"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

“みんなゴールをゴールだと思っている、ということ”

2012-02-24 04:35:34 | 日記

致知出版社の「人間力メルマガ」よりです。

(転載開始)

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     致知出版社の「人間力メルマガ」

                2012/2/16】 致知出版社編集部 発行
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        * *

   本日は、2008年の北京五輪でメダルラッシュをした
   水泳日本代表のメンタル指導を行った
   林成之先生のお話をご紹介します。


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       「オリンピックで勝つための勝負脳の話」


          林成之(日本大学大学院総合科学研究科教授)


                『致知』2009年1月号
                  特集「成徳達材」より
            http://www.chichi.co.jp/monthly/200901_index.html

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競泳日本代表の上野広治監督は
ここで手を抜くことなく、
もう一度オリンピック1週間前の韓国済州島での合宿で、

「オリンピックで勝つための勝負脳の話」

をしてほしいと要請してこられました。
無論、二つ返事で引き受けました。

人間の考え方一つで能力を
最高に発揮する脳の仕組みをまとめて
紹介したかったためです。


これまでで印象的だったのは、監督に呼ばれ、
春の国内選考会を見に行った時、
残り10メートル手前までは
体半分世界新記録や日本新記録より前に出ているのに、
残り数メートルになると、測ったように遅れ、
記録を取り逃がしている光景を目にしたことでした。

私はすぐ気がつきました。
これはみんなゴールをゴールだと思っているなと。


    (中略)


つまり残り数メートルはオリンピック選手ではなく、
普通の選手になってしまう
脳のピットホール(落とし穴)にはまる。


【記者:では、ゴールの時はどうすればよいのでしょうか?】


選手にも


「突き指してでも壁の向こう側をゴールだと思うんですか」


と質問されましたが(笑)、私は人間の本能を
使いましょうと言ったんです。


人間には


「生きたい」

「知りたい」

「仲間になりたい」


という3つの本能があるんですね。この


「仲間になりたい」


を使うんです。


かつて「刀は武士の魂」といって、
命懸けで戦う時に刀を抜きました。

それは刀そのものを魂といったのではなく、
自分が刀となって戦うからそう表現したのです。


同じように、残り10メートルは


「マイゾーン」


として、水と仲間となり、
一体化して泳いでくれと。

練習中も、このゾーンは自分が
最もカッコよくゴールするために、
ゴールの美学を追求しながら泳いでほしいと言ったのです。


多くの人は

「命懸けで頑張ります」

と口で言いますが、
命懸けで脳が働くシステムを使っていないのです。

勝負の最中、前回のアテネオリンピックではこうだった、
昨日コーチにこう注意されたなどと考えながら勝負をする。
これは作戦を考えながら戦っているので
命懸けの戦いにならないのです。


命懸けの戦いとは、過去の実績や栄光を排除し、
いま、ここにいる自分の力がすべてと考え、
あらゆる才能を駆使して
勝負に集中する戦い方をいうのです。
これには「素直」でないとできません。


素直でない人、理屈を言う人はあれこれ考え、
その情報に引っ張り回されます。
素直な人は、過去も未来もない、
いまの自分でどう勝負するかに集中できるのです。




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(転載以上)

 

残り10メートルまでは、いい記録なのに、ゴール近くになると記録を取り逃がしている光景を目にして、

“私はすぐ気がつきました。
これはみんなゴールをゴールだと思っているなと。”

 

なんとも禅問答のような言葉です。

 

“つまり残り数メートルはオリンピック選手ではなく、
普通の選手になってしまう
脳のピットホール(落とし穴)にはまる。”

 

ここでもまだ、私の頭はハテナ?の状態です。

選手の方も同様だったのでしょう。

 

“「突き指してでも壁の向こう側をゴールだと思うんですか」と質問されました”(笑)

“人間には
「生きたい」
「知りたい」
「仲間になりたい」

という3つの本能があるんですね。この
「仲間になりたい」
を使うんです。”

ここでもまだうまく理解出来ません。

一体だれと仲間になるのか(笑)。

 

そして、次はなんと武士と刀の話になります。

“かつて「刀は武士の魂」といって、
命懸けで戦う時に刀を抜きました。

それは刀そのものを魂といったのではなく、
自分が刀となって戦うからそう表現したのです。

同じように、残り10メートルは

「マイゾーン」

として、水と仲間となり、
一体化して泳いでくれと。”

ここで初めて、ああ、そうか!と感嘆します。

 

“多くの人は

「命懸けで頑張ります」

と口で言いますが、
命懸けで脳が働くシステムを使っていないのです。”

 

厳しい言葉ですが、確かにそうなのでしょう。

 

“命懸けの戦いとは、過去の実績や栄光を排除し、
いま、ここにいる自分の力がすべてと考え、
あらゆる才能を駆使して
勝負に集中する戦い方をいうのです。
これには「素直」でないとできません。”

 

いま、ここ、に集中すること、そして素直であること。

“素直な人は、過去も未来もない、
いまの自分でどう勝負するかに集中できるのです。” 

 

もし最初にこの言葉が来るとどうでしょうか。

確かにとてもわかりやすいですが、それでは林さんの本意は伝わらないかも知れません。

誰もが、試合ではそんなことはとっくに出来ている、と思うからです。

 

だからこそ、

“みんなゴールをゴールだと思っている”という言葉が大切になってくるのですね


“本当にこれでいいのか、と根本から疑ってみること”

2012-02-23 04:29:28 | 日記

致知出版社の「人間力メルマガ」よりです。

(転載開始) 

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                2012/2/12】 致知出版社編集部 発行
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本日は『致知』2012年2月号より
独自の御用聞きサービスで
地元民からの厚い支持を得る
でんかのヤマグチ社長・山口勉氏の
随想記事をご紹介します。
http://ameblo.jp/otegami-fan/


────────────────────────────────────
「致知随想」ベストセレクション
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      「小さな電気屋の明るい経営術」


             山口勉(でんかのヤマグチ社長)

        『致知』2012年2月号「致知随想」
        肩書きは『致知』掲載当時のものです
                  http://ameblo.jp/otegami-fan/

………………………………………………………………………………………………

地元に大型量販店がくる――

こんな話が私の耳に飛び込んできたのは、
町の電気屋「でんかのヤマグチ」が東京都町田市で、
創業三十年を過ぎた平成八年でした。


「噂で終わってくれ」


と願ったのも束の間、近隣にあっという間に
六店もの大型量販店ができたのです。

三十年以上商売をしてきた経験から、
売り上げが年に三十%近くも落ちることが見込まれ、
事実、三、四年の間に借金は二億円以上にまで膨れ上がっていきました。

まさに、会社が存続するか否かの瀬戸際です。
生き残るためにはどうするか。

悩みに悩んで私が出した結論は十年間で粗利率を十%上げ、
三十五%にすることでした。

当時大型量販店の粗利率の平均は約十五%で、
地元の電気屋が約二十五%程度でした。

周りからは、

「そんなことできっこない」

という声が
大多数でしたが、それ以外に
生き残りの術は浮かばなかったのです。

私がまず決めたのは、大型量販店のように
商品を安売りするのではなく、
逆に「高売り」することでした。

この頃当店は約三万四千世帯のお客様に
ご利用いただいていましたが、
これだけの数では本当の意味で
行き届いたサービスはできません。

そのため商圏をなるべく狭くし、
ターゲットを五十代からの
富裕な高齢者層に絞り込んで三分の一にまで縮小しました。

そして一万二千世帯のお客様には
他店では真似できないようなサービスを
とことんしようと決めたのです。

顧客数を三分の一に減らした分、
月一度行っていた訪問営業を月三回に増やす。

これによって、お客様との深い人間関係ができ、
商品が少々高くても購入してくださる方が
増えるだろうと考えたのです。

訪問の際にお聞きするのは、
お客様が生活される上での
ちょっとしたお困り事についてでした。

ひと昔前の日本では何か困り事があると
隣近所で助け合い、支え合うという
相互扶助の精神が息づいていました。

私が着目したのはこの部分です。

家電製品のデジタル化が進む一方で、
地元民の高齢化もどんどん進んでいました。

当然、家電の操作が思うようにできない方も多くなりますが、
お客様のお困り事はそれだけに限りません。
ご高齢、体の不自由な方は買い物に行くのも大変です。

そのため、当店では本業とは無関係なことも
徹底してやらせていただくようにしたのです。

お客様の留守中には植木の水やりをしたり、
ポストの手紙や新聞を数日保管したり、
大雨では代わりに買い物にも出掛けたり。

これらを我われは「裏サービス」と呼び、
お代は一切いただきません。

会社のモットーも


「お客様に呼ばれたらすぐにトンデ行く」

「お客様のかゆいところに手が届くサービス」

「たった一個の電球を取り替えるだけに走る」


などに定め、


「どんな些細なことでも言ってくださいね」


とお声がけをしながら十数年、社員パート合わせて
五十名で徹底して取り組んできました。

ただしお客様との信頼関係は
一朝一夕にできるものではありません。
私が粗利率の目標達成期間を一年や二年でなく、
十年としたのもそのためです。

悪い評判に比べ、よい評判が広がるには
かなりの時間がかかります。
しかし、この姿勢を愚直に、ひたむきに
貫いていったことで、結果的に
八年間で粗利率三十五%を達成することができました。

その目標達成のため、とにかく無我夢中で
取り組んできた私ですが、
この方向でいけるかなとなんとか思えるようになったのは、
粗利率を十%上げる方針に転換して
三、四年が経過してからのことでした。

経営者として小さな電気屋が六店舗もの
大型量販店との商売競争に勝つために
いったん決断はしたものの、
本当にそんな粗利率をクリアできるのか、
お客様は本当に買ってくださるだろうか、と悩み続けました。


「この判断は正しい」

「いや、ダメだ。うまくいかない」


という思いが年中、頭の中で争いをしているような状態……
しかし、いつも最後には

「この道が正しいんだ」

という考えが勝ちを占めるよう心掛けました。

肝心なのは一度この道を行くと決めたなら、
途中で迷わないことではないでしょうか。
思うように結果が出ないと、
あの道もこの道もよさそうだと目移りしますが、
そのたびに


「成功するまでやってみよう」


と自分に言い聞かせる。

急ぐことはなく、ゆっくりでいいから
とにかく一歩一歩を着実に歩んでいくことが大事だと思います。

会社の存続が危ぶまれた大型量販店の出現から十四年。
しかしこの間、赤字決算が一回もないことには
我ながら驚きます。

さらに、一生返せないと思っていた
二億円以上の借金を三年前に完済することができました。

人間はとことんまで追い詰められ、
地べたを這いずり回るような思いで
必死になって取り組むことで
活路が開けるものなのかもしれません。

もしあの時、量販店がこの町田に来ていなければ、
今日のような高売りをしているとは考えにくく、
そう考えると逆にゾッと寒気すらします。

現在の日本も不況が続き、
出口の見えないような状況が続いています。

しかしデメリットばかりに目を向けて
内向き思考になってしまっては、
せっかく転がっているチャンスも逸してしまいます。

いまある常識やこれまでよしとされてきたことも、
本当にこれでいいのか、と根本から疑ってみることで、
チャンスが見つかることも少なくないはずです。

現状を打破する発想は、
ピンチの中にこそ生まれるのだと思います。


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(転載以上)

 

近隣に六店もの大型量販店が進出して来て、まさに会社存続の危機。

 “悩みに悩んで私が出した結論は十年間で粗利率を十%上げ、三十五%にすることでした。”

 

凄まじい競争激化の中で山口さんが出した結論が、

なんと、利益率を上げること。

 

そしてその為に、

“商品を安売りするのではなく、逆に「高売り」すること”

だったのですね。

 

しかし、その結論は、余程の覚悟がないと出せないものでしょう。

 

“そのため商圏をなるべく狭くし、ターゲットを五十代からの
富裕な高齢者層に絞り込んで三分の一にまで縮小しました。”

 

まさに逆転の発想ですね。

それにしても、もう本当にあとがない、背水の陣を敷かれたのだと思います。

 

一方で、付加価値を上げる為のヒントになったのが、

“ひと昔前の日本では何か困り事があると隣近所で助け合い、支え合う”

と言う“相互扶助の精神”であり、

 

“家電製品のデジタル化が進む一方で、地元民の高齢化もどんどん進んでいました。”

という冷静なマーケット分析だったのですね。

 

“「どんな些細なことでも言ってくださいね」”

 

まさに、従業員一丸となっての地道な積み重ね・・・。

 

時間のかかる地道なやり方だけに、このやり方で大丈夫だろうか、と悩むことも多かったことでしょう。

 

“肝心なのは一度この道を行くと決めたなら、
途中で迷わないことではないでしょうか。
思うように結果が出ないと、
あの道もこの道もよさそうだと目移りしますが、
そのたびに

「成功するまでやってみよう」

と自分に言い聞かせる。

急ぐことはなく、ゆっくりでいいから
とにかく一歩一歩を着実に歩んでいくことが大事だと思います。”

 

全ての道に通じる大切な言葉だと思います。

“人間はとことんまで追い詰められ、
地べたを這いずり回るような思いで
必死になって取り組むことで
活路が開けるものなのかもしれません。”

“デメリットばかりに目を向けて
内向き思考になってしまっては、
せっかく転がっているチャンスも逸してしまいます。

いまある常識やこれまでよしとされてきたことも、
本当にこれでいいのか、と根本から疑ってみることで、
チャンスが見つかることも少なくないはずです。

現状を打破する発想は、
ピンチの中にこそ生まれるのだと思います。” 

 

それこそ、“とことんまで追い詰められ、地べたを這いずり回るような思いで、

必死になって取り組んで活路を開いて”こられた方の素晴らしい言葉だと思います。


“「天命追求型」の生き方とは”

2012-02-09 04:54:54 | 日記

致知出版社の「人間力メルマガ」よりです。

(転載開始)

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     致知出版社の「人間力メルマガ」

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       * *

   本日は現在発行中の『致知』3月号より、
   “博多の歴女”として人気の歴史講座を開催している
   白駒妃登美さんの記事をご紹介します。


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         「天命追求型の生き方、
          目標達成型の生き方」


          白駒妃登美(結婚コンサルタント・マゼンダスタッフ)


             『致知』2012年3月号
              特集「常に前進」より
         http://www.chichi.co.jp/monthly/201203_pickup.html#pick5

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この時、発病前に読んだ話を思い出しました。

人間の生き方には西洋の成功哲学に代表される
「目標達成型」とは別に「天命追求型」があるというのです。

天命追求型とは将来の目標に縛られることなく、
自分の周囲の人の笑顔を何よりも優先しながら、
いま、自分の置かれた環境でベストを尽くす。

それを続けていくと、天命に運ばれ、
いつしか自分では予想もしなかった高みに
到達するという考え方です。

そこでは、自分の夢だけを叶えるfor meより、
周囲に喜びや笑顔を与えるfor youの精神、
つまり志が優先されます。

私は天命追求型、目標達成型という視点で
歴史を捉えたことはありませんでしたが、
これからお話しするように、
天命追求型はまさに日本人が歴史の中で培った
素晴らしい生き方であることに、
闘病を通してようやく気づいたのです。


      * *


天命追求型に生きた歴史上の人物といえば、
豊臣秀吉はその好例でしょう。

秀吉は徳川家康、織田信長と比べて大きく違う点があります。

家康や信長が殿様を父に持つのに対し、
秀吉は農家に生まれたことです。

農民の子の秀吉が最初から天下統一を夢見たでしょうか。
通説によると、秀吉は
「侍になるために織田家の門を叩いた」
ということになっていますから、
おそらく若き日の秀吉は、
天下を取るなど考えてもいなかったに違いありません。
しかし、秀吉の人生はその夢を遙かに超えてしまうのです。

ご存じのとおり、秀吉は最初、信長に
“小者”という雑用係の立場で仕えました。

雑用係は、もちろん侍の身分ではありません。
けれども、信長が秀吉を雇い入れた時、
きっと秀吉は、農民の自分に
目をかけてもらえたことに胸を躍らせ、
心から感謝したのではないでしょうか。

だからこそ、たとえ雑用係の仕事にも
自分でできる工夫を施したのだと思います。

寒い日の朝、信長の草履を懐に入れて
温めてから出した話は有名ですが、
草履一つ出すにも喜んでもらえるようアイデアを加えたのです。

やがて足軽となってからも信長を喜ばせたい
という思いは変わらず、一層の信頼を得て侍に、
さらに侍大将、近江国・長浜城の城持ち大名へと登り詰めるのです。

私のことを振り返ると、目標達成に突っ走っていた時は、
確かに夢は叶いました。
受験勉強、就職活動、子育て、
すべてにビジョンを描き目標を立ててやってきました。

しかし、見方を変えれば夢しか叶わなかったのです。
夢を超えた現実はやってきませんでした。

では、秀吉はなぜ夢を超えることができたのでしょうか。
想像するに、秀吉は最初から天下取りなど考えず、
いつも“いま、ここ”に全力投球する生き方を
貫いたからだと思います。

自分の身の回りの人たちに
喜んでもらえることを精一杯やっていった。
その結果、周囲の応援を得て次々と人生の扉が開き、
天下人へと運ばれていったのではないでしょうか。

まさに天命追求型の人生だったのです。


○博多の歴女・白駒妃登美氏の公式ブログ
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(転載以上)

 

西洋の成功哲学「目標達成型」ともう一つの「天命追求型」、やはり「天命追求型」という言葉に惹かれます。

“天命追求型とは将来の目標に縛られることなく、
自分の周囲の人の笑顔を何よりも優先しながら、
いま、自分の置かれた環境でベストを尽くす。

それを続けていくと、天命に運ばれ、
いつしか自分では予想もしなかった高みに
到達するという考え方です。

そこでは、自分の夢だけを叶えるfor meより、
周囲に喜びや笑顔を与えるfor youの精神、
つまり志が優先されます。”

いいですね。中でも、

“自分の周囲の人の笑顔を何よりも優先しながら、
いま、自分の置かれた環境でベストを尽くす。”

for youの精神、つまり志が優先されます。”

という言葉、今、自分でも思い当たることがあって、反省と共に心から納得出来ました。

“私のことを振り返ると、目標達成に突っ走っていた時は、
確かに夢は叶いました。
受験勉強、就職活動、子育て、
すべてにビジョンを描き目標を立ててやってきました。”

普通に考えるととても素晴らしい人生だと思います。

“しかし、見方を変えれば夢しか叶わなかったのです。
夢を超えた現実はやってきませんでした。

では、秀吉はなぜ夢を超えることができたのでしょうか。
想像するに、秀吉は最初から天下取りなど考えず、
いつも“いま、ここ”に全力投球する生き方を
貫いたからだと思います。”

病気になり、そして、秀吉の半生に思いを巡らせる中で、夢を超えることに思い当たったのですね。

“自分の身の回りの人たちに
喜んでもらえることを精一杯やっていった。
その結果、周囲の応援を得て次々と人生の扉が開き、
天下人へと運ばれていったのではないでしょうか。”

自分一人でやっていると思っていること、それはすべて、実は周囲の方々の応援があってこそ成り立つものなのですね。


“誰しもが自分の中のエベレストを登っている”

2012-02-07 04:40:40 | 日記

 

致知出版社の「人間力メルマガ」よりです。

 

(転載開始)

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   本日は現在発行中の『致知』3月号より、
    世界最高峰エベレストに、単独・無酸素登頂をめざす
    29歳の登山家・栗城史多氏の記事をご紹介します。


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      「誰しもが自分の中のエベレストを登っている」


              栗城史多(登山家)


             『致知』2012年3月号
              特集「常に前進」より
          http://www.chichi.co.jp/monthly/201203_pickup.html#pick5

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マッキンリーを登頂してからは、
とにかく無我夢中で世界の最高峰を登り続けました。

ただ、その中で感じたのは、
登山がいかに孤独な世界であるかということでした。

頂に立った時の感動や山で得た学びを、
帰国後友人に伝えようとしても、
まったく理解してもらえなかったんです。


だからよく登山は観客なきスポーツとか
非生産的行為といわれるんですが、
やっぱりこの感動を多くの人と共有したい。

どうにか伝えられる方法はないかなと思っていた時に、
偶然、あるテレビ局から
「インターネットの動画配信をやりませんか」
というお話をいただいたんです。

2007年、世界第6位の高峰、
ヒマラヤのチョ・オユーを登る時でした。
ただ、一つ問題があって、番組のタイトルが
「ニートのアルピニスト 初めてのヒマラヤ」
という名前だったんです(笑)。

それで、日本全国のニートや引きこもりの方から
たくさんメッセージをいただきました。

「おまえには登れない」とか、中には
「死んじゃえ」とかですね。
そういう悪いメッセージばかり。


それでも1か月以上かけて登っていきました。
しかし、頂上付近で天気が悪くなってガスがかかってしまい、
断念せざるを得なかったんです。

それで一回、5,300メートル地点にある
ベースキャンプまで下りていきました。

するとまた、誹謗中傷の嵐です。
「ああ、やっぱりダメだった」
「夢って叶わないんですね」と。

いったん8,000メートルまで行くと、
もの凄く体が衰弱するんです。
酸素が3分の1なので、気圧も3分の1になり、
体の水分がどんどん外に抜けてしまう。

そのため脂肪だけでなく筋肉まで落ちて、
全然力が入らなくなるんです。

ただ、このまま終わるのはどうしても悔しかった。
私は3日だけ休養を取り、再アタックしました。

そして、5日間かけて頂上につくことができたんです。


すると、それを見ていた人たちの言葉が
180度変わりました。

それもただ、「栗城は凄い」とかではなく、
「僕も本当は夢があって、諦めていたけど、
 もう一回やろうと思いました」とか
「私も何か始めようと思いました」と。


で、その時に思ったんです。


「ああ、自分だけが山に登っているんじゃない。
 皆それぞれ、見えない山を登っているんだな」


って。

講演会をしていても、
「この間の試験受かりました」
「夢叶えました」と、
私のところに報告に来てくれる人が多いんです。

先日も、41歳でようやく教員試験に受かって
先生になれたという方が報告にきてくださったりしました。

その人にとっては教員試験が見えない山であり、
エベレストです。

そして、誰しもが自分の中のエベレストを登っているわけです。
勿論、中には挫折してしまった人もいるでしょうが、
私はそういう人たちと夢を共有して、

「自分はできない」「無理だ」

と思っている心の壁を取っ払いたい。
見えない山に挑戦し、ともに成長していきたい。
それが私の目指す登山なんです。




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     http://www.chichi.co.jp/monthly/201203_pickup.html

         『致知』は書店では販売しておりません。


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(転載以上)

 

世界第6位の高峰、ヒマラヤのチョ・オユーを登る時のインターネット動画配信、

“ただ、一つ問題があって、番組のタイトルが
「ニートのアルピニスト 初めてのヒマラヤ」
という名前だったんです(笑)。”

でもだからこそ、日本全国のニートや引きこもりの方からたくさんメッセージが届いたのですね。

 

“「おまえには登れない」とか、中には
「死んじゃえ」とかですね。
そういう悪いメッセージばかり。”

とてもつらいものがあります。

 

“「ああ、やっぱりダメだった」
「夢って叶わないんですね」”

でもこうした言葉は、それぞれの方々の心の叫びなのかも知れませんね。

だから実際に登れた時には、 “それを見ていた人たちの言葉が180度変わった”のですね。

“それもただ、「栗城は凄い」とかではなく、
「僕も本当は夢があって、諦めていたけど、
 もう一回やろうと思いました」とか
「私も何か始めようと思いました」と”

“「ああ、自分だけが山に登っているんじゃない。
 皆それぞれ、見えない山を登っているんだな」”

素晴らしい言葉ですね。

自分だけが山に登っていると思っていたら、

実は、見ていたみんな全員が、それぞれの山を登っていたのですね。

 

“誰しもが自分の中のエベレストを登っているわけです。
勿論、中には挫折してしまった人もいるでしょうが、
私はそういう人たちと夢を共有して、

「自分はできない」「無理だ」

と思っている心の壁を取っ払いたい。
見えない山に挑戦し、ともに成長していきたい。
それが私の目指す登山なんです。”

この体験によって、登山が孤独な世界だと思っていた栗城さんの意識も大きく変わったのですね。

一緒に山を登る感動や夢を他の方々と共有出来ることがわかったのですから。