かわずの呟き

ヒキガエルになるかアマガエルなるか、それは定かでないが、日々思いついたことを、書きつけてみようと思う

ニュートンさんに改めて感動しました。

2015-10-07 | 気ままなる日々の記録

本の通販アマゾンを渉猟していて、「相対性理論発表100周年!というキャツチコピーに捕まってしまってついに買い求めたのが講談社新書「光と重力」であった。

   この本の冒頭で投げられる課題が「時代・ジャンルに関わらずこれぞ天才と思われる人物を挙げよ」と問われた時誰を挙げるか?まあニュートンとアインシュタインだはないだろうか。単に物理学上の偉大な発見と云うよりもっと根本的な人類の思考モデルを根本的に変えたという功績が大きいと論じている。ニュートンと云えば「万有引力」であり、アインシュタインといえば、相対性原理である。これらの概略は高校時代に教わった。とりあえず、数学を専門とするオソマツ君はニュートンに惹かれる。ニュートンは微分と積分を発見した数学者でもある。

   ニュートンを支えたのは、天文観察に熱狂したケプラーとブラーエであった。最初がデンマークの貴族ブラーエである。彼は自分の城に観測所をつくり天体観測に熱狂する。その記録を山のように残した。時代は16世紀末だから日本に移すと、天下分け目の関ヶ原の戦いの直後ぐらいである。名古屋城の城主が星の観測に熱中し天守閣で星ばかり見ていたということになる。このデータを整理して残したのがケプラーで、ニュートンはそのデータを説明できる法則を発見したということになる。

  此処でニュートンが残したという有名なことばがある。「月は永遠に地球に向かって落下している」というものである。これはまた「地球は永遠に太陽に向かって落下しているともいえる」。

  この事実を言葉で説明するのは少し難しいが、月は地球の中心に向かって飛んでくるが、太陽やその他いろいろな引力の影響を受けるので,少し方向がずれる。つまり、地球に衝突せず、近くをすり抜けてしまう。このとき、すり抜けた瞬間から地球から遠ざかることになるので、地球の引力を受けることになり地球の重心を巻き込むように急カーブすることになります。

 その軌跡は放物線の頂点付近のような曲線になり、それから先は惰性によってしばらく飛行し、またしても、通り過ぎようとした時点でまた地球の引力によって引き寄せられ急カーブをさせられます。つまり、こうして月は地球の周りを楕円軌道に沿って飛びまわることになるというのです。ニュートンは、速度が変化するのは力が加わった時だ、と云う自分が打ち立てた原則によって説明し、それを、微分を使って数式化し更に、何を微分するとこの式になるかを求めるために積分も計算できるようにし、区分求積法によって定積分の意味も明確にしました。当時の科学の中心課題は天動説か地動説かであり、天動説で説明がつかない、惑星のうごきでありました。ここで、役立ったのが前述のブラーエとケプラーの残した観測記録でした。ニュートンの天才的頭脳は観測記録を基に、宇宙空間での星たちの動きをイメージして、自分の仮説を証明しようとし、それに成功した点にあると思われます。立体模型を作ったとして地球を始め各種の惑星が太陽の周りを楕円軌道でまわっているとしたら、それを地球のお城の天守閣から見ると残されたデータのように見えるはずだ、と確信するまでの思索がすごいと思います。に立体模型を作ってうごかしてみたのでしょうか。そうした記録は残されていないようで、全てはニュートンの頭の中で行われたようです。この空間概念のしっかりしている点が、天才の天才たる所以のように思われます。図形を描きところどころに注釈をつける形で書けば分かりやすかったのに、だらだら文章で書いてシツレイしました。上記の本の一読をお薦めして終わります。お口直しに川柳を一首。をどうぞ。

  ●ヨタヨタとヨチヨチ歩きを追いかける。

  ●人込みで疲れて過呼吸寝て無呼吸。(T)