生きる力・勇気・志――「ブッダの言葉」を中心に

大阪の禅寺 天正寺住職 佐々木奘堂(じょうどう)のブログです。人間が本来もっている自由で活発な身心を探求していきます。

私の卒業旅行ーー乗り継ぎの香港から

2012年08月29日 | 「ブッダの言葉」序
前田敦子がAKBを卒業しましたね。

何でしょうね、特にずばぬけた才能があるわけでないですが、
素敵な感じしますね。

3年前、AKBの最初の総選挙で、一位となり、
前田は、次のように語りました。

「私はAKBに自分の人生をささげる、と決めている。
これから皆さんに恩返しができるよう、
みんなで力を合わせて頑張っていきたい。」

「自分の人生をささげる」

実にすごいことです。
実に素晴らしいことだと思います。

私自身の話になりますが、 ちょうど24年前の今頃、
私は、大学4年でした。
大学卒業を翌春にひかえ、就職活動もしました。
(社会勉強も兼ね、20数社回りました。)
今の時期は、ある大きな会社に内定もしていました。

そのまま大学を卒業して、就職、と思いきや…

河合隼雄先生の元で学びたいという気持ちと、
普通に就職しようという気持ちの間で迷い、 結局、
河合先生の元で学ぶ道を選びました。

「一度きりの人生、チャンス、可能性にかけず、
このまま就職して、いいのか?!」
と思ったからです。

結局、秋に内定を取り消し、京大大学院受験のため、
大学卒業も、1年、先延ばししました。

ここで先延ばしした「卒業」、
その後、どうなったのでしょう?

一年後、大学を卒業し、京大大学院に入り、
念願通り、河合先生の元で学びました。
河合先生に、教育分析といって、要するに一対一で 繰り返し会う
という指導も受け(これも念願でした!)、
その過程で、「このままじゃ、ダメだ。修行しなくては」
と思い、2年間の修行をし、
その後、大学で就職し、大学の先生をしている間に、
「このままじゃ、大学の教授になろうが、
何になろうが、 全然ダメだ。修行しなくては!」と思い、
結局、完全に出家しました。
そして、ある程度の修行期間を経て、
2年前の12月に、大阪の小さな禅寺の 住職になりました。

修行に卒業はありません。(強いて言えば、
死ぬときが、一つの区切りでしょう。)
ですが、生ぬるい、いい加減なあり方からは、
卒業しないと、ホント、ダメだなと思います。

一人のアイドルである前田敦子さんが、
「私はAKBに自分の人生をささげる、と決めている。
これから皆さんに恩返しができるよう… 」 と語って、
実際すごい苦労・努力しているのに、
宗教家がノウノウ・ヌクヌクとしていたら、
全く恥ずかしいかぎりです。

約1年8ヶ月ほど、住職をして、
ここで、私も卒業せねば、と思い立ちました。

大学でも卒業するためには、卒業論文が通らないと
卒業できませんし、論文ではないですが、
私の卒業に向けて、来春までに、二冊本を 書こうと思います。
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