お隣りとの付き合い方

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09月20日(水)
町内ご近所でおこる話し (36)
むくげがクッション
 星田様 9/18朝
お宅の「ムクゲ」の花殻が私宅の樋に詰まっています。お忙しいところ恐れいりますが取り除いて下さい。枝も少し切って下さい。美口
 

 この紙切れをポストから取り出したのが夕方である。日も暮れて作業はできないので明朝にでもと思い,忘れないようにその晩は寝た。こういうことは今回が初めてではない。電話で話す。直接言う。いろいろ伝達手段はあるはずであるが,今回は紙片で伝わってきた。(前回は電話であった。)韓国の国花である「ムクゲ」の木が裏の庭に成長して,ものすごい勢いで枝が伸び,花が毎日100以上も1本から咲く。今回台風の影響でその花殻が樋の中に入ったのである。よくあることである。これをどう受け止めるか。その対応によってお隣との付き合いに影響してくる。
 早朝隣の駐車場(二階が住まいになっている)にはしごもって行き上って見ると,確かに「ムクゲ」の花殻が樋の中に3個「落ちていた」が「詰まっていた」わけではない。
写真でもとっておこうかと思ったが,もたもたしていると,そのことで余計にこじれてもいけないので,領空を侵している小枝も鋏で切り落としたのち,早々に引き上げてきた。

 お隣さんは樋の中の花殻が住まいのベランダから見えるわけである。そのままでは気になって仕方がないのである。庇の最もかみの位置にある3個の花殻が水の流れを止めているわけではない。1%の確率で花殻がしもに流れ,縦樋に到着したとき,コーナーにひっかかるかも知れない。1階の駐車場にはごみひとつ落ちていない。ベランダから駐車場を見おろすと目の前の樋の花殻はごみである。取り除きたいが梯子がないとそれができない。こんな心境を汲み取ってあげることがお隣との付き合い方である。もしもこれを逆に「そんな一寸したことで,いちいち文句を言ってくるとは何様だ」とやったんではこちらも穏やかでなくなる。そうしないで,ムクゲがとりもつ縁をコミュニケーションと解釈し,お隣の敷地まではいれてかかわりをもつことができたことを喜ぶくらいに受け止めることが自分にも得になることだと思って処理をしておいた。
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