はな兄の1分で読めるエッセー

ふと脳裏に浮かんだ雑感を気ままに綴った日記

常磐線の将棋ファン

2023-09-27 20:46:50 | 将棋

「たった今終わった第3局。素人なら1秒で3一歩ってたところだけど」

「4一飛としたら同飛車の一手だと思ったんじゃないか」

「結局さ。永瀬王座は実力は藤井7冠と拮抗してるんだけど

飛車を好き過ぎるところが弱点だよねぇ。今日は飛車を斬った場面はあったは

あったけれども。2局目も確か飛車を好き過ぎて負けたんじゃないかな」

「キミは、飛車を取られたくないと(飛車を)逃げ回ったり、相手の飛車を

取ろうと(飛車を)追いかけまわしたり、そういう情けない将棋は

大嫌いだと公言していただろ」

「そういう棋士はA級棋士ににはっても主役、すなわち

名人になったためしがない」

「佐藤天彦九段は名人になったけど。聞き手が安食女流の

なんかの棋譜解説の、その時の豊島九段によると

『佐藤天彦さんは飛車を大事にする』と

毒舌っぽい言い方で言ってたんだけど」

「佐藤九段は例外。とにかくオレは飛車という駒が偉そうで嫌いだから。

嫌いで嫌いでタマランチ会長なんだよ。

序盤でぶった切りたくなるぐらいなのにさあ。俺が思いつく『飛車好き棋士』

だけでも

森内九段、屋敷九段、星野六段、本田女流、大昔なら大野源一九段。

そして現在の『飛車好き棋士』筆頭格に永瀬王座と。

結局、スターにはなれても、スーパースターにはなれないでしょ。

彼らのライバルと称される棋士が主役になってしまう」

「森内九段は名人になったぞ」

(無視される)

 

しばし沈黙...

 

 

「でもさ、序盤で飛車をぶった斬るから、キミは勝てないんじゃないか」

「いやいや。序盤で飛車を斬るといえば

木村名人は、横歩取り戦法の変化で

序盤で飛車を斬ったけれども、コチラは角と金と歩が二つの持ち駒で

相手は歩切れ。コチラの陣地には飛車を打ち込む場所がなくて

これで駒損だけど十分やれるという大局観だったぞ」

「お~。今考えると、ずいぶん新しい、今の若手棋士に通じる感覚を持ってい

たんだ。コンピューターがなかった時代に。

木村名人は偉大だ!」

「あとさあ。昨年かおととしの女流王将戦挑戦者決定戦準決勝で、

本田女流が二枚替えをしていたら圧倒的優勢を保てたのに

飛車を逃げちゃったものだから、鈴木環奈女流に逆転を食らったのが

悔しいんだよ」

「今度、私の地元で『大声コンテスト大会』があるので

『飛車という駒は偉そうできらいだ~』って叫んだら?」

「ウン、そうする」

「マジかよ」

 

 



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