たっちゃんのレンズ沼

個人的趣味の独り言を書いて行きます。
主にデジタルカメラとオールドレンズについてですが、他にも書きますよ。

【第600沼】PENTACON auto 50mm F1.8 MULTI COATINGフォーカシングできないジャンクの修理

2016-12-09 21:34:23 | その他ブランド

オークションでジャンク出品されててえらく安い価格だったので落札しました。送料の方が高い感じの落札価格です。フォーカスリングにガタがあってピントを合わせる操作ができない状態なので、まさにジャンク価格だったんだろうと思います。

PENTACON auto 50mm F1.8 MULTI COATING
レンズタイプ  単焦点 開放F値 F1.8-16
フォーカス  MF 画角  
レンズ構成 4群6枚 対応マウント M42
絞り羽枚数 6枚 フィルター径 49mm
焦点距離 50mm 最大径×長さ 64x38mm実測
最短撮影距離 0.33m 重量 194g実測
最大撮影倍率   発売 1971年ころ

同じ種類のレンズを以前紹介していますが、分解修理した部位が違うので再度紹介しておきます。

説明文に書いてあった通り前玉の裏が曇ってたので分解して見ました。普通にゴムで化粧リングを外して、カニ目溝のある押さえリングを回して外します。

タコ棒でレンズを外します。このレンズの裏にカビ発見で掃除します。

見えているレンズは綺麗で汚れもカビも無いのでここで終えてもいいかなとも思いましたが・・・絞り羽の前のレンズについていると思うゴミとフォーカスリングとヘリコイドの動きがずれるのを直すためにもう少し分解してみます。

化粧リングを外すと見えるフィルターブラケットにある芋ネジを回して緩めると・・・フィルターブラケットが回せるようになって外せました。フィルターブラケットの下はヘリコイドのグリスでベトベトです。どうやらフォーカスリングとヘリコイドの外側を固定している3本のネジが緩んでていっしょに回ったり回らなかったりしてたみたい。

さっき外した押さえリングの外側のカニ目溝で回すと前玉群全体で外れます。絞り羽が見えて、その3本ネジがあって緩んでる感じだったので締めたら絞り羽が動かなくなったのでささっと元に戻します。前玉群の裏のレンズのゴミを取ってフォーカスリングとヘリコイドの外側を固定しているネジを締めて組み戻して終了です。

前に紹介した同じ名前のレンズと比べると形はまったく同じ感じですが、文字の色が違ってますね。

前に紹介した同じ名前のレンズと同様に情けない感じのマニュアル/オート切替レバーです。質感が高いとは間違っても言えない造りも同じですね。

M42マウント部分は綺麗ですね。先端部分にあるシリアル番号です。

SONY NEX-C3 絞り開放f/2.8 1/60秒 ISO-400 シャキッと撮れる事がいいことなのか考えてしまう絵が撮れるこのレンズは、良いレンズなんだろうか。なんかキツイんだよね。

SONY NEX-C3 絞り開放f/2.8 1/60秒 ISO-500 好みじゃないけど、良いレンズなのは確かです。

 


【第585沼】AUTO-Marexar MC 135mm F2.8 またまた謎のレンズ「マレクサー」です

2016-08-18 19:52:47 | その他ブランド

 

以前紹介した謎のレンズ、Marexar 135mm F2.8が全然期待していなかったのに実は、かなり良い写りのレンズだったのでAUTO-Marexarというレンズを今度は狙って落札しました。28mmと135mmです。まずは135mmの紹介です。

AUTO-Marexar MC 135mm F2.8
レンズタイプ  単焦点 開放F値 F2.8
フォーカス  MF たっちゃん評価  
レンズ構成 *群*枚 対応マウント M42
絞り羽枚数 6枚 フィルター径 55mm
焦点距離 135mm 最大径×長さ 65x85 mm
最短撮影距離 1.8 m 重量 365g実測

前のと違って絞り連動のマニュアル&オートの切替もあります。

 

一番後ろのレンズの裏表にカビがあるようです。そのまま拭ける側は隅の方にカビ、裏側はまんなかにぽちっと白い点みたいなカビです。表側のをカビキラーを綿棒につけて念入りに拭きます。押さえリングをカニ目ラジペンで回して外して裏もカビキラーで綺麗にして組み戻して出来上がりです。

 

外観は前のものと違ってますがこの個体も非常に品質の高さが感じられる造りです。前のは、Marexar 135mm F2.8 だけで、今度のはAUTO-Marexar MC 135mm F2.8だから時代は新しいのかな?

SONY ILCE-7M2 絞り開放 1/125秒 ISO-100  やっぱりいいですね。室内でのフィギュア撮りでも堅すぎない範囲での良い描写をしています。絶対ちゃんとしたレンズメーカーのものですね。レンズ自体の造りもいいし、絵もいいから。

SONY NEX-C3 絞り開放 1/160秒 ISO-200 カメラを換えてもいい印象は変わらんです。APS-Cだから画角は当然違いますけどね。ネット上の情報だと、Marexarというブランドは 、東京の内神田にあったマルワ商事という会社のものらしいです。でもそれ以上のことは深い霧のなかって感じですね。前のMarexar 135mm F2.8 と今度のはAUTO-Marexar MC 135mm F2.8が同じ製造元だったのかも分かりませんが、良質な感じがするのは変わりませんし、F2.8ってのも同じだし同じ製造元のニオイはありますね。少なくともM42の機構が初期のTAKUMARと同じですから50年以上前のものだってことは間違いないんじゃないかな。

 


【第578沼】carenar 135mm F2.8 正体不明なレンズですが、いけてます。

2016-07-11 00:15:42 | その他ブランド

 

carenar 135mm F2.8です。カレナーって言うらしいですが、オークションで品質高そうな感じ良さげな雰囲気が気になって落札しました。

carenar 135mm F2.8
レンズタイプ  単焦点 開放F値 F2.8
フォーカス  MF たっちゃん評価 ☆☆☆☆
レンズ構成 *群*枚 対応マウント M42マウント
絞り羽枚数 6枚 フィルター径 55mm
焦点距離 135mm 最大径×長さ 63X91.5実測
最短撮影距離 1.8m 重量 379g実測

写真で気に入って落札したんですが、送られてきた現物を見て更に気にいりました。で28mmにも手を出しちゃったんですけどね。

 

carenar 135mm F2.8はオール金属製の工業製品です。ただ一応アメリカ製品なんすかね?made in japanでも。M42マウントで連動ピンがあり、切替レバーが無いのでピンを押さえるタイプのアダプターでないと絞り操作ができません。真っ黒で機械加工の滑り止めが凛々しくて精悍です。文字も白文字のみでシンプルそのもの。最短撮影距離はメートル表示だと2mまでしかないですが、6フィートが約1.8mなので最短撮影距離は1.8mとしてます。まあ寄れませんね。

 

carenar(カレナー)はアメリカの光学機器商社のブランドで自社での製造はせず、日本や韓国のメーカーにOEM供給してもらっていたようです。この個体はmade in japanと記されていますから日本製なんですが、一体どこのメーカーの製品なんでしょう?シンプルな外観や滑り止め加工部分はヤシカのDXシリーズみたいですが、開ペトリの製品だとの記述もあるけど、実際には分かりません。

SONY NEX-5 絞り開放F/2.8 1/1250秒 ISO-200 しっかり写ってますが、若干逆光に弱めな気がします。レンズにほとんど色が感じられないガラス玉風でコーティングがないんじゃって感じですから仕方ないのかも。でも特にこの135mmについてはレンズ自身の質感も含めてペトリより上ですね。

SONY NEX-5 絞りF/5.6くらいかな 1/1250秒 ISO-200 なかなかにシャープで得体の知れないレンズなのに同じ時期の一流メーカー製レンズに迫る実力だと思います。

SONY NEX-5 絞り開放F/2.8 1/2500秒 ISO-200 しっかり写ってしかもミノルタみたいな艶っぽさも備えているみたい。

SONY NEX-5 絞り開放F/2.8 1/2500秒 ISO-200 無限も出ています。

SONY NEX-5 絞りF/5.6 1/1250秒 ISO-200 この写真なんか超好きです。朝顔が生きてる感じしますよね。

上の写真の切り出しですが、蜂が飛んでるのこれ見て気づきましたし、解像度がまったく拡大に負けてません。これはtakumar135mmより好きかも。

 

 


【第574沼】Carenar 28mm F2.8 カレナーの広角レンズ、カレナーって?

2016-06-29 23:02:32 | その他ブランド

 

carenarです。カレナーって言うらしいですが、最初に135mmがオークションで気になって落札しました。

Carenar  28mm F2.8
レンズタイプ  単焦点 開放F値 F2.8
フォーカス  MF たっちゃん評価 ☆☆☆
レンズ構成 *群*枚 対応マウント M42マウント
絞り羽枚数 5枚 フィルター径 55mm
焦点距離 28mm 最大径×長さ 61.5X48.5実測
最短撮影距離 0.4m 重量 212g実測

写真からなんか品質高そうな感じ良さげな雰囲気を感じたんで気に入ったんですが、送られてきた現物を見て更に気に入ってしまって、またオークションで他の焦点距離の個体を探して見つけたのがこれです。

 

送られてきたcarenar  28mm F2.8は先の135mmと同じシリーズらしき形で全金属製の工業製品です。M42マウントで連動ピンがあり、切替レバーが無いのでピンを押さえるタイプのアダプターでないと絞り操作ができません。この機構はAUTO-TAKUMARの時代くらいですか。真っ黒で機械加工の滑り止めが凛々しいです。文字も白文字のみでシンプルそのもの。

 

最短撮影距離は0.4mでもうちょっと寄りたいところですが、28mmでf/2.8ってのは案外珍しいのでは。carenarはアメリカの光学機器商社のブランドで自社での製造はせず、日本や韓国のメーカーにOEM供給してもらっていたようです。この個体はmade in japanと記されていますから日本製なんですが、一体どこのメーカーの製品なんでしょう?シンプルな外観や滑り止め加工部分はヤシカDXシリーズみたいですが、開放時のほわっとした描写は富岡光学らしくないしペトリの製品だとの記述もあるけど、実際には分かりません。

SONY NEX-C3 絞り開放F/2.8 1/125秒 ISO-200 開放なんですが、かなり解像しています。明るい部分だけ、ぽわっとやさしく表現されます。こいつは只者じゃないです。ただ、ピントの山は掴みにくくてぴったり合わせるのはたいへん。

上の写真の中央部の切り出し画像ですが、ただぽわっとしているだけのレンズじゃありませんね。

SONY NEX-C3 絞りF/4 1/100秒 ISO-200 少し絞るだけでずいぶんとピッシっとします。このレベルはかなり高くてよいんですが開放のやさしさが目立っててそっちに興味は集中しそうです。

上の写真の中央部の切り出し画像ですが、きちっとしてて上質ですが面白くはないでしょ。

 


【第570沼】ISCOTAR 50mm F2.8 Isco-Göttingen社製のトリプレット?

2016-06-12 23:55:25 | その他ブランド

 

これオークションで聞いたことがないブランド名のM42標準レンズが出ていたんで落札してみたんですが、ドイツ製レンズだったみたいです。

ISCOTAR 50mm F2.8
レンズタイプ  単焦点 開放F値 F2.8
フォーカス  MF たっちゃん評価 ☆☆☆
レンズ構成 3群3枚 対応マウント M42
絞り羽枚数 5枚 フィルター径 49mm
焦点距離 50mm 最大径×長さ 57 x 37実測
最短撮影距離 0.8m 重量 167g実測

そんなに酷くはないですが、レンズ内にカビや汚れがあるので分解して掃除します。

 

たぶん後玉群の絞り羽直後のレンズにカビがあるので後玉から分解してみます。カニ目溝があるので、カニ目ラジペンで回して外します。この後玉群は1枚しかないってことになりますね。

 

お約束で絞り羽の向こう側のレンズもカビキラーで清掃しておきます。後押します玉群を組み戻します。前玉群の分解に入ります。まず、化粧リングをゴムで回して外します。

 

前玉群の外側がそのままヘリコイドになっている構造なので無限の調整は覚悟して小ネジ3本を外して前玉群を回して外します。フィルターブラケットを兼ねている距離リングが外れました。

 

絞り羽越しの掃除では取りきれていなかったカビや汚れを拭き取ると前玉群もすっきりしました。ここで組み戻して完了です。後から見ても綺麗になりました。距離リングの位置は一番短くなる位置が無限に近いはずなのでだいたい合わせて後は小ネジの跡が薄く残ってたのでそれに合わせて組みました。どうやらうまく行ったみたいです。

 

この突起はなんなのか、わかりません。LENS MADE IN GERMANYの文字がありますね。LENS の文字のしたにあるのはマニュアルーオートの切替用の突起です。

 

AとMの印です。50mm f2.8は例のテッサーと同じなのでドイツだし関連ありそうだからレンズ構成もきっと同じでしょう。ドイツ語なので書けない文字もありますがISCO-GöTTINGENと書かれてます。これがメーカー名ですね。Isco-Göttingen社はシュナイダー・クロイツナッハ社の子会社で親会社が高級レンズメーカーとすれば子会社のIsco-Göttingen社は中級以下の普及品レンズを主に造っていたようです。なんと両社とも現在も生産を続けている現役の会社みたいです。日本の時計メーカーも同じように普及品は違う会社名、ブランドで造ったりしてますが、それと同じような関係だったんですかねぇ。ISCO-GöTTINGENの創業は非常に古くて第2次世界大戦前の1936年で、当時のナチスドイツによってシュナイダー社から分社化されて、ドイツのゴッチンゲン市で生産を始めました。ISCOという社名はシュナイダーの創設者名も入った「Ioseph Schneider CO.」の頭文字をとって名づけられたとのことです。でも、この個体の造られたのはいつごろだったんでしょう?東西ドイツがベルリンの壁崩壊で統合された以後に造られたにしては古すぎるので、もしかしたら戦前のもの??でもM42マウントの開祖KW  Praktiflex FX が造られたのが1947年ですから、やっぱり戦後、西ドイツのゴッチンゲン市で造られたのが妥当なところでしょう。年代はやはり不明です。SONY NEX-5にアダプターで取り付けて撮影してみました。

SONY NEX-5 絞り開放F/2.8 1/1250秒 ISO-200 ちょっとコントラストを上げてこんな感じです。テッサータイプにしてはキレキレな感じはあまりしないですねえ。でも悪くはないです。良い意味で少しやわらかいです。

SONY NEX-5 絞りF/8.6 1/250秒 ISO-200 比較的遠い景色にもピントは合いますから無限の調整はそこそこ合ってそうです。

SONY NEX-5 絞りF/8.6 1/80秒 ISO-200 必要十分な精細さは備えています。やっぱマニュアルフォーカスはピントを合わせるときに意味を探してる作業があるからいいですね。

SONY NEX-5 絞り開放F/2.8 1/2500秒 ISO-200