岩切天平の甍

親愛なる友へ

グレ・ギャラリー

2008年03月01日 | Weblog

三鷹駅前にあった“グレ・ギャラリー”のオーナーで写真家の市毛さんと古田さんがニューヨークにやって来た。

東京に居た頃にしょっちゅう通っては長居して話し込み、時にはご飯までごちそうになっていた。
“グレ”ではおしゃれな市毛さんが選んだ服や小物も売っていて、田舎者の僕はいつも支払いを待ってもらっては似合わない服を・・・思い出すと布団を頭からかぶってキャッと叫びたくなる。

今回は、近くニューヨークで開く、書の個展の下見とのこと。

十八年振りの再会、楽しみなのと同時にほんの少しの不安な気持ち。かつてあんなに楽しく話し合った人達、この十八年間、僕自身は彼らの信頼にそえるような生き方をして来ただろうか? してないよなー・・・。
昔話に花を咲かせるようなことはしたくない。今の話が出来るだろうか。

チェルシーのカフェに座っている二人が振り向いた瞬間、十八年間が消えた。
その顔は懐かしくさえも無い、まるで昨日話した続きのようにわくわくと会話が始まる。ああ、ある意味で僕はこの人たちとも一緒に生きて来たんだと、つくづく嬉しくなった。

偶然にも彼らもグッゲンハイムの展示を見に行ったと言う。話せる相手をみつけた僕は、ここぞとばかりまくしたてる。

気がつけばいつも、友達が思った通りの自分らしい自分でいたい。
あたりまえと言えばあたりまえだけど。