てっきりてっくり

あっという間に1日が終わっちゃう

玉蘭

2008年12月24日 | 読書
古本屋で見つけて購入。

今までに読んだ桐野夏生のほかの本とは、ちょっぴり毛色が違っていました。
いつもは、飛ぶような勢いで読み進めるのですが、
この本のときは、じっくりとしか読めませんでした。
もしかして、失敗か?と心配しましたが、そんなことはありませんでした。
上海幻想とでもいうような感じの本です。

仕事も恋も行き詰って中国に語学留学した主人公は、留学先でも心が晴れない。
そんな日々を送っていたある夜、
昔(戦争前とか)、上海に住んでいた伯父の幽霊が現れる・・・
というそんな感じで始まります。

仕事とか恋に行き詰ったら、なぜ留学するのか、
そのへんは不思議なんですが、これって一般的なのかな。
まあ、それはそれとして、主人公の話、叔父の話、などが交互に書かれています。

女性作家ということで、男性作家の書く女性に比べると、リアル感があります。
逆に男性はあまり現実的じゃないのかもなぁと思ったりしますが、どうなんでしょ。
この作品では、伯父の恋愛相手がたくましくていい感じです。

4点です。
薄さのわりには、読み応えがあります。

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