てっきりてっくり

あっという間に1日が終わっちゃう

新しい太陽の書1 拷問者の影

2009年01月17日 | 読書
ジーン・ウルフの新しい太陽の書シリーズを読んでます。

「新しい太陽の書シリーズ」って、聞いたことあるけど、
ファンタジーだし、表紙絵が小畑健だし、
本当に面白いのかね?
ファンタジー1巻目のタイトルが「拷問者の影」っていうのも、わけがわからん。
しかし、ジーン・ウルフだしなぁ。読んだことないけど…。

と、そんな感じで、とりあえず1巻だけ購入。

いや、これ、すごいです。

岡部宏行氏の華麗な翻訳文もいいですねぇ。
ずっと一人称による語りなんですが、ファンタジーっていうより、SFですね。
説明もなく、ポンと小説の舞台に放り出される感もいいです。
ああ、説明はあるんですが、
語っている人物は、自分と同世代の一般的な人を念頭に置いて説明しているので、
いわゆる世界設定の説明がないという意味です。

帯に「史上最高のファンタジィ降臨!」とありますが、そんな感じ。
あんまりファンタジーに詳しくないけど。

世界幻想文学対象、ネビュラ賞、ローカス賞受賞して、
ヒューゴー賞取ってないです。
それも、なるほど…という感じの作品です。
ウルフにしては、平易だそうですが、読み応えはあります。

ファンタジーというと、「氷と炎の歌シリーズ」も好きなんですが、
それとこれとは、全く別物なので、比較できません。
しいて言えば、エルリックをもう少し明るく、SFにした感じかなあ?
いや、エルリック自体、大昔に1巻しか読んでないから違ってるかも。
参考にならなくてすいません。

1巻目は、拷問者組合の徒弟である主人公セヴェリアンが
組合の掟を破り、追放されるという話です。
ストーリーはそうなんだけど、やっぱり、設定や小道具に目がいっちゃう。
少しずつ明らかになっていく世界の秘密ってやつかな。
1980年の作品ですが、古さは感じないです。
今、2巻の途中なので、だいぶ、世界が明るくなってきました。

とりあえず、これは、お勧めです。