てっきりてっくり

あっという間に1日が終わっちゃう

『タイタンの妖女』 カート・ヴォネガット・ジュニア

2005年05月28日 | 読書
タイタンの妖女 カート・ヴォネガット・ジュニア 浅倉久志・訳 
原題 The Sirens of Titan 1959年発行

この本も好きで、SFベスト3のうちの1つかな。
もう一つ、あまり有名じゃない本で好きなのは『闇の聖母』(フリッツ・ライバー)です。
うーむ、ベスト3が5冊以上になってしまう…。

この『タイタンの妖女』は爆笑問題太田さんのおかげで、いまや大手書店なら必ず置いてある本となりました。


時間等曲率漏斗群に飛び込み、すべての時、場所に存在できるようになったラムファード。未来を知る彼は、大富豪のコンスタントに予言を与える。コンスタントは、予言に逆らおうと努力するがなすすべもなく、ラムファードの予言どおりに悲惨な運命に翻弄される。


とっても空しいお話です。
でも、人生ってそんなもんじゃない?という気持ちがあるので、空しくても妙に胸に落ちるお話でした。私には、ね。
それに、最後の最後で、救いもありますし。

大人のためのおとぎ話といってもいいかもしれません。
ま、前途洋洋たる若者にはお勧めしません。
SFというより、SFの形態をとった純文学って感じです。

ヴォネガットは、この本が初めてでした。
これが大変気に入ったので、最高作と言われている『猫のゆりかご』を続けて読みました。
でも、私的には、『タイタンの妖女』の方が好きです。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
正直 (にゅきみ)
2005-05-29 01:00:04
空しかった。

「それでも幸せ」と言いたかったのか

「幸せなんて幻想」と言いたかったのか

なんつーか、割り切れない気持ちにさせられました。

もう一度読み直せるかどうか微妙…
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にゅきみさん (てくり)
2005-05-30 11:29:50
私は、「意味があるから生きているんじゃない、

生きているということ自体に意味がある。」

というふうに、受け取りました。



それに、普通の人生って、そんなものだと思うし。

この本のたとえが強烈なだけで。

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間違いですよ (通りすがり)
2005-05-30 21:57:33
些細なことかもしれませんが、ボネガット好きなのは爆笑問題の田中さんの方ではなく太田さんのほうです。彼は文庫の帯も書いてらっしゃいますしね。



何でも太田さんはスマップ全員に『タイタンの妖女』を贈ったそうです。

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通りすがりさん (てくり)
2005-05-31 21:04:19
どうもありがとうございます。

完全な間違いでした。早速、修正します。



『タイタンの妖女』、万人に向くとは思えないのですが、スマップメンバーは、面白く読めたんでしょうか。

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