"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

“地震直後の津波対策について”

2011-07-24 07:08:09 | 日記

「到知」メールマガジンより転載させて頂きます。

東日本大震災において、岩手県釜石の小・中学校では、
学校管理下になかった5人を除く 児童・生徒約3,000人が全員無事でした。

「釜石の奇跡」の立役者、片田さんのお話です。

大変参考になります。

是非ご覧下さい。 



   「釜石を救った教え “津波てんでんこ”」
       
       
     片田敏孝(群馬大学大学院教授) 

        
        『致知』2011年8月号
       「釜石の奇跡は、かくて起こった」の記事より
   
http://www.chichi.co.jp/monthly/201108_pickup.html#pick3

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 釜石市内の小・中学校での防災教育は、
 年間五時間から十数時間行ったが、
 子供たちに教えたことを彼らの中だけで完結させてしまうと、
 家庭や地域へと広まってはいかない。
 
 そこで私は授業の最後に次のことを問い掛けた。
 
 
 「君たちは先生が教えてきたとおり、
   学校で地震に遭えば絶対に逃げてくれると思う。
   だけど、君たちが逃げた後に、
   お父さんやお母さんはどうするだろう?」


 すると、子供たちの表情は一斉に曇る。

 お父さんやお母さんは自分のことを大事に思うがゆえに、
 学校まで自分を迎えに来るであろうこと、
 そしてその帰結がどうなるかが想像できるからである。


 私は続けてこう話をした。
 
 
 「きょう家に帰ったら、お父さんやお母さんに
  君たちが教えてあげるんだ。
  
  『いざという時は、僕は必ず逃げるから、
   お父さんやお母さんも必ず逃げてほしい』
   
  と。そのことを心から信じてくれるまでちゃんと伝えるんだ」

  
 その日は授業参観日だったため、
 子供たちだけがいる場でそう言い聞かせた一方、
 保護者が集まっている場所へも行き、次のように話をした。


「私が行った授業を踏まえ、子供たちはきょう、
“いざという時は、僕は必ず逃げるから、
 お父さんやお母さんも必ず逃げてね”と一所懸命に言うと思う。

 あの子たちは、お父さんお母さんが、
 自分のことを心配してくれるがゆえに
 命を落としてしまいはしないかと心配している。
 
 でも皆さんも、子供たちが絶対に逃げてくれると
 信用できないと、自分一人で逃げるという決断が
 なかなかできないだろう。
 
 だから、その確信が持てるまで、
 きょうは十分話し合ってほしい」


 そして最後にこんな話をした。


「東北地方には“津波てんでんこ”という言い伝えがある。
 津波がきたら、てんでんばらばらに逃げないと
 家族や地域が全滅してしまうという教訓だ。

 しかし、これを本当に実行できるだろうか。
 
 私にも娘が一人いるが、例えば地震がきて
 娘が瓦礫の下敷きになっていたとしたら、
 たとえ津波がくることが分かっていたとしても、
 たぶん私は逃げないと思う。

 どう考えても逃げることなどできない。

 にもかかわらず、先人はなぜこんな言葉を
 残してくれたのだろう。
 
 私はその真意を考えた。
 
 
 おそらくこの言葉には、津波襲来のたびに、
 家族の絆がかえって一家の滅亡を導くという
 不幸な結果が繰り返されてきたことが背景にある。
 
 その苦渋に満ちた思いとともに
 我々の先人が残してくれたのが、
 “津波てんでんこ”という言葉ではないか。

 その意味するところは、老いも若きも、
 一人ひとりが自分の命に責任を持てということ。
 
 そしていま一つの意味は、家族同士が
 お互いに信じ合っていることが
 大事だということではないだろうか。


 子供は、お母さんは
 必ず後からちゃんと迎えに来てくれると、
 お母さんを信頼して逃げる。
 
 一方、お母さんは、子供を迎えに行きたいが、
 我が子は絶対逃げてくれているという信頼のもと、
 勇気を持って逃げる。
 
 これは家族がお互いに信用し合っていなければできない。
 
 “津波てんでんこ”とは、
 自分の命に責任を持つということだけではなく、
 それを家族が信じ合っている。
 そんな家庭を築いておけ、という意味ではないだろうか」


 今回の震災で、釜石では市全体で
 約千三百人が亡くなったが、
 学校の管理下になかった五人を除いては
 全員が生き残ってくれた。
 
 さらにその三千人の小・中学生の親を調べてみると、
 亡くなったのは四十人程度で、
 全体から見ても少ない数となった。
 
 これは子供を通じて行った
 親や地域への防災教育の取り組みや
 “津波てんでんこ”の話が
 うまく伝わった結果ではないかと感じている。


 

 “老いも若きも、 一人ひとりが自分の命に責任を持てということ。”
 
 “子供は、お母さんは必ず後からちゃんと迎えに来てくれると、お母さんを信頼して逃げる。”
 
 “お母さんは、子供を迎えに行きたいが、我が子は絶対逃げてくれているという信頼のもと、勇気を持って逃げる。”
 
 “これは家族がお互いに信用し合っていなければできない。”
 
 “津波てんでんこ”とは、 自分の命に責任を持つということだけではなく、 それを家族が信じ合っている。
  そんな家庭を築いておけ、という意味ではないだろうか”

  

 子供の安否がわからない状態で親が逃げる、ということは究極の選択だと思います。

 そして、それは家族が本当に心の底から信じあえる関係でなければ出来ないことですね。

 究極の選択、家族の信頼関係・・・

 そこまで考え抜いて、準備をして来られた片田さん、奇跡はこのようにしてなったのですね。

 

 片田さんのお話は、他にも、

 “前例にとらわれない”(避難場所はここ、という固定観念を捨てる)

 “皆に率先して逃げる”(そうすれば他の人も一緒に逃げる)等

  極限状況でこそ役に立つ言葉がたくさん詰まっています。 


“米国、いよいよデフォルトか?”

2011-07-24 06:06:06 | 日記

米国債務問題、いよいよ荒れ模様になって来ました。

この日記でも何度か触れさせて頂いています。

http://blog.goo.ne.jp/tera-3/e/3667666fbe7354496477d3bd2d7e980e

5月に上限に達してしまった米国政府債務、上限引上げを行わなければ、8月2日には、資金ショートでデフォルトということになります。

手続き面を踏まえて逆算をすると、ウルトラCでもない限り(オバマさんが勝手に上限を上げてしまうという話も一時出ていました)、今週末がその期限となっています。

その土壇場になって、なんと交渉相手である共和党のベイナー下院議長が、この協議から離脱してしまったのです。


米下院議長が債務引き上げ協議離脱、交渉は継続へ

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-22337620110722

2011年 07月 23日 08:34 JST
 
[ワシントン 22日 ロイター] オバマ米大統領は22日、共和党のベイナー下院議長が連邦債務上限引き上げに向けた交渉の場から退いたとして、議長を激しく批判した。 
 

 大統領は自身が提示した案を「非常に公平」だったとして、ベイナー議長が交渉の場を離れる理由は理解し難いと述べた。

  その上で、23日にホワイトハウスに議会指導部らを召集し、交渉を続ける方針を示した。

大統領はベイナー議長のほか、民主党のリード上院院内総務、共和党のマコネル上院院内総務、民主党のペロシ下院院内総務を召集し、米東部時間23日午前11時(日本時間24日午前零時)からホワイトハウスで会合を開く予定。

大統領はこれら議会指導者は「どうやってデフォルト(債務不履行)を回避するのか、私に説明しなければならない」とした。

また、大統領は、米国がデフォルト(債務不履行)に陥ることはないと確信しているとも述べた。


上記記事で触れている23日のホワイトハウスでの会合も、進展なく50分で終わってしまいました。

http://www.reuters.com/article/2011/07/23/usa-debt-wallstreet-idUSN1E76L1Y220110723

ここにも書いているように、アジアのマーケットが開く前、米国の日曜日夕方までに何らかの合意がなければ、月曜日以降のマーケットは大荒れということになるでしょう。

 

先週、欧州では、ギリシャのデフォルトを防ぐための合意がなされたため、週末にかけてマーケットは大きく上昇しました。

私自身は、ただ先延ばしにしただけで、実態は全然変わっていないのに、なんでこんなに上がるんだろう、と思って見ていましたが、

米国のデフォルトの話になれば、その分余計に欧州での影響も大きくなるでしょう。

ギリシャの件では、格付業者が、いったんギリシャを“制限的なデフォルト”扱いにし、新しい債権が出た後それを解くと言っていますが、出来レースのようなこのやり方も、米国がデフォルトになった場合には、裏目になるのではないかと思います。

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-22337920110722

共和党は、最終的にオバマさんが増税の件で妥協すると思って勝負しているのかも知れませんが、

先日も書きましたように、自分の国のデフォルトを人質に取ってチキンレースをするのは間違っていると思います。

 

当然、日本にも大きな影響をもたらすでしょう。

常識的に考えれば、目先は円の急騰(ドルの急落)、株価の大幅な値下がりですね。

ゆくゆくは、これも何度か触れていますように預金封鎖含めた選択肢が取られる可能性もあると思います。

http://blog.goo.ne.jp/tera-3/e/6e69d624a823105a8d2e6a62909992fb

 

今回は、土壇場で、間に合うのかも知れません。

しかし、私自身は、もういいのかな、と思っています。

というのは、財政危機は、今や、欧米日本含めたグローバルな構造問題となっているからです。

小手先でなんとかその場をしのいでも、次には更に問題が大きくなってまた現れて来ます。

どう転んでも資本主義は、どこかで一度(?)崩壊するのだと思っています。


“やはり『スケープビーフ』だと思います”

2011-07-23 03:50:49 | 日記

週刊ダイヤモンドのネット記事よりです。

ジャーナリストの上杉隆さんが書いていらっしゃいます。
是非、本文をお読み下さい。
 
 
 
“スケープビーフ”、これは上杉さんの造語ですが、私も全くその通りだと思います。
 
今は、この件でマスコミも大騒ぎになっていますが、やはり、
「何をいまさら」というのが、私の印象でもあります。
そして稲わらのことだけがクローズアップされて報道されていることに違和感を感じます。
 
食物連鎖により、土、空気、動物のえさ、動物が、危険なことは最初から分かっていたことですよね。
なので、今、危険なのは、稲わらやそれを食べた牛だけではない筈です。
稲わらに放射線がついたということは、その近辺の色々な場所に放射線がついているということでしょう。
 
 
そして、基準を超えている牛がいるということは、近くで取れた作物や動物を食べる人も同じ状況である、
もしくは、同じ状況になる可能性があるということだと思います。
なので、今騒ぐべきは、そこに住む人々の健康についてのはずです。
 
 
しかし、そうすると、やはり避難区域をどうするとか、補償の問題になるからなのでしょう。
そこに目を向けさせないように、“スケープビーフ”になっているということなのだと思います。
 
 
“風評被害”という言葉を連発し、そこの食べ物を食べようと農水省やマスコミが音頭を取っていることが、いかにばかげたことなのか、というがわかります。
 
 
そういう意味では、あまりにも遅かったですが、以前より、より食物に気をつけるようになること、また、気をつける人を非難するような流れはさすがになくなっていくでしょうから、以前よりはましであるということは言えるのかも知れません。
 
しかし、政府も認めているとおり、稲わらに放射線がついたのは、福島原発の爆発直後なのですよね。
 
やはり、政府に頼らず自分で判断し、行動することの大切さを痛感します。 


“エネルギー政策を考える上で不可欠なこと”

2011-07-23 03:48:27 | 日記

「あなたは今、菅首相が『脱原発解散』を行ったら、どの党に票を入れますか?」

 
脱原発、その流れはいいのでしょうが、その理由で、民主党に票を入れるでしょうか。
 
一方の自民党、先日、中長期政策を発表しました。
エネルギー政策については、安全対策を強化した上で“既存原発を当面維持する方針”としています。
 
省エネ推進、火力発電の効率化、並びに、太陽光など再生可能エネルギーの促進を掲げていますが、
再生可能エネルギーで“ただちに原子力による発電分をカバーすることは極めて難しい”と表現しています。
 
 
気をつけなくてはならないことがあります。
 
それは、『脱原発』、『原発維持』を主張するどちら側にも、様々な人がいるということです。
 
菅さん、ご存知のように唐突にストレステストを発表しました。
 
それまでは、玄海原発の再稼働を現地にお願いしに行った海江田通産大臣をサポートしていました。
 
結果、海江田さんは、はしごを外される格好になりました。
 
菅さんが急に何かを言い出すのはこの件だけではありません。
 
しかし、この件で急に方向転換したということは、だれかがストレステストの提案を菅さんにしたということでしょう。
 
一体、だれが提案したのか?
 
20日、高橋外務副大臣はナイズ国務副長官と会談しています。
 
その際、ナイズさんは、菅首相が表明した『脱原発』方針について、「日本の原発(の一部)が止まっている中で、将来のエネルギー政策をどうするのか」と説明を求めています。
なので、ストレステストの話は、多分、米国発ではないのでしょう。
 
日本がダメになることを望んでいる人たちからの提案ではないか、という話が出ています。
 
菅さんの資金管理団体が、拉致事件容疑者家族が所属する政治関係団体に多額の献金をしていたという問題が出ています。
税金を使って、拉致をサポートしているようなものだと思います。
 
そもそも献金とは、第三者が政治家を応援するために出資するということではなかったでしょうか。
 それとは全く逆の話しでもあり、前代未聞です。
 
なのに、大々的に取り上げない大手マスコミ、何か事情でもあるのかと勘ぐりたくなります。
菅さんは、拉致実行犯の釈放嘆願書に署名したこともあります。ちなみに、菅さんは、現在、拉致問題対策本部長です。
 
菅さんが、ストレステストを決めたのも、日本がエネルギー政策で困り、国力が衰退していることを望んでいる人たちの声を反映しているのではないか、という可能性があると思っています。
 
一方の自民党、所謂『原子力村』を作った方々ですね。
 
なので、仮に今、自民党が政権を取り返すと、過去の色々なウミがきちんと表に出てくるのかどうか、そして方向転換が出来るのかどうかという懸念を感じてしまいます。
 
自民党の中には、日本のエネルギー政策、そして防衛政策について真剣に考えている方もいるでしょう。
その結果として原発推進を考えている方もいるでしょう。
真剣に日本の将来を考えている方々の声は、しっかり聞かなければならないと思います。
 
私自身は、やはり日本は、原発から離れていくべきだと思っています。
 
しかし、それをどのようなスピードで行うのかということについては、まだ結論が出ていません。
というのも、それを判断するためのデータがないからです。
 
判断するためには、現在の発電状況、キャパシティ、今後の見通し等、正確なデータがあることが不可欠です。
それはどこかにあるのでしょうが、納得の行く形で今まで公表されたことはありません。
 
そして、何とか停電は避けたいと、国民が、まさに身を削りながら節電を実施している時に、
「電力は余っているので、関西にも回したい」という発言が東京電力の新社長から出て来たりします。
かと言って、では、節電方針を変えてもいいという話が出て来ないのもおかしな話です。
 
一体なにが本当なのかよくわからない、ただ国民が翻弄されているということだと思います。
 
私は、先の発言は、『埋蔵電力』のことが議論され、「なぜ、電力会社はそうした企業からもっと電力を買わないのか?買えば充分足りるではないか。」
 
そしてその延長線として、「発電と配電を分離して、売電を自由化すればいいではないか」という流れになることを懸念してのことではないかと思っています。
 
プラス、関西の電力が足りないということをアピールし、協力的でない橋下知事はけしからん、という流れが出来ることを意識したものではないかと思っています。
 
 
正確なデータが出てこないことには、現状の判断、そしてこれからのエネルギー政策を論じることは出来ません。
国民は、電力会社や政府の発言に振り回され続けることになります。
 
もちろん、そのデータには、『埋蔵電力』についての正確なデータも必要です。
 
未だに隠蔽体質があるとすれば、まず最初に電力会社の解体、国営化を行うことは不可欠だと思います。
 
 
尚、思いつきのストレステストは困りますが、福島の事故を受けて、新しい基準作りを早急に作ることも最重要だと思います。
 
そして、その基準をクリア出来ずに、再稼働することはあり得ないでしょう。
 
玄海原発におけるゴタゴタは、原発推進派からの圧力や補助金への期待等があったのでしょうが、海江田さんや自治体の動きはやはり拙速だったのだと思います。
  


“リチャード・ボイラン博士の地震警告について”

2011-07-23 03:30:30 | 日記

米国のリチャードボイラン博士という方が、今週末の日本での地震発生を予知しています。

 
要約
7月23-25日の間に、日本でマグニチュード9.5の巨大地震が発生する。
これは311の5倍規模の強さで、津波の規模も大きくなる。
特に日本時間で24日晩から25日にかけての可能性が高い。
震源地は、南三陸から東の太平洋沖100キロ地点で、仙台から北東60キロ地点。
南三陸は、女川原発から北に25キロの場所にあり、女川原発も危険である。
震源地から南西320キロの東京も、311より大きな被害が想定される。
★追加:メールして直接ご本人に伺いましたところ、日本時間で24日11PM~25日1AMの可能性が高いとの返事を頂きました。 
 
 
私は、予知という現象自体はあると思っています。
本来、そうした能力は、だれにでもあるのだと考えています。
地震の前に動物たちが示すという様々な行動、そうした能力は人にもあるはずだと思います。
 
ただ、私自身は、特に日時と場所を具体的に限定した予知がそのまま当たるという可能性は、非常に低いと思っています。
(当たる場合は、むしろ人為的なものと考えた方がいいのかも知れません)
 
状況も人の無意識もどんどん変わっていくからということもあると思います。
予知、それは無数にある未来の可能性の一つに過ぎないのだと思います。
 
一番パワフルなのは、“今、この瞬間”なのでしょう。
今の自分の思いや行動が、未来を変え、時には過去まで変えてしまうのだと思っています。
 
なので、私自身はこの予言も当たるとは考えていません。
 
しかし、このような震災が、今後様々な場所、タイミングで起きてくる可能性は高いと思っています。
そしてそれは、やはりいつどこで起こるのかわからないものだと思います。
 
日本は、複数のプレートの交差点に位置しています。
大きなものを含めた地震が今後も起きることは、ある意味、日本人として覚悟しておかなければならないことなのでしょう。
そして、『想定』しておかなければならないものなのでしょう。
 
日本には、東日本大震災、阪神大震災含めた、たくさんの教訓があります。
 
今、自分はどこにいるのか、地震が起きた時にどういったアクションを取るのか、という、
“頭の中でのシュミレーション”も、普段から心がけておいた方がいいのでしょう。
 
防災用備えの確認もたびたび行っておくのはいいことですね。
後日、フォローアップしました。こちらもご覧ください。
 


“歌舞伎町のジャンヌダルクと呼ばれたホテル支配人”

2011-07-22 03:37:16 | 日記

ダイヤモンド社、オンラインの記事です。
是非、本文をお読み下さい。
三輪康子支配人、この方の肉声や心がダイレクトに伝わって来るような文章です。
 
 
 
“私がまず始めたのは、クレーム対応はすべて自分が受け持つことでした。”
 
簡単に書いていらっしゃいますが、これは並大抵の覚悟では出来ないことだと思います。
 
 
 クレーム対応の専門家からは、こう言われます。
「一番の責任者が最初に出ていっちゃダメだ」”
 
 
通常はマネジャークラスが出て行くのではないでしょうか。
いきなり支配人が出て行くと、そこで解決出来ない時、もう後がありません。
 
 
“一番大変な仕事は上の者がやる。その背中を見ているからこそ、部下がついてくる。とてもシンプルなリーダーシップの法則だと思います。”
 
確かにシンプルなリーダーシップの法則です。
しかし、それを知ることと、実行することの間には、天と地ほどの差があるでしょう。
 
 
 
“「お客様のお間違いではありませんか? 当ホテルには盗みを働く者などただの一人もおりません」”
 
“「お、お前、客とガイジンどっちを信じるんだよ!」
  私は即座にこう言います。
「もちろん、スタッフです。お客様。もしお疑いのようでしたら警察をお呼びください」”
 
 
クレームするお客様には、それこそ様々な方がいるでしょう。
そうした中で、目の前で声を上げているお客様より、自分のスタッフを信じている、と果たして言い切れるでしょうか。
強烈な覚悟だと思います。
 
 
“日本一は私ではありません。スタッフたちが日本一なんです。”
 
言葉と行動が一致している方の言霊には、強く人を感動させる力があります。
 
 
突然の労働基準監督署の訪問。
“「支配人は悪くありません! 私たちは好きで働いているんです」
「どうか支配人を、責めないでください。お願いします」
  なかには涙を流して、お役人に訴えた人もいたといいます。”
 
“「上司を訴えるために、労基署に押しかける人はいても、上司を守るために、労基署にやってきた人は前代未聞」
  お役人は、のちに私にそう言うと、ため息まじりにこう言葉を継ぎました。

「いや〜、三輪さん。愛されていますね」

  私は泣きました。”
 
 
“身体を張ってスタッフたちを守っていたはずが、いつの間にか身体を張って守られる側にいたのです。
私はつくづくとこの幸せをかみしめました。”
 
 
仕事に対するコミットメント、情熱、そして、スタッフに対する心配り、
 
先の松下幸之助さんから感じたものと同種のエネルギー、そして清冽さを感じます。
 


“リーダーとは、松下幸之助さんの叱り方”

2011-07-22 03:35:00 | 日記

『到知』(http://www.chichi.co.jp/monthly/201108_pickup.html)、メルマガからの転載です。

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   「松下幸之助氏の叱り方」
       
       
         後藤清一(三洋電機相談役)

        『致知』1989年1月号
         特集「リーダーは悪評を乗り越える

                ※肩書きは掲載当時

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私が松下の大将(松下幸之助氏)のところへ
入れてもらったのは、
大正十年、満十五歳の時です。

昭和三十六年に三洋の本社常務として
移籍するまでの四十年間は現場一筋でした。

当時の私は、本当に跳ねっ返りでしたからね。

仕事に対するヤル気はあったのですが、
理不尽なことも多くて、職工、住み込みのぼんさん、
新聞売り、出前持ち、大阪市役所の給仕などを
転々としていたんです。


(インタビュアー:転々とされる中で、松下幸之助さんと出会われた)


うん、出会いですなあ。松下といったって、
まだ大将の家と作業場が一緒になっているような
町工場のころですからね。


「大将使うてえな」といったら、
「えらい可愛らしいぼんさんやな。ほな明日からおいで」
といわれましてね。

ところが、仕事させてもらってびっくりした。

木材や鉄板を切ったり、穴開けたり、
曲げたり叩いたりするでしょう。

これ、家でね、柱やら襖に穴開けたりしたら
「いたずらすんな」って殴られるのがオチですわ。

工場で同じことやったら、ようやったと褒めてくれて
給金までくれよる。
こんな仕事が世間にあるということが驚異でした。

自分にとっては遊んでいるようなもんです。
当時は朝七時から晩七時までの十二時間、
休みは毎月一日と十五日の二日間でしたが、
もう楽しく喉鳴らして仕事に行きましたな。


(インタビュアー:“好き”ということは、大きいですね)


仕事は好きにならねばいけませんな。
私の場合はたまたまでしたけど、
後に、このことが大きな差になってきます。


そんなある日、先輩の職工が労働組合を作りよった。
賃上げの要求出すから、みなでストライキを打つというんですな。
私は、休みでも好きで仕事をやっとるから、
嫌やといったんですが、
この時の松下の大将の対応がまた素晴らしかった。


大将はもともと体が弱かったんです。
三日勤めたら一日休みをとらんならんような、
やせた役者みたいな男前でした。
その人が、烈火のごとく怒りましてね。


「賃上げの要求を出して、わしが聞かなんだら、
  ストライキを打たれても仕方がない。
  それを、ストライキを打ってから要求書を出すとは何事か。
  筋が違う!」
  
  
いいましてな。かなりもめたけど、
結局、全員解雇してしまった。
頑として、信念と理念を曲げません。


あの優男(やさおとこ)然とした人が、
あれだけの勇気があるとはね、
子供心にも偉い人だと思いましたな。


しかも、よう人情の機微を押さえておられる。
後に、私が工場長をしていた時に、工場の余剰金を
工員慰労のために使い、報告が遅れたことがありましてな。


その話が別のところから、先に大将の耳に入ってしまった。


しもうた! と思っても遅い。
すぐさま家に呼ばれた。夜十時ごろでしたな。

松下の大将は赤々と燃えているストーブを囲んで
親戚の人と何やら話をしておられたが、
私の姿を見ると烈火のごとく怒鳴り始めた。

火かき棒で、そのストーブをバンバン
叩きながらやるわけです。

あまりの凄まじさに見兼ねて、親戚の人が止めに
入ってもやめません。
私は貧血を起こして倒れてしまいましたよ(笑)。


こういう叱り方をしたら、
こいつはこうなるといった作為は全くありません。


全身全霊、叱りつける。


これは骨身に染みますな。


しかしね、この後が違うんですな。
ひん曲がった火かき棒をぬっと出して、


「これを真っすぐにしてから帰れ」。


私がそれを直すと、


「やっぱり後藤クンはうまいもんやなあ」


との一言がつく。


外に出ると秘書課長が待っていて、
私を送ってくれたんです。

で、私の女房を路地に呼び出して、
ひょっとして自殺せんとも限らんから、
夜通し目を放さんように、と耳打ちしたそうです。


しかも、翌日の朝七時、始業前に事務所の電話が鴨り、
出てみると大将です。


「ああ、後藤君か、別に用事ないねん。
 気持ちようやってるか。
 そうか、そらあ結構や」
 
 
といって、すぐ電話が切れた。
心なしか、せっかちな声が優しい。

これで昨夜以来のモヤモヤしていた気持ちが
素っ飛んでしまいました(笑)。

────────────────────────────────────(以上)


“こういう叱り方をしたら、
こいつはこうなるといった作為は全くありません。”

“全身全霊、叱りつける。”

そのあまりの剣幕に、当時工場長だった後藤さんは、貧血を起こして倒れてしまいます。

ある意味、叱る方に、とてつもなく大きな情熱、そして覚悟がなければ出来ないことだと思います。



そうして、さんざん叩いて曲げてしまった火かき棒を、後藤さんに渡して、

“「これを真っすぐにしてから帰れ」”

“「やっぱり後藤クンはうまいもんやなあ」”

一体どのタイミングで、火かき棒を渡して、褒めることを思いついたのだろう、と思います。(笑)
当然、松下さんは、後藤さんが、こうした作業に秀でており、大好きだということもご存知ですよね。


車で送る手配、奥さまへの耳打ち、翌日の電話・・・。

“夜通し目を放さんように”という耳打ちで、全ての事情を知ることが出来た奥様の心も、ある意味救われたのではないでしょうか。


一生に一度あるかないような出来事・・・。

しかしこれは、松下さんにとっては、ごく日常の出来事だったのでしょう。

とてつもなく大きな器を持った経営者、指導者だったのだと、あらためて思い知らされるエピソードです。


“なでしこ快挙の陰に隠れた米国のフェアネス精神”

2011-07-21 03:41:25 | 日記

ダイヤモンド社ビジネス情報サイトより、前参議院議員田村耕太郎さんの記事です。

タイトルは、“なでしこ快挙の陰に隠れたアメリカの負けっぷりの良さとフェアネスの精神
〜日本称賛を続けた米メディア ”です。

少し長い記事ですので直接ご覧下さい。素晴らしい内容だと思います。

http://diamond.jp/articles/-/13194

 

“「なんてことでしょう。大野は完全なオンサイドだった。これはあり得ない審判のミスだ。審判は止めるべきではなかった」”

 

後半の大切な場面。大野選手が絶妙なタイミングで飛び出してボールを受けようとした瞬間、オフサイドの判定となりました。

完全なフリーでしたので得点の可能性が高い場面、大変悔しい判定でした。

ただ、上記「」は、日本の解説者のコメントではなく、アメリカの放送局解説者の方のものです。

 

この記事を書かれた田村さんは、女子W杯決勝をアメリカ放送(ESPN:スポーツ専門局)で聞いていました。

田村さんがアメリカで生活している中で感じていたフェアネス精神を、W杯決勝の中継からも強く感じ、その内容に感動したという趣旨の記事なのです。

 

実は私も、スペインのTVでサッカー中継が入らなかったので、PCの時々止まる画面で(笑)応援していましたが、

私の聞いた中継でも、英語解説者が、ビデオを見ながら審判の判定についてクレームしていました。

 

ちなみに、この場面、男子サッカーでは、両手をあげて猛烈な抗議をするでしょう。

しかし、大野選手は、審判の判定を受け入れ、走って自陣に戻って行きました。

とてもすがすがしく感じた場面です。

 

“鮫島選手が元東電所属であることも紹介し、「彼女は練習どころではなかったはずだ。しかし今、祖国復興の希望を背負い懸命にプレーしている」”

“「後半は日本時間では日の出の時間になる。後半は日の出る国が上がってくる」”

“後半終了9分前に宮間選手が根性の同点弾を入れたシーンだ。傷心のためか、アメリカの解説者は一瞬言葉を失う。しかし、その後アメリカの解説者はそれを激賞していたのだ。

「最後まであきらめない素晴らしいゴールだ。誰がこんな素晴らしいこの試合の脚本を書いたのか」と。”

 5月の親善試合でアメリカはノースカロライナで日本に2連勝した。しかし、今の日本は全く違うチームに進化した。5月の日本代表はまだ震災のショックを引きずっていたようだ。今や震災に苦しむ日本を勇気づけられるチームに成長した」”

“日本の勝利が決まると「震災に苦しむ国に、いい知らせもたらすために奮闘した日本女子代表のファイティングスピリットには、アメリカは勝てなかった」。アメリカ解説者は、その傷心ぶりは隠せないが、叫んだ。”

“「日本女子チームは技術があり、チームワークにすぐれ、何より気品にあふれていた。大会を通じて最もリスペクトされてきたチームだ。オメデトウ(日本語で)ジャパン」とアメリカ放送は締めくくられた。日本優勝で限界まで感動していた私は、このアメリカ解説者の言葉で涙腺をやられた。”

 

これらは、全てアメリカの解説者のコメントです。

日本のTVではどのような解説をしていたのでしょうか。

日本への応援一辺倒ではなく、アメリカの選手の見事なプレーには、賞賛を送っていたでしょうか。

少し心配になります。

 

“さすがにこの解説については、18日付けのニューヨークタイムズ紙が「ESPNのキャスターや解説はどちらの味方だったかわからない」と批判っぽい論説を載せていた。でもメディア同士でこうして正々堂々と言論を戦わせるところもフェアだと思う。”

もしかしたら、解説者の言葉の中に、日本の神様の声も入っていたのかも知れませんね。

“「後半は日本時間では日の出の時間になる。後半は日の出る国が上がってくる」”ですから。(笑)

 

昨日の日記でも触れましたが、フェアネス精神はアメリカ選手のコメントにも見事に顕れていると思います。

“試合後のインタビュー映像で、悔し泣きをしていたアメリカのゴールキーパー、ソロ選手。その彼女に無情にもインタビューを試みるレポーター。それだけでも酷だ。彼女はアテネ,北京で2大会連続金メダリストである。プライドがずたずたにされたことだろう。試合内容はアメリカが勝っていた。PKで負けた責任を問われるような質問だ。「正直私は、他の誰よりも優勝したいと強く思っていた。でも日本が優勝してうれしい。どのチームより素晴らしい試合をした日本を称えたい。どのチームより優勝にふさわしかった。誰よりも日本を祝福したい」と声を絞り出したのだ。”

“アメリカチームキャプテンのワンバック選手が「日本を祝福したい。日本国が誇るべきチームだ。最後まで彼女たちはあきらめなかった」”

感動します。

そうなると、日本の監督や選手が、アメリカチームの方々に対して、どのようなコメントを残していたのかが気になります。

“なでしこジャパンの佐々木監督も「内容ではアメリカの勝ちだ。やっぱり世界一のチームだ」とインタビューでアメリカ側を称え素晴らしいエールの交換となった。”

なんだかほっとします。

 

これから、日本女子サッカーは、W杯の覇者として、世界から見られるようになります。

自分の言葉が、他の国々の方々にどのように聞こえるのか、どのように受け止められるのか、ということは考えて行った方がいいのでしょう。

 

記事最後、田村さんのコメントは、とても印象的です。

“日本女性の力はすごい。素直に我々男性が白旗を上げ、敬意を示す、もっと女性に活躍してもらう環境を整えることが日本復活の早道だと、試合を見て思ってしまった。”

“もっと女性に活躍してもらう環境を整えることが日本復活の早道”、まさにその通りですね。

そしてそれを体現する先駆者、私たちにとって見本といえる方が、佐々木監督なのでしょう。


“だれでも出来るほんの一歩、そして”

2011-07-21 03:32:28 | 日記

「到知」メールマガジンからの転載です。

http://www.chichi.co.jp/monthly/201108_pickup.html

 
────────────────────────────────────


   「能力の差は五倍、意識の差は百倍」
       
       
       永守重信(日本電産社長)

         『致知』1999年7月号
         特集「切に思うことは必ずとぐるなり」より            


────────────────────────────────────

(※年中無休ということですが、一日のサイクルは
  どういう日課ですか? の質問に)


だいたい朝は五時五十分に起きます。
そしてすぐにシャワーを浴びて、
六時から十五分間ビシネスニュースを見ます。

それから食事をして、服を着て、
六時四十分に迎えの車が来ます。

朝早いですからラッシュアワーにかからないので
六時五十五分には会社に着きます。
もう二十分遅いと会社まで四、五十分かかりますよ。

世の中、何故ラッシュアワーが起こるかというと、
九割の人が普通のことをしているからです。

わずか十分か十五分普通より早く行動することで、
全然違う世界があるんです。

ところが人間ほとんどが一緒のことをするんですね。


だからうちの社員にはよそよりも
十分早く来いと言います。
その十分を早く来られる人間は
世の中の十パーセントなんですね。


それが意識の差なんです。


人間の能力の差なんていうのは、
最大五倍くらいしかないですよ。
知能とか知識とか経験とかはね。


しかし意識の差は百倍あると私は言うんです。


それさえ頭に入れておけば、どんな人間でも成功できる。


      * *


東京に出張したときのことです。
取引先の担当者に、繁盛しているという
ラーメン屋に連れていってもらったことがあります。

外観はごく普通のラーメン屋でしたが、
私たちが店の前に立った途端、
中にいた若い店員がばーっと入り口まで走ってきて
ドアを開け、


「いらっしゃいませ」


と大きな声で挨拶をするんです。

そして席まで誘導してくれて、
私たちがラーメンを注文すると、
大きな声で調理場にオーダーを伝えてから、
人なつっこい顔で


「お客さんは関西から来られたのですか」


なんて話しかけてる。

私たちと話している間も入り口に気を配って、
客が店の前に立つと飛んでいく。

ラーメンはごく普通で、
味で繁盛しているというわけではないんですね。

つまり、他店と同程度の料金で
五倍おいしいラーメンを作ったり、
五分の一のスピードでラーメンを出すことは
まず不可能です。

しかし店員の意識を変えることによって、
お客の気分を百倍よくすることは
それほど難しいことではない。

この店が繁盛しているのは、ズバリ店員の意識の高さ、
すなわち経営者の意識の高さなんです。

おそらくこのラーメン屋の経営者は、
ラーメンの味にこだわる以上に
店員の意識改革にこだわっているのだと思います。

私の人材に対する考え方もこれとまったく同じです。
能力の高い人を採用するというよりも、
人並みの能力を持つ人材を採用して、
彼らの意識を高めることに全力を傾注します。


人より一歩だけ進歩しなさいと言います。
一歩だけで全然違う世界を経験できる。

性能でも、ベストを追求してはいかんと言うんです。


ベストを追求すると、ものすごいコストと時間がかかります。

ちょっとでいいんです。

競争相手よりちょっとだけ早い、
ちょっとだけいい、ちょっとだけ安い、
それで十分だと。

それで世界一になれる。
ちょっと一歩。
だから十分早くする。

それでいいんですよ。

それを三十分も一時間も早くしようと
思うから続かないんです。


成功の秘訣なんてないんです。

だれでも出来るほんの一歩。

しかしだれでも出来るけれど、九割の人がやっていない。
一割しかやっていないんです。

────────────────────────────────────(以上)


“人より一歩だけ進歩しなさいと言います。
一歩だけで全然違う世界を経験できる。”

一代で、日本電産グループを作り上げた永守社長、
福島原発の事故が発覚したときに、早くから、
「私は、想定外という言葉が嫌いだ」とおっしゃっていたのが印象的でした。
強烈な存在感がありますが、その考え方のベースは“だれでも出来るほんの一歩”だったのですね。

“それで世界一になれる”のだと。

ただ、その“ちょっと一歩”をず〜っとやって来られたのが、永守さんなのですが。

なでしこジャパンも、人より一歩余計に走る、相手のボールにもう一歩足を出す、パスの精度を上げるということを積み重ねて来たのでしょう。

そして世界一になりました。



“性能でも、ベストを追求してはいかんと言うんです。”
“ベストを追求すると、ものすごいコストと時間がかかります。”

この言葉から、私は関係ないことを考えていました。

原発、安全性を究極まで追求すると、それこそもの“すごいコストと時間がかかる”わけですね。
なので、津波対策も、6.5メートルでしたったけ、そこまでしかやらない。
そして、「全ての電源が切れてしまうリスクを想定する必要はない」と決めてしまう。

一方で、原発安全神話をつくり、国民をいわば洗脳していくことによって安全にかけるコストを落としていく。
そして安全コストを落とすことによって、他の発電手段よりも安価だと宣伝する。
そして、ことが起きると「想定外」という言葉を多用して責任を逃れようとする。


永守さんの場合、ベストを追求しないことで発生するリスクについてはちゃんと「想定」しているわけですね。
それも踏まえた上で、ビジネスジャッジし、でもちゃんとコミットしている。

一方で、原発の場合、そのリスクは、生命を脅かすものになります。

私は原発において100%安全を確保することは不可能だと考えています。
安全なオペレーションが仮にあったとして見なしても、使用済み燃料の取り扱いの問題もあります。

なので、私は、原発は、効率を求める一企業がやるものではないし、たとえ政府がやっても同じことなのだと思います。


今、感情的な脱原発の動きは避けなければならないと思います。

でもやはり、エネルギーの選択肢を広げていく中で、感謝しつつ原発からは離れていくべきだと思っています。


“W杯米国選手、祝福の言葉”

2011-07-20 03:22:22 | 日記

ロイター記事からの転載です。

 
 
W杯決勝で敗れた米国、なでしこジャパンの粘りに脱帽
2011 07 18 13:01 JST 
 
 
 [フランクフルト 17日 ロイター] サッカーの女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会の決勝で敗れた米国は、PK戦の末に初優勝を果たした日本代表「なでしこジャパン」を祝福した
 日本は準々決勝で前回王者の地元ドイツを下すと、続く準決勝では強豪スウェーデンを撃破。決勝では全選手が身長で勝る米国に2回リードされたが、驚異的な粘りを発揮し、最終的にPK戦を31で制した
 米国のGKホープ・ソロは同国代表チームのウェブサイトで「わたしたちは偉大なチームに敗れた」とコメント。また、「何か大きな力が日本を味方していたと感じた」とし、「勝ちたかったけれど、他のチームが優勝するなら日本が良かった」と述べた
 また、FWアビー・ワンバックは「日本はいいプレーをしたし、最後まであきらめなかった。敗戦の悔しさはしばらく残るけれど、日本におめでとうと言いたい。日本国民は彼女たちを誇りに思うだろう」と祝福の言葉を述べた
(以上)
 
 
「わたしたちは偉大なチームに敗れた」
「何か大きな力が日本を味方していたと感じた」
「勝ちたかったけれど、他のチームが優勝するなら日本が良かった」
「日本はいいプレーをしたし、最後まであきらめなかった。敗戦の悔しさはしばらく残るけれど、日本におめでとうと言いたい。日本国民は彼女たちを誇りに思うだろう」
 
米国は、過去20回以上日本と対戦して、一度も負けたことがありませんでした。
そして、決勝当日も、再三のチャンスを重ね、後半に値千金のゴール、
これで勝った!と思ったことでしょう。
 
更に、追いつかれた後の、延長戦前半でのゴール、
間違いなく優勝を手にした!と思ったことでしょう。
 
 
しかし、日本はいずれも終了時間間際に奇跡の同点ゴールを挙げ、
アメリカはPK戦で敗れてしまいました。
 
自分を保つのも難しいと言えるような状況で、このようなコメントが出来ること、尊敬します。
 
 
「何か大きな力が日本を味方していたと感じた」
とは、同じコートの中で対戦した方だからこそのコメントだろうと思います。
 
サッカー人口、選手層の厚みが桁違いに多いアメリカの女子サッカー。
豪快な攻め、スピードに加えて、これから日本の技術や組織力も取り入れて行くのでしょう。
またまた強くなりますね。 
 
 今回、画面で見ることが出来たのは決勝だけでしたが、
審判の方からもフェアな好印象を受けましたし、米国選手含めて、大会全体がとてもすがすがしく感じました。
男子W杯の、何か殺気立った雰囲気とは随分異なっていたように思います。
それも含めてこれからの女性の時代を予感させる大会となりました。
 


“澤キャプテン、PKは10番目だった”

2011-07-20 03:18:02 | 日記

こちらスペインでは、日本のTVがほとんど見られないので、記事から想像を膨らませています。

その中に、なんとも楽しい記事を見つけました。
 
日本ではもうすっかり有名な話になっているのかも知れませんが、転載させて頂きます。
 
 
なでしこ世界一:澤、PKは「10番」だった
 サッカーの女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会決勝は17日(日本時間18日)、日本(なでしこジャパン)がPK戦の末、世界ランキング1位の米国を降し、初優勝した。一夜明けた18日、フランクフルト市内のホテルで取材に応じた澤が、PK戦の内情を明かした。
 「PKは苦手でけりたくない」という澤は、順番を決めようとする佐々木監督に「最後にしてください」と頼んだという。岩清水が退場して10人となっていた日本で、澤はGK海堀より後の「10番」に。周囲からは「ええっ」「澤さん、ずるい」などと声が上がったが、佐々木監督は「さっきお仕事をしてくれたから」と延長後半の澤の同点ゴールを理由に順番を確定。笑いが起きたという。
毎日新聞 2011年7月18日 19時20分(最終更新 7月18日 20時11分)
(以上)
延長戦を終えて、いよいよPKに入る前の最後の打ち合わせの時、アメリカチームから感じた緊張感とは対照的に、
日本チームのリラックスした雰囲気が、見ていたPCの画面通からも感じられました。
この時の監督と選手の笑顔を見て、日本の勝利を予感した方は多かったのではないでしょうか。
これだったのですね。(笑)
 
“周囲からは「ええっ」「澤さん、ずるい」などと声が上がったが、
佐々木監督は「さっきお仕事をしてくれたから」
と延長後半の澤の同点ゴールを理由に順番を確定。笑いが起きたという。”
 
臨場感たっぷりで、なんとも微笑ましい風景です。「澤さん、ずるい」・・・(笑)
結果的に、リラックスした雰囲気が生まれる一方で、“じゃ、自分で決める”、という流れにもなったのではないかと想像します。
何よりも、このエピソードから、監督、キャプテン、控えの選手含めたチーム内の雰囲気が垣間見えて来ますよね。
監督は、その前に、「ここまで来たからもうけもん。楽しもう。」ともおっしゃていたようですね。
心の機微を知った素晴らしい監督だと思います。


“てんつくラブレター、日本は蘇るの巻”

2011-07-19 02:46:29 | 日記

てんつくマンさん、ご存知の方多いですよね。

http://www.tentsuku.com/home.shtml

本当に数々の素晴らしい活動をされています。

そのてんつくマンさんのメールマガジンより転載させて頂きます。


※※※※※※※※※


福井からワンダフルフルイブニング!

今日は朝の6時から大粒の涙を流したぜよ。

朝からこんなに泣いたのは初めてかもしれん。

しかし、撫子JAPANの女子サッカーほんまに素晴らしかった。

結果よりも大事なことがある。

「それは、最後の最後まで絶対にあきらめないこと!」

その撫子の姿はほんまに感動した。

ドイツの会場に、完全に天照大神がいはったな。

先制されてもおいつく。

延長戦で点をとられても最後の最後においつく。

そして、PK。

やる前から結果は決まっていた。

このピッチに立てている喜びを選手だけじゃなく、監督もコーチもみんな感じててめっちゃニコニコ。

そして、アメリカの一人目がはずすと、日本の一人目がめちゃくちゃ落ち着いたゴール。

あれで、アメリカは日本人にのまれた。

あのめちゃくちゃ緊張する場面で日本の一人目のキッカーがめっちゃ落ち着いてて、世界一のキーパーを完全に飲んでた。

「なにもんやねんこいつら!」

あのテレビを観てたアメリカ人は日本人の精神力に恐れを感じたと思う。

あれが戦後、アメリカ人が最も恐れた日本の精神性やねん。

今、やれることを徹底的にやり、向かってゆく姿。

なにがあってもあきらめない。

アメリカは戦後、70年をかけてこの日本人の精神性をずたずたにする作戦を考えた。

それが、

「日本獣化計画」

日本人から精神制を奪い、獣のようにすること。

そのために、三つのSを日本人に与えた。

セックス、スポーツ、スクリーン。

娯楽を与え続け、人々が国のありかたに興味がなくなるようにしていった。

投票率が低い国は好き勝手になんとでもコントロール出来る。

日本国民を操るためにマスコミを金で買い、自分たちに不利な情報は報道させず

嘘の情報をいっぱい届けて好きなようにコントロールしてきた。

しかし、今日のサッカーを観たら、その作戦は失敗に終わった。

日本人の組織力に今回、また、世界を支配する人達は驚いたと思う。

やっぱり日本人はただもんじゃない。

今回の地震、津波、原発事故。

必ずここから精神性と技術力ではいあがってくる。

逆にここから新技術を次々に出してきて、この地震をきっかけに日本の経済はよくなると思う。

世界に凄い新エネ技術はもちろんのこと、凄いもんを世界に排出してゆくと思う。

ある意味、どんなに凄い物があっても、原発は必要だと洗脳されてきたために、そういうものは出せなかった。

しかし、今回、本当に脱原発の社会を作るために、今まで世の中に出してはいけないものがどんどん出てくるようになってきた。

ここからが日本の底力を出す番!

世界のみなさん、しっかり見といて、こっから日本ごっつい凄い物を世界中に発信するから。

日本の精神性をしっかり伝えるから。


※※※※※※※※※(以上)



ここに付け加えること、なんにもありません。


“なでしこジャパン監督ご夫妻のこと”

2011-07-19 02:39:19 | 日記

毎日新聞の記事よりです。

 
 
なでしこ世界一:監督「サッカーやめようか」…止めた妻
 【フランクフルト篠田航一】「サッカー、もうやめようか」。そんな夫の言葉をさえぎったのは、病床の妻だった。
 サッカー女子ワールドカップ(W杯)ドイツ大会で、チームを「世界一」に導いた日本の佐々木則夫監督(53)。妻の淳子さん(53)は今でも、生死のふちをさまよった85年の日々を思い出す。
 突如、脳炎を患い、入院した淳子さん。しかも当時は妊娠中だった。夫は電電関東(後のNTT関東)でプレーしていたが、淳子さんに付きっ切りで看病するため、一時サッカーを離れる。「全力で守るから」と夫は言った。
 「高い確率で命にかかわる」と言われた病状。「サッカーやめて、普通のサラリーマンに戻ろうか」。そうつぶやいた夫に、淳子さんはためらうことなく答えた。「私のための人生じゃない。あなたの人生でしょ。あなたは大好きなサッカー、やめないで」
 その後、徐々に快方に向かった淳子さん。夫は迷った末、2年近いブランクを経てピッチに戻り、やがて指導者の道に入った。
 決勝の地フランクフルトで17日、日の丸や星条旗を顔にペインティングしたサポーターを見ながら、淳子さんは当時を思い出してほほ笑んだ。「あの時やめないでよかった。そして、今があるんですから」
 監督として日々、強烈なプレッシャーにさらされる夫。縁起をかつぐ方ではないが、一つだけ大きな試合の前にすることがある。「富士山を見るのが好きなんです。癒やされる、といつも言うんですよ」。ドイツ大会開幕直前の6月上旬、夫婦で山梨県の河口湖に出かけた。3泊4日をのんびり過ごし、湖畔を歩いて、富士山を眺めた。大会頑張ってね、と言う淳子さんに、夫はほほ笑んだ。「なでしこのあの子たちが頑張るんだ。僕はサポートするだけなんだよ」
毎日新聞 2011年7月18日 21時21分
(以上)
 
世界一となったなでしこジャパン、試合からは見えなかったお話がこれから色々出て来るでしょう。
もうそっとしておいてあげたら、ということも出てくるかも知れませんね。
でも、この佐々木監督と奥様のお話、ジーンと来るものがあります。
 
脳炎を患い入院、しかも妊娠中。
「高い確率で命にかかわる」とも言われた奥様を心配して、
“「サッカーやめて、普通のサラリーマンに戻ろうか」”とつぶやいたご主人。
 
ためらうことなく答えた奥さまの言葉、
“「私のための人生じゃない。あなたの人生でしょ。あなたは大好きなサッカー、やめないで」”
人はそこまで強くなれるのか、と感動します。
 
唯一の縁起かつぎ、大会直前、ご夫妻で湖畔を歩いて富士山を眺めたこと。
富士山の女神に、お二人の願いが通じたのでしょうか。
 
“「なでしこのあの子たちが頑張るんだ。僕はサポートするだけなんだよ」”
選手が力を出し切ること、それをサポートすることが監督の役割であること、
そして、実はそれがどれだけ大変なことなのか、ということも感じられる素晴らしい言葉だと思います。


“なでしこジャパンに見る、「個」と「集合体」の新しい関係について”

2011-07-19 02:32:00 | 日記

「到知」(http://www.chichi.co.jp/monthly/201108_pickup.html)、
メールマガジンより転載させて頂きます。


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      「ディレクターズチェア」
       ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


                   岡本喜八(映画監督)


             『致知』1994年7月号「致知随想」
             ※肩書きは『致知』掲載当時のものです


…………………………………………………………………………………………………

「十五年以上助監督をやる奴は見込みがない」


私が東宝で助監督として働いていた、
いまから四十〜五十年前の映画界の定説である。

現在の映画監督はそのほとんどがフリーだが、
当時は皆映画会社の社員からスタートした。

監督を志すいわゆる「新入社員」は、
まず助監督として現場に就く。
その下積み経験を経て監督になる。

冒頭の定説は、下積みを十五年以上やるようでは、
映画をつくるセンスがないという一つの目安だった。


そして私の場合、かろうじてその十五年目に
監督に昇進することができた。

若かった助監督時代、私は現場で
実に多くのことを学んだが、なかでも特別に強く実感し、
いまも撮影をするたびに身にしみていることがある。

それは、映画監督の仕事のうち、
感性や技術が必要とされるのは一割ほどということ。

残りの九割を占めるのが、人間関係の充実である。


一つの作品をつくる場合、特別な大戦闘シーンでもない限り、
撮影現場に携わる人数は、スタッフとキャストで四十〜五十人。

小さな作品なら十五〜二十人であろうか。
このチームが、いい意味で楽しく仕事をしないことには、
結果としていい作品はつくれない。


例えば、チームのなかに一人の
新人の俳優がいるとしよう。

監督は彼に演技指導を施す。
何回かのテストをくり返すうちに、
彼は徐々に上手になっていく。

しかし、その上手な演技よりも、より尊いのは、
新人だからこそのイキのいい姿である。

うまさより新鮮さが、作品の質を
高めてくれることは少なくない。

そして、そういったイキのよさというものは、
多くの場合、撮影現場のエネルギッシュな環境、
明るく楽しい雰囲気から生まれる。

仕事というものは、楽しく行ってこそ
よい成果をあげられるのではないだろうか。

こと映画に関していえば、つくり手が楽しくやらないと、
受け手である観客は楽しんでくれない。



そのために、私は二つのことを心掛けている。


まず一つ目は、準備を徹底的に厳しく、
辛くやっておくということだ。

映画づくりというものは「個」から始まり
「集団」の作業をし、また「個」に戻る。
私は、そう考えている。


最初の「個」は、脚本やコンテをつくる作業。
「集団」は、いうまでもなく撮影現場。
そして、最後の「個」は完成された一つの作品である。

その最初の「個」を徹底的に行うことが、
次の集団作業を円滑に、かつ楽しくさせる。

脚本の行間を埋めるのがコンテであり、
コンテとコンテの間を埋めるのが撮影である。

だから、脚本やコンテには推敲に推敲を重ねる。
いく晩も徹夜を重ねる。それが現場を楽しく、
充実させてくれるのだ。


もう一つ、現場を楽しくさせるために心掛けているのは、
監督である私が常に他のスタッフと
同じ状況のなかで仕事をすることである。

みんなが雨に濡れたら自分も濡れる、
泥んこのシーンでは監督も泥んこになる。

『沖縄決戦』という映画で、司令官と参謀長、
高級参謀が戦場で作戦会議をするシーンを撮った。

すぐ横で爆撃が行われている。

そのシーンを撮る直前、参謀長役の丹波哲郎さんが
不安そうに打ち明けてきた。


「監督、オレ、爆発に弱いから、
 台詞を忘れちゃうかもしれないよ」


こんなとき、現場の責任者は自分が
まずやって見せなくてはいけない。

自分がしっかり前準備した通り爆発を起こし、
丹波さんより前に立ち、安全を証明して見せることで、
安心して演技していただくことができた。

映画撮影チームくらいの人数では、
責任者が常に危険に対して
矢面に立つことは大切ではないだろうか。

四十人や五十人くらいのチームでは、
リーダーが楽をすると、たちまち全体の雰囲気に影響する。
人間関係が悪くなる。

私は、その一つの目安として、
ディレクターズチェアに座らないことを心掛けている。
ディレクターズチェアというのは、
カメラの近くに置かれている監督用の折りたたみイス。


監督はこれに腰かけ、撮影の指揮をとる。


しかし、私は座らない。


まる一日続くハードな撮影で
みんなが腰をおろしたいと思ったとき、
監督だけが偉そうに座って、
指示をしていたら、どうだろう。

少なくとも私は、そういう状態でもチームワークを維持し、
いい作品を撮る自信はない。
ずっと立ち続けることも監督の仕事。

それを座らなくては撮影できなくなるようでは、
体力だけでなく、おそらく感覚的にも
古くなっているのではないか。

私のやり方、心掛けが必ずしも
すべての人にあてはまるものとは思えない。

しかし、私に関していえば、
こうした心掛けがあったからこそ、
七十歳を迎えたいまでも、
映画をつくり続ける体力と感覚、
そして人間関係を維持できているのではないかと思う。

映画監督の仕事の九割は人間関係を
大切にすることなのである。

────────────────────────────────────(以上)


“映画づくりというものは「個」から始まり
「集団」の作業をし、また「個」に戻る。”

この言葉は、あらゆる分野に共通することではないでしょうか。

「個」が、それぞれの能力を細部にわたって磨いて行くことによって初めて、すぐれた「集合体」が出来ていくこと。

日本では、高度成長期の時代まで、やや「集合体」に重きが置かれ過ぎていたかも知れません。

そして、今は逆に「個」に力点が置かれすぎている面があるかも知れません。


今、まさに日本の新しい「個」と「集合体」との関係を構築しつつある時なのではないでしょうか。

それは生みの苦しみでもあると思います。



でも、その素晴らしい例を、今回、なでしこジャパンが見事に見せてくれましたね。

その信じられない運動量、そして個人の技量をフルに生かしながらの粘り強いパスワーク。

無数のパスを積み重ねながら、相手ゴールに確実に進んでいく姿。


“ずっと立ち続けることも監督の仕事。”


やはり、なでしこジャパン監督の姿にダブるものがありますね。

120分間、選手と一緒に戦い抜いたからこそ、あのPK戦の前に、選手を笑顔で送りだすことが出来たのかも知れません。


おめでとう!なでしこジャパン!!

2011-07-18 07:00:00 | 日記

まさに奇跡の試合でしたね!

試合後半にアメリカが1点を入れ、日本、よく健闘した、と思っていたらその後、1点を返してなんと同点。

そして延長戦へ。

しかし延長戦前半に再びアメリカが1点を入れて2対1。

なでしこジャパン本当によく健闘した!!と思っていたら、なんと延長後半に1点を返して再び同点の2対2。

キャプテン澤さんの気迫、存在感、本当に素晴らしかったです。

 

そしてPK戦で、奇跡の勝利!!

本当にその粘り、選手一人一人が役割を果たすその姿に感動しました。

 

私は、勝利への最後の試練は、延長戦終了間近くにアメリカの選手がゴール前でフリーになった時だと思います。

それに対して身を挺して守った選手の姿でした。

結果的に、退場処分となりましたが、ファールをした位置は、PKになってしまうラインのぎりぎり外側。

終了間近にこのアメリカのゴールが決まってしまう、もしくはファールの位置がPKラインの内側で、相手にPKを与えてしまったなら、完全に勝負あった、という場面でした。

あの状況においてとても冷静な判断だったと思いますし、そうしたことも含めて、試合の流れを考えて見ると本当に神がかり的な勝利だったと思います。

 

それにしても、アメリカには決定的なチャンスが何度となくありましたが、なかなか得点できませんでした。

常に日本の守備の方々が、相手の選手に粘り強くついていましたね。

PK戦含めて、日本のキーパー、素晴らしい判断、そして動きでした。

 

サイドラインからボールが出て、本当は日本ボールなのに、相手のボールになった時の姿。

遠慮がちな日本選手も、男子は、今ではアピールします。

しかし、それをやらない姿に、ういういしさ、ゲームに対する誠実さを感じました。

 

先方に対するファールの後、手を差し出したために相手の攻めを妨害したということでイエローカードになった日本選手がいました。

あれは本当は、フォールした相手に手を差し出そうとした姿だったと思います。

そうしたこと含めて本当に素晴らしい試合でした。

 

最後まで決してあきらめないこと、

一人一人が最善を尽くして助け合うこと。 

 

なでしこには大和という文字も隠れていますよね。

日本の大復活は、女性から。

たくさんの女神のサポートもあったと思います。

新しい時代の幕開けを見た思いがしました。

 

おめでとう!!なでしこジャパン!!

ありがとう!!なでしこジャパン!!