こうしてビデオをとる

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08月04日(金)
身の回りの小道具 (4)
「なーるほど」といえるプロの技
 
 いつもテレビを見て,あたりまえに思っていたことすなわち「音が出る。文字が表示される。数秒で画面が変わる。人が中央に写る。鮮明な映像。背景がマッチしている。」が,長い間の経験の積み重ねによって出来てきたことを体感してきた。5分の映像を作ってみろといわれて,機器の説明と撮影の仕方を教授されたが,1日でその技術を使えるようになるわけがない。何百万円もするビデオレコーダーを繁華街に持ち出して,街筋をビデオでとっただけに終わった。

 せっかく聞いたよい話は忘れないうちに,書き留めておいて,今後に備えようと思った。撮った映像を個人で使うだけなら問題はないが,公開用のビデオ作品を撮るには,撮るときに予め注意を払わなくてはならない。プロとして何年も仕事を続けてきた苦労話に引き込まれたし,気づかぬ配慮に感心したことも多数あった。大部分は私の頭に入ったままであるが,以下の2つはテレビを見るときに気をつけていると「なーるほど」といえるプロの技である。
 【撮影場所が特定されない工夫が必要である。】
絶滅を危惧される動物などを撮って公開しようとするとき,場所が一般の人にわかると「よし行ってみよう」ということになり,絶滅の進行に手を貸したことになる。こういうことに配慮されて,テレビ局は紹介していたのだとあらためて思った。

 【画像のズームやパンを多用しない】
遠い被写体に近づいたと思ったら,すぐ引き返してもとの位置へ戻ってくるなど(ズームアップイン),遠近を繰り返さない。同じようにオブジェクトの上をアップで左右を移動する動き(パン)も一度で十分,それ以上やられては,見るに耐えない。気持ちが悪くなる。逆に同じ画面が20秒以上続くと人間の脳に飽きが来る。変化をつけなくてはならない。テレビ番組はこんなことが配慮されている。
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