蝸牛のこちょこちょ

みずしろの普段着物と手仕事と好きなものの記録。

越前大野、プチ自転車旅

2023年11月20日 | 自転車
 
 前日に思いついて県内小旅。
 同じ嶺北に住んでいながらあまり行ったことのない大野へ、ボードウォークを連れて行ってきました。

 
 出発地点は「道の駅 越前おおの荒島の郷」。21年4月に開業したばかりの新しい道の駅で、県内唯一のモンベルストアが入っています。
 広大な駐車場の、店舗群から一番遠い端にクルマを停めさせてもらい、積んできた自転車を出……いや待って何この北風。

 寒。
 息白いやん。

 あまりの寒さに思わず一度車内へ取って返しました。一瞬、今日はもうモンベルで買い物して帰ろうか……とも思いかけましたが、行ってみてダメだったら戻るでいいやと思い直し、震えあがりつつなんとか準備を済ませて出発。自転車だとどう通るのが正解なのかよくわからないので自動車と同じようにラウンドアバウトを抜け、適当に「あっちが市街地っぽいな」という方向へ緩い坂を下って行きます。
 走り出して数分もしないうちに「なんかいま家の間にいい感じの農道見えたな」と一度通り過ぎた辻へ取って返し、民家の間の小さな坂を上った瞬間。

 
 本日優勝確定。

 
 
 
 最高。こういうのを求めてるんだよあたしは!!

 
 
 しかしあちらこちらに鈴生りの柿。これは……。
 案の定、わたしがこの辺りを通る一時間ほど前に、近くで熊の目撃情報があったようです(帰ってから判明)。
 予測は出来たので出発時から熊鈴をつけ、視界を遮る木立や藪があれば自転車のベルも鳴らしてから注意深く通るようにしていました。幸いわたしは遭いませんでしたが、あちらからは見えていたかもしれません。

 
 
 
 広々とした景色を堪能しながらのんびり下っていくと自然に市街地のほうへ向かいます。真名川を渡り、街っぽい家並みが見えるほうへぶらぶら。

 あ、この日は「何処へ行く」とか「何を見る」とか、一切決めてません。一応紙の地図帳(だいぶ前に廃盤)だけ持ってるけどほぼ見てない。スマホの地図アプリも封印(どうしようもなくなったら使うけど)。
 適当にふらふら気の赴くままの自転車散歩です。徘徊に近いかもしれない……(笑)
 どうも自分、こういう積極的迷子状態が結構好きみたいです。

 そんな状態なので何処をどう走ったのやらイマイチ把握していないままフラフラ走っていたら「宝慶寺 1.3km」の標識。大きいお寺なのかな、行ってみようと中心市街地と逆方向に曲がったのですが、明らかに1.3km以上走ってもそれらしいのが見当たりません。へんだなと思いつつ次の大通りまで出てしまい、そこで見つけたのは「宝慶寺 11km」との表示……えーと、もしかしてさっきの、13km、だった、ですね?(笑)
 さすがにここからまだ10kmも山道を行くのは無理だなーと今回は断念。あとで調べたら永平寺に次ぐ曹洞宗の第二道場だとかで、次の訪問の楽しみが増えました(どのくらいの登坂があるのかは考えないでおきます)

 
 近くに高い梢が見えたので惹かれて行ったら大きな公園に出ました。奥越ふれあい公園というらしい。
 公衆トイレがあったのでお借りして、木陰で水分補給休憩。今回は利用しませんでしたが、自販機もありました。
 
 折り返し、先ほど来た道の一本西側を北上します。さっき曲がった辻に、宝慶寺とほぼ逆方向へ「七間朝市・結ステーション」の案内が出ていたので、そちらへ行くことに。
 相変わらず何号線をどう走っているのか分かりませんが、太陽が出ていて時計を持っていれば方角はわかりますので後は勘。超アナログ。

 やがて道端に、やけにかわいらしい消火栓が目立つことに気付きました。
 
 地中式じゃなく敢えて露出させてるのは豪雪地帯だからかな……? この色なら雪を被っても目立ちそうですしね。
 それにしても数が多い。幾度も大火を経験しているからでしょうか。

 
 ちなみに、大通りに入ると消火栓はこんな色に。
 かなり徹底して街の色彩、建造物を規制している印象です。よく見る鉄板の四角い設備にも茶色の地塗りになまこ壁を模したペイントを施してあったりして、洒落てます。

 やがてJRの越前大野駅に出ました。来る前に見ていた地図で、このあたりの位置関係は朧げに把握しています。
 記憶を頼りに左に折れるとすぐこんな標識が。
 
 自転車専用レーン!
 存在は知っていましたが実物は初めて見ました。しかもこの先で道幅はぐっと広がり、歩道も広くなって、舗装もきれい。すごい。
 観光客らしい県外ナンバーの車が何台も自転車専用レーンを盛大に塞いでいたのはちょっと残念でしたが、クルマだと駐車場を探すにも一旦停まる場所を探さないといけない、知らない土地でのその不便さは自分もよくよく知っておりますので、実際難しいとこですね。あと多分大多数の日本人、自転車専用レーン知らないと思われます。滅多に無いもんな……。

 とろとろと道なりに走っていたら、あ。
 
 大野城だ!
 この付近には観光向けの施設と行政施設が集中しています。お土産屋や観光案内所の入った結楽座、商工会議所やコミュニティセンター、生涯学習センターなど。近くに武家屋敷もあるのですが、現在休館中とのこと。メンテ明けにまた伺います。
 ちなみにここは「六間通り」といい、もう一本北が七間通りだそう。次は朝市にも間に合う時間に来てみましょ。
 
 
 なんとなし惹かれた細路地に入り込んだらお寺がありました。何やら団体?がいらしたので伺いはせず、一礼して徘徊……もとい散策を再開。
 
 
 
 わかりやすい案内板を見つけ、それに従って行くとすぐに御清水がありました。
 至る所に清冽な地下水の湧く名水のまち大野、そのなかでも多分一番有名なのがここ。小学生か中学生のころ社会科見学で来たような朧げな記憶が……あったんですが、こんな立派な施設だったかな?(何十年前の話だと思ってるんだ)
 湧水の傍らの祠にお参りしてから、ちょうど持っていた飲みかけのミルクティーのボトルを飲み干して濯ぎ(もちろん濯ぎ水は飲みました。薄まってても地面に流したらあきまへん)、備え付けの柄杓をお借りしてお水をいただきました。さっぱりして癖がなく、いくらでも飲めそう。美味! 今度はちゃんと洗った空のボトル持って行こうと思います。
 後で知ったのですが、先ほどの交差点近くの結楽座では、そういう需要を見越して最初から空のペットボトルを売ってました(笑) かしこい……。

 それにしても案内板が至る所に立っていて、無計画でも散策しやすいです。しかもあちこちに立派な和風建築の「無料休憩所」が。今回は利用しませんでしたが、暑い時、歩き疲れた時、通り雨など、さぞかし助かるだろうと思います。なんて親切なんだ大野……。

 案内板のおかげで、すぐ近くのこちらへも伺うことが出来ました。
 
 
 朝倉義景公の墓所です。
 一乗谷を拠点にした戦国大名朝倉氏の最後の御当主ですが、亡くなったのはここ大野。御母堂と奥方、幼かったお子さんのお墓も一緒に建てられていました。
 
 
 墓所のすぐ前には小さなお庭。どことなく一乗谷のお屋敷跡の庭園に似た、静かで美しい場所でした。

 
 お参りをしてから、ぶらぶらと細路地伝いにお城のほうへ戻ります。
 大手門のあったところは広場になっていて、かつての外堀だった百間堀も一部ですが残っています。綺麗にしてあるなあ。
 
 
 

 広場のベンチで少し休憩したあと、お城にはどうやって上るのかなと案内板を探したら、どうやらこちらの神社「柳廼社」が登り口になっている模様。
 
 タイムリミットがあったため今回は登城を諦め、神社にだけお参りしました。
 
 
 
 
 神社の敷地内になんだか古そうな建物……と思ったら、明治時代の旧裁判所の建物だとか。いまは大野市民俗資料館になっています。
 こちらにも団体さんがいらしたので中はまた今度。外周に古い農機具などが無造作に置かれてます。好きだなあ、こういう雰囲気。

 
 拝殿は雪囲いの支度中でした。
 
 石灯篭にも雪囲い。このあと上に菰でも掛けるのかな。このあたりの積雪量だと、いたみますもんね……。
 
 今年はやはり紅葉が遅い。雪深い奥越でもまだ七分といったところですが、ぽつぽつと美しい赤や黄に染まった樹がありました。

 さて、この辺りから急にどどっと団体さんが押し寄せて来られたので、お邪魔にならないよう早めに退散。
 路地にもガイドさんを伴った方々やウロウロとおぼつかない運転のレンタカーなどが見えたので、今日の城下町探索はこのへんにしておきます。次は平日にゆっくり来られたらいいなあ。

 
 街角のカフェ前にも当然のようにサイクルラック。さっきの神社にもありました。
 もちろんレンタサイクルもあります。全体にすごく自転車での観光がしやすい街という印象。
 でも土曜日だってのに全然自転車いない!(笑) 裏通りにいたのかもしれませんが、地元の方と思しきママチャリや学生さんのクロスしか見かけませんでした。風が強かったからかなー。
 
 
 この日初めて地図を見て(笑)、一応帰る方向を確認して、道の駅に向けて出発。いうてもほぼ全行程で荒島岳が見えてるので迷いようがないんですが。
 道路ひろーい! きれーい! だーれもいなーい!(笑)
 
 
 
 
 こんなに快適な道路なのに写真撮りまくりで全然スピード出ません。いいの、これが楽しいんです。
 
 
 往路がほぼ下り基調だったということは当然、復路は上り基調です。しかしそれも下って来るとき思ったほどの斜度ではなく、とろとろころころとゆっくり漕いでいれば特にギアを軽くしなくても上がれる程度。あれ何%くらいの坂なんだろなー。ちなみに体感はせいぜい2~3%。
 こんなあたりもサイクリング向きなんだなー、大野。
 
 
 幸いこの頃には気温もかなり上がっていて、上着を脱いでちょうどいいくらい。実に快適に道の駅に戻ってまいりました。
 
 荒島岳どーん。

 
 自転車はここでクルマに積み込み、遅いお昼を道の駅のベルサイドカフェでいただきました。
 九頭竜舞茸と大野味噌のクリームパスタ。奥越の滋味がじんわり沁みて美味しかったです!
 あ、ネコザメはいつものおともです。

 あとは中部縦貫自動車道利用で自宅まで僅か30分。細く、決して整備も良くはない道をくねくねと曲がって1時間くらいかかっていた開通以前を思うと雲泥の差です。
 冬には同じ道をスキーに通うことになります。よろしく頼むよ。

 
 そんなわけで、突発にもほどがあるプチ旅でしたが、いや、楽しかった!
 大野、めっちゃいいとこやん……。今までほとんど知らんでごめん。
 すごい気軽に通える距離なのもわかったので、これからちょいちょい伺うと思います。まだまだ見てないとこいっぱいあるしな!

 
 またね!


 
 

おりたたみ自転車と沖縄行ってきた 持ち物編

2023年11月15日 | 自転車
<今回の旅に持って行ったもの(自転車以外)>
 
最上段左→右
・輪行袋に貼る「この面が上」サイン
 普通は紙を貼るようですが、紙だと高確率ですぐ傷んで実質使い捨てになります。行きで破れちゃったら帰りどうすんのさ、ってことで晒木綿にポスカで書いて作成。貼付には普通の養生テープを使いました。
・サイクリング時に使う布製ショルダーバッグと御伴のネコザメ
 ショルダーバッグは畳んであるので分かりにくいですがA4サイズは楽々入ります。作ってから10年近く経ってます。
 ほぼ全行程ぼっちなので何かしら御伴がいると楽しい。大抵ぬいぐるみとか小さいフィギュアを連れて行きます。今回はうちでも一番新入りのこの子を指名。
・飛行機移動日に荷物全部まとめて背負うための登山用デイパック(ドイターの終売モデル、約30L)
 往路で自転車と一緒に預けたのは輪行袋とサドルバッグ、撮影後に急遽追加したレインウエアのみ。
 他はヘルメットも含め、このバックパックに全部突っ込んで機内持込です。それでもまだ結構余裕がありました。
 なお帰りはお土産を買いたかったので、ヘルメットも衣類も全部バックパックに突っ込んで自転車と一緒に預けました。ぎりっぎり20kg!(笑)

上から2段目、左→右
・チェーンリングとディレイラー保護用段ボール
 
 自転車用品を通販したときの小さめの段ボール箱がちょうどよかったので、ちょいと細工して、リアディレイラーをすっぽり覆えるカバーを作りました。切り込みを合わせて嵌め込むだけで固定されますが、実際の輪行時は念のために養生テープで軽く止めておきます。
 ついでに切り落とした部分をバインダークリップで留めてチェーンリングのカバーも作成。これはどちらかというと輪行袋を汚れや傷みから守るためのものです。
 どちらも追加費用ゼロであっという間に作れ、何度かは再利用でき、輪行解除後はぺったんこに畳んでバッグの隙間にするりと入ります。
・サドルバッグ
 中身はパンク修理用キットと調整用工具類、紐類、鍵×2、袋類など(後述)。
・ダイバーズウォッチ
 耐水耐衝撃仕様、ソーラータイプなので自転車乗りとの相性は抜群。日付だけですが小さなカレンダーもついています。難点は抜群に重いことです。
・折り畳みサングラス
 眼鏡の上からクリップで着けられる偏光サングラス。折りたたんで専用ケースに入れれば半分の体積に収まるすぐれもの。
・着替え(Tシャツ、かりゆしウエア、下着類各1枚)(手拭いに包んである)
 薄手の肌着類は宿で洗濯して干しておけば一晩で乾くので、着て行く分を含めて2セットあれば十分です。今回は都市部のみの移動なので、必要になったら旅先で買い足せますし。
 かりゆしウエアは博物館へ行く時と友人に会う時用。
・ウォーターボトル
 サイクルボトルではなく普通の500mlのボトル。写っていませんが粉末のスポーツドリンクを一緒に持って行きました。が、どのみち足りなくてコンビニでペットボトルを買いまくる羽目になったので、水分補給については引き続き試行錯誤が必要ですね……。
・折り畳み傘(モンベル)
 土砂降りだったら最初からサイクリングを諦めて徒歩+公共交通機関移動を予定していたので、傘をひとつ。
 結果として今回は使いませんでしたが、重量をほぼ感じないくらい軽いモデルなので、荷物に入れっぱなしでも全く負担になりません。
・ジップ袋
 洗濯ものとか外で出たゴミとか衝動買いしたけど食べきれなかった食べ物とか、ジップ袋があると助かる場面は多いです。旅行時は特に各サイズ多めに持って行きます(もちろん洗って再使用)。

上から3段目、左→右
・輪行袋(オーストリッチ SL-100)
 1台目の自転車で輪行を考えていたのでこれを買ってしまったのですが、D7はちび輪バッグで良かったな……という若干の後悔(笑)
 そもそもロード用ですからD7にはぶかぶか。ですが余分はたくし上げて口紐で括ってしまえばいいし、薄い割にはしっかりした生地で心配なく使えます。収納袋にベルトが付いているのも便利で、単体で自転車に取り付けておけますし、ベルトを伸ばせば小さいものなら一緒に括りつけてしまうことも可能です(落ちないように注意は必要)
・裾バンド
 元は自転車用ではなく、スマホの防水カバーを買った時に付属していた腕に取り付けるためのバンドです。スマホを腕には着けないので裾バンドに転用してみたところ、幅広で柔らかく、滑り落ちず、かすかな伸縮性があり、面ファスナーで簡単つけ外し、と非常に具合がよく、愛用しています。
・大判撥水風呂敷
 110*110cmの特大サイズで、即席のバッグにも、自転車や荷物の軽い雨除けにもなります。洗濯しすぎて撥水機能はだいぶ落ちてると思いますが(笑)
 綿100%で滑りにくいのがいい。今回は自転車を宿の部屋に持ち込めたので、車体の汚れを部屋のものに移さないようカバーとしても使用しました。
・洗面&メイク用品
 オレンジ色のファスナーのポーチに入っているものです。中身は後述。
・モバイルバッテリーとケーブル、予備電池
 白い巾着に入っています。リアライト用のボタン電池の予備もひとつ。
・ウォーターボトル用カバー
 汎用のウォーターボトルはサイクルボトルより細いので、素のままボトルケージに入れると吹っ飛びます。で、クッションとしてカバーを使用。
 これは母から貰ったもので、だいぶ前にクラフトマーケットで買った作家さんの手作り品。しっかりしていて使いやすい。
・ポケッタブルウインドブレーカー(モンベル)
 フードのないタイプです。軽い撥水性があるので、小雨程度ならこれでも大丈夫。脚は盛大に濡れますが、沖縄の10月末は北陸の人間にとってはまだ夏。走っているうちに乾きます。
(なお、当初は全日晴れ予報だったので撮影時にはこの装備ですが、出発日になってから小雨予報に変わったので急遽上下セットのレインウエアを追加しました。結局使わなかったけど)
・綿トート(無印)
 肩掛け出来る長さの持ち手がポイント。輪行時に車体に取り付けたままだと邪魔になるものをとりあえず放り込んだり、うっかり買い過ぎたお土産を入れてリアキャリアに括りつけたり。パッケージのまま、あるいは化繊のエコバッグだと、滑って固定しにくいので、こういう用途には木綿が一番です。

最下段、左→右
・手拭い数枚
 頭に巻いてヘルメットを被ればちょうどいいインナーキャップに。首にかけて日除けに、汗拭きに、緊急時の手当てに、少量の荷物の風呂敷代わりに、もちろん手拭きや入浴にも。
 見えていませんが無地も数枚あり、こちらは自転車特有の汚れや各所のカバーなどにも遠慮なく使えて便利。
 嵩張らないし、宿で手洗いしても乾きが早く、用途が広いので、わたしは旅でもパイル地のタオルは持たず、全て手拭いです。
・面ファスナーベルト
 70cmのものを2本。荷物をリアキャリアに固定するための予備です。
・ヘルメット
 言うまでもなし。これ自体も衝撃に弱いので、衣類や手拭い、風呂敷などでがっちりくるんで、中にもポーチや小物を詰め込んでからザックに入れます。
・沖縄旅用手帳(測量野帳で自作)
 普段の旅行には特に旅手帳は作らないのですが、沖縄は特別。飛行機などメモの必要な事項も多くなるので、沖縄旅専用の手帳を自作しています。
 これは2冊目。カバーとペンホルダーをつけています。ペンは自分の中で一番書きやすい0.3mmの製図用シャープペンシル。
・ショルダーバッグにもなるバッグインバッグ
 普段のライドでメインバッグとして使っているものです。沖縄道路地図とスマホ、財布、デジカメ、モバイルバッテリー、補給食、アルコール消毒ジェル、マスク、小さいメモ帳とボールペン、常備薬類が入っています。
 旅の間は布製ショルダーバッグに入れてバッグインバッグとして使いつつ、どうにも荷物が増えてしまったら取り出してバッグを増やす作戦(使いませんでしたが)。
・エコバッグ
 普段から持ち歩いているもの。小さくまとまり軽いので便利。


<サドルバッグの中身>
 
上段左→右
・常備薬
 緊急性の低めのもの。今回は解熱鎮痛剤と酔い止めのみ。
 使用頻度が高めの虫刺され用軟膏と絆創膏はショルダーバッグに入れています。
・ジップ袋
・紙ウエス
・予備の不織布マスク
・サドルバッグ本体
 
 モノはホームセンターで見つけた汎用のポーチです。後ろに面ファスナー+金属スナップボタンで付け外しが出来るベルトループがついていて、サドルやハンドル、リアキャリアなどに取り付けられます。
 容量はこの内容でまだ余裕があるくらい。防水性はありませんが、降られそうなら中身をジップ袋に入れて対応しています。
下段左→右
・晒 30*40cmくらい
・細引き 3m
 買ったものをリアキャリアに括りつけるのに長めの紐があるとどうにでも使えて便利です。フックなどは今は使っていません。
・鍵
 このABUSのブレードロックと、サドルにつけっぱなしにしているワイヤーロックの2つ。
・ツールポーチ(後述)
・小銭入れ


<ツールポーチの中身>
 
上段左→右
・極薄ラテックス手袋一双
 手を汚したくない時の修理やメンテに。
・紙ウエス
・ベルト×2
 輪行袋を買ったとき付いてきたもの。普段の輪行には面ファスナーベルトを使うので、こちらは予備としてツールポーチへ。
・ノグチ ミニチェーンカッター
 4、5、6mmの六角レンチと+2ドライバーが付属しています。
・強力多用途テープ(白い円筒形のもの)
 汎用のテープ。ラップに包んで埃と乾燥を防止しています。
・マスターリンク(6/7/8速用)
 KMCのミッシングリンク。
・ミニマスターリンクツール
 BIKE HAND YC-335CO-Sという品番のもの。とても小さく軽くて、携帯してもそれほど邪魔になりません。

下段左→右
・ウエットティッシュ
 今は何かについてきたおしぼりを入れてますが、使い切ったら普通のウエットティッシュを。手袋持っててもつい素手で触ってしまって汚すので必需品です。
・極細油性マーカー
 黒ですが、チューブに目印をつける程度なら見えるし、緊急時に他の人にメモを託すこともあるので油性ペンは必須。
・ペダルレンチ
 MKSの薄型。ペダルにも、緊急時のハブナット外しにも使います。ハブナットはナメやすいので、本当は薄型の15mmコンビショートレンチがあるといいんですが……。
・はさみ
 青と水色のカラフルな棒。ペンタイプのはさみです。テープ類を切ったり、出先で購入したもののパッケージやタグを切ったりと一番出番の多い道具。
 サドルバッグに入れているのは飛行機輪行前提だからです。このサイズと形状なら機内持ち込みできるとの記述もあるのですが、一方で同じ航空会社サイト内にはさみは全面禁止との記述もあり、面倒なので預け入れ荷物に突っ込んでます(笑)
・パナレーサーのタイヤレバーキットの付属ポーチ
 以下の細かいものをまとめて突っ込んでいます。
・タイヤブート
・グルーレスパッチ
 タイヤレバーキットにもイージーパッチは付いていたのですが身内にあげてしまったので、今は別途購入したものを。ゴム糊は飛行機に持ち込めないという記述が散見されたので、糊の要らないものを選んでいます。
・チェーンフック兼チェーンチェッカー
 トピークの。身内含めて4台の自転車があるので、チェーンチェッカーは必需品です。軽くて小さく、チェーン修理時に便利なフック機能もあるので携帯しています。
・3mm六角レンチ
 チェーンカッターに付いていない3mmだけ別途携帯。
・タイヤレバー
 パナレーサーのキットのもの。まだ一度練習に使っただけですが、直感的に扱えて使いやすいです。


<メイクポーチの中身>
 
上段左→右
・歯ブラシ
・制汗剤(ロールオンタイプ)
・微生物洗浄剤「とれるNo.1」(髪、顔、身体、洗濯もの、歯磨き、全部これ1つで済みます)
・椿油(メイク落とし&保湿)
 ※化粧水も持ち歩きますが撮り忘れました。椿油と同じタミヤ瓶()に入れてます)
・メイクパレット
 自作したもの。パウダーファンデとアイシャドウ、アイブロウ、チーク、小さいブラシ類が入っています。

下段左→右
・ヘアゴムと綿棒
・サンゴに優しい日焼け止め(商品名)
・爪ヤスリ
・フェイスパウダー
・口紅
・毛抜き
・はさみ
・剃刀
・アイライナー
・コンタクトケース(中身は椿油で伸ばした日焼け止めとベビーパウダー)
・ビューラー
・イヤリング

 歯ブラシ、かみそりなどのアメニティは宿に用意してある場合でも基本的に持参します。好きで行ってる土地で、ゴミなるべく出したくないので。
 なお今回は博物館へ行ったり友人に会ったり、そこそこきちんとしたい場面があったので化粧品これだけ持って行ってますが、ただひたすらサイクリングだけなら化粧は全くしません(笑) 突発でグスクや御嶽に伺う可能性があるので、さっと最低限整えられるようにリップとアイシャドウだけは持ちますが、ファンデはなしです。汗で落ちちゃうから。
 アクセサリーも自転車に乗っている時は着けません。絶対落とすもん(確信)



<あるとよかったもの>
・フロントバッグ
 カメラとスマホはパンツのポケットに入れていたんですが、微妙に出しにくいし重い。普段のゆるポタならいいんですが、20km以上走るならフロントバッグがあると便利だったなと思いました。
 カメラ、スマホ、ティッシュが入る程度の大きさでいいので、なんか作ろうかな。
・パニアバッグ
 沖縄ではごく普通のコンビニやスーパーでも「ご当地もの」の誘惑が大量に押し寄せてきます。特にポテチ。うぎゃあ。
 しかし嵩張る。バッグに突っ込んでも、リアキャリアに括りつけても、限界があります。
 パニアバッグがあれば気になったの全部買えたのに……。くやしい。(どんだけ食う気だ、というツッコミはスルー)
・長い面ファスナーテープ
 輪行袋が中身に対して大きいので余分がヒラヒラして危ない。ある程度は上へ手繰り寄せて口紐で括れるんだけど、車体全体に回してしっかり縛れる長さの面ファスナーベルトがあると良かったなと。特に飛行機に預けるとき。係員さん持ちにくかったと思うんだ……。すみません。
・口を閉じられる嵩張らない買い物袋
 お土産は自転車を預けてから空港で、の方針は良かったんですが、機内持ち込みサイズの口を閉じられる袋を持っておらず、紙袋を手拭いで縛って閉じる羽目に。ファスナー付きの布のバッグか、風呂敷を持っておくべきでした(持って行った風呂敷、預け入れの時にヘルメットの緩衝材に使っちゃってた)

<あってよかったもの>
・大判撥水風呂敷
 部屋に自転車を入れるとき、お部屋や寝具を汚さないようカバーとして使ったり、雨宿りの時に自転車に被せて吹き込む雨からガードしたり。
 どちらも想定外の使い方でしたが、ぱっと出せて本当に助かりました。
・無地晒(手ぬぐいサイズ)
 遠慮なく使える無地の晒を数枚持っておいたので、汚れを気にせずガンガン使えて重宝しました。サドルの盗難防止カバーにも使用。
・靴の中敷き
 金属ペダルに換えてから、地下足袋で長く踏むとちょっと足の裏が痛い(笑) で、今回の旅用にフェルトのインソールを入れました。はさみで切れるので足袋型でも問題なし。
 わずか数ミリのフェルトでも効果は抜群で、非常に足裏が楽だったので、これは入れて良かったです。普段使いのほうにも入れよう。


おりたたみ自転車と沖縄行ってきた その4

2023年11月07日 | 自転車
 4日目。早くも最終日です。

 宿の部屋のカーテンを開けたら、昨夜まで居なかったはずのやたらでっかい船が目の前にドーン!
 
 これはもしや豪華客船というやつなのでは。
 家族に写真を送ったら「ダイヤモンドプリンセス?」と来たので、まっさかーと思いつつ調べたらなんと本当にそれでした。この日だけ那覇に来ていたらしい。
 帆船だったら速攻で港に走ってましたが、今回は時間も無いし、窓から眺めるだけにとどめました。しっかし初めて見たわ……ほんと移動する街ね。

 飛行機が午前の便なので(というか那覇小松便は一日一便しかない)、今日はとっとと空港へ行って荷物を預け、身軽になってから機内に持ち込める分だけお土産を買う作戦。今回はお土産物屋さんに全然立ち寄らなかったので。
 それでも少し荷物が増えていたので、最低限のものだけをショルダーバッグに入れて機内に持ち込み、バックパックは自転車と一緒に預入手荷物にすることに。規定重量以内なら荷物の個数制限なしなのが本当に有難いです。

 
 なお、バックパック+ショルダーバッグを肩に掛けてのライドはいささか無理があったため、この日はショルダーバッグのベルトを一度外してハンドルに巻き付け、即席のフロントバッグのようにして空港まで走りました。これ、すごく良かった。偶然ですがバッグの底がちょうどボトルケージに入れたボトルのところに当たり、ズレたり揺れたりしないんです。ハンドルの操作にもほぼ影響なし。長く走るとしんどくなるかもしれませんが、空港までの1桁km程度では全く問題なしでした。

 
 空港に着いたら、1日目と同じ場所で輪行の支度。飛行機に載せるときはあちこちをギッチリ縛ったり、ディレイラーやチェーンリングにカバーをつけたりと、普通に電車やバスに乗せて戴くより時間がかかります。で、かなり時間に余裕を見ていたんですが、……こう連日やってると流石に早くなりますねw だいぶ余裕でした。
 なお重量は自転車とバックパック合わせてちょうど20kg。ひー、こっちはギリギリすぎる。お茶買い込みすぎなくて良かった……w

 
 
 身軽になったら、あとは空港を満喫するだけ。四階の展望室から飛行機を眺めたり、お土産物屋さんを隅から隅まで巡ったり。
 年に3度も行っていると、さすがに「推し土産」も出来てきます。前回美味しかったのをもう一度、今度は違うフレーバーで買ってみたり、行くたび何か買ってしまう八重山みんさーの小物をデザイン違いで買ってみたり。
 今回は思い切って「島らっきょう」も買いました。土のついたのが空港で売ってるとは思わなかった。帰ってすぐ教えて戴いたとおり処理して戴きましたが最高に美味しかったです。
 買うのはりうぼうの紙袋に入るだけ。口を留めるバインダークリップを忘れましたが、手ぬぐいで縛って何とかしました(笑) 飛行機の荷物棚のなかで転げ出たりすると危険ですから、口は閉じておくのが鉄則です。次にやる時は口が閉められる袋を持って行くべきですね。学ぶことばかりだ……。

 
 搭乗。そして有難う沖縄、また来ます!

 
 って、これさっきまでいた宿のあたり、ダイヤモンドプリンセス……いますねw 普通のビルはもう判別できないのに……どんだけでかいんだ……。

 
 あとはまた快適な空の旅を楽しみ、あっという間に小松へ戻りました。毎回JTAさんには本当に心地よく過ごさせて戴いて、感謝しかないです。有難うございます。
 ちなみに、小松でも自転車は職員さんが手持ちで出口近くへ持ってきてくださいました。しかもパンプスの女性! 重いのに、本当有難うございます。台車を……使って……!w



 今回再確認したんですが、自転車で走ること自体が目的じゃないんですね、わたしの場合。目的はあくまでも景色や史跡などで、自転車は便利な交通手段。
 ただその便利さが他の何とも違うんです。
 スピードは(わたしの場合)徒歩よりやや速いくらいから、混雑した車道より速いくらいまで。速すぎず遅すぎず、なんともちょうどいい。
 道路脇や空や海との距離が近くて、仕切りがないから、風や草木の匂いも湿度も太陽の光も鳥や虫の声も全部ダイレクトに感じられる(もちろん雨も向かい風もですが……)。
 あっと思ったらすぐに止まって、じっくりと見たり、写真を撮ったり、方向転換も、くるっと回れ右して引き返すのも楽々。クルマじゃ出来ないですからね。
 積極的に迷い込むのが楽しい、古い集落の、軽自動車が一台やっと通れるくらいの細く曲がりくねった路地とか、レンタカーでは絶対にお邪魔できませんが、自転車なら大丈夫。もちろん車が来たら即刻自転車を降りて最大限避けて道を譲ります。
 旅の恥は掻き捨て、という言葉が好きじゃないんです。こちらにとっては旅先でも、そこにお住まいの方にとっては我がまち、大事な「いつもの場所」です。汚したり邪魔をしたりするなんてもってのほか。ゴミも全部持って帰る。使い捨ての旅行用品もきらい。
 騒音も排ガスも出さず、徒歩の次にお邪魔にならない(と思われる)小さな折り畳み自転車は、そういう意味でもぐっと気が楽でした。もっともゆいレールの中ではどうしても邪魔になってしまいましたが……。文句も言わず降り口をあけてくださった皆様、本当に有難うございました。
 
 そして矛盾するようですが、輪行! めっちゃ楽しい!
 自分の地元にあまり公共交通機関が発達してないので正直他人事だったんですが、すごい楽だし自由! 特に帰りをバスや電車にすると、自走より速いので(当たり前)、現地でゆっくり時間をとれるのが実に良いです。せっかく行って、慌しく走って帰るだけじゃ切ないですもん。
 おまけにわたしの場合、人生二度目の輪行が飛行機になったもんで、そのあとにバスや電車(モノレールですが)の輪行をしたら「えっ楽」「早い」という感覚になってしまい、ハードルがだだ下がり(笑) ほんとにたたんで袋に入れるだけでいいんだ!?ってなります。カバーも固定も要らない……楽……。
 でも飛行機も思ってたよりだいぶ楽でした。何より一度預けちゃったらあとは手ぶら! 身軽!(代わりに運んでくださるスタッフの方々本当に有難うございます)
 ハマりそうです。輪行旅……。


(その5:持ち物その他編へつづく)

おりたたみ自転車と沖縄行ってきた その3

2023年11月03日 | 自転車
 
 3日目です。
 
 さすがに昨日の疲れもあり、今日はゆっくりしようと決めていました。のんびり6時半ごろに起き出して、ホテルで軽めの朝ごはん。

 
 シンプルなビジネスホテルで観光客もそれほどいないのですが、ミミガーサシミがあって大喜び。さしみといっても内地のそれとは意味が違い、ミミガーサシミは下処理して茹でた豚耳の酢和えです。美味しいのよ~。
 白ご飯のほかにお粥もあったので迷わずそちらに(お粥大好き)。同じく大好きなアンダンスーやゴーヤーの甘酢漬け、チキナーなどもありまして、朝からホクホクです。ただ今日はこの後に予定があるので、量は少なめに。

 一度部屋に戻り、自転車の点検と荷物の組み直しをして出発。

 
 今日もまずは泊いゆまちへ。そう、昨日果たせなかった「焼き芋を戴く&おじちゃんにお礼を言う」ミッション完遂のためです。
 芋は焼き立て、おじちゃんも(たぶん自転車で)覚えててくださって感激。

 
 
 焼き芋の屋台って地元ではほとんど見ないので、こんなにまじまじと見せて戴いたの初めて。こうやって焼くんですね。そりゃ時間かかるわ。

 
 植え込みで寛いでたマヤグヮー(ネコチャン)。沖縄は至る所で外猫を見かけます。
 良いこととは言えませんが、猫に非はないのでな……。

 
 
 おじちゃんにお礼を言って、港沿いをちょっと走ってみます。これは龍の守る橋。フェンスも龍の胴体になってる!
 しばらく走りましたが、海の見えるところで座って食べられそうなところが見つからず。
 じゃあやっぱり埠頭でフェリー眺めながら戴こうか、とUターンしたら、戻る道でお弁当屋さん発見。

 
 
 ガラスケースには……単品売りの天ぷら!!
 矢も楯もたまらずイカをひとつ買いました。ほんとは全部食べてみたかったけど、さっきホテルでも食べたし、お芋もあるし、さすがに入りません。
 次回は絶対素泊まりにしてここにお弁当を買いに来ると決めました(笑)

 
 
 埠頭まで戻って、あつあつのお芋と天ぷらで朝食二回目。ウマーイ!!!
 のんびり食べているうちにフェリーの出航も見られました。汽笛の大きさにびっくり。

 
 いつか乗る側になるぞ。絶対。

 さて、お腹も満たされたので、本日の目的地その一へ。
 那覇市歴史博物館です。というか、ここが今回の訪沖の最大目的地。

 
 お察しください。(それはそれは美しい品々でした)
 
 ここで何と、琉球史の研究をしておられる方から、沖縄から内地へ移住した人々とその時期、どういう方向から調べていく方法があるかなどを伺うことが出来ました。
 うちの場合は内地移住後も色々あったようで、実家から攻める正攻法がとれないのですが、もうちょっと深掘り出来るかもしれない……!
 そしてどうやら同じ姓のお知り合いはとてもお酒を飲まれるとのこと……あれ、うちの父方の親族も揃ってうわばみなんですが、もしや(笑)
 お忙しいところをお時間割いてくださったO様、本当に有難うございました!

 お昼は久米の推しそば屋へ向かったのですが、待っていたのはなんと更地。どうも移転のため一時閉店中のようです。建物、古かったもんなー……。
 でも大丈夫。安定の味のお店がもう一軒近くにあり、ランチ営業もしているのを知っています。迷わずそちらへ方向転換して、無事、美味しい沖縄そばをいただけました。

 
 三食ここでもいいくらい美味しい。(※朝は営業されてません)

 
 午後の目的地へ向かう前に、近くのビルの脇にひっそりと建つ碑を見に行きました。
 台風で何か飛んできたのか、碑文が割れちゃってます……。今年の台風6号だけでも、きっとこんな被害が無数に出たんだろうな。穏やかで明るい島ですが、自然と人間の、絶え間なく、幾度も幾度も襲う危機を、必死で、そして逞しくしなやかに乗り越えて来たことを思わずにいられません。

 
 
 先人たちに思いを馳せながら、今度は国場川を渡り、少しばかり南下します。次の目的地は瀬長島。
 道なりに行けば瀬長へ出る……はずだったんですが、

 
 ここで間違えました。空港、空港とばかり思っていたら、331をまっすぐ行けばいいのに、わざわざ高架下のややっこしい交差点を越えて、ぐうっと空港内まで回り道してしまったんです。2.5㎞の上り基調の迂回けっこうしんどかったわw
 でもこれで明日の帰路の予習はバッチリ。なるほどここからこう入ればいいのね、と確認できたので、無駄ではありません(と言い張る)。

 
 そんなこんなで辿り着いた瀬長海中道路。この橋から見る那覇空港の離発着が、飛行機のフォルムが鳥に見えてすごく好きなんです。
 
 砂浜には哀愁漂うボートが一艘ぽつり。

 
 たまらん。

 下手すると橋の上で一時間平気で経ってしまうので、ゆるゆると島に向かいます。時計回りの一周道路から見る東シナ海は相変わらずの絶景。
 
 
 あの小さな島が何なのか未だに不明。岡波岩かなあ。

 
 再訪。ここに来たかった。
 前回はパイナップルジュースだったので、今度はマンゴーにしてみました。相変わらず果肉ごとミキサーに掛けましたドン!という感じで、ジュースというよりペースト。最っ高。
 
 
 あかん、寝る……w
 ウミカジテラスだけでもわんさとお店があるというのに、前回も今回もハンモックに吸い込まれてしまい、結局全然他に行けてません。
 次回は絶対一日ここで過ごす計画で来よう。

 そして今回ようやく気付いたのですが、島の北側にある駐車場のすぐ脇に、香炉を置いた拝所らしき場所がありました。戦前、この島は神の島であり、御嶽があったと聞きます。
 次回は島の過去にも思いを巡らしながら、ゆっくり歩いてみようと思います。


 さて、道を間違えた上にゆっくりしすぎて、帰りの時間が若干厳しくなってまいりました。しかも帰り道は上り基調。
 直接待ち合わせ場所に行くなら余裕がありますが、だいぶ汗をかいているからせめて拭きたいし、自転車は宿に置いていきたいし、なによりさすがに疲れが出てきているし。で、赤嶺まで走ってワープの術(又の名を輪行袋)を使用しました。持って行って良かった……。
 退勤時間帯にはまだ早かったはずですが、ゆいレールは思ったより混んでいました。自転車は大荷物置き場に置かせて戴けたものの、なにぶんドアの開く側も把握しておらず、降りるときに少し通路をあけて戴く必要がありました。心底申し訳なかった……。快く譲ってくださった皆様、本当に有難うございました(深々)
 こういうことにならんためにも時間と計画には余裕に余裕を持たないとダメですね。自戒。

 
 
 夜は友人とごはん! お酒を飲みたかったので、今晩は自転車は部屋でお留守番です(本当に気が楽……有難い)
 またしても目当ての店が閉店していて、偶然見つけて入った店でしたが大当たり。美味しい、そしてボリュームがすごい。

 
 観光で来たと伝えたら、なんとハブ酒をサービスしてくださいました。
 13種類だかの生薬入りとの表示。ハブ酒というよりハーブ酒の趣でしたが、さっぱりして薫り高くて美味しかったー!

 
 うっちん茶も初挑戦。これも美味しかった! 後味になんともいえない甘味のような香気がふんわりと残るんです。今回は完全ノーマークだったので、次回までに美味しいのを調べて行って買って帰ろう。

 帰りは歩けない距離ではありませんでしたが、大事をとってゆいレール。明日も朝から、そして今度は全ての荷物を背負って時間内に空港へ辿り着き輪行をしなくてはなりませんので。
 SUICA持ってきて本当に良かった。というかSUICA対応してくださってて本当助かりました……。ありがとうゆいレール。
 宿へ戻り、荷物を夜のうちにまとめ、朝は出発するだけにして、お風呂を戴いて早めに寝ました。

(その4へつづく)

おりたたみ自転車と沖縄行ってきた その2

2023年11月03日 | 自転車
 2日目。
 気が逸って5時半に起きたらまだ真っ暗。そうだ西は日の出が遅いんだった……(学習しろ・その2)
 ゆっくりと身支度をし、今日のルートを確認します。
 今回の目的の一つが、先祖が暮らしていた土地を訪れること。今年に入ってから判明したんですが、父方のルーツの一つがこの島にあり、姓と同じ地名が今も残っているというのです。それは行かねばなるまいよ。

 
 日の出を待って出発。まずは泊港をぐるりと回っていきます。こちらは泊いゆまち。

 
 駐車場ですごく雰囲気のいい焼き芋屋さんが炉に薪をくべているのに出くわし、声を掛けたら快く写真を撮らせてくださいました。が、朝早すぎてまだ焼けていなかったので、再訪を誓ってお別れ。

 
 
 なうら橋を渡ってからは適当に58号線に戻り、適当に北上。写真を撮りまくりながらなので時間がかかるかかる(笑)

 
 
 ほんとに石灰岩の島なんだよなあ。

 
 
 この「THE☆南国」な街路樹すき。

 
 朝は晴れ間も見えたんですが、雲行きはだんだん下り坂。そして第一目的地の北谷に着くころには結構しっかりめの雨が……。

 
 そんな中でもつい岩に惹かれてしまう。

 
 アラハビーチの屋根付き東屋?で雨宿りし、小降りになったあたりでアメリカンビレッジに向かいました。

 
 
 
 この感じは……マイアミとロス、そしてニューオーリンズ? いろんな雰囲気の建物が入り混じった、本当に異国の街でした。ぽつぽつと開店し始めていたカフェのお客さんも欧米やアフリカ系のお顔立ちが多く、聞こえてくるのもほぼ英語。
 
 
 
 懐かしい雰囲気で思いがけずくつろいでしまい、海辺でのんびり長めに休憩をとりました。
 今度はこの近くに一泊したいですね。お酒が飲めるように()

 小腹も満たされ、雨も上がってきたので、よいしょッと気合いを入れて再出発。
 ここからはしばらく登坂です。ヒルクライム勢からすれば何ということのない緩坂でしょうし、内地の山岳地帯に比べればごく短距離で終わるんですが、普段沖積平野のド平坦しか走らないヘボ脚にとっては十分なハードル。
 最初は机上で計画していた交差点から東へ折れようとしたんですが、目の前に出現した異様な急坂+先が見えない猛カーブに一瞬で計画を変更してもう少し北上、国体道路から北東へ進むことに。これが結果として正解で、ほぼ大通りだけを通り、名前のついた交差点で曲がり、迷わずに行けました。
 押し歩きはほとんどせずに頑張れたけど、まあなにしろ暑い! そりゃ地元はもう最高気温が20℃に達しないころ、こっちは熱帯夜で最高気温は29℃。暑いに決まってます……。こういうのは真冬にやるべきでしたね!w(※ただし北陸民にとっては冬も十分暑い、それが沖縄)

 
 
 ヘルメットにめっちゃ当たるんだ、このヒゲ根が(笑)

 
 また晴れて来た。嬉しいけど、暑い!
 そしてどうやら沖縄市に入ったようです。登坂も一旦落ち着き、あとはアップダウンはあるものの基本的には下り基調。しかしあまりの暑さに体力ゲージが一気に減って行きます。
 道沿いにコンビニがあるのを予め調べてあったので、補給には困らずに済みました。ボトルケージもう1つ欲しいな、やっぱ……。
 
 
 沖縄は少し大きい道路にはもれなく歩道が付いている印象で、那覇などの大都市部を離れれば歩行者も自転車もほぼおらず、楽ではあります。が、この路面。
 分かりにくいですが落ち葉だけでなく木の根も元気いっぱいで、至る所で舗装を持ち上げ、ガッタガタのボッコボコ(笑) 細いスリックタイヤだと相当辛そう。

 
 路肩はジャングル。そして降り注ぐ蝉の声。
 ほんっとうに地元と植生が100%違う。雑草も見慣れたものがひとつもないんです。生態系が全く違うんだなと改めて思い知りました。
 こんなクワズイモ科の何からしきもの、地元じゃ温室でしか見たことないよ……。

 
 
 川の姿も見慣れたものとまったく違う。橋がなかったら川って分かんないです、これ。比謝川っていうらしい。

 
 途中あちこちで見た標識。
 この陽射しと島中どこに居ても塩を含んだ強い風、そして時に台風。そりゃ傷みも早かろうと理解は出来ます、が、……なんもわかんない(笑)
 しゃーないので、こまめに地図を出してコンパスを出して確認しながら進みました。こういうとき、自転車は即座に止まれるのがいいですね。一人でクルマだと止めて確認するのも一苦労です。
 あ、今回はスマホの地図をほぼ使わず、全行程紙の地図帳+コンパスです。一度だけ、詳細地図のない地域で住宅街に迷い込んでしまい、幹線道路を探すのにグーグルマップを使いましたが、あとは全部アナログ。こっちのほうが自分には向いているようです。

 
 コンビニで細かく休憩を挟み、おにぎりと梅干しの駄菓子?的なものを補給。甘酸っぱくて、これライドの補給食にすごく良さそう。カロリーはないけど、疲れに効く味!

 
 ぱらつく雨をしのぎつつ、ようやく到着。
 観光客もほぼいない、ごく普通の町ですが、最初に先祖の姓と同じ地名の文字を見た時の感覚は言葉に出来ません。ここだ……ここが先祖の住んでいた間切なんだ……。

 
 ひとまずゆっくりと集落の中を走り、小学校を見て県道に出て、その辺りでどっと疲れが出たので(目的地に着けた安堵もあったと思う)、コンビニで尋ねて教えてもらったファミレスに入ってデザート休憩。
 空腹は感じていなかったんだけど、とにかく涼しいところで座りたかったので、ベリーソースつきのレアチーズケーキを選択。

 
 美味しかった……。普段甘いものってそれほど食べないんですが、運動の後の冷たくて甘いもの、ほんとうに沁みました。
 それにしても、島人が長袖やカーディガン姿で「めっきり涼しくなったねえ」と仰る時期に、わたしひとりノースリーブ汗だく顔真っ赤でさぞかし異様な風体だったと思いますが、優しく案内してくれた皆様、ほんっとうに有難うございました(深々と礼)
 ここで「帰りはもうバスで輪行する」と決めたため心に余裕が生まれました。いや、夕方すんごい雨予報だったもんで……。

 
 気力と一緒に何と天気も回復してくれて外に出ると見事な青空! なにしろ青が一番好きな餅、俄然元気になって再び県道を下り、予めマップで見ておいた近くのビーチに向かいます。

 
 途中で村の産ガーに立ち寄りました。道端に小さな看板が出てたので分かりましたが、見逃してたら行けなかったな……。市の指定史跡らしいです。(後で調べたら環境省の「沖縄県の代表的な湧水」一覧にも載っていました)
 カーは沖縄の言葉で「井戸・湧水」の意。単純に井戸を掘っても塩水が出てしまう可能性も高い石灰岩の島で、真水の湧水はかなり貴重だったはず。勝手な想像ですが、きっと上水道の整備前はここが集落の中心的な存在だったんではないでしょうか。急な斜面の急な石段を上り下りして水を汲み、洗い物をし、井戸端会議に花を咲かせるひとびとのなかに自分の先祖がいたのかも、この水で産水(ヤマトの産湯とはちょっと違うらしい)をつかったり、正月の若水として戴いたりしていたのかも、と思うと言語化できない気持ちになり、しばらくじっと濡れた石組みを見つめていました。(今も水神様が祀られ、拝みが行われている村の大切な場所ですし、作法を知りませんので立ち入りはしませんでした)

 それから再び県道に出て海へ。

 
 坂の下や家の間に海が見える瞬間の感激、何度味わっても最高です。それがこんな美しい海なら尚更。

 
 
 さすがに10月後半の平日の真昼間、ビーチはほぼ無人。
 ベンチが幾つか並んでいましたので1つお借りして休憩……のつもりが結局2時間近く滞在することに。

 
 
 海を見ているだけで飽きないんです。地元とは全く違う海の色、グラデーションが美しくて、変わって行く雲のかたちが楽しくて。

 
 ベンチに先ほど見つけたご当地ポテチを広げておやつタイム。ピリ辛で美味しかった!
 なんぼなんでも食べ過ぎ、というか普段だったら絶対こんなに入らないんですが、自転車こいでる時って無限にお腹すきません? わたしはすきます(笑) それでいて、食べてすぐ動いても徒歩やランニングみたいに脇腹が痛くなることもありません。自転車……不思議な交通手段……。

 
 心身ともに満たされたのでもう一度集落に戻り、昔からあまり変わっていないのだろう細い細い路地をくねくねと彷徨ってみます。こんなとこ自動車、ましてレンタカーでは絶対進入できないので、ほんとに自転車で良かった!

 
 すごいとこにめりこんでる石敢當。もうちょい下のほうが工事も楽だったんでは……と要らん心配をしてしまうけど、元は石碑でこの高さにあった、とか、なにか理由があるんでしょうか。
 右手前のおうちのは表札風タイプ。これはほんとによく見ます。新築のおうちでも、塀だけ新しくしたばかりのおうちでも、必ずきちんとつけてある。そしてバリエーションがすっごく豊か、というか同じ石同じフォントの石敢當を見なかったと思う……一軒一軒オーダーメイドなのかしら……。
 
 
 
 こちらも沖縄名物、何故かブロック塀に埋め込まれた水道メーター。
 詳しい理由は分かりませんが、路地を歩いていると本当にどのお家も道ギリギリにブロック塀や石垣を巡らしてあって、内地の家のように「道路から敷地へそのままアクセスできる部分」が極端に少ない。門くらいしかないんです。風除けのための塀が欠かせない、平坦地の少ない岩の島で、一軒でも多く建てるための工夫だと思います。で、敷地に入れないと検針員さんがたいへん……というので、一目でわかる塀に量水器を埋め込むようになったんじゃないか……と勝手に想像しています。

 
 
 ……………あかんやつやんな? これ。
 住宅地の草むらのそばで2回ほど見かけたんですが本当に定着しちゃってるのね……。ビニル手袋持ってたんで捕獲はしようと思えばできたんですが、その後どうすりゃいいの、で遠巻きにスルーしちゃった。ごめんなさい。
 コイツに関してはもう這い跡に触るだけでも危険と聞くし、在来種でもハブとか居ますし、毒草や、かぶれる植物もありますから、迂闊に素手で野のものに触らない、草むらに踏みこまない、が知らない土地での鉄則です。とか言いつつ、うっかり道路わき(すぐ後ろが熱帯雨林風ジャングル)で休んでたら蟻にめっちゃ噛まれましたが。痛かった;(蟻は逃がして自分もとっとと逃げました)

 
 すごい薄いシーサー。

 
 なんだろ、と思って写真だけ撮った赤い実。後で調べたらどうやら月桃のようです。かわいい。

 散策していたらまた空が暗くなってきました。雨雲レーダーでもそろそろ本降りの雨が来そう。

 
 というわけで、さっき見つけておいたバス停に向かい、ささっと自転車をたたんで待機。ほどなく来てくれたバスに乗って、あとは悠々と那覇まで戻りました。座ってるだけで何十kmでも移動できるって……すごいな……!(原始人並感想)
 またこのバスが安くてびっくり。ほぼ全区間乗ったのに千円て。もし「行けるとこまで自走、無理になったらタクシー呼ぼう」とか無謀な賭けに出てたら幾ら掛かってたんだろう……。

 それに車窓から眺める沖縄の街もすごくよかった。

 
 
 
 コザでは突然のド迫力壁画にたまげたり。

 
 難読がすぎる停留所名セルフクイズを楽しんだり。

 
 ……いや、ほんと読めん。

 
 行きの道中に思わず撮ったこれには負けるけど。なんぼなんでもそうはならんやろ!?
 あとで調べたら、勢理客は元々の地名(かな表記)に漢字を当て、そのあと更に発音が変わって行ったので字と音が一致してない、という説が見つかりました。なるほどなあ。
 しかし漢字を当てた時点ではまだヤマト風の発音だったとなると、今度はその由来や時期が気になります。薩摩侵攻の頃なんて、既にだいたい発音法則完成してたんかと思ってた。
 これはいずれまたOPAの5階あたりに籠って調べものの一日が必要ですな。
 
 そんなこんなで那覇まで楽々送っていただき、輪行解除して即推し居酒屋へ。宿までも自走なのでお酒はいただかず、定食で。

 
 ゆし豆腐定食。ほんっと美味しかったです! 絶対この日じゃなきゃ入らないボリュームだったけど!w
 宿に戻ってからは大浴場で汗と疲れを流し(なんと誰も居なくて貸し切りでした)、のんびり就寝。いい日でした。

 
 この日の総走行距離(自走)。途中で撮ったスクショなので実際はこれにもう5㎞くらいプラスされてるはず。(バスに乗る直前にスクショ撮るの忘れた)

 アップダウン+知らない土地+ガタガタ歩道メイン=楽しく走れる距離は(わたしの場合)平坦の半分から2/3程度だな、と実感。
 これ以上頑張ると、疲れてしまってせっかくの景色や文字も頭に入らないし、時間も食ってしまうので、十分に観光に時間を取れないのです。疲れが残ると翌日以降の計画にも影響してしまうし。
 行先を絞って、そのぶん気に入った場所でゆっくりと寛いで過ごす。土地の日常の中にお邪魔させて戴く。そういう過ごし方が最高に好きだなと再確認した日でした。

(その3につづく)