みちのくの放浪子

九州人の東北紀行

和平公園の鳥や獣や子供達

2018年08月02日 | 俳句日記

和平公園の国立博物館正面で記念撮影中

筆者は、カメラを向ける先生の後ろから
盗み撮りをしてしまった。
先生のカメラのレンズを見ずに、私の方
を見ている子雀もいたようだ。

申し訳ない事をした。
しかし、洋の東西を問わず子雀達の笑顔
はまろく、生命に溢れている。
公園に遊ぶ子雀達は皆可愛らしかった。

その場を離れ、仲間のもとへ戻ろうと石
段を下りると、何やらか細い鳥の声が聞
こえてくる。


足下の雛鳥と目が合った。
巣から落ちてしまったのであろう、樹上
を見上げていると親鳥が降りて来た。


何度も上がったり降りたりしている。
最も近くに降りたところで姿を捉えた。
目白に似ているが嘴が違う。
居ても立っても居られない様子だ。


義を見てせざるは勇無きなり。
件の雛を掌にそっと載せると、門衛さん
の処に持って行った。
あとはカタコトの英会話だ。

筆談をすれば速かったのだろうが、手は
塞がっている。
先さまも英語は苦手らしく、同僚が日本
語を解する年配の上司を呼んで来た。

彼は鳥獣保護区になっている公園の管理
事務所に、雛を持って行ってくれた。
落ちていた場所は詳しく伝えたから、親
鳥の元へ帰れたんじゃないかなぁ⁉︎

ここには、大型のリスや


珍しい鳥がすぐそこまで近付いて来る。


餌を与えるのも許されているらしい。


本省人と外省人の血塗られた歴史遺産で
あるこの公園で、自由な縄文人の自然観
が育まれていることが嬉しかった。
和平が継続することを平和と言う。

〈殊更に 主義を翳せば 暑気中り〉放浪子
季語・暑気中り(夏)

6月4日のこの日は、台湾軍の年次演習
の最中であった。
中共は、一つの中国を主張して蔡英文政
権を非難した。
ポンペオ米国務長官は「我々は天安門の
悲劇を忘れない」とやり返した。
天安門から29年目のその日であった。

8月2日〔木〕晴れ 午後夕立あり
蕪村の句に、
《夕立や 草葉を掴む むら雀》蕪村
がある。

激しい突風と雨粒に茎を掴んで耐えてい
るのだろう。
蝉もまたそうなのか?
過ぎた今は、雀も目白も蝉も一斉に夏空
に向かって鳴き始めた。
立秋まであと5日。