"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

“米国いよいよデフォルトか?(2)”

2011-07-26 03:55:44 | 日記

結局、日曜日もホワイトハウスと議会の合意に至らず、週を超えて交渉を続けています。

先週が山場と言われていましたが、合意失敗に終わり、今週ぎりぎりまでひっぱることにしたようです。

手続き面の日程は無視して、もう焦点を8月2日までの合意に合わせることにしたようですね。

 

日経新聞が訳したフィナンシャルタイムズの記事です。

http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819584E0E7E2E2E38DE0E7E2E5E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;at=ALL

民主、共和党間で責任のなすりつけ合い、避難の応酬になっているようです。

ただ、まだ交渉は続いているということを見て、今日のマーケットは、各国ともやや下げていますが、大きな変動にはなりませんでした。

 

次は、ブルンバーグの記事です。


米下院議長:債務上限1兆ドル上げ提案へ、歳出削減の保証が条件

 

 7月25日(ブルームバーグ):ベイナー米下院議長は25日、米国のデフォルト(債務不履行)回避と歳出削減を盛り込んだ新提案を公表する。同計画ではオバマ米大統領に対し、歳出を削減しない限り一段の借り入れができる「白地小切手」を与えることを拒否しているという。同議長の事務所が明らかにした。

 ベイナー下院議長のスタッフは同議長のウェブサイトに掲載されたブログで、議長の計画は「オバマ大統領の債務上限引き上げ要請を阻止することを目指している。大統領は来年の選挙をまたいで有効な債務上限引き上げを求めているが、債務上限が引き上げられる一方で歳出削減を保証するプロセスは盛り込まれていない」と指摘した。

 下院議長の提案では、債務上限が直ちに約1兆ドル(約78兆円)引き上げられるほか、同規模の歳出削減を伴っている。また、大統領が新たな借り入れ権限を付与される前に一段の債務削減策を立案するよう議会委員会に課している。

更新日時: 2011/07/26 01:33 JST
 

私は、増税も歳出削減も、中期的な米国財政事情の改善をもたらすとは思っていません。

ですので、最終的に民主党と共和党の間でなんらかの合意になったとしても、この問題は近い将来、更に大きな問題となって出てくると思っています。

 

ティーパーティー党(茶会党)は、米国のデフォルトをもいとわない党であり、それを除くメンバーでなんとか交渉、やりくりをしているようですが、私自身はティーパーティー党の言い分も理解出来るように思います。

ただ、ティーパーティー党が言っているように、実際にデフォルトになった時に、それによってどれだけの事態になるのかを、ティーパーティー党自身がきちんと把握しているのかどうか、ということについてはクエスチョンマークです。

それによって国民生活がよくなるということは当面なくなるでしょう。

相当厳しい状態になると思います。

その覚悟が果たして出来ているのか、ということです。

 

ただ、これからの選挙では、米国に限らず、欧州も含めてティーパーティー党のような立場を取る政党が票を伸ばしていくのではないかと思います。

そうしたことも含めて、欧米諸国では、遅かれ早かれデフォルトの方向に向う流れになっていくと思います。