"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

“米国のデフォルト問題について”

2011-07-16 03:32:35 | 日記

ご存知のように米国がデフォルトの危機を迎えています。

 
 
 
82日までに債務上限枠を上げないと、デフォルトということになります。
 
オバマ政権は、財政圧縮と富裕層向けの増税のセットで、野党の共和党と交渉していますが、まとまりません。
共和党は、財政圧縮のみを主張し譲りません。
 
瞬間的にもデフォルト状態にならないためには、手続き日程から考えて来週が大きな山場となります。
 
お互いに、相手の妥協を引き出すために最後まで交渉を引き延ばしているという面もあると思いますが、
国がデフォルトになるかどうか、ということを交渉カードに使ってはならないと思います。
 
野党の中でも、勢力を伸ばして来たティーパーティ党は、もともとデフォルトになっていいじゃないか、
という考え方を持っているようなので、怖いものなしです。
 
日本は、そんな米国債を9000億ドルも持っています。
 
ただでさえ円高でドルの価値が減っている中、デフォルトになれば国債価格自体も大きく値下がりします。
 
復興資金に充てる資金も必要なので、その前に早く売ればいいと思うのですが、出来る人はなかなか出て来ません。
(米国債を売る、と正面切って言った政治家は、過去文字通り息の根を止められているようです。)
 
 
今回、最後の最後で帳尻を合わせて合意される可能性もあります。
でも、同じことはごく近い将来に必ず起きます。
そしてそこでクリアされても、また次が・・・。
 
ギリシャもそうですし、色々なところで、もう綱渡り状態です。
 
疲労困憊してしまったのか、ガイトナー財務長官は、枠の増額が出来たところで、職を辞すると言っています。
ガイトナーさんに限らず、金融、経済関係の閣僚がどんどん辞めています。
自分のときに、デフォルトになると責任問題が・・・ということなのでしょう。
 
 
一方で、デフォルトになった時に備えて、準備も着々と進んでいるようです。
米国では、来週から、なんと一般人がゴールドを売買することが出来なくなります。
それが、デフォルトになった時に、お金をゴールドに買える動きを封じる為であろうことは容易に想像がつきます。
 
でも例外があって、一定の条件をクリアした高額所得者は、売買が出来るというのですから、
とんでもない法律ですが、ちゃんとオバマさんがサインしています。
 
やはりデフォルトになった時のシナリオもちゃんとできているのでしょう。
 
強烈なインフレを起こして、借金の額を減らしてしまうとか、もう堂々と借金を棒引きしてしまうとか。
その時、一番損をするのが、米国債保有の多い日本だということは言うまでもありません。
 
当然、日本へも甚大な影響が出て来るでしょうし、今のヨーロッパからの影響も含めて、連鎖的なデフォルトが起きる可能性もあると思います。
 
しかし、そんな重大なことも、なぜか日本の大手マスコミでは、ほとんど扱っていません。
やはり自分で考えて行動するしかありませんね。
 


2 コメント

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初めてニュースでやっていました。 (パメラ)
2011-07-16 14:07:05
今日、16日土曜日の朝の民法で、初めて米国にデフォルトの危機・・・というニュースが、ほんのチラッと流されました。

でも、日本では全く・・・といっていい程、これについて触れていません。

井の中の蛙です・・・。
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パメラさん (テラ)
2011-07-16 20:08:32
ありがとうございます。
やはりほとんど触れられていないですよね。
そして、イザことが起きると、得意の『想定外』ということになるのでしょうか。
私自身は、その後来るであろう、資源危機、食料危機をより懸念しています。
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