かわずの呟き

ヒキガエルになるかアマガエルなるか、それは定かでないが、日々思いついたことを、書きつけてみようと思う

学生時代の友人から「週刊東洋経済」の見開きA3のコピー18枚が届きました。

2015-10-27 | 気ままなる日々の記録

  その記事は、特集「教育の経済学」というものでした。ざっとした内容はアメリカで行われたいろいろな実験結果を紹介して、教育政策のあり方を考えよう!と呼びかけているものでした。例えば、1クラスに2人の先生を配置することは投資した予算に見合う効果が上がっているか検証したか。などです。アメリカと云う国はそうした実験をしたり、統計処理をすることが大好きな国で、逆に日本はそういう実験をしようと云う教育学者がいない国です。

 この特集がエビデンス(科学的根拠)を重視しようとしている点は、非常にいい点だと思います。

  経済界が現在の文部科学省のやっていることに、目を向けてくださることに大賛成で、大いに政策の検証をお願いしたいと思います。今の我が国の教育学会や文部科学省お抱えの学者たちはどこかに偏りがあって科学と程遠い心理学を振りかざしたり、自分の信ずる教育学者の見方を宗教の信者ように信じ込んでいたりして正にエビデンス(科学的根拠)に乏しい学説に汚染されています。左翼と云われる教育学者も例外ではなく日教組が我が国の教育を壊している面も確かにあります。ここで、エビデンス(科学的根拠)を強調された東洋経済社の編集部に敬意を表明したいと思います。

  ところで、アメリカの教育学者が出した結論をそのまま真理として扱うことには賛同できません。この雑誌で紹介されている実験はある基準以下の低所得者家庭の《3歳~5歳]の子どもを三つのグループに分けます。Aグループは早くから学力につながる授業に力を入れるグループとし、Bグループは人格形成に役立つと思われる共同作業とか忍耐力の育成などに力を入れるグループとし、Cグループは、親の教育に力を入れ子どもとの接し方や、子供の扱い方などを親に学ばせるグループとします。そして、この幼稚園の卒業生の一生涯を観察しどのグループの子どもが豊かで幸せな人生を送っているかを調べるという研究で、この研究結果を重視し教育政策を立案しようというのです。こうした研究には正しい数学的分析が必要で、実験群と、対称群との有意差の検定をして、結論へと進みます。

  こうした研究で注意すべきは、あらゆる設問に誘導が無かったか、設問の文章は平易で適切であったかなどの検証が必要です。まして、翻訳して結果を安易に別の文化圏に適用可能かの検討が大切です。この雑誌の筆者はそれに触れていない点が軽率だと思われます。我が国の教育学者が良く犯す間違いの代表のような間違いをこの雑誌の筆者も犯しているとも云えます。

  まあそれはそれとして、経済界の方々が我が国の教育学会や文部科学省に鋭い目を向けてくださることに心から敬意を表したいと思います。御粗末彩重(おそまつ・あやしげ)は、このままの教育を続けていては、我が国は中国以下の国になってしまい、産業界も衰退の憂き目を見るだろうと危惧している、ということです。

  このコピーを送ってくれた友人も建設業を支える職人さんの劣化を嘆いていました。目に見えないところでどんどん手を抜く職人さんが増え、厳しい親方のところの職人さんはどんどんやめてしまって、人手不足に陥り、できちゃった婚で所帯を持った職人さんが生活保護を受けて、朝から酒を飲んでいるというケースもあるといいます。教育の再建、如何に人格形成を図るかに取り組まないと我が国は土台から腐るという話です。偉そうなことを書いて、失礼シマシタ。

 
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