久しぶりに箕面方面に向かって歩いた。府道池田箕面線の南側に並行して走る、奥まった細い道である。過去何度か通っているが、真新しいガイド標識に「西国巡礼道」とあった。そんな名前が付いているのだ! 車1台がやっと通れる幅しかないけれど、さすが“田舎道”。樹が多い。そして両脇には塀のある古い民家とは対照的な現代建築の新家屋も何軒か建っている。新旧混在の“古道”である。
「西国巡礼道」というのは、西国33カ所霊場めぐりのための道だろう。今だと、もっと広い道が通じている。電車利用も可能だ。かつては西国街道とか、この巡礼道を歩いていたはずだ。私の住む大阪・池田は、第24番霊場の中山寺(兵庫県宝塚市)と第23番霊場の勝尾寺(大阪府箕面市)の間に当たる。
道のところどころに昔の道標が残っている。が、どう見ても新しそうな「道しるべ」が混ざっていた。ガイド標識とともに地元の人が最近、設けたものだと思われる。道標までもが新旧である。ただ、“東”の方が“ 京・江戸”では、目標到達までに途方もない距離だが、昔はこれでもよかったのか。
細い道は箕面市に入ってしばらく進むと、広い道につながってしまう。終点間近には、苗が伸びかけた水田。遥か彼方にはビル街がうっすらと、かげろうのように浮かぶ。水田もやがては宅地に変わるのだろうか。
別の道で帰途についた。帰って歩数計を見ると「1万5000歩」をオーバーしている。10年ほど前は、これぐらい10㌔程度は平気で毎日ジョギングしていた。でも、今は体だって“旧と新”。事情が違う。突然、ちょっと歩きすぎたかも…。