よれよれ日記

谷晃うろうろ雑記

呆けても惚れる

2007年05月21日 | Weblog
ガンの闘病生活を送る映画監督・岡本喜八の最晩年。

食事がのどを通らず、三食とも妻が手と心を尽くして工夫した「いのちのスープ」。本人はタバコをぷかぷか吹かしている。煙を食って生きている仙人の気配。

仙人、ついに妻に向かって「あなた、どなた。」

映画作りでも監督を物心両面支えてきた気丈な女は、さらにかわらず尽くす。

どのくらい経ってか、妻が散歩に出た後、仙人はそばにいた娘に
「あのひとと結婚してもいいか。」

娘、おおいにうなずき
「どうぞ、どうぞ。」


寝ては覚め 呆けても惚れる いのち妻


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