポローンの愛が冷めて自分を捨て去ってゆく未来が見えてしまったため、アポローンの愛を拒絶してしまう。そのため、カッサンドラーの予言は誰にも信じられないよう新たに条件を付加されてしまったという。カッサンドラーは、パリスがヘレネーをさらってきたときも、トロイアの木馬をイリオス市民が市内に運び込もうとしたときも、これらが破滅につながることを予言して抗議したが、誰も信じなかった。
イーリオス陥落の際、小アイアースにアテーナーの神殿において陵辱された。小アイアースは、これによってアテーナーの怒りを買い、ギリシアへの航海の途中で溺死させられた。カッサンドラーはアガメムノーンの戦利品となり、ミュケーナイにつれてゆかれた。そして、アガメムノーンと共に、アガメムノーンの妻クリュタイムネーストラーの手にかかり、命を落とした。
これにちなんで、イタリア語では日常の会話で「カッサンドラー」で「不吉、破局」といった意味を持たせて使う。
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 前にもカッサンドラのことを書いたことがあるが、そのときは自身も強姦されたり略奪されて悲惨な死をとげたことだけが頭に残っていた。今回、Wikipediaの説明を読み直してみると、「小アイアースにアテーナーの神殿において陵辱された。小アイアースは、これによってアテーナーの怒りを買い、ギリシアへの航海の途中で溺死させられた。」「アガメムノーンと共に、アガメムノーンの妻クリュタイムネーストラーの手にかかり、命を落とした。」つまりカッサンドラは自分に危害を加えた男たちを皆、殺していることに気がついた。そして、アガメムノーンとカッサンドラを殺した妻クリュタイムネーストラーもまた愛人と共に息子に殺害され悲劇的な最期を遂げる。結局、トロイを滅ぼしたミケーナイ王朝の一族も悲惨な運命に翻弄される。

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クリュタイムネーストラー
アガメムノーンの后として有名なクリュタイムネーストラーだが、これが初婚ではない。実はもともと相思相愛の夫タンタロスがいたのだが、クリュタイムネーストラーの美貌に引かれた従兄のアガメムノーンによって夫は敵中に置き去りにされて戦死させられたのだった。
一説によればクリュタイムネーストラーが最も愛した長女イーピゲネイアは前夫の娘であるとも言う。
トロイア戦争の際、夫に謀られイーピゲネイアを生贄とされたことでアガメムノーンへの憎悪を募らせたクリュタイムネーストラーは、愛人のアイギストスと計って、凱旋の夜、アガメムノーンと戦利品として連行されたトロイアの王女カッサンドラーを殺害した。そののち復讐を恐れて息子のオレステースを殺害しようとするが、次女エーレクトラーに阻まれ殺害はなし得なかった。
その後、エーレクトラーの手引きによってオレステースに情夫もろとも殺害され、母殺しの罪によってオレステースは復讐の女神に追われて放浪する。
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 カッサンドラは自身の悲惨によって「復讐の女神」に祝福されていたのだ。オレステースは放浪の後に、神々の裁判を受けて許され、スパルタの王になる。そして、時代はずっと下るが、トゥキディデスの『戦史』が描いている、スパルタがペルシャの力を借りてアテネと戦った30年の戦いで、絶頂期のギリシアの民族的生命は失われた。オレステースの子孫たちも結局、カッサンドラの「復讐の女神」からは逃れることは出来なかった。
 「烏鴉嘴」とはこうしたものだろう。

2.2010年の危機─内憂─
 カッサンドラの神話で言えば、邪悪で陰湿なミケーナイは中国、滅ぼされるトロイは日本である。現代のトロイ・日本も、美女ヘレネを略奪した驕りのようにまず自らの手で自らの首を絞めようとしている。

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小沢氏に「戦って」と首相、資質に疑問符
鳩山由紀夫首相は16日、「(検察と)戦っていく」と宣言した民主党の小沢一郎幹事長の続投を認めたばかりか、「小沢氏を信じています。どうぞ戦ってください」と検察当局との全面戦争を容認した。行政の長である首相が、行政機関の一つでもある検察批判に同調することは極めて異常な事態と言わざるを得ない。首相は野党時代、検察当局の捜査を「国策捜査」と批判した過去もあり、最高権力者としての資質が問われている。(船津寛)
 「小沢氏に殉じるときは殉じますよ」
 昨年3月、党幹事長を務めていた首相は民放番組でこんな言葉を口にした。当時の党代表だった小沢氏の身に西松建設からの違法献金事件がふりかかり、衆院選を5カ月後に控えた党内から代表辞任を求める声も出ていたころだ。
 首相の「殉じる」発言は窮地に陥った代表を支えるための素直な気持ちだったのだろう。首相は番組で「国民の目は厳しいねという判断が下された時は『2人ともその時は責任をとろうじゃないか』と2人の間で約束している」と打ち明けている。小沢氏と自分は運命共同体だ-。そんな心境だったのではないか。
 だが、今はこの国の最高権力者だ。同じ思いを抱き続け、それが幹事長続投容認や検察批判への同調につながったのならば、問題の根は深い。
 そもそも今回の小沢氏をめぐる疑惑は、小沢氏自身の資金管理団体の土地取引をめぐる不透明がカネの流れが焦点になっている。東京地検特捜部に逮捕された一人は、小沢氏の資金管理団体の会計担当者も務めた現職の党所属議員だ。
 野党時代に政権与党の「政治とカネ」の問題を追及し続けた首相ならば、少なくとも小沢氏から詳しい説明を求めるべきだろう。かつて首相は他党の議員の疑惑に対し、「議員の分身といわれている会計責任者の逮捕は議員本人の責任だ」と夕刊フジコラム(平成14年5月2日付)で書いたこともある。そうであるならば、小沢氏の議員辞職を促すのが筋ではないか。
 特捜部を含む検察庁は、行政機構上、法務省の一機関に位置付けられている。その法務省の長である法相は検察当局への指揮権を持つ。実際の指揮権発動には慎重な配慮が必要だろうが、その法相に指示できるのは唯一首相だけだ。
 そうした立場に立つ首相は、過去にも検察の捜査に批判の目を向けていた。昨年の西松建設事件では、党幹事長として「国策捜査のような雰囲気がする」と感想を述べている。
 この発言は当時、物議を醸し、首相就任後は「国策捜査という言葉を1度使ったことに対する反省を含めてその言葉を遠慮している。(首相は)そのような立場だと理解してほしい」(9月16日の就任会見)と釈明した。
 今回の事件の捜査段階で首相は基本的に「コメントは控える」との姿勢を続けてきた。それが一転、小沢氏の側近議員が逮捕された途端に封印してきた検察当局への思いを解き放ったかのようだ。首相は就任会見で語った自らの立場を忘れたのだろうか。
 首相自身も小沢氏同様、「政治とカネ」の問題を抱える。昨年末、自らの資金管理団体の偽装献金事件で元公設秘書2人が起訴された。こうした状況で、首相が小沢氏の検察批判に同調したのは、自らの事件も念頭にあると勘ぐられても仕方あるまい。
 「首相は小沢幹事長と一蓮托生になることを覚悟した」。民主党若手は首相の発言をこう受け取った。多くの民主党議員も同じだろう。首相がその重大さを覚悟しているのだろうか。
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 首相も国会もみな日本国憲法の権威を基盤にして成り立った法治制度から発生している権力機構である。その最高責任者が自ら憲法に定められた法治制度に基づき行われている検察の捜査を否定したことは、自ら日本国憲法の無効とそれを支える道義の否定を主張したことに他ならない。
 かつての大日本帝国が統帥権を盾にしたいわば屁理屈に屁理屈を重ねた陸軍の暴走で破滅の道へ転落したように、日本国も鳩山首相自らが検察が法務省の下部組織だから指揮權が発動できるというような非道によって、その権力の根幹である日本の法治制度を支える道義を否定したことで、間違いなく崩壊の道を辿るだろう。
 私は「烏鴉嘴」として、まだ防ぐ手段のある内にこう言うしかない。今年夏の参議院選挙が文字通り最後のチャンスである。その後はもうない。あったとしても、トロイの滅亡がもたらした後の悲惨の連鎖のように、この誤りを取り返す付けは何百倍にもなって私たちにふりかかる。

3.天は驕れるものに天罰を下し給うや
 天は傲慢を憎む。「烏鴉嘴」として今年の年初に申し上げたいのは、おそらく日本の大都市圈、中枢部で大きな地震があるかもしれないということである。年初の神懸かり、あるいは神籤で申し上げるわけではないが、身近にいくつか予兆があって、今まで起こると思ったことは一度もなかったが、今年は年初にこう思うしかなかった。
 去年の年初は、引き受けたある役員に関する仕事で大きな妨害があるとなぜか年初に感じた。4月から5月にその懸念について関係者に相談したが、結局そのとおりの結果が12月に起こった。私の「烏鴉嘴」は幼稚園や小学校の頃ときどきあったが、その後はずっと潜在していた。しかし2003年頃から少しずつ戻ってきた(注:初回の投稿で2005年と書いたが2005年は結婚式が行われた年で、その前に婚約のニュースが出ている。全然ニュースが流れなかった頃の以下の体験の年は2003年か2004年がただしいと思われる。)
 まったく意味のないひらめきのようなものだが、今まで全然関心のなかったニュースがたとえば突然「紀宮様はいつ結婚なさるのだろうか?」という疑問で感じられる。
 黒田清子様
 失礼なことだが子供と風呂に入っていてこう思ってから、暫くして、紀宮様ご成婚(あるいは御婚約)のニュースが出た。これはいいニュースではないかとも言えるが、その後、皇室ご一家は表面化するさまざまな問題に悩まれている。
 「烏鴉嘴」には論拠はないので、あくまでも話として読んで頂くしかないが、「地震」のきっかけは昨年年末に起こった台湾の太平洋岸での地震で、ちょうど年末に開かれていた日本語関係者の学会最後の懇親会の席上で大きな搖れがきた。台湾で経験した中では最も大きな地震だった。
 その後、偶然だが、今年始めの1学期最後の授業でなぜか東京大地震をテーマにした『救急病棟24時』の第3集第1話をなぜか偶然に選んだアメリカの『ER』第6シーズンの第1話と比較した。両方とも非常事態がおこってパニックに対応する話だった。
 地震の年表
 関東大震災
 東南海地震
 南海地震
 わたしの「烏鴉嘴」はわたしに関係のある身近な人のことにかんする「事故」のようなものを当ててしまうことがある。だから親しい知り合いが多いこうした地域の地震と想定せざるをえない。
 もちろん大地震ということでハイチの地震だったのなら、もう終わっていることにはなるが。これは当たらないことを念じるしかない。だが、いずれ必ず来ることは避けられない。
 
4.来るべきときに備えて
 わたしの「烏鴉嘴」には対応が可能だ。昨年の出来事も事前に関係者に言っておくことで、覚悟はできていた。そして、悪い結果はある犠牲を払って逆によい結果をもたらした。
 未来は意志の問題であり、自身の行動によって変更可能なものだ。「地震」にも対応が可能だ。家具を固定したり、避難場所を確認したり、非常持ち出しを準備したり、職場や住まいの周辺の状況を把握しておくことで、発生は防げなくても、被害を少なくすることは出来るし、自身の生命を守るチャンスも確実に増える。
 「社会」「政治」に関わるものも同じだ。マスコミの煽動を愚かにも信じたり、自身の祖国に唾を吐くような傲慢さと奢りを捨てて、私たち日本の市民社会の一人ひとりの判斷が謙虚に「道義」を選べば、崩壊は食い止められ再生の道が開ける。 
 年初にこんなことしか書けない自分を悲しく思うが、カッサンドラとして「自身の今ある姿に目覚めてほしい」私が同胞の皆様にお願いできるのはただこれのみであることも事実である。
 希望はある。その条件はひとえに私たちの目覚めにかかっている。


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2 コメント

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ひどいよねえ。^^; (kyouji)
2010-01-28 21:28:28
 地震が起きるって予想してる人が多いんですよ。^^;;;;;
 村山政権の時に起きたでしょ。
 政治が乱れると起きるっていうんだよね。
 それも陛下に対して不敬を行うと裁きが下る。

 ありえないことと笑えないんだよね。私も。
 うん。ただね、この国は1500年以上にも渡って守られてきた国でもあるんだよね。
 だから私は心配していません。
 苦難があっても必ず立ち上がります。

 しかし、ここ最近、あまりにも民主党がらみで変な事が多いので、追いかけるのが大変です。
 忙しくて忙しくて。^^;;;;;
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希望を信じて (蓬莱の島通信)
2010-02-07 01:40:23
kyoujiさん、「烏鴉嘴」の話しか書けなくてもうしわけないです。村山内閣の時と同じと考える人が多いのは頷けますね。小沢が手引きして中国の下級役人が陛下を見下ろしたのもそうした乱調の兆しともいえます。しかし光りを灯そうと考える人がおおくなれば、きっと復活の日が訪れるでしょう。トロイの英雄アイネイアースは祖国が滅んだ後、ローマを建国したという伝説があります。日本の心を残したい、今、できることを、やはり諦めてはいけませんね。
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